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人形情報紙
ベベ通信38
vol.38 '01/8月 BYまりりん石原
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「ベベ通信」は、もともと通信販売商品に同封する為に発行している人形情報のフリーペーパーです.
これは、そこから抜粋したホームページバージョンです. |
石膏で型を取る |
以前('99年5月号)でレクチャーしましたが,リクエストがありましたので,再び。
モールド(型)は、ビスクドールにはなくてはならないものですが,ラドール(石塑粘土)などの粘土でも大いに活用できます.
ラドールなら,かなり後からの手直しが効くので,ベースとして使うことができます.
双子三つ子が欲しい時はもちろん,ビスクと違い,ラドールで作ると,同じ型で抜いたとはわからないくらいできあがりが変わります.スチロールがいらないというのも楽です。
一方,原型をきちんと作らなくてはならない,型どりした原型は使えなくなる(万一失敗したら泣くに泣けません)、石膏型は大きいので保存場所を取る・・・など、リスクもあります.
初心者にはおすすめできませんが,気に入った形ができたら,一度やってみてください.
*ラドールだけで型抜きするなら簡易型でいいのですが、ここでは,ビスクのスリップ(流し込み粘土)でも使える型を作ります.
違いは,液状のスリップか漏れずに鋳込み口を1ヶ所作ることです。
本来はちゃんとした道具や用具があるのですが,専門家ではないので、わざわざ買い揃えず,簡単に手に入るものを使用します.(本当にビスクをやっている方からは怒れそうですが・・・)
*大きい型は作りにくいので,身長50cm,頭の大きさ10cmくらいのものをサンプルとします.(頭はビスク用でもラドール用)
材料:ラドールで作った原型、油土(柔らかい物)、透明ニス(水性・つやあり)、ダンボール箱を解体した物、ガムテープ(表面がつるつるしている物)、カリ石鹸(なければ台所洗剤を水で薄めた物)、カーボン紙(領収書の裏などで可)、石膏
道具:ものさし,鉛筆,赤鉛筆,マジック,新聞紙など
[1]:基本的に原型は普通にスチロールを削ってラドールで形を作ります.
義眼は入れてもいれなくてもかまいません.
ヘッドは義眼を入れるために頭のフタ(ペイト)を取った状態の形で、穴は全部ラドールか油土で埋め,平らにならします.
全ての穴は同様に油土でふさぎます。
原型に「逆勾配」があると引っかかって抜けませんので,気をつけてください. |
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完成した原型にはニスを塗ります。
乾いたら,ヘッドを顔が水平になるように寝かせ(下を油土で固定)、カーボン紙を巻いたものさしでぐるっと一周し,線をつけます.
この線が「割線」になります.
土手を作ります.油土で割線から下を全て覆います.
収納も考えて,下図のように四角く油土を仕切ります.
油土から出ている部分はカリ石鹸(洗剤を水で薄めた物)を塗り,よく乾かします.
乾燥がじゅうぶんでないと,表面がざらざらになりますので,半日〜1日置くか,ドライヤーを使います.
この時,スリップを流し込む鋳込み口を頭の後ろに作ることを覚えておいてください.
アイサイザーの丸みか鉛筆のお尻を油土の表面に押しつけ,半円の穴を2,3ヶ所開けます(型を合わせる為のぼっちょになります). |
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ダンボールの内側にガムテープを張り,防水します.
このダンボールで油土を覆う壁と床を作ります.
それぞれ,1〜1.5cmくらい、原型から離して下さい.つなぎ目はガムテープでしっかり目張ります.
石膏を、それぞれの説明書に従って水に溶きます.
スプーンで静かに原型の上から全体にかけます.
5mmくらい覆ったら,トントンと叩き,気泡を抜きます.特に油土と原型の間には気泡が入りやすいので注意します.
後は上まで流します.10cm程度のヘッドなら、石膏は片面200〜300gくらい必要です.
完全に石膏が固まったら(一度熱くなり,冷めたくらい)、壁を外します.
一度油土を取りのぞき、鋳込み口を作り、カリ石鹸を原型,石膏(脇にも)塗り,よく乾かします.
この時,水性ペンで石膏にしるしを付けておくと,後で境目を間違えません(下図).
先ほどと同様に石膏をかけます. |
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固まったらダンボールを外し,石膏の境目にくさびをうって慎重に外します.
石膏が2つに割れたら,原型を抜きます(ぬけ難い場合は,逆勾配かあります).
石膏を傷つけないように注意してください.まだ重く湿っているので新聞紙の上でよく乾かします.
他のパーツも以上を応用します.ただし,ヘッド,ペイト,手首以外は3つ以上に割る必要があるので,やり方はまた次回です。 |
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆今月のギャラリー☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「桔梗」(’01)
65cm
石塑・胡粉・グラスアイ ・絹すが糸
赤と水色のアンティーク着物.
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男の子ですが,女の子の長襦袢を着ています. |
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