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人形情報紙
ベベ通信39
vol.39 '01/9月 BYまりりん石原
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「ベベ通信」は、もともと通信販売商品に同封する為に発行している人形情報のフリーペーパーです.
これは、そこから抜粋したホームページバージョンです. |
石膏で型を取る・2 |
以前('99年5月号)でレクチャーしましたが,リクエストがありましたので,再び。
前回の続きです.
前回申し上げた通り,ビスクのような液状粘土ではなくラドールのような粘土でかたぬきするなら,ビスク用の様な完全な型でなくても構いませんが,難しい方を知っておいて損はないので,一応簡単に説明しておきます.
ボディは穴を全て油土で塞ぎます.
他のパーツも同様に、穴を塞ぎです.
この「穴」というのは,ゴム通し穴だけではなく.凹型にへこんでいるところ全てを平にします.
そしてボディの裏,表を石膏取りし,穴の部分は油土を取り除いてまたパーツ取りします<図2>. |
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ボディ以下は,次のようにパーツ取りします. |
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*まとめ:標準的に見た各パーツの割り数 |
完品(ビスクにも使用したい) |
略式(ラドール型抜きのみに使用) |
2つ割・・・ペイト,頭,手首 |
2つ割・・・ペイト,頭,手首,上腕,下腕,下脚,足首,大腿 |
3つ割・・・上腕,下腕,下脚,足首 |
3つ割・・・足首 |
4つ割・・・大腿 |
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5つ割・・・ボディ |
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略式の場合は,足首以外は全て二つ割りが可能です.
その場合,穴は塞いだまま,裏・表のみで型を取ります.
*ラドールで型取り
石膏型は,1週間くらい乾燥させます.
そしていよいよラドールでかたどりします.
めんぼうで5mm〜1cm程度に均一に伸ばします.
最低でも5mmくらいの空洞(ゴムを通す穴)が開くように均一に厚さを調整します.
伸ばしたラドールを型の上にのせ(パイシートをパイ皿にのせる要領),指で丁寧に型に密着させていきます.
特にアゴや鼻などは良く押しつけます.
はみ出した部分は竹べらなどで,型に垂直に切ります.
各パーツに同じ様にやったら,切り口に水かボンドを塗って,合わせます.
そのまましばらく置くと,自重でくっつきます.
半日くらい置いたら型の上を外し,さらに乾燥させます.
ラドールは乾くと縮みますので,自然に型から浮いてきます.多少は歪みが出ます.
その後,バリを取り,隙間をラドールで埋めて、後は普通に作るのと同じ様に磨きます.
*型を取った後の原型は,石膏の水分でふやけたり欠けたりする上,ニスを塗った表面には水性塗料が乗らないので,諦めるか,修正してスプレーペンキなどで塗ってください.
*きわめてプライベートなハンドメイドものですので,多少の失敗は諦めず,修正してください. |
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