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人形情報紙
ベベ通信45
vol.45 '02/4月 BYまりりん石原
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「ベベ通信」は、もともと通信販売商品に同封する為に発行している人形情報のフリーペーパーです.
これは、そこから抜粋したホームページバージョンです.
型紙の取り方基本・2
今月は,洋服の型紙の基本(ベース)の続きと展開のしかたです.
人間のものより、少し簡略化していますが、基本はほぼ同じです。先ず型紙原型を作り、
そこから展開していく方法です.人間の場合、メンズ、レディース、子供とでは取り方は若干
異なるのですが、70〜80cm程度までの人形なら、一緒で構わないでしょう.
前号の続きです
前号と同じく、キットE−1のサイズ実寸を(カッコ)内で記しています.
D.ズボン
新たに必要なサイズ
[11]:ズボン丈(25cm)#ウェストから足首まで(または任意の丈)
[1]:ズボン丈を縦軸に、(ヒップ×1/2)×1.1を横軸にとります.
上から前下がり、膝丈も取っておきます.
[2]:横径(ウエスト×1/4)をさらに3等分(1.8mm)し、1/3分を左に出します.
その線の端と前下がり線をカーブで結びます.
お尻の大きな人形の場合、もう少し多く出してもかまいません。
すそとも直線で結びますが、自然なカーブでなるよう、フリーハンドでやや内側に線を描きます.
一方、ウエストはウエスト×1/4×1.1を左から取ります.
同じく、その線の端と前下がり線をカーブで結びます.
(注)
注:
ウェストのくびれの少ない人形なら以上のようなダーツのないタイプでも良いのですが、通常ウェストのあるレディースではダーツを付けます.
[3]:[2]で取った、ヒップ−ウェストの差(12mm)を2等分し、その値(6mm)を右端から取ります.その値を除いて2等分した場所にダーツの中心が来るよう、ダーツを描き入れます.ダーツは前下がりを超えない程度の長さにしてください.
実際の人間用のズボンは座ったり動いて背中が見えないために、後ろは中心線が高い(長い)のが普通です.
人形用はそれを省いて前・後ろ同型にしています.
しかしお尻の大きい人形の場合、座らせると背中が見えることもありますので、全体に股上を長めにしておくことをおすすめします.
以上がズボンのベースです.
スパッツのようにかなりぴったりしていますので、実際は、もう少し幅に余裕(5〜10mm)を付ければ実用できます.
下着のようなゆったりとゴムを入れる場合は2倍程度、幅を出します.
****実際に展開してみましょう****
シンプルなAラインワンピース(前開き、えり付き、ウェスト切り替えなし、パフスリーブ)
[1]:前号で作った身頃原型を紙に写し、先ず衿ぐりを少し下げます。
カーブは平行に移動します.同様に袖ぐりも下げ、横幅も少し出します.
[2]:身頃原型の下にスカート原型を続けて描き、横幅を出し、任意でスカート丈を決め、扇形になるようにすそを広げます.
後ろ身頃も同様に.
[3]:合わせ部分(斜線部分)を少し出します.後ろ開きの場合は後ろにつけます.
図にはありませんが、ぴったりさせる場合はダーツを付けます.
[1]:袖も同様に原型を任意の丈を取り、袖ぐり、袖口とも、左右対称に広げます.
パフスリーブの場合、図のような形になります.
(袖山と袖口はギャザーを寄せます.)
衿は原型がありません.
先ほど製作した前身ごろ・後ろ身頃の衿ぐりをそれぞれ測り、図のようにやや角度を変えて描きます.
基本的に、その値が間違っていない限り、いろいろな形の衿が製作できます.
衿は難しいので、実際に紙を切りぬき、身頃の型紙に合わせて、何度か作りなおしてみると良いでしょう.
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆今月のギャラリー☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「クローンズ」
「R&M」
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