*バルセロナを行く*

23/NOV./’04〜2/DEC.

旅行記:写真;いそべ、くみちゃん

 

とある方面からお声を掛けていただき、11月25日からのバルセロナ・ビエンナーレに出品させていただくことになりました。話を聞いたときは、どうしようかな〜と思っていたのですが、会場がバルセロナの「カサ・バトリョ」と聞いて、やる気が出てしまいました。しかも、出品だけでなく、行く気満々です。

 

「カサ・バトリョ」というのは、1904〜1906年に、建築家アントニ・ガウディによって作られた(正しくは”リフォーム”された)、アパートメント方式の邸宅。バルセロナの目抜き通りグラシア通りに建ち、異彩を放ちつつも不思議と街と調和する摩訶不思議な外観の建物。実は2002年まで内部は非公開だったが、ガウディ祭をきっかけに一部(地下、1階、2階、屋上)が公開されている。15年前バルセロナを訪れた私は、当然、外からの観覧だった。

ちなみにバルセロナビエンナーレの展示が地下、1階で行われ、レセプションパーティーが2階で行われた。

 

今回も参加者を募り、計画を立てます。計画でもう旅の50%以上は体験しています。現地に行くと、あまりに現実過ぎて実感がなく、むしろ妄想旅行の方が理想的だったりして。

バルセロナは日本からの直行便がないので、必ずどこかの市で乗り換えなければなりません。ならば、乗り換える市で寄り道しようということで、パリ経由に決定。と、すると、必然的に航空会社はエールフランスに決定。航空会社指定の航空券はやや割高ですが、チケットを取り、ホテルも手配。ホテルは立地や予算から当たりをつけますが、良いか悪いかは全くの賭けですよね。

航空券をお願いした会社にいろいろミスがあって大変でしたけど、何とか出発当日を迎えました。

 今回の参加者はこちら。

*いそべっち・・・今回3度目の参加、妹・・・じゃないってば。

*ナイトーさん・・・唯一のマダム。ハンサムレーダー装備。

*くみちゃん・・・プチブライス。フリースタイル世界王者。

*のぶちゃん・・・海外旅行初めて。飛行機初めて。メガネッ子・萌〜。

*そしてわたし、いつものイソベ。

 


初日(11/23)

 

 

機内食@には、味噌汁も。

 

 いつものことですが、地方在住は飛行機に乗るまでが大変。成田まで遠い!12:45成田出発ですが、当日家を出たのは6:30ですもん。・・・ちなみに名古屋空港の方がちょっとだけ近いですが、名古屋はヨーロッパ便が数えるほどしかないんです。新空港に期待・・・って、言っても、静岡空港には全く期待していませんが。

 エールフランスの長距離便に乗るのは初めてですが、明らかにJAL,ANAの欧州線エコノミーより、横もピッチも広いです(JAL,ANAは横3,4,3列だけど,AFは3,3,3でした)。膝も前の座席につかないし・・・。ただ、やっぱりエコノミー、狭いことは狭い。満席に近く、旅行中ずっと右首〜肩が痛かったです。もう少しなんとかならんかな、エコノミー。

 

 全然眠れずに、12.5時間後パリ到着。何度乗っても、飛行機の往路は本当にイヤ。も〜、薬に頼るしかないな。パリで乗り換え。同じエールフランスなので、ターミナル移動もなく、ただただ歩いていくだけ。途中、入国審査(カウンター2つだけ)らしきものがあるが、パスポートと航空券をチラ見するだけでスルー。待ち時間も少ないので、いともかんたんに乗りかえしました。ただ、ターミナルが違うと時間がかかるので、自分で航空券をとる場合は、2時間くらいはあったほうがいいと思います。パリ→バルセロナは1.5時間程度。パリで入国審査をしているので、バルセロナでは全く何の審査もなし。ほとんど国内線のようです。乗り換え時間が少なかったので、スーツケースの迷子が心配でしたが、5人とも、無事でした。

 

 もう夜遅くなので、空港からホテルまでタクシー。バルセロナはまだまだ日本やロンドン・パリなどなどより物価が安めで(でも通貨統合で前よりは高くなりました)、タクシーも30分乗っても\2,000くらい。ホテルにチェックインして、休めばいいものを、初日は時差のおかげで疲れているけど眠くないので、ホテル周りをちょっと散策。夜は気をつけましょうね。

 

ホテルは、利便性を考えて、中心地カタルーニャ広場やカサ・バトリョまで近くのホテル「アトランティス」を手配。あまりガイドブックなどで紹介されていないのですが、立地と値段で決定。ツインでひとり当たり\7,000くらいでしたが、割と広めで、バスルームも広く(ビデがついているホテルはなかなかいいホテルの目安です)、テレビ、冷蔵庫(ミニバー、ただしあまり冷えていませんでしたが)、セーフティボックス完備。フロントは感じがよく、英語もOK。また、朝食はホットビュッフェ(卵、ソーセージ、マッシュルームソテー、チーズコロッケなどのおかずと、各種パン、ヨーグルト、飲み物)で、選択肢も多く、満足でした。なかなかおすすめですよ〜〜。

ホテルの朝食。

 


ガウディまつり(11/24)

 

 せっかくバルセロナに来たので、ガウディまつり開催。行けるだけのガウディに会いに行きます。

先ずはサグラダファミリア(聖家族教会)・・・と思ったのですが、地下鉄で最寄り駅に行ったんじゃ簡単すぎて感動がない。15年前バルセロナに来たとき、バスでサグラダファミリアに向かう途中、ちらりと見えた建造物がじわじわ近づいてくる感動を味わってほしかっため、先ず地下鉄のサグラダファミリアの1個先の駅で降り、サグラダファミリアからまっすぐ伸びる道の突き当たりにあるサン・パウ病院(現役の病院にして世界遺産。ガウディと同時期に活躍したモネンタール作)を見て、そこからじわじわとサグラダファミリアに近づいていきます。

 実はこの行き方、さんざん参考にさせていただいたバルセロナのHP「バルセロナエッセンシャルズ」にも記載がありました。今回の旅でいろいろ参考にさせていただいて、ありがとうございました。

 サン・パウ病院はちょっとアラブ風というか、かなり異国情緒を味わえます。観光客と病院関係者、患者さん、お見舞いの人・・・と、かなりにぎわってます。かなり広いです。

 

 

サン・パウ病院と、なつっこいセラピーネコ(?)

サン・パウ病院の正門を振り返ると、サグラダファミリア。

 

 その後、じわじわとサグラダ・ファミリアへ。初見の時も思いましたが、建築物というより大地から生えてきています。15年前とは少しですが、建設も進んでいますね(当たり前か)。しかし、すごいです・・・。もう、実際見てもらわないとこの壮絶さは伝わらないと思います。多くは語れません。エレベーター(2E)で、塔の65mまで上がり、残り15〜20mは階段です。ちなみにエレベーター係のお兄さんがバンデラスっぽかった。バルセロナはフランス国境に近いので(もともとカタルーニャ公国ですから)、いわゆるスペインっぽい濃い人・フラメンコ・闘牛などはメジャーではありません。こういうのはもっと南の方、アンダルシア地方などのものですね。今回は行き予定がないのですが、いつか行ってみたい!多分、わたし、スペインの血が入ってますわ。全てが合いますよ。何故か肌もつやつやになりました。

 

 

ガウディが生存中に仕上がった唯一の「生誕の門」&内部には、もうステンドグラスが。

 

 サグラダファミリアを後にして、地下鉄(このとき、美人スリに遭遇!)でディアゴナルまで出ると、もう1時過ぎ。お昼ごはんをディアゴナル大通りの高級(多分)デリショップでテイクアウェイし、バスに乗って山の中腹にあるグエル公園に向かいました。いったいどこで降りるのかわからず、あたりをつけていたのですが、くっちゃべっていると、バス停でもないのにバスが止まり、運転手と地元のみなさんがざわざわし始めました。どうやら私たちに何か言っているようですが・・・?なんと、彼らは必死に、私たちに「グエル公園のバス停は1つ過ぎたが、いいのか?」と言っているようです。あ〜〜、なんて親切な方たちなんでしょ。スペイン語(カタラン語)を勉強をしてこなかったことにすまなさを感じちゃいました。

 

少し歩いて戻り、無事にグエル公園に。見落とした理由は、入り口が地味だったからかな(トカゲやお菓子の家みたいなガウディ博物館は正面の別入り口でした)。有名ななみなみベンチで、みなさんランチタイムを満喫しているようなので、私たちもさっき買ったランチを広げました。あ〜、世界遺産でランチですよ!

 

 

デリのランチ。かなり豪華ですが、スペイン価格。

キャビアのオードブルでも1個300円くらいでした。

有名なトカゲ(サラマンダー?龍かも)。

 

グエル公園でまったりしたあと、また元来たバスに乗って、カタルーニャ広場まで戻ります。ここはバルセロナの商業・観光・交通の中心地で、大きなデパート「エル・コルテ・イングレス」(直訳すると“英国風カット”)があり、いつも人がいっぱいいる。この日は、緑の縞々のシャツ(背中にケルト十字模様)を着た老若男女がたーっくさん・・・。そういえばバスの中にもいましたが・・・。あとで判明しますが、どうやらアイルランドのサッカーチームのサポーターのようです。しかし彼ら、この日から2〜3日は町中のいたるところでたむろし、大騒ぎしていて、中にはパトカーがいる場面もありました・・・なんなんだ。

「エル・コルテ」に行きたいということで(実は、昨夜閉店間近の午後9:50に入店するも、当然追い出されました)、ぐるっとまわって地下の食料品売り場を見ると、おいしそ〜〜〜なものばかり。今日はホテルの部屋で飲もう!ということになり、

さんざん珍しいものを買い、徒歩5分ほどのホテルに戻りました。

 戻った後、「あ、今日はもうひとつ、ガウディ未完の傑作コロニア・グエル教会に行く予定だった・・・」と気がつくも、すでに時間は夜になっていました。もう、飲んじゃえ!


ビエンナーレ(11/25)

 

スペインのホテルのテレビ(ケーブルと思いますが)、朝の5時からポルノやら日本のアニメやらやっているんですねえ。誰が見るんだっ、と思いつつ、私らのような時差ぼけ(西回りは朝の目覚めが早朝)が見るのか。

今日は木曜日なので、カテドラル前広場でアンティークマーケットが開催されているはず。とりあえずランブラス通りを歩き始めます。この通りは、夜は繁華街であまり治安がよろしくないということなのですが、パリの下町より全然ましですよ。

この通りにはバルセロナ一番の規模の食品市場サン・ジョセップ市場(ボケリア)があるのですが、ほぼ丸ごと並んだ肉が凄すぎる〜。ここだけは香港のような活気があります。

さらに下ると、ガウディの最大のパトロン、グエルの本邸があります。ただ、ここは現在、改装工事のため閉鎖中と聞いていたのですが・・・行ったら、やっぱり閉鎖中。2007年まではかかるようです。ちなみにこの向かいにホテル・ガウディという、グエル邸の屋上煙突が見えることで有名なホテルがあるのですが、ここは事前のホテルサイトでは満室で、予約が取れなかったのです。やっぱりアイルランド・サポーター?

 

ランブラス通りから東に入ると、レイアール広場があり、ここの街頭もガウディ。もう、街中ガウディですね。そういえばグラシア通りの歩道の敷石もガウディデザインらしいです。でも、奇抜なガウディ・デザインが溶け込んでいるのは、この街がガウディ前からすでにガウディっぽいからだと思います。カテドラル(大聖堂)を初めて見たときそう思いました。こういうのを見て育ったからガウディのデザインが生まれたんだと思います。

そのカテドラルに行くには、レイアール広場からは非常に細い小道を行かなければなりません。ここから東は「ゴシック地区」といわれ、人気のない小道でひったくりなどの犯罪が多発している地域です。くれぐれも観光客は用心して、人のいない小道は避けて、なるべく大きい路を歩きましょうね。レイアール広場も、夜はおクスリディーラーがいたりする場所ですから、女性はなるべく避けた方がいいといわれています。レストランも多いのですけどね。

 

 

左:グエル邸の外柱、右:レイアール広場の兜の街頭。鉄が生き物のようです。

改装中のカテドラル。

 

で、カテドラルですが、外観改装中。トロンプイユといわれる、そっくりのだまし絵がかかっています。中は入場できました。ただ!アンティークマーケットがやっていない!!・・・木曜日という情報がまちがいなのか、今日が臨時休業なのか・・・。何の張り紙もなく、いまでも不明です。ちょっとプチ切れしながらも、バスでカサ・ミラ(ガウディ作の世界遺産)に向かいます。ところがこの時、バスを逆に乗ってしまいました・・・。どんどん郊外に・・・。まあ、そうそうに戻りましたが。

スペインもパリもそうですが、けっこう一方通行が多くて、同じ路線のバスでもバス停があちこちにあって、初めての観光客にはちょっと辛いもんがあります。まあ、これも楽しい体験と思い、戻ればいいのですが(地下鉄嫌いの私は、断然バス派なので、ほとんどの市で逆行しています)。バルセロナのように、ほとんどのバスがカタルーニャ広場を通る場合は、「とりあえず何でもいいからカタルーニャ広場」です。これ以来、バスの運転手さんに「プラス・カタルーニャ?」と一応聞くことにしました。何はともあれ、無事にカサ・ミラへ。

 

カサ・ミラ(ミラ邸)は、別名ペドレラ(石切場)といい、海の断崖絶壁に見えます。とても大きいのですが、ここは1フロア4件の高級集合住宅なんだそうです。1階と最上階と屋上以外は公開されていないので、おそらくどなたかが住んでいるのでしょう。く〜〜、お友達になりたいですね〜〜。ここの見所は屋上!

 

カサミラも、やっぱり直線のないデザインです。大きい中庭が2つもあります。

 

屋上はみんな大好き(遠足の子供が大勢・・・)。

 

1Fも素敵です

 

カサミラ見学後、お昼ご飯を食べに、地下鉄で海(バルセロネータ)方面に。パエリアがおいしいことで超有名な「7portas」(セッテ・ポルタス)というお店です。13:00からですが、ほぼオープンと同時に入りました。ちなみにバルセロナではランチは13:00から、ディナーは20:00頃からが普通です。ここではいくつかの前菜と、2種類のパエリアを注文しました。バルセロナに来たら、絶対「イカ墨のパエリア」を注文して下さい!私、この、ここの地方でしか食べられないイカ墨パエリアにやられました。今でも食べたいです。

このお店はほとんどのガイドブックで紹介されているために、日本人のお客さんが多いのでしょう、ちゃんと日本語でメニュー説明があります。海外で日本語メニューって、一元の観光客目当てっぽくてイヤなんですが(ベルギーでそういう店がいくつかあるので・・・)、このお店は間違いない老舗でおいしいので、安心して行ってくださいね。隣にいた現地のおじさんが、日本語で「ドロボー多いから、気をつけて」と声を掛けてきました。バルセロナは日本人観光客が多く、また、スリなどの被害も多いそうです。本来なら携帯しなければならないパスポートも、日本人だけは“ぼ〜としてよく取られるから”、コピーでOK、とスペイン政府が許可しているくらいですから。

手前のはサンガリア口当たりがよいのですが、すぐ酔っ払います。

 

パエリアを堪能して、いったんホテルに帰り、お着替え。今日の夕方から、いよいよバルセロナビエンナーレの初日に出席のため、全員で着物を着ることにしました。私はともかく、若いおねえさんがみんなで着物着ていたら、楽しいじゃないすか〜。って、私も年甲斐もなくかわいい桜の小紋でちゃっかり若作りですが。

この企画は、くみちゃんのアイデアです。彼女はふだんから”着物着隊”の隊長としていろいろやっていますが、多分海外では初めてだと思います。最近の流行として、レースのアームウォーマーとかしますよね。ぞうりは大変なので、ブーツ(できれば編み上げ)を履いて、背筋を正して歩き方もおしとやかに・・・。

なんだかんだで1時間、フロントでタクシーを呼んでもらい、会場に乗り込みます。歩いてもよかったのですが、日本ですら着物集団はジロジロ見られますから、海外ではなおさらのこと。着物は素早い動きが制限されるので、安全のために一応、タクシーに乗りました(でも、帰りは歩きましたので、心配なかったです。まあ、見られますけど、こんな目立つ集団にあえてスリも寄ってこないでしょう)。

展示会場は1階、地下で、かなりの人(日本人&スペイン人)でにぎわっていました。

カサ・バトリョは、本当に不思議な建物です。公開時間が夕方までなので、この日はいつも公開されている屋根裏&屋上は見られなかったのですが、レセプション(パーティー)会場になっている2階・ノブレの階は、どこを見ても不思議空間で、酔いそうです。細かいところも感動です

 

まさに異空間、カサ・バトリョ。特に夜のライトアップは幻想的。

  

2階の中。めまいがしそう。

  

窓から外をのぞいてみました。/中庭のタイルがいちいちキュート。

 

建物の裏側にあるベランダにあるモザイク。/ガラスの館です。

 

ただ、レセプション自体はちょっと私ら場違いだった・・・というか、居辛かったですわ。まあ、写真をたくさん撮ったり、撮られたりはいいのですが、参加している人(私らと同じく、出品者とお連れさん)が、どうみてもお金持で年配者です。話が合うはずもないです。しかも、スタッフの手際の悪さばかり目立ちます。先ず、入ろうとしたら止められたし(あきらかに出席者なのに、聞きもせずに「貸切ですから」と言われ・・・)、レセプションはなかなか始まらないし(21時閉場予定なのに、20時になっても食事が出ない)、イスが一個もない、人が多くて、換気の悪い建物内はひどく空気が悪く、居場所もないくらいでした。誰か倒れた人もいたようだし・・・。あまりの空気の悪さに、いったん外に出てクールダウンしていたのですが、なんだか失望感に襲われ、まだレセプションは途中でしたが、「ライトアップされたサグラダファミリアを見たいね」ということになりました。タクシーでサグラダファミリアの近くに行ってもらい、そのままホテルに帰ろう、という意見にまとまりました。グラシア通は交通の多い場所ですが、空車のタクシーが通らないので、暇そうにしている会場の受付(日本人)に、「タクシーを呼びたいんですけど」と言ったら、不思議そうな顔をされてしまい、「自分でつかまえて下さい」と言われちゃいました。

え〜〜、これだけ人の集まるレセプションで、バルセロナ市の文化交流担当の人も来ているのに、タクシー会社と契約していないの〜〜?個人のホテル結婚式でもタクシーくらい、すぐ手配してくれるよ!

主催者の不手際にブーイングしながら、それでもタクシーはつかまらず(一応乗り場らしきものもあるけど、来ない!)、サグラダファミリアは諦めて、歩いてホテルに戻りました・・・。もちろん、それから飲みましたよ!

 

絽那ちゃん展示中&5人の着物隊。

 


ダリ生誕100周年(11/26)

 

 

微妙な曲線の、カサバトリョ屋根裏&屋上。

 

 昨夜の、今回最大の目的であるイベントが、なんだか自分的には「残念!!」という感じで終わってしまったので、大いに不満を残しつつも、今日は今日の予定がありますから。

 今日は、フィゲラスに行く予定です。この街は、カタルーニャの生んだバカ・・・いや、天才、ダリの生まれて死んだ街。「ダリ美術館」以外にはほとんど何もない小さな街です。(偶然ですが、ちょうどこの日、NHK教育22:00「美術館紀行」で、ダリ博物館が放送されました。時差を考えると、多分ジャストだったでしょうね。)

 国鉄(レンフェ)グラシア駅からフィゲラスに行こうと思ったら、事前に下調べをしていなかったせいで、1時間に1本の電車は行ったばかり!時間つぶしに、再度カサバトリョ(の目の前が駅の入り口)に行き、昨日見られなかった屋根裏&屋上を見学しました。ちなみにここは、2階(ノブレ)だけなら10E(約\1,400)、2階と屋根裏&屋上を見るなら16E(約\2,200)という、バルセロナで最も高い入場料を誇ります。サグラダファミリアでさえ半分の8Eなのに!しかも、屋根裏&屋上だけの割引なし。強制オーディオガイドは日本語ナシ。改善しないと、ただの守銭奴です。金の匂いします。

 

 何はともあれ、時間をつぶし、電車に。特急で1時間半かかるのに、往復\2,000くらいです。いかにカサ・バトリョが高いか・・・。カサバトリョで買ったチュッパチャプス(トレードマークはダリのデザイン)を舐めつつ、世界の車窓からごっこ。何もないです。1本乗り遅れたこともあり、フィゲラスに着いたのは11時くらいです。早速ダリ美術館を目指します。

ダリは嫌いじゃないのですが、ちょっとうざいんですよ!腕も確かだし、アイデアも創作力も超人的、天才的。でも、上手い絵でバカな内容・・・と言う、凡人が逆立ちしてもできない(やらない)作品(しかもでかい)のオンパレードで、つき合わされるのには疲れます。でも、そういうところが愛されたんでしょう。カタルーニャは、ダリ、ガウディ、ピカソと、奇人&天才ばっかり生んでいます。このおだやかな気候と親切な気質の、どこにそういうDNAが組み込まれているんでしょう。

 

 

なんだかかわいい町並み&ダリ美術館正面

 

ダリで正直、おなかいっぱいなのですが、もう14時近いので、途中見たデリっぽいお店で軽いランチ。ウェートレスがアンミラみたいな制服のおばさんなので、おそらくチェーン店でしょうが、普通においしいですよ。

で、手前にあった「カタルーニャ玩具博物館」がすごく見たかったのですが、なんとシエスタ(昼寝休み)!16時までクローズ。まわりを見回すと、カフェやレストラン以外、全部シャッター閉まっている!時間をつぶす場所もなく、とぼとぼ帰途に着きました。ここに来るときは、「カタルーニャ玩具博物館」を先に見た方がいいですよ。ダリ美術館はシエスタがないので。

本当にダリしかない街でダリだけ見て、そうそうにバルセロナに帰途。明日はバルセロナを去るので、ちょっとお土産を買ったりして、まだ行っていなかったバル(カフェのような居酒屋のような)に行き、カヴァ(スペインのスパークリングワイン)が1ボトル\1,000程度(スーパーならもっと安い)をはじめ、おつまみ安過ぎ!と、叫びつつ、のび太っぽいウェイターに「ニホンジン?サッポロ?」と話しかけられ、何故かお勘定を激安くしてもらい、バルセロナ最後の夜は、このあとホテルで2次会をして、終わりです。あ〜、よく飲みました。

左から、トマト&モツァレラのサラダ、トマトパン(カタルーニャの名物料理)、スペインオムレツ

それに、スペインのスパークリングワイン、カヴァ。

 


パリへ(11/27)

 

 バルセロナ、ここの水と空気の心地よさは忘れないよ・・・と言いつつ、支度して空港に。ホテルのフロントのお姐さんは、ちゃんと5人+スーツケース5個が乗れるバンを呼んでくれました!あるんじゃん、こういうの。

 スペインでは「ドラえもん」など日本のアニメを放送されているので、空港のお土産やでけっこう無許可とおぼしきドラやキティの子供用お菓子を発見。けっこうお土産にいいですよね。

 エールフランス10:30の便に乗り、パリへ。

ピレネーを越えて・・・。


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