9月26日(金曜日)
香港夜明け。ホテルの部屋は空港側に面していない中庭側なので、窓からは特に何も見えません。でもさすがベッドは寝心地がよく、目覚めはすっきり。
ライブは夜8時15分開演で席アリで並ばなくていいので、時間の余裕はありそう。街の方まで行くことに。その前に空港内レストラン「翡翠拉麺小籠包」で朝食。
お粥(中にポークリブが隠れています)とホット柚子ジンジャー。市内のローカルなお粥屋さんよりもこ綺麗で高いけど、それはそれで美味しかったです。お粥は35HK$くらい(約500円)だった。円安なので、お得感がありません(涙)。
空港からはエアポート・エクスプレスという、観光客向けの高くて綺麗で速い鉄道が通っています。100HK$(約1500円)・25分で香港島の中環(セントラル)まで行きます。エアポートバスよりちょっと高いですが、同日往復チケットを買えば片道でも往復でも同料金なので、同日往復すればエアポートバスと同じくらいです。しかもバスは渋滞して1時間くらいかかるらしいので。
(ちなみに2014年10月初頭現在、香港の中環では大規模な学生デモが起きていましたが、幸い私が中環に行った9月26日にはまだデモには遭遇しませんでした。それどころかデモのことは翌日まで全く知りませんでした。でも、同じ日に中環にいたニールは、デモ待機する学生たちの写真を公式HPに投稿しています。)
公式HPより
さて、前夜は残念ながら100万ドルの夜景が見られなかったのですが、夜景の名所であるビクトリア・ピーク(香港で一番高い場所)に行ってみることに。ここ、意外と行くのがめんどくさいのです。中環駅からピーク・トラム駅までちょっと離れていて、しかも道がわかりにくい!最短500mくらいなのでバスやタクシーで行く距離ではないものの、こんなに有名な観光地なのに、中環からの案内標識とかもなく、けっこう迷いました(途中で東西南北がわからなくなり、通りがかりの英語が話せるお姉さんに聞きました。ご親切にありがとうございました)。
けっこう蒸し暑かったので、ピーク・トラム駅に着いたら汗びっしょり(涙)。香港は建物や乗り物の中はクーラーがガンガンかかっていますが、外を歩くのはけっこうキツイです(トラム駅までは坂道だし)。
でもピーク・トラムは遊園地のアトラクション並みにすごい乗り物です。ものすごい傾斜をガンガン斜めに上って行くので、外の景色がめっちゃ斜めです!往復チケットで40HK$(約600円)くらいだったと。
山頂駅(厳密にいうと山頂ではないのですが)には7,8分で到着。駅はピークタワーというショッピングモールみたいな建物に入っていて、電車を降りると必然的にお買いものコースを通ることになっています(笑)。15年ほど前に来たときには、こんな立派な建物はなかったなぁ。マダムタッソー(蝋人形館)や展望台、レストランなど、観光客向けの施設がたくさんあって、結構楽しめます。
香港と言えばやっぱりこの人。リー尊師からガガ様まで、香港の“いいとこ取り”精神爆裂。
その向かいには、さらにピーク・ギャレリアというショッピングモールがあって、そこにも香港の有名なショップが多く入っているので、私のように時間のない観光客にはまとめて見れるもってこいの場所。レストランのほかにも香港コスメの莎莎や、スーパーマーケットもあるので、ここだけでいいかも。ただ、香港人は宵っぱりで朝弱いのか、11時オープンのお店が多く、ちょっと待ちました。
ピーク・ギャレリアの屋上展望台(無料)で何やらホラー・フェア(建物の中に有料ホラー・アトラクションがあり、その出張イベントみたいです)があって、突然お化け(スタッフ)が出てきて驚かされて、マジ怖かったッス!
人形嫌いは多い…私は好きだけど。
青空にホラー。
ちょっとガスってるけど、これぞ香港の景色!
そうこうしているうちにランチの時間。どこで食べるか悩んだけど、糖朝(麺類とかもあるけどスイーツが有名)はまあ日本にもあるので、カフェ・デコで絶景見ながらフレンチ/イタリアン/シノワーズ。ここはレスリー・チャンの映画のロケもやったんだよね。
レスリー・チャン(張國榮)がなくなって10年が経ってしまいました。当時はすごいショックで、私はまだ亡くなったとは思っていないのですが、レスリーが亡くなってから初めての香港なので、ちょっとしたお墓参りなのです(ちなみにいわゆる「お墓」はないそうです)。
今回はグルメもお楽しみの一つ。
サーモンのカルパッチョ。中国野菜添え。
メインのおさかな料理。やはり中華とのフュージョン。ジャスミンライス。
デザート。綺麗でうまい。
絶景。値段の何割かは景色。夜はもっと凄そうです。
ポット・ティーもついていました。コースで260HK$(4000円)くらいだったと。たっぷり景色と料理を楽しんで、下山。
ピーク・トラム駅から中環のスターフェリー乗り場までは市バスで。市民向けの交通機関はさすがに安く4.2HK$(約60円)。フェリー乗り場から対岸の尖沙咀(チムサーチョイ)まで7分ほどの船旅。たったの1.5HK$(約22円)です、安っ。
観光船としても十分楽しめます。
ビジネス街の中環(東京に例えれば丸の内みたいな感じ)にくらべ、尖沙咀は観光地なので、新宿や渋谷のような雰囲気。ごちゃごちゃとあらゆるものが混在していて、これぞ香港ですね。
スターフェリー乗り場を降りて右側の海沿いの道をずっと進むと、アヴェニュー・オブ・スターズという、整備された遊歩道があります。ハリウッドのフェイム・オブ・ウォークを真似て、香港映画人の名前のプレート(手形もある人もあり)が埋め込まれていて、お目当てのスターを探して歩きます。夜は香港島の摩天楼の夜景が素晴らしいと思います。
やっぱこの人。
レスリー・チャン。当然ですが手形はありません。
アンディ・ラウ。
ジェット・リー(リー・リン・チェイ)、手形が控えめ。
いまちょっと、香港映画界は底ですが、かつてはとんでもなく面白い作品がたくさん作られていましたよね。東京の短観映画館やアジア映画専門レンタルビデオ屋さんに通ったもんです。なんだか胸が熱くなりました。
ちょっと尖沙咀の街の方に出て、喧騒を味わってみました。その中心となるネイザン通りに、看板を持ったおばちゃんが立っていて…。よく見るとその看板に「Jenney Berkley」とだけ書いてあって、テディベアの絵が貼ってあります。「ん?」と思っていると、おばちゃんが、「こっちこっち」というジェスチャーをします。
ああ、そういえば思い出しました。いま香港は空前のクッキーブームらしく、Jenney Berkleyはその一番人気のお店。ただ事前にネットで見たところ、お店が頻繁に移転していることと(香港の物価高がすごいらしく、家賃の値上がりが原因で移転するらしい)、開店から並ばないと買えない&早い時間に売り切れ、など、時間の限られた私ではゲットはできないなーと思っていました。
そういえばJenney’s Berkleyの尖沙咀店はネイザンロード沿いだった。ここはひとつ、おばちゃんについて行ってみることに。このあたりは雑居ビルっぽい(あえて言えば秋葉原のフィギュアショップのたくさん入ったビルのよう)ショップが多く、おばちゃんに連れて行かれたお店もそんな2坪ショップみたいなところ。お店には女性の店員が二人。ああ、あの看板のティディベアはJenney’s Berkleyのトレードマークの缶だったのね。
しかしもう午後3時。お店にはかなりたくさんの缶入りクッキーが積まれているけど、ここって…何?しかもお客さん誰もいないじゃん。店員のお姉さんが香港英語で、一番小さい缶を持って、電卓を叩いて、私に見せる。「98HK$(約1500円)」。ふーーん、値段はそんなもんか。って、缶に「70HK$」って書いてあるじゃん。
18HK$(約270円)の上乗せ。わかった、ここは転売屋なんだね!ふーむ。悩む。中身も本物かどうかわからないなー。本物もどんどん値上げしているらしいし、ここはひとつ、ネタでもいいから買ってみました。
帰国後、ネットで調べてみたお店の写真が、やっぱ違う。
さて、結果は日本に帰国後!(最後のページで)
*
再度、スターフェリーに乗って、中環に戻ります。エアポート・エクスプレスの香港駅の上はIFCモールというショッピング&ビジネスビルです。
大きなAppleストアがあって、大賑わい。中国本土ではi-phone6を売らないから日本まで買いに来ていた中国人が多かったみたいだけど、香港にはストアがあるのね。中国と香港の間には大きな壁があるのかな(デモはそれでモメているんだよね)。
こちらにも香港や世界で有名ないろんなショップが入っていました。香港って基本的に税金がないから、多分日本よりは安い、ホント買い物天国。
そろそろライブ準備のため、ホテルに戻ることに。
その前に、空港の「許留山」でマンゴープリン。やっぱおいしい、空港は高いけど(40HK$、約600円)。
ホテルに戻り、お風呂に入って、TVを見ながらくつろいで、ライブ準備。風呂敷をほどき、着物を出したら…アクシデント!コールンベルトが入っていないじゃないスか!コーリンベルトは、シロウトが着くずれしないように着物を着るためには必須なのですが、忘れました…バカです…。コーリンベルトがなくても絹の紐があればいいのですが、それもなく、スカーフやらベルトやらで代用したけど、どうしてもうまくいきません。しかも、簡単に着れるように色で止めてあった部分も切れてて(泣)。今日は着物は無理そうです…。残念杉…。
(日本では、結婚式場があるような大き目のホテルなら、多分コーリンベルトとか和装品も置いてあって売ってくれるとは思うのですが、ここは香港、日系ホテルでもでないし、まず無理でしょう…。)
仕方なくドレスで。何となくElectricぽいのを選びましたよん。Electricっぽい柄のスカーフとワンピ。
会場前で、本日香港に到着のUさんと、Mさんご夫婦と一緒に会場入り。席があるのは会場入りがギリギリでもいいけど、席はあんまり近くなくてちょっと残念。始まってから移動ができればいいのだけど。席があって前の方が取れないのはもうどうしようもないよね。スタンディングなら早めに並ぶとか当日の努力で何とかなるけど、席アリはそれができない…。
私の席からはこんな感じ。これまでに見たPSBライブで3番目くらいに遠いかな(全部席あり)。
しかし、開演予定時間が20:15も遅めの設定だけど、20時過ぎても席が埋まらない!ガラガラ!ちなみにここA席のチケットはすごく高い(1200HK$、17000円くらい)だからまさか来ないってことはないと思うけど…。みんな、遅い。前座もいないと思うけどね。結局始まったのは21:00で、そのころにはほぼ満席状態でした。遅れるのがフツーなのね…。
いよいよライブのスタート!
|