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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.07♪♪
ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第7号・2005年9月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ
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こんにちは、マーガレットです。そろそろ秋・・・メロウな秋がやってきちゃうのよね。個人的には、ロンドンをはじめヨーロッパも秋が素敵だし、ペットさんの音楽も秋が一番似合うと思うんだけど。なんてったって淋しい季節ね・・・。ところで、マーガレットは最近ようやくUKのPSB公式ファンクラブに入りました。遅いけど、遅くないっ!

★★★★今日の乙女訳リリック★★★★

『ロンドン』(‘02`)
 
アルバム「リリース」(’02)よりのシングルカット。彼らの拠点であるロンドンをテーマにし、PV(プロモーションビデオ)では2人がギターとキーボードだけで、ロンドンの至るところでゲリラライブ風の映像になっている。ニールの歌い方もメロディも至極やさしい。が、内容は暗い社会背景。歌詞がわからなければさらっと流してしまいそうな、聞きやすい、アコースティック風のメロである。
 ロンドンには現在、たくさんの両極端のロシア人がいるという。原油産出国ならではの大富豪(伝統あるサッカーチーム・チェルシーを買収したロシアン石油王とか)と、歌に歌われているような、ブルーカラーワーカーの移民である。ロシアに並々ならない関心を寄せている2人が、この事実をほうっておけなかったはずである。これもある意味「ゴー・ウエスト」。

僕たちは遠い北からやってきた
クリミアで夏を過ごし、軍から逃げ出して、
行方をくらまさなければならなかった
チャーター便で、自由な”西”にやってきたんだ
戦っていた相手を見るために

僕たちはロンドンにいた
「さあ、やろう、法律なんか関係ない」
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ

ハードワークの仕事を探すか、クレジットカード詐欺
僕たちに何を期待しているのさ?
僕たちは、工事現場に新しい仕事を求めて
外国から来たんだ
とても辛いと思うけど、僕たちは戦っていた

僕たちはロンドンにいた
「さあ、やろう、法律なんか関係ない」
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ

僕の父さんは、アフガニスタンで戦っていた
未亡人の年金じゃとても暮らせて行けない
僕の母さんは仕事から帰り、家では泣いている
僕は死ぬ前にまず生きていたい

僕たちはロンドンにいた
「さあ、やろう、法律なんか関係ない」
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ
僕たちはロンドンにいた、そういうふうに話すよ


★★★★今日のピックアップPV★★★★

 
PSBの魅力って、PV(プロモーションビデオ)の力もあると思うの。マージが本格的にはまったのもPVからだったのよね。常に最新の技術とよく出来たサプライズな内容で、リリースされたシングルPV(DVD『POPART』’04、40曲、約3時間・二人のコメント入り)全部見ても、全く飽きることもないわ。そのなかから、特にマージのお気に入りを紹介します。

アイ・ドント・ノー・ホワット・ユー・ウォント(バット・アイ・キャント・ギヴ・イット・エニイモア)(‘99)
監督・・・ペドロ・ロンハニル

『THE SAMURAI IN AUTUMN』

歌詞の内容は本当に辛いもので(ニールが実際に恋人とのケンカの最中に作ったものだという)、胸が痛くなる名曲だけど、『ナイトライフ』のコンセプト(デザインはイアン・マクニール)で、PVはSF映画や未来的な感じ。これまで違う個性がキモだった2人が、人体実験のような感じで、若くそっくりな人間に変わってしまう。パンクなウィッグ、海苔眉毛、はかまのようなスカート、長いコート、それに犬を連れて颯爽と歩き出す2人、そっくりな子供たちが加わる・・・。う〜〜ん、なんの暗示でしょう・・・共犯者的連帯にも見える。クールで面白いけど。人形作家の人形のモデルにもなっています。『VAMPIRE』のイメージです。



★★★★今日のピックアップ関係者★★★★
ピーター・マンデルソン

恋の終わりの歌にも聞こえる『アイ・ゲット・アロング』(02)は、実はブレア首相と、彼の元を去った右腕参謀・ピーター・マンデルソンのこと。もちろん二人の間に恋愛関係はない(と思う)けど、嫌いな相手をただ”嫌い”と批判するのではないPSBの頭のいいイジワルさが出た傑作だ。先日、ローリング・ストーンズが新曲でブッシュをわかりやすく直球でバカにしていたけど、ひねたやり方の方がじわじわ来るわよね。
 元TVプロデューサー⇒ブレアの右腕⇒現在はEU欧州委員のマンデルソン。(PVには出てきません、念のため。)世界中のマイノリティのために戦う男を、とある政治的疑惑からブレアが切ったため(後に疑惑は真実ではなかったと判明)、ただでさえブレア嫌いのPSBの怒りを買うことに・・・(「GQ」誌に、PSBとマンデルソンの電話対談が掲載された、マンデルソンは笑って「これは僕じゃなくて、ブレアの心情だろう」といった)。欧州委員初のカムアウト・ゲイである彼は、配偶者の必要性からブラジル人青年と結婚するか否かで話題になったこともあった。


*イケメン・ゲイのマンデルソンは異色で有能な人物として常に注目の的である、今度ニュースで見たら、ああ、この人…って、思い出してね。


★★★人形作家の妄想★★★★

 マーガレットの別人格の人形作家が、せっせとニール&クリスのお人形を作って早2ヶ月…。作るたびにマーガレットが“似てネエ”ってダメ出しするので、なんだかたくさんできちゃったみたい。人形作家としては、人形作家なりの解釈、人形世界の住民なりのタチ位置など、いろいろと思うことがあって違うアプローチでやっていたみたいだから、まあ、好きにさせておいたけど、最新の2体(9体目と10体目ですって)は、とにかく『そっくりにしろ!』というマージのリクエストで、かなり悩みながら作っていたわ。日本には“生き人形”ってジャンルがあって、実物大だったりものすごくリアルだったりするみたいだけど、この人形作家はあくまで自分のテリトリーである60pにこだわりたいからって、わずか7〜8pしかない顔にえらく集中していたわ。指が太いでしょ、あの人・・・まあ、今の能力じゃこれで精一杯でしょ。でもね、マージのおかげで2005年夏の人格はすっかり壊れていたけど、人形作家は、人形作家の能力部分は問題なかったと思うわ。うまくいえないけど…ものを作る人間は、ダメな要素、マイナスな要素を作品に残すことが出来たら、それでいいと思うのよ。ハッピーで満足している人間が作った作品って…往々にしてつまらなかったりするでしょ。お金持ちの有閑マダムが作ったみたいでさ…。だから、ダメンズで悲観主義なペットさんたちだって、その要素を作品に託しているわけでしょ。規模は全然ちがうけど、根っこは同じだと思うのよ。悲しい時期、何もしないで過ごしちゃったら、作家としてもダメってことでしょ。来年は、きっと笑っていると思うわ。もうすこし見守ってあげてね。
 しんみりしちゃったけど、今日はマージのリクエストした似ている子たちを写真に撮ったの。デジカメ写真ってホント難しい!見たままが撮れることってないのよね・・・。いつもは、胡粉をかけたあと、仕上げをパステルと水彩でやっているのを、油彩でやってみたんですって。リアルにはなるけど、まだらになって写真写りがさらに悪いわ。やっぱり、実物を見てほしいわね!
 ちなみに、首から下はほとんど裸写真がないため、似せておりません。ただの成人男性裸体です。

 


手フェチにはたまらない?指の太さは5mmくらい。


クリスのあご部分。ぎゅっと結んだ口・・・。


下からの”クリスなめ”アングル。このクリスはウィッグね。本当はボウズ。ありそうなショット?


衣装変更。髪型、帽子、メガネでクリスの変わりようにびっくりする。まあ、本人もカメレオンなので。
誰もいない秋の海なので、別れ話をしにきたように見えます。


ニール先生横顔&プライベートっぽいネガネ。若い頃ではなく、あくまで熟した中年の魅力・・・お肉の少し下がった感じを出したかった。
 なんといっても苦労したのが髪の毛。多すぎても少なすぎても違う。ニールは猫ッ毛だと思うので、柔らかいモヘア(アッシュブロンド)を少しづつ貼る。地肌が見えるよう、やや薄め。2005年現在、頭頂部はほぼナッシングとは思いますが、サービスしておきました。

クリスは人毛を編みこんだ薄い布を切り張り、ボウズにカット、色が気に入らなかったので、さらに染色。髪型むずかしすぎ〜〜〜。生え際が違う!似ない!
いつもメガネの人はメガネがないと落ち着かないな。
服を着せることを考えると、どうしても首やボディが細くなりすぎるのが問題。丸い鼻はチャームポイントね。


目に力がありますので、粘土に魂を込めないといけない


近所の海です。まあ、本当にこんな感じで限界です。ただ、つい2週間ほど前のライブでの写真を見る限り、かなりお顔が太ってたんですけど・・・。


★★★★今月のお写真★★★★

セレクトCDのレビューにも入れた写真だけど、仕事中のオフショットと思われる1枚。お父さんと息子のように見えますね。実際、そんな感じかも。世話焼きニールパパ(ママかも)&世話焼かれクリシーちゃん。何をささやいているんでしょ。とあるインタビューでも洋服を買いに行った時(また“つるんでいる”とゆー前提で)、ニールがクリスに『これ似合うよ』って服を選ぶ→でもクリスは『違うな』って思う…って言っていたしね。おか〜さんだヨ。また、雨が降ってきてもクリスは傘をささなそう…忙しくてもニールが傘をさしそうって言っていたら、本当にそんな相合傘写真もあったし。まあ、キャラだけど素がキャラになっているんでしょうね。クリスはニールにかまわれすぎてズルイ…という意見が出ても当然でしょう。

 


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