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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.14♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第14号・2005年11月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ

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こんにちは、マーガレットです。ペットさんたちに人形を送って早2週間。まだ「到着」のお知らせ以来リアクションがないので寂しいけど、11月末日が、新しいアルバムの締め切りらしいので、忙しいのよね。きっと12月になれば…。今後の展開はまた「号外」でお知らせするわね。

★★★★今日の乙女訳リリック★★★★
『ドリーミング・オブ・ザ・クイーン』(`93)
 アルバム「ヴェリー」(’93)収録。「ヴェリー」製作時のこの時期は、2人にとって、転機とともにとても辛い時期だったと思われる。アルバム発売前、ベストアルバムを出したために解散の噂があり、それぞれにプロデュース業もやっていたため不仲説も出たし(どっちも噂に過ぎなかったが)、ゲイの友人たち、クリスの恋人などの闘病や死去などの暗い時代にあった。これはエイズをテーマにした歌といわれている。この歌に出てくる「クィーン」と「レディD」は、エリザベス女王とダイアナ(この時点ではまだ生存)であろうが、そうなると、ずっと泣いているダイアナの不幸を予言しているようにも見えるし、ゲイのオネエたちかもしれないし、もう一人の登場人物である「君(恋人)」がいまはもう存在しないかのようにも聞こえる。いくらでも深読みできる内容でもあるので、詩を読んで検討してみて下さい。どっちにしろ、死の匂いがします。

クィーンの夢を見た
お茶に招待された
君と、女王と、僕、そしてレディD
女王は言った
「私は驚いています
愛は長続きしない、努力しても続かない」、と
するとレディ・ダイアナは答えた
「それはもう、この世に本当の恋人たちが生きていないから
この世には生き残っていないから
だからこの世には本当の恋人たちがいないのです
愛は死んだのです
ええ、それは本当のこと
見て下さい、私とあなたに起こったことを」

そして馬車が到着し
僕たちは立ち上がってさよならを言った
ダイアナは涙をぬぐいながら驚いて見た
僕は全裸で、年老いたクィーンは眉をしかめたけど
人々は笑いながら僕にサインを求めた

 

そしてもう、この世に本当の恋人たちは存在しない
この世には生き残っていない
この世に本当の恋人たちはいない
この世には生き残っていない
愛は死んだのだから
それは本当のこと
僕と君に起こったことを見れば

僕は汗をかいて目覚め、絶望する
この世に本当の恋人たちは存在しない
この世には生き残っていない
愛は死んだのだから
それは本当のこと
僕と君に起こったことを見ればわかる

★★★★今日のピックアップPV★★★★
レフト・トウ・マイ・オウン・デバイセズ(‘88) 監督・・・エリック・ワトソン

壮大なオーケストラがかかり、ロボットのように無表情で、ささやき系のニールの声が響くこの歌は、ニールの自伝的ソングで、名曲のひとつ。PVは、ストーリーはなく2人がひたすら下からのカメラで撮られ、ニールはいつものようにクールに歌い、クリスはイジワルな下からの尻ビュー(「無意味!」連発)で、クルクルと踊らされている。プラス、マッチョなタイツの体操選手。コメンタリーでは後半、クリスはズーっと爆笑しております・・・ニールのラストのダンスが面白いんだって。なんか仲良しだなあ。「ジョージ&ギルバート(英国のアート・ユニット。一応“ゲイカップル”というコンセプトでパンクでスキャンダラスな活動をやっている。おじさん同士だけど。)のように芸術的なポーズ」で終わる。2人が“音楽製造ロボット”だの冷血だの言われていた時代の代表曲。


この人たちがジョージ&ギルバートね。

★★★★今日のネタ・フロム・ベア〜さん★★★★
 ”ベア〜さん“=アメリカのライターでPSBのウェブサイトを運営しているウェインさんのことなのですが、勝手にベア〜さんと尊称で呼ばせていただいています。先日のクリスの誕生日の、UKの公式HPで、ベア〜さんの書き込んだメッセージ、見つけちゃった!

●今回は、数字で見るPSBソングス。アメリカのチャートなので、ビルボードはやや控えめですが、ダンスチャートはほとんどトップ10入り。ちなみに、UKでは出したシングル全36曲中35曲がトップ20入りしているとのこと。芸歴長いとはいえ、すごいことだと思うわ。

▲アメリカ・ビルボードにおけるヒット・シングル曲ベスト10(カッコ内は最高位)

1. West End Girls (#1)
2. What Have I Done to Deserve This? (#2)
3. Always on My Mind (#4)
4. It's a Sin (#9)
5. Opportunities (Let's Make Lots of Money) (#10)
6. Domino Dancing (#18)
7-8. (tie) Love Comes Quickly (#62)
7-8. (tie) So Hard (#62)
9. Suburbia (#70)
10. Where the Streets Have No Name (I Can't Take My Eyes Off You) (#72)

▲アメリカ・ダンスチャートにおけるヒット・シングル曲ベスト10(カッコ内は最高位)

1.West End Girls (#1 Club Play, #3 12"/Maxi Sales)
2.
New York City Boy (#1 Club Play, #4 12"/Maxi Sales)
3.Before (#1 Club Play, #7 12"/Maxi Sales)
4.To Step Aside (#1 Club Play, #8 12"/Maxi Sales)
5.W
hat Have I Done to Deserve This? (#1 Club Play)
6.Go West (#1 Club Play)
7.Can You Forgive Her? (#1 Club Play)
8.Break 4 Love (#1 Club Play, #6 12"/Maxi Sales)
9.I Don't Know W
hat You Want But I Can't Give It Any More (#2 Club Play, #10 12"/Maxi Sales)
10.I Wouldn't Normally Do T
his Kind of Thing (#2 Club Play)

 2005年版ギネスブックによると、『UKでトップ10にチャートインしたシングル・アルバムのアーティスト・ベスト10』のうち、なんとPSBは8位に入っております。他のトップ10入りしているアーティストの顔ぶれを見てもらえばそのすごさはわかると思うけど、いかに安定したセールスを保ち続けているとか、ファンが離れないというか、とにかく、ファンの私もうれしいわ。(カッコ内はその曲数)

1. Status Quo -61)・・・UKで30年以上活動している国民的バンド
2. Queen -
52)・・・言わずと知れた故フレディ・マーキュリーの率いた濃ゆいバンド
3. Rolling Stones -
51)・・・これも説明の必要なし。平均年齢60数歳のオヤジロックバンド
4. UB40 -
51)・・・けっこう意外。レゲエ(っつーかラバーズロック?)得意のバンド
5. U2 -
40)・・・アイルランドの硬派バンドも、最近は割りと温和
6. Depec
he Mode -40)・・・80年代から活躍するブリティッシュバンド、PSBとファンがかぶるといわれています
7. Bee Gees -
38)・・・ビー・ジーズ!なつかしいですねえ。
8. Pet S
hop Boys -38)・・・我らがペットさんです!
9. REM -
38)・・・アメリカの社会派バンドですが、マイケル・スタイプはゲイ
10. Manic Street Preac
hers -37)・・・略してマニ・スト。こんなに売れてたんですね

*勝手に紹介している、べあ〜さんのサイトですが、怒涛の全曲レビューのほか、毎週1週間、なんらかのテーマで「ファン投票」も行っています。例えば、しばらく前までは歴代アルバム中での曲の好き・嫌い投票、新しいアルバムの予想、など。マーガレットももちろんですが、かなりたくさんの人が投票に参加しています(歴代の結果は他のページにまとめて統計)。面白いのが、「ON THIS DATE・・・」(今日は何の日)。これは日を指定して検索するわけではなくその日の出来事しか出ないので、全部見るには365日かかります。たとえば11月13日に見ると・・・「1998年、クリスがはじめてニールとデビット・モラリスに『ニューヨーク・シティ・ボーイ』を弾いて聴かせる。ニールが詩作に取り掛かる」など、細かいというかコアというか。まあ、ソースは公式HPやファンクラブ会報かと思いますが、よくぞ集めた、という感じです。英語サイトですが、一度のぞいてみて〜。

http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

★★★★今日の関係者★★★★

 シザー・シスターズ 
マーガレットの大好きなバンドのひとつ。最近、彼らとPSBが繋がりがあるって知って、けっこうビックリした。5人組(ゲイ3人、ノンケ1人、女性1人)で、ニューヨークを拠点に活躍する2000年結成、アルバムはまだ1枚の若いバンドだけど、ロンドンのクラブから火がついてメジャーに。今年初めに来日もして「いいとも!」にも来ていたわよ。スタイルはガーリー&キュートなゲイ・バンド・スタイル。21世紀に生まれ変わったグラムというか、リアル『ヘドウィグ&アングリーインチ』(ドラーグじゃないけど)みたいな。バンド名は「レズビアン」の隠語らしい。

恐ろしく歌のうまいボーカルのジェイクは80生まれ!グラムがリアルタイムじゃない世代じゃん!フロントウーマンのアナは私は女に生まれたゲイと公言するゲイ支持者。当然PSBも彼らのフェイバリットなわけで、03の『フラボヤント』のシングルに入っているリミックスのひとつを任されている。いいなあ!やっぱ、「好き!」って言い続けることだよね!05夏のライブ8(ロンドン)にも出演。

★★★★今日のお写真★★★★

いつもと逆〜!まあ、2人の仲良し写真は数あれど、いつもはブスくれクリス&ニコニコニールなのですが、この写真では、逆ですぅ。長髪クリス(02〜'04)のサングラスなしの公式写真も意外にめずらしい。クリスの方からニールに寄り添っているのって、衝撃的じゃないですか?彼自身は犬好きですが、クリスは気まぐれで猫っぽい男ですよねえ。ニールが翻弄されている(そういうところが彼らが猫を嫌いな理由だと思うけど)。それにしても、このニールの困った顔も面白いですね。

 

★★★★今日の映画★★★★
 
『百合の伝説〜シモンとヴァリエ〜』…知っています?この映画。レンタルビデオ屋で見かけたこともないので全然メジャーじゃないと思いますが、美少年ボーイズ・ラブの好事家ならチェックしているはずです。カナダのフランス語圏のカントリーサイドのカトリック高校で繰り広げられる3人の少年(というか青年に見えますが)の愛憎劇。しょっぱなっからゲイのアイコン「聖セバスチャンの殉死」を演じるシーンから始まります(『セバスチャン』といえばデレク・ジャーマンも映画とっています)。ただ、この映画は二重構造で、少年時代のシーンは、全て数十年後の刑務所の中で演じられているのです。つまり女性役も全て男性受刑者。フランス没落貴族で、夫に捨てられたと認めたくない伯爵夫人がどう見てもおじさんだけど魅力的。その息子のヴァリエは中村七之助にそっくり!つまり喜多さん。弥次さんこと彼が心酔する同級生シモンは、もうちょっと少年っぽさがほしかった。ごってりした幻想的なラブシーンもあり。

 

 


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