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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.29♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第29号・2006年05月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ

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マーガレットです。すっかり春です。いい季節になりました。世界が動き出す季節です。

★★★★今日のピックアップPV★★★★

『ラヴ・カムズ・クイックリー』(85`) 監督・・エリック・ワトソン

 

 通算3枚目のシングル。ファーストアルバム『プリーズ』からのシングル・カット。
今でも二人ともけっこう気に入っている曲のひとつ(クリス:本当に美しい曲。その割りに売れ行きはよくなかった)。PVは80年代ニューロマンティック風のイメージビデオみたいな感じ。『ヒューマンリーグ』みたいというか。ニュー・ロマっぽいのは、ニールの化粧のせいだと思う。濃いもん。そんな時代です。でも、ニールについては年をとるにつれかっこよさがどんどん増しているけど、このニールは若くてフツーに素敵です。ノンケっぽいと言おうか…。一方クリスは微妙に不精ヒゲで、撮影中、セットの網の上で本当に眠っているらしいです。相変わらす自然体です。セクシーです。


PV
ではなくシングル・ジャケット写真です。

 

★★★★今日のインタビュー「The Word」B★★★★

 イギリスの音楽雑誌「The Word」4月号のインタビュー記事の訳の続き。UKの政治の話ともなると、さっぱりさっぱり。音楽の話か、恋愛の話とかして欲しいですね。

 午後まで時間が押し、ニールの有名人に関する逸話が飛び出している。彼は、私にペット・ショップ・ボーイズがどうやって1997年のエレクトリック・ナイトを過ごしたか話した(「それは、チェルシー・タウン・ホールでアントとデクのパーティと一緒に、僕たちが忘れないように始められた。彼らは、“アント・とデク:ニュー・アルバム、新しい危険”というバッジをつけていた。それから僕たちは、ジム・デビットソンハロルド・ピンターを見るためにBBCに行き、それからロイヤル・フェスティバル・ホールに行った。僕たちは、「シング・キャン・オンリー・ゲット・ベター」のピーター・マンデルソンとニール・キノックのグルーヴを忘れる事はないだろう。なぜなら、僕は労働党だから。僕はグロスヴェナー・ホテルのドリンク・キャンペーンを終えていた。そこでは政府が組織されていた。僕は、リチャード・ブランソンがロード・ホリックと話すのを見て、彼らに言った「ああ、どうも、ここは億万長者のコーナー?」と。それは彼らをイラつかせたけど」)。彼が9歳のとき、初めてのミュージカルをどうやって書いたかを話してくれた(「それは、“尻尾を引っ張った少女”というタイトルで、始めの曲は“誰か私の猫を見なかった?”だった。テキストブックは実際に猫がいなくなった話。なぜ猫はいなくなったのか?」)。彼は私に、どうやって彼の中でポップ・レコードのイデオロギー(観念形態)を続けているかを教えてくれた。学生時代、彼はNMEチャートを読んでいて、どのくらいの数のレコードがパンクと関係するか、ショー・ビジネスの賭け、クラフトワークVSノーランズはいかほどであったか、計算していた。「僕たちは、おそらく良い意味としてのイデオロギーを失っている。今でさえ、僕の一部はそのように考えている。いま、若い人たちはイデオロギーを持っていない。彼らには、音楽やカルチャーはお天気みたいものだ。そんなもんだ。」でも、彼は疑問を持ち続けずにはいられない。「このレコードを好きになるのもOKなんだよね?」
 ペット・ショップ・ボーイファンの中では、バンドの鍵がこれであるという広まった理論がある。つまり、ニールは本当は“疑いと心配によって苦しみから解放された放蕩児”=クリスになりたくて、クリスはひそかにインテリの友人や、ロシアの歴史知的と彼の本を携えてニールになりたがっている、という。ニールはその考えでため息をつくが、それこそ実際に一つの方法だと言う。事実、彼は本当にクリス(24時間パーティー・アニマル)でありたいのだ。
ニールはクリスに最初に会ったとき、彼をどう思ったのか?
「僕が思うに、クリスは僕が知る他の誰よりも楽しい。彼に会ったとき、まだ彼は学生で、彼は僕よりはるかに多くを勉強していた。もちろん、僕はニュー・カッスルを後にしてノース・ロンドン技術学校に行った。“僕はやっている、僕はニール・テナントだ!”僕はトッテナムにフラットを持っていた。デビット・ボウイに似た友人、ロキシー・ミュージック、ヘンなズボン。髪を染め、メイクアップした。クリスはキャンパスに住み、ステイタス・クオを見に行く。彼はジョン・ピールとの2ショット写真をゲットした。”ワード“はどうだい?彼は一般的なものが好きなんだ。」
「僕は、ジョイ・デヴィジョンが好きだ。クリスはイマジネーションの”ボディ・トーク“が好きだ。僕はショックだった。僕は・・・いまはそうじゃないけど・・・君が、イマジネーションが好きだと人に言って回ることはできないと思った。でも、クリスはファンが愛する英国の
市、ブラックプールから来ていた。北東の人はとてもまじめで、北西の人はとても難しい。僕はクリス以前には、楽しみに身を委ねる人には会ったことがなかった。」

ケイト・ブッシュは、アルバムを仕上げるまでに12年費やしました。もし、あなたもそんなに長く悩まされたら?実際にゼロから出発しようとしていないのでは。

ニール:「いや、ケイト・ブッシュは、純粋な芸術的手法のオーラを持っている。もしアルバムに12年かかっても、彼女のオーラが増える。彼女は、エルトンの結婚式にいた。僕は何度か彼女に会ったことがある。最初はBPIアウォードに呼ばれた、1987年の2月、グロスヴェナー・ホテルだった。」
クリス:「僕たちはまだBPIアウォードと呼ぶね。」
ニール:「公式には僕たちがしない限りは行わないよ。彼女はピーター・ガブリエルとデュエットしたことがある。彼女はあまりフレンドリーじゃなかったと、僕は感じたよ。でも、彼女は無愛想じゃない。シャイだと思う。おそらく考えは、僕の同じで「一体全体、私は何のために目立つことをしてるんだろう?」じゃないかな。僕たちは、1993年のEMIの会議で、また彼女に会った。ナイジェル・ケネディと僕が共産主義をめぐる対立のために夕食を費やした時、EMIチェアマンが僕たちの目の前を横切り、僕たちの間に座った。彼は年長者に「やあ君。適当にやってないね。まるで仕事だ。」と言った。僕は彼に、それは多分、試される全てのシングルの領域で失敗したようだ、おそらくそれが欠点では、と叫んでいた。それは延々と続いた。」
クリス:「”ワード”は、今こそナイジェル・ケネディに接触すべきだよ。片方だけの議論じゃ公平さに欠けるよ、だろ?」

あなたが有名人に会うとき、ポップスターに礼儀はありますか?

ニール:「君は誰?なんてよくあることだよ。僕が南フランスのディナー・パーティーに行ったとき、みんな”ああ、ここでファットボーイ・スリムに会えるから興奮する“と言っていた。でも、それが僕であることに気がついた。(クリスは爆笑している。) ペット・ショップ・ボーイズ、ファットボーイ・スリム、同じかなあ?フレデリック・フォーサイスは僕のレコードが好きだといって近づいてきた。僕は、その状況下で誰であるかを修正することは、無作法であると思った。ロジャー・ムーアもそこにいたけど、彼がファットボーイ・スリムを知っているか疑わしい。以前に会ったことがあるけど。
 マドンナは、1986年のグローチョの彼女の誕生日パーティーで会っているけど、とても楽しい人だ。彼女は、サポートして欲しがっていた。「僕たちはライブをやらないんだ。」と言った。すると彼女は笑って、「あたしたちどちらもそのようね。」と言った。クリスが「あなたは押しが強いね。」と言うと、「今日でしゃばりにならなければ、ゲットできないもの。」

セレブリティのミキシングやコラボで、あなたが好きなものはありますか?

ニール:「マイケル・スタイプにリック・アストレイを紹介したこととか。彼はそのとき宇宙飛行士のような衣装だった。エルトンの50歳誕生会の時はファンシーな衣装だったが、マイケル・スタイプはファンシーな衣装じゃなかった。僕は彼に、やめるように言った。僕は、この宇宙飛行士が僕に言ったことを理解できなかったけど、彼は最終的に「ニール、彼はリック・アストレイだ。」と言った。ああ、リック、君はマイケル・スタイプを知っているだろう?スタイプが当惑したので、僕は「マイケル、リックはアメリカでは2曲ナンバーワンがある。」と、言う必要があった。彼は「ああ、僕はチャート・ミュージックについて行けなくて・・・。」と言っただけだった。不名誉にも、マイケルにはリックの背の高さは認識されていない。
クリス:「僕はいつもリック・アストレイが好きだ。」
ニール:「僕たちがライバルだったのはほんのちょっとだった。もちろん1987年に僕たちは、PWLのフィル・ハーディングにより「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」をリミックスした。ピート・ウォーターマンはいつも「アイ・フェール・イン・ラブ」はクリスマス・ナンバー1ヒットになる、と言っていた。「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」は「ゲッツ・ルック・オブ・サンダー・イン・ジ・アイズ」になれなかったことは語らせざる事になっている。」
クリス:「ナンバー2でさえなかったじゃん、ははは!」
ニール:「新しいPWLリミックスはナンバー1になったよ!僕たちはそれに対抗する武器を行使した。ピート・ウォーターマンは怒り狂ったね。」
クリス:「”フェアリーテイル・オブ・ニューヨーク”を嫌いだということを許せる人がいる?僕がそうだから。」
ニール:「僕も好きじゃないね。僕はそれがラジオでプレイされたとき、ちょっと不満を感じた。彼は”間延びした声“で、「ああ、このすばらしいレコードがペット・ショップ・ボーイズによってナンバー1をキープしたのは凄いことだ。」と言った。まるで僕たちが問題の張本人かのようにね。」
クリス:「僕がなぜそれを好きじゃないかというと、そこじゃないんだ。ただ、嫌いなだけ。それはよくなるという意味かな?失望したと感じたよ。」
ニール:「2人の酔っ払いがお互いに罵り合っているだけさ。」                         (次号に続く)

byマーガレット*どうでもいいですけど、マイケル・スタイプ(アメリカの国民的バンドREMのボーカルで、バイセクシャル)ってちょっとニールに似ていますよね、容姿が。社会派なのに、実はミーハーなトコも。80’Sに大ブレークしたリック・アストレイですが、最近また復活しているそうですよ。それにしても、クリスは可愛い男子にはみんな好きって言うなあ。マーガレットはかつてケイト・ブッシュ(ただし、80年代から90年代くらいまで)のコレクターでした。



★★★★今日のお写真★★★★


 人形作家作、イングランド代表ユニフォームFORクリス・ドール(レプリカ)。いやあ、けっこう苦労したんですよ。素材探しから、縫いにくさの克服から…。もうすぐワールドカップ、いずれサッカー・バカに送り付けたいと思っています。5月以降はライブで外出が多いから、ワールドカップまでに見てくれるかなあ…。


★★★★今日のおまけ★★★★

 
いろんなビデオが無料で見られるサイト「YouTube」は、毎日毎日、膨大なビデオが更新(投稿)されています。どういう仕組みなのが、いつの間にか消えちゃうものもあるけど、見たかったものが見られることも多くて、とても重宝しています。また、PSB関係をいくつか。

http://www.youtube.com/watch?v=ni-oBjHvZkQ&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
当時引退状態だったダスティ・スプリングフィールドを、PSBが大ファンだったコネでプロデュースした『Nothing Has Been Proved(`88)。レトロな雰囲気で、ニールは新聞記者、クリスはカメラマンとしてPVに出演しています。

http://www.youtube.com/watch?v=pSHph_0C0Y0&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
同じくPSBがミーハー的にプロデュースしたライザ・ミネリの『Losing my mind』(
89)。PSBの出演はなし。ライザが歌うと急にミュージカルっぽくなります。

http://www.youtube.com/watch?v=Dfg4BHdgRwQ&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
マドンナの最新シングル
06『Sorry』(PSB Remix)の正式なPV。ニールの声(コーラス)だけ出演で、PSBは出てきませんが。マドンナは開脚しすぎです。そりゃ腰悪くするわ。

http://www.youtube.com/watch?v=5ahxCF5wetU&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
03のベストアルバム『POPART』の、30秒TVCM。CDに内封されていた数々の写真とヒット曲メドレーで、短いながらも楽しめる。

http://www.youtube.com/watch?search=PET+SHOP+BOYS+&v=vkCjw23gTTg
ラムシュタインの、カニバリズムをテーマにした曲『Mein Tail』のPSBのリミックス。なんとそれをチェコのヤン・シュワンクマイエルの人形アニメ(こっちもカニバリズムがテーマ)の映像に乗っかっています。18禁らしいです(エロではなくヴァイオレンスだからか?)。

http://www.youtube.com/watch?v=JkonGClv2p8&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
PSBの曲ばかりをカバーしているウェスト・エンド・ガールズの『ドミノ・ダンシング』。ロリっぽい歌い方がちょっとt.a.t.uっぽくて、意外に好きかも。元曲がいいからか。

http://www.youtube.com/watch?v=sUIMtI_Akis&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
『ミラクルズ』(
03)のPV。水をテーマにした美しいイメージビデオ。水の逆回転などちょっとエニグマのPVっぽいんですが、エニグマも以前PSBぽい曲でパクっているのでおあいこ?


★★★★今日の映画★★★★

『ブロークバック・マウンテン』(05)…アメリカでは社会現象になった程の話題作だったが、日本では名画座行きの雰囲気。世界中の保守的な場所…イスラム圏や中国、そしてカウボーイがいまだに生息するアメリカの中西部!で上映禁止になった?なんで?いや、これを見なきゃ06年は始まらないですよ。美しすぎる、それが欠点かもしれない。台湾出身のアン・リーがアメリカの田舎をリアリティを持って描けたことに驚愕。
 ひと夏を放牧の仕事でブロークバック山で過ごした2人のカウボーイ、寡黙で不器用なイニスと、繊細なジャック。山を降りたあとお互いに家庭を築くが、4年後に再会する。決してプラトニックに終わらない、年に数度の関係を毎年続ける。2人で暮らすことを夢見るジャックに対し、トラウマと社会の目から逃れられないイニス。2人の妻も、それぞれ「田舎娘」「じゃじゃ馬」と、わかりやすい。20年に及ぶ2人の関係は、ドラマチックに描かれることなく突然終焉してしまう。いやん、こういうのってズルい。登場人物も、観客も突き放してクールに描いている。お互いを愛しながらも合えない時期はきっちり他の人にも目が行くとか…恐るべき現実…ホモでもヘテロでも。でも、最後はちょっとうるっと来るよ…。ちょっと乙女チックでもあるよね。ちなみにあのシャツは、カナダのゲイ団体の代表さんとやらがネット・オークションで落札して、永遠に‘重ねてしまっておく‘んだそうです。よかったね。

 


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