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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.30♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第30号・2006年04月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ

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マーガレットです。30号に突入よ〜。いったいいつまでネタが続くか、自分でもわかりません。行くとこまで行きたいわ!

★★★★今日のピックアップPV★★★★

『ミラクルズ』(`03) 監督・・・?

 

 この曲はとにかくリリックもメロディーも素晴らしく、愛に満ちた曲。バラードとポップをPSBっぽくミックスしている。このPVはどうしてもイメージビデオっぽくならざるを得ないですね。水をテーマに、スローモーションや逆回転など多用してます。ちょっとエニグマのPVっぽくもあるけど。

Miracles


 







 

★★★★今日のインタビュー「The Word」C★★★★ 
 

 イギリスの音楽雑誌「The Word」4月号のインタビュー記事の訳の続き。ようやく“いっつも、なんにも語らない”クリスのインタビューが出てきました。

クリス・ロウのTシャツは、ローランドTB-303ベースラインの写真の柄で、アシッド・ハウスの高音やポコポコ音を生み出してきた、・・・ “このマシンがファシストを殺す”まじめでおどけた伝説、崇拝されるシークエンサーだ。「君のために書いたんだ!」彼はニコニコしながら言った。彼は、飲み始めには早すぎるのではないかと思われる金曜の午後2時に、ソーホーのメンバーズ・クラブで、音をたてる火のそばに座っていた。彼の電話 (ブルートゥースのノキアN70) が鳴った時、電話音はゴージャスで、電子エア・ウォッシュ的なラッキー病だ。彼の好きな言葉は“Wahey!ひゃほー!”のようだ。

 クリスは、1981年キングス・ロードの電気ショップでニールと出会って以来、彼の曲づくりのパートナーだ。彼らが書いた、最初の曲のひとつが「ジェラシー」で、最終的に1991年にナンバー12のヒットになった。ペット・ショップ・ボーイズとして、クリスは様々な異国風の衣装で黙って立つ、義務的な運転手を数回演じた。「ハート」のビデオではイアン・マッケランのヴァンパイアの奉仕係だった。彼はウェンブリー・アリーナとサヴォイ劇場の舞台上で、下着になるストリップをしている。彼の独白は、初期のペット・ショップ・ボーイズの曲「パニナロ」にある。(“僕はカントリー&ウエスタンは嫌い、ロック音楽は嫌い、ロックンロールが嫌い。本当にとても嫌い、いいだろう?でも僕は情熱的に愛することが好きだ”)それはバンドの声明伝道になった。時々よく、彼は歌詞を書くことがあり、そのひとつが1993年の「ヴェリー」の短い隠しトラックである。これは亡くなった友人か恋人についてのもので、ペット・ショップ・ボーイズのレコードで、最も感動的な曲のひとつである。クリスはこれが誰についてのものなのか語るのを、断固として拒絶した。

 彼がまだできないことは、ペット・ショップ・ボーイズがやることだ。「誰かが僕たちをインテリジェンス・ポップと呼んだことがある。」彼は渋い顔で言った。「一種の真実かも。でも、インテリジェント・デザインのような音だけど、僕たちはそこを目指しているんじゃない。“知性”って、バカらしい言葉じゃない?アホって言っているみたいだ。“退屈”と思わせる。僕らは”退屈ポップ”だよ、アハハ。」

 彼がリバプールで建築学生だったとき、クリスは機会があるたびロンドンに出てきて、ニールと一緒にスマッシュ・ヒッツの事務所をウロウロして、ステレオでディスコ・レコードをかけていた。郊外のモッズ、ニュー・ロマンティック、マーケットの迷宮のスキンへッズ、洋服屋・・・全ての場所が魅惑的に思えた。クリスはいつも、それに加わることなくても若者文化を愛していた。ペット・ショップ・ボーイズの公式写真の大きなジャケットや衛星放送のアンテナから離れ、彼は少なくとも30年は、ジーンズとスウェットを着てきたと言った。彼はラッキーだと、彼自身思っている。1959年に生まれ、音楽の完璧な時代を体験してきた。彼はビートルズの最後の世代で、デビット・ボウイを知っている。「70年代は、僕がディスコを見つけるまで、あまり大きい意味はなかった。」彼は言う。「建築家になるためにはいい成績でなくちゃならなかったので、僕はちょっとしたガリ勉だったんだ。現在のクリス・ロウは、それからは全然違っている。僕が最初にクラビングしたときは思ったね、“ヒャッホー、僕の人生これからだ!”僕は本当に、酔っ払い、楽しみ、ダンスミュージックでアゲることが好きだと悟ったね。」

 時々、1980年代の終わり、クリスは深夜にハックニーのリア・ブリッジ・ロードを運転したことを思い出す。「こちら」と書かれたサインの横の道にいた若者を見たことも。数週間、彼をひきつけた部分は、彼の目の前のレイヴ・シーンのハプニングだった。夜、クラブに行くことは、スペクトルのように連続し、ペット・ショップ・ボーイズのひとつの行事で、ゲイ・クラブ、へヴンでのアシッド・ハウス・ナイトをライザ・ミネリのために催した。それは“ランド・オブ・オズ”と呼ばれた。「僕らは、名前のためにやったんだ、本当に。」クリスが言った。「ぼくらはマット・ゴスも呼んだ。彼は一晩中、携帯電話をかけていたけど。まったく、そればかりだった。ライザはアシッド・ハウスに興味を持ったけど、16歳のレイヴァーたちは、彼女が誰か、という手がかりがなかった。」(ニール:「ゲイ・ナイトじゃなかった。でなきゃ、地獄はお開きになっていたよ。彼女はダンスしなかったし、その時何もしなかった・・・そう、何も。知っているだろ。クリスと僕はそういうことに関しては、とてもナイーヴなんだ。」)
 悪名高き快楽主義者、クリス・ロウは、常に致命的なレイヴ・ドラック、エクスタシーを常用しているのか?
(むっとして)「答えるのは無理だ。」
できますよ。
「いや、できない。」
でも、告白の時間なんですよ。
「イエス、僕はとても道徳的だ。全てを信じていない。それは前時代の態度だね。でも、僕は古い人間だから。僕はテレビで誓うのは好きじゃないんだ。」

 クリスはいつも、ニールのあり余るエネルギーに驚かされる。例えばアートの提唱、チャリティ事業、レイモンド・レイヴ・バーで、パトリック・コックスと一緒にエルトン・ジョンとデビット・ファーニッシュのスタッグ・ナイト(注:男だけで催す結婚前夜パーティ)を開催した。ポール・オグラディは仲間で、ペット・ショップ・ボーイズはシザー・シスターズのジェイク・シアーズと「アイ・アム・ホワット・アイ・アム」と「イッツ・ア・シン」のエレクトロ・ヴァージョンをパフォーマンスし、エリック・マコーマック(「ウィル・アンド・グレース」のウィル役)は「ドウブル・アンタンドル」(“ブロウ・ミー・・・(長い一旦停止)キッシーズ・アクロス・ザ・ルーム”)のような長い旋律で歌った。イアン・マッケランは、ウィドゥ・トゥワンキーに扮し、ゲーリー・バルロウとルルは「リライト・マイ・フェアー」をやった。
「ニールは、角を持って牛に乗った。僕にはあんなエネルギーはないよ。僕はいつもニールがどれだけたくさん本を読んでいるかと感心する。どこにそんな時間があるんだ?蓄積された知識に、僕はビックリする。彼のフラットにはじめて行ったとき、そんなにたくさんのレコードはなかったようだった。貧乏学生だから、僕はデビット・ボウイのアルバムを5枚くらい持っていただけだけど、彼はめちゃくちゃたくさん持っていたし、本棚は本でいっぱいだった。驚いたね。彼はどうやって全てに合わせていたんだろう?彼は、まさに突発的な人じゃない?適職だ。」

 クリスは旅行と“ひゃっほー”なクラビングを生きがいにしている。彼が外国にいくと、ホテル・スタッフはたまに彼の名前を“デビット・ボウイ”のように“クリス・ロウイ”と発音する。彼とニールは、彼らの友人、ヘディ・スリマンのディオール・オムのコレクションを見に、パリに行って戻ってきた。「二日間、パリのカフェでコーヒーを飲んでぶらぶらするいい言い訳だった。」彼はオスカー・ワイルドの最期のスイート・ルーム(とても暗いビクトリア朝の部屋で、半分はウォーク・インになる配慮で影になっていた)に滞在した。「自殺にももってこいの場所だ。見出しが目に浮かぶよ“ペット・ショップ・ボーイズがオスカー・ワイルドのベット・ルームで死んだ”と。素晴らしい。」クリスは車にお金をつぎ込んでいるが、英国ではもう速い車は運転できないだろう。この日、彼の試運転は適度になった。「僕が最後に買ったのはブレンダーだ。」と彼は言った。「僕は本当にそれでぞくぞくする。でも、バナナをマッシュするばかりだけど。」

私たちは完全に、デジタル音楽の結果を得たのだろうか?

クリス:僕はMP3を好きじゃないな。1メガピクセルのデジタルカメラを持っているみたいだ。
ニール:音楽産業はずっと危機に瀕しているといえるんじゃないかな。僕が思い出すことができる限り、音楽ビジネスがシングルをやめようとすると、パニックになる。僕たちが音楽産業と仕事したとき、大パニックになったのはDATs(デジタル・オーディオ・テープ)だった。覚えている?盛り上がったのは「ミュージック・ウィーク」の前週だった。DATsは、我々の耳に破壊の世界をもたらした。でも、DATsはどこに行っちゃったの?ダウンロードすることは、正当な心配だと僕は思う。多分それは時代遅れなんだろうけど、新しいことは好きだ。それが現われたとき、誰もが初めて同時にそれを聞く。いま、それが現れたらみんな言うだろう。「う〜ん、どうだろう、ちょっとつまらないな。」

あなたがはじめて聞いたときのサージェント・ペパーの伝説ってなんですか?

ニール:ああ、そうだね。僕はラジオ・リュクサンブールのサイモン・ディーを聴いていた。ある少女は無一文で実際に悲惨だった、と言うことを書いていたが、サイモン・ディーは彼女にキャット・スティーヴンの新しいシングルを送ることができたんだろうか?彼は送ったよね。そう、僕は彼に、僕の姉の誕生日だけど、僕はお金がないから、彼女にサージェント・ペパーのコピーを送ってくれないかと書いた。ラジオで彼は言った。「それは出来ないよ、ニール。」でも、何日かあと、サージェント・ペパーのプロモ・コピーが届いたんだ。「サイモン・ディーより、謹呈」とあった。サイモン・ディーのことを考えるとほのぼのするよ。実際はまだ姉の誕生日ではなかったけど。面白いことに、先日姉が、このことについて言ってきた。「私のサージェント・ペパーのコピーはどこ?」って。彼女は、彼はイタリア人っぽいことをすると思っていたようだ。彼はキャンプ販売助手を演じている。彼はとても小っちゃいところがある(クリスはクスクス笑い出した)。彼は、偉大だよ、サイモン・ディー。毎週土曜日の夜は、BBC−1で、ディー・タイムに続いてドクター・フーがあって、それから、ザ・モンキーズだった・・・違う順番だったかも・・・。
クリス;僕はドクター・フーの大ファンだ。今でも新しいのを全部見ているよ。

ついに“テナント・イン・ザ・ターディス”になったのは喜ばしいですか?

ニール:それだけでなく、彼も僕にちなんで命名されている。彼の本当の名前は“デビット・マクドナルド”かなにかだった。でも、公式名がなかったので、彼はペット・ショップ・ボーイズのテナントという名前を選んだ。
クリス:とてつもなく名誉だ。
ニール:僕がドクター・フーになるのを見れたよ。
クリス:ニールの演技を見た?
ニール:僕は、ドクター・フーを演じるミーティングに出席した。でも僕は大体1969年からそれを見ていないんだ。僕にとってドクター・フーは基本的にウィリアム・ハートネルか、あとは忘れた。                  (次号に続く)

*マーガレットの気になったこと。パリを訪れるゲイの人は、ペール・ラシェーズ墓地のオスカー・ワイルドのお墓に花をそなえてキスをし、サンジェルマン・デ・プレにある最期の地「ロテル」で記念写真を撮る。ここは高級ホテルなのでワイルドのスイート・ルームは一泊10万円以上するはず、なので、その部屋に泊まるのはゲイのゴージャスな憧れ。貧乏人はホテルの前かロビーで写真を撮る程度。実はマーガレットも数年前、しっかりやっています。PSBの2人もそろってそこに泊まるなんて、こんなベタなことするとはね〜。っつーか、その部屋は1部屋しか存在しないから、2人で泊まったんかい!ゲイカップルかよ!またミーハーな一面を見ちゃった。
 ちなみに「ウィル・アンド・グレイス」は、アメリカのコメディドラマ。主人公のウィルがゲイで、独身ワーキング・ウーマンのグレイスとの友情が軸になっているが、ゲイネタがワラワラと出てきます。つい最近のアメリカの本放送では、出産後のブリトニー・スピアーズがゲスト出演して話題になった。


★★★★今日のお写真★★★★


 去る5月1日、ニールの出身地ニューカッスルで行われた、ノーザンシンフォニアとの戦艦ポチョムキン無料ライブの写真です。マーガレットもチケット当たったんですが、6月末のロンドン・ライブに行くからこっちは行っていません。ポチョムキンのパフォーマンスは歌が少ないしね・・・その少ない歌の一場面ですね。クラシックなタキシードといい、演歌歌手のように歌い上げているような感じに見えますよ。




★★★★今日のおまけ★★★★
 
http://www.youtube.com/watch?v=MLq38k28qPA&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
エレクトリックの「Disappointed」(
92)PV。エレクトリックはバーニーとジョニー・マーのバンドですが、ニールがボーカル参加している曲なので、一番出番が多いです。ニールがミレーヌ・ファルメールの「Desanchantee」へのオマージュだといっていました。クリスは出ていません。
http://www.youtube.com/watch?v=1y_ebZJXa24&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
そのライブ版(トップ・オブ・ザ・ポップス)。

http://www.youtube.com/watch?v=4zXumvxLQfc&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
http://www.youtube.com/watch?v=G6bbmHSg7eM&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
02アルバム「リリース」発売時のプロモーションインタビュー、全編・後編。ライブ映像もちょっとは入っています。自然体っぽい。最近では珍しくクリスがサングラスしていないし。

http://www.youtube.com/watch?v=UDtOQUI4Ilo&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
2005年7月、ライブ8(モスクワ)での「ウエスト・エンド・ガールズ」。「GO WEST」はライブ8のDVDに入っていましたが。いっそのこと完全版が見たいですね。

http://www.youtube.com/watch?v=l2De1KU7LBc&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
同、「ニューヨーク・シティ・ボーイ」

http://www.youtube.com/watch?v=bCt9Gd1b2po&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
同、「ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノーネーム(アイ・キャント・テイク・ユア・アイズ・オフ・ユー)」

http://www.youtube.com/watch?v=BTxQTeDUapo&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
同、「イッツ・ア・シン」

http://www.youtube.com/watch?v=l4DcIdidhxQ&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
2006年5月10日、イギリス・BBC-1「Breakfast News」で放送されたインタビュー。国営放送でもクリスのカジュアルな格好と態度は変わらず。

http://www.youtube.com/watch?v=oUFDUcsqO2Y&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
2006年5月13日、イギリス・チャンネル4「POPWORLD」で放送されたインタビュー。司会者がイケメンなので、2人とも明らかに機嫌がいいような気がする・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=1iZeOM2C-J4&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
『I
m with stupid』PVのメイキング・ビデオ。2人も出てきます。

http://www.youtube.com/watch?v=GiOAqjHhINk&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
BBCのTVライブ。映画『フィラデルフィア』(ゲイでエイズの弁護士のトム・ハンクスが戦う映画)の主題歌。ニール(・ヤング)の歌をニールが歌う。

http://www.youtube.com/watch?v=zy2R8SqCUmY&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
88年アルバム『Actually』のイギリスの30秒TVCM。クリスが大嫌いな髪型のやつ。

http://www.youtube.com/watch?v=CgBORqDlNZw&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
2003年12月19日「It doesn
t often snow at Christmas」のエルトンがホストのTVライブ。大量の少年合唱団に囲まれて歌っています。ニールはタキシード、クリスはヒゲつきサンタクロース。

 

 


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