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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.31♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第31号・2006年05月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ

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マーガレットです。きゃ〜、6月下旬のタワー・オブ・ロンドン・フェス(ライブ)に行く事になりました!楽しみすぎて死んじゃいそうです!

★★★★今日のピックアップPV★★★★
『ホエア・ザ・ストリート・ハヴ・ノー・ネーム(アイ・キャント・テイク・ユア・アイズ・オフ・ユー)』(91)監督・・・リアム・カーン
 

 PSB最長タイトル。当時の邦題は『君の瞳に恋してる・平成バージョン』という、思わず目を伏せたくなるバブリーなタイトル。
 言わずとしれた名曲2曲、シリアスとディスコを掛け合わせたこの曲、クリス的には「突き詰めたらどっちも同じ」理論です。
 PVでは『届かぬ想い』にも登場したショーガールが登場、国が違うのになんとなくバブリーな感じがするのは時代のせい?でも、この曲の高揚感をPVでもっともっと出して欲しかった。1000人ぐらいのエキストラ呼んで、踊っちまえばよかったのに!PVとしては中くらいの出来。


踊り子さん、お手柔らかに

 当時この曲を聞きビデオを見た私は、あのU2がおちょくりの対象になることと、あらら、女性嫌いのニールさんが女性のキス攻撃…お気の毒、(この時点でまだカミングアウトしていないのに、なぜか…)と、思いました。マジで。

 

★★★★今日のインタビュー「The Word」D最終回★★★★
 イギリスの音楽雑誌「The Word」4月号のインタビュー記事の訳の続き。ついに最終回。主に新しいアルバムについて語っています。

ペット・ショップ・ボーイズのこだわりは、最初の曲として「ソドム&ゴモラ・ショー」を新しいアルバムのためリリースをしようと計画された。それは、ビッグ・ロック・ディスコの壮大なパレードで、「ウェルカム・トゥ・ザ・プレジャー・ドーム」の血統で、完璧に調整された悪魔的な“ア、ハ、ハ、ハ、ハ!”という声など、とてもすばらしい。そのすばらしいアイデアは彼らのレコード会社から得た。
ニールは重々しく言う。「それは僕に示唆した。“ソドム”という言葉があるから、それは不可能だ、と。話し合いは公平にされなかった。シングルのオプションではないのは、明らかにうそ臭かった。それについて何も話されることはなかった。」
「で、僕らはかつてのようないい案を出すために“脳内漂着物”の周りで留まっていた。口論だ!僕は彼らに言ってやった。(声をひそめて)ちなみにだけど、違うよ、それはゲイとは関係ない、わかるだろう。アナル・セックスについてじゃない・・・。違うって・・・。」

 ニールは指摘している。1984年なら、「ソドム・アンド・ゴモラ・ショー」のような歌は、プレイ前にすぐに禁止されていたに違いない。ポスター?禁止。ビデオ?禁止。光り輝いたかもしれないのに。ショック、ホラー、ソドム&ゴモラ、マイク・リードは言った。しかしながらそれ以上でもない。いま、露出する前にレコードを考えるラジオやテレビ局は、最少の攻撃方法だと考える。どれがウェストライフに結びつくだろうか。
 我々は、ペット・ショップ・ボーイズがサム・テイラー・ウッド(「サムホエア」のビデオを監督したブリット・アートの友人。ここに、ケイト・モスがポール・ダンスをする写真を撮るためにダンスをした柱がある。)とシェアしているイーストロンドンの、風通しのいいロフト・スペースのスタジオに座っている。ニールはそこをくるっと回った。「僕はこの柱に身を任せるのが好きでね。」クリスは無表情だ。紅茶とチョコレート・ビスケットがあるが、チャールズ皇太子のプライベート・ビスケットのダッチー・オリジナルだ。ニールは食べないだろうけど。
彼は言った。「僕は、妙に見つけるんだ。テレビがそんなに論争の的になっているようになった時に、古いショック・ホラーの感覚はポップではない、と。僕は夕べ、チャンネル4の番組を見たけどたとえそれが“世界で最も大きなペニス”と呼ばれたとしても、驚くほど、退屈なことに支配されている。素晴らしく大きなペニスを持った夫とアナル・セックスをすることについて話している女性がいた。で、僕は思った。こんなことをテレビで喋れるのに、“ソドム・アンド・ゴモラ・ショー”をラジオで聞けないって。これは聖書の話だよ。後生だからさ・・・。」

 実際、歌は本当に、現代世界と、参加することを最後に決定する壁の花のごった煮のようなものだ。有名人、TV、飲酒、セックス、ゴシップ、栄光、クラブ遊び、賢明さ・・・、丸ごと、ニール自身についてともいえる。トレヴァー・ホーンは、それは別のカミング・アウト・ソングだと思った。アルバムは今、他でもないホーンの処方とおいしいタイトルの大きな別の歌で牽引される。「アイム・ウィズ・スチューピッド」は、その魅力に抵抗することができない薄のろな恋人に表面上は置き換えられているが、トニー・ブレアとブッシュとの関係を髣髴とさせる。
 「ファンダメンタル」が、ペット・ショップ・ボーイズのこれまでの最も政治的なアルバムである理由は、現在の大胆な風潮によく調和しているからだ。タイトルは社会の陣地からの退陣、不合理な確信、ペット・ショップ・ボーイズ自身の音のルーツの回帰と関係している。
合よく、“fun(楽しみ)”と“mental(精神的)”が含まれている。2つの曲「サイコロジカル」と「ルナ・パーク」は、共同ベッドの下のモンスターと、恐れの習慣の特性に関係している。他の2曲「インディフィニート・リーブ・トゥ・レマイン」と「インテグラル」は、入国管理とIDカードに関連している。もしもペット・ショップ・ボーイズが労働党だったら、それは将来的にナンバー10に入るだろう。
「僕は、歌に現代の世界の現実を入れようとすることは慎重に行ってきた。」ニールは説明する。「「インディフィニート・リーブ・トゥ・レマイン」は、亡命者のことばにインスパイアされたラブソングだ。「インテグラル」は、特にもっともらしい議論を引用する1984年の歌だ。それは、政府や社会からもやってきて、間違ったことを何もしていなければ、何も恐れることはない。“書類をお願いします”という考えは、僕は嫌いだ。僕らはこの国でそれをしないし、すべきじゃない。」
「「ルナ・パーク」や「ソドム・アンド・ゴモラ・ショー」にも、それを破壊することを、ある種、熱望している。」彼は続ける。「僕たちは、テロリズムや鳥インフルエンザ、そのすべての残りと共に、今を生き抜いていると思っている。それはとてつもなく退屈だから、抜け出したいと思う。人々は、第1次世界大戦前、ルパート・ブルックの“戦争は掃除になる”という考えをこの方法と考えた。うまくそれを克服した。それは現在とは正確な類似点ではないけれども、その中に何かがある。」

 他方では、さらに、アルバムの偉大なオーケストラの力強いバラード(クリス曰く「僕らはウィンド・マシンとおしゃべりしている」)「ナム」がある。これは、ハート・FMの女王、栄光の「アン・ブレーク・マイ・ハート」のダイアン・ウォーレンがペット・ショップ・ボーイズのために書き下ろした。「そうだった?」ニールは眉毛を不思議そうにアーチ形にして言った。
 「ポップアート」の編集用の新しい曲の要望で、ペット・ショップ・ボーイズはウォーレンの代理をクリスのロンドンの部屋に招待した。グレーの髪のまじめなカリフォルニア人は、丁重な姿勢で渡英し、「キス・オン・ザ・ウインド」という曲を彼らに演奏した。う〜ん、次!とペット・ショップ・ボーイズは言った。「ナム」は、それよりも好ましく、とてもペット・ショップ・ボーイズ的だった。ダイアン・ウォーレンは、電話で薦めた。それはニールには完璧だと、彼女は言った。彼の声はとても情熱的だ。「僕は、そうじゃないと言った。それは”間接的な”情熱ではない。僕らは情熱的には歌わない。」情熱的に歌わないのは、ペット・ショップ・ボーイズであるからだ。
「素晴らしくなるわ。あなたは「キス・オン・ザ・ウインド」を受け取ったでしょう。」
「ダイアン、ペット・ショップ・ボーイズは「キス・オン・ザ・ウインド」は歌えないよ。」
「なぜ?」
「できないよ。」
 彼らは、エアロスミスがすでに、ペット・ショップ・ボーイズが気に入っているから「ナム」を断ったとわかった。彼らはトレヴァー・ホーンとレコーティングを行い、彼らはウォーレンが同じように「キス・オン・ザ・ウインド」をペット・ショップ・ボーイズに歌ってもらうように試したと述べた。ホーンはため息ついた。「ああ、「キス・オン・ザ・ウインド」か。僕はエンリケ・イグレシャスと進めたんだ・・・。」
 「僕は、この貧相な親しみのない歌が、まだ世界に広まっていると思う。」ニールは悲しげに言ったが、すぐに明るく、「見たところ、ダイアン・ウォーレンは、肩にオウムを乗せてディナーに出かけるんだ。想像できる?ゲーリー・バーロゥが僕に話してくれた。」
 ペット・ショップ・ボーイズは夜に起きることを続けている。彼らはずっと、“fun(楽しみ)”と“mental(精神的)”のままであろう。                                                                (終了)

*ようやく終了。だんだん慣れてきたのに、ちょっと寂しい。英語力はもとより、日本語力のなさに愕然としました。
PSBについては、知っているようで、知らないこともちらほら出てきました。相変わらずクリスは言いたくないことを”発言拒否”しますが、それは肯定の意味に取られちゃうって、誰か教えてやって!誰も非難しないから!ニールは、「ゲイ」とか「セックス」とか、言いすぎ。まあ、50を過ぎたからと言って、妙に枯れて色恋はナシなんて寂しいから、若いイケメンと大いに恋愛して、派手に失恋して、作詞でもして欲しいもんです。
 調子にのって、次回は「Q」を訳したいと思います。


★★今日の関係“ない”者★バック・トゥ80S★★★
ユーリーズミックス

 80年代後半、私の耳に残りまくる音のポップ・デュオといえば、PSBと
ユーリーズミックスだった。アニー・レノックスの、女にも男にもオカマにもオナベにも見えるビザールな美貌と、白人女性とは思えないパワフルな声、デーヴ・スチュワートの音作りの才能のコラボは、一瞬で私を虜にしてしまった。残念ながら現在は解散してしまったが、今でも旧作が焼き直しされているし、アニーはソロ、デーヴは曲作り&プロデューサーとして活躍している。

美男美女なんです・・・。

 ユーリーズ・ミックスとPSBは何のつながりもないが(まあ、お互い英国ポップ界で暮らしているんだから、顔ぐらいはあわせているだろうけど、語られたことはない、たぶん)、共通点は多い。まず音が誰にも真似できないこと。80年代、シンセ・ポップはそれこそ掃いて捨てるほどいたが、真似できない音を作り、今聴いても完成度の高いのはPSBやユーリーズミックスなど、数少ない。曲は全て共同名義。カリスマ的に目立つボーカルと、喋らない・目立たない楽器担当(デーヴはギター)だが実は主導権を握っていそうな2人という構成。二人ともノンケにもかかわらず、なぜか倒錯的な匂いがしたし。ニールとクリスが昔カップルだったのは噂に過ぎないけど(実際、そんじょそこらのカップルより仲がいいが)、アニーとデーヴは結成当初はカップルだった(途中で別れ、デーヴはバナナラマのカレンと、アニーは医者と結婚した)。カップルとそうでない男女では、デュオのあり方がちがうよね、やっぱり。別れてからはそれとわかる微妙な空気が伝わってきたもん。もちろん歌詞にも出るし。だから解散直前の頃は結構聞くほうも辛かったよ。解散が決定した最後のアルバム収録の『ドント・アスク・ミー・ホワイ』など象徴的で、「あなたを愛したことなんてなかった」というなんとも切ないリリック。常に攻撃的サウンド、かつクールな印象で知られているけど、『キング&クィーン・オブ・アメリカ』で、ミッキー&ミニー・マウスにまで扮しているビックリなところも、PSBの一連のコスプレの衝撃とカブるんだが。
 一番知られている曲が一番彼ららしくない『ゼア・マスト・ビー・アン・エンジェル』なのはいかがなもんか(しかも天気予報とかの曲でしょ)。

 

 

★★★★今日のお写真★★★★

 ぎゃ〜!なによこれ!・・・よく見りゃ・・・見なくてもクリス+マッチョのアイコラだよ。でもこれ、ファンが勝手にやった、とかじゃなくて、PSBファンクラブ会報誌(PSB責任編集のはず)の1996年3月号に載ってたやつだから、楽しんでやったに違いないです。クリスがマッチョになりたいという願望?それともマッチョ好きのアピールなのかい?それともサービスショット?
 96年といえば、南米に行ってラテンづいていた頃。95年にはマッチョメントのコラボ『パニナロ
95』で、大いにゲイっぽさをアピールしていた(訳ではないと思うが)頃です。アホですね!



★★★★今日の映画★★★★

『サマードレス』・・・フランスの映画監督、フランソワ・オゾンの短編映画。いまでこそオゾン(30代後半イケメン、かつゲイ)はフランスの若手を代表する映画監督だが、かつては短編・中篇ばかり撮っていました。この『サマードレス』は10分ほどの短いものだけど、シンプルな話といい、映像の鮮やかな色といい、なんともいい感じ。友人(同年代の男の子)とバカンスに来ている少年が、海岸で出会った少女とあっけらかんと関係を持つ。脱いだ洋服を盗まれてしまったことから、彼女のサマードレスを借りて戻る。待っていた友人に冷やかされるが、実は彼らは恋人同士だったらしい・・・欲情した恋人に破られたサマードレスを丁寧に繕い、次の日、桟橋に向かうが、彼女はすでに船上の人だった・・・。これ以上でもなく、これ以下でもない、なんだか潔く、すがすがしい。『8人の女たち』では豪華女優陣を使い散らし、『まぼろし』『スイミングプール』では中年の女性心理を描いたり、近作『ぼくを葬る』では死について描いたりなど、フランス人にありがちで、妙に難しい映画を撮りたがるオゾンだけど、このくらいシンプルで潔くてもいいと思うよ。彼については最初のほうの作品の方(初長編作の『ホームドラマ』とか)が好きだな〜。

★★★★今日の「YOU TUBE」★★★★

http://www.youtube.com/watch?v=-QIejJzWhAk&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
2003年、トップ・オブ・ポップス出演「ミラクルズ」ライブ。クリスが変、別人です。ねぇ、これは絶対ズラだよね?エルトンを彷彿とさせる、こんなもっさりしたロッカーみたいな頭は有り得ないよね。

http://www.youtube.com/watch?v=7BXwazKfrMY&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
88年、トップ・オブ・ポップス出演「ドミノ・ダンシング」ライブ。クリス半パン。コーラス・ダンサーもバックミュージシャンもクリス顔のTシャツ着ているので、クリスまつり開催中の感あり。

http://www.youtube.com/watch?v=0R-cS8uwaOc&search=PET%20SHOP%20BOYS%20
http://www.youtube.com/watch?v=giQ7uyairJc&search=PET%20SHOP%20BOYS%20

06年5月30日、ドイツのTV番組出演。クリスの機嫌がいい。その後「アイム・ウィズ・スチューピッド」のライブ。珍しく(?)クチパクじゃないよ。

http://www.youtube.com/watch?v=L658_oss9ZM&search=PET%20SHOP%20BOYS%20

トップ・オブ・ザ・ポップスの「パニナロ
95」を機嫌悪そうに歌う(クチパクだな)クリス、いつもとは逆にキーボード弾くニール。半裸マッチョダンサーつき。画像も悪いし、曲も中途半端だけど。

 

 


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