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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.36♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第36号・2006年07月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ
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タワー・オブ・ロンドン・ミュージック・フェス・レポート!2
次の日、フェス2日目です。
2ndDAY!
昨夜はあまりの興奮っぷりに、夜も眠れなかった。まさに初めての体験って感じで、ショックが多すぎる。ショックというのは、プラスの感情・・・感動やら熱気やら興奮やらと、マイナスの感情・・・言葉にできないショックな感情とがごちゃごちゃに入り混じったもの。これがややこしい、素直にプラスの感情だけでいいものを、“よくできた、明らかにショーとして作られた商品”を目の当たりにして、妄想が妄想でなくなった寂しさみたいなものも含まれている。寂しいといえば、終わってしまうという寂しさもある。この2ヶ月、行くと決め手からの2ヶ月は、けっこう苦しくて、つらくて、それでも「ライブにいける」ということだけでがんばって来れたのであるから。終わってしまったときも燃え尽き感が恐怖でもあった。
実は昨夜、私はもうひとつの課題を抱えていた。去年、私が2人に人形をプレゼントして以来、その洋服お着替えを送り続けることで、その関係を継続したいと願っていた。そのため、私は5月に、事務所のマネージャー・アシスタントJさんに宛てて、新しい洋服(W杯イングランドユニフォーム)を送っていた。それが、先週、旅行1週間前に理由不明で戻って来てしまっていたのである。これをどうにかしたくて、私は昨夜、このプレゼントをライブ会場に持参していたのだった。結果は惨敗、受け取ってくれるスタッフはいなかった。本人に渡すなどということは私にとっては重荷過ぎて、考えることすらできなかった。
そして1晩明けて、朝食の席で、これを事務所に直接持っていくことに決めた。
(そのときの詳細なこと、旅行全体についてはアトリエベベHP「まりりんの日記・7月・ロンドンまつり」に書きましたので、こちらをご参照下さい)
結果的には、プレゼントは無事,Jさんに渡すことができた。いよいよ、この旅の2度目のメインが始まろうとしている。
2日目はB席で、入り口もスーパーシートとは違う。あ、こっちの入り口ではグッズ(Tシャツとキャップ)が売っている。でも、私はグッズコレクターじゃないし、悩んで購入しなかった。だって、「Welcome
to the Sodom & Gomorrah show」って書いたTシャツは、しまって置くだけでしょ(でもやっぱりちょっと欲しかった)。こっちの青空ピクニックエリアでも、みんな楽しそうにごはん食べている。もうちょっと私にその余裕があったら・・・。今日もなにも食べられない!
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B席とはいえ、前から20番目だしセンターだから、むしろ昨日よりも全体を見渡せて、見やすい席だったかもしれない。
ちなみに、ロンドンはとても涼しかった。太陽が出ている日中は、さすがに直射日光の暑さはあったけど、空気がからっとしているので、日本の夏のようなじめじめした不快感はない。汗すらもすぐに蒸発してしまうような感じだ。私は前ページのようなレースの上着だったけど、これでは日が沈むとかなり涼しかった。ライブは熱気で暑いだろうと思っていたけど大はずれ。これなら、浴衣を着てもよかった。
2度目のライブだから、昨日とおなじ、もう少し落ち着いて楽しめるだろうと思っていた。でも、いざ始まってしまうと、やっぱりテンパって夢中になってしまう。以下の写真はファンサイト様より拝借いたしました。
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影の支配者、クリス |
ステキ過ぎます |
似合いすぎっ |
昨日のライブより、今日はみんなおとなしいです。実は昨日のライブでは、B席以降の観客がA席の前のほうに押し寄せてきててんやわんやだったのだけど、それを反省してか、警備員が席から離れることへの警告が厳しかったのです。フェスやライブって、席がない場合も多いけど、これはキッチリしてました・・・昨日はあんなに自由だったのに。でも、そのおかげで私はよく見えました。デカイ英国人に前を陣取られると見えない可能性があるから、A席の人があまりスタンディングしていなかったので、楽しめました。
アフター・ショー!
夢の時間は終わり、私たちはまた孤独な現実に戻ることになった。夢を見せてくれてありがとう、とでも言えればよかったのだけど、名残惜しくてそれを言うことができない。昨夜はおとなしく帰ったけど、今日はどうしてもこの場所から離れられなかった。この場所から離れたら、夢がさめてしまい、私はいつもの自分の部屋に帰ってしまうような気がした。私たちは入り口で会場を見つめていた。別に何かを待っていたわけではなかったけど、周りにいる同じようにこの場を去らない人々が、いわゆる出待ちをしているんだと気がついた。出待ちして、ちょっと顔を見るくらいなら、私にも可能かな、と思われた。少なくとも日本での外国人アーチストの出待ちは警備員やスタッフに囲まれてささっと行ってしまうイメージがあるので、顔を見るのもやっとだと思うのだけど・・・でもいい、チラ見するだけでも!せっかくだから、私たちは彼らを待つことにした。
それにしても、寒い。夜が深まり、すでに午前0時を回った。ホテルに帰る地下鉄もヤバイかな〜と思ったが、いざとなればタクシーを使うしかない。
周りの出待ち組を見ると、みんなペンとパンフや写真を携えている。サインをもらうつもりなんだ。してもらえるの?マジで?バックをあさると、ラッキーなことにサインペン・・・マッキー!・・・を持っていた。もしサインしてもらうんなら、今回のために作ったうちわしかありえない。そろそろ体力の限界那ころ、近くにいた男性たち(出待ち組はほとんど男性)がざわめきはじめた。私が奥を見ると、光り輝く人物がこちらにやってくる。ぎゃ〜〜〜〜〜!!ニールだぁ!!!
まさに彼は選ばれた人物のみが持つ”オーラ”のようなものに包まれていた。ファンたちに話しかけられ、彼はきさくに答えている。肩を組んで写真を撮り、パンフにサインをする。私はその光景を写真に撮った。いまだにその目の前の光景でさえ、私とはまったく別の次元で繰り広げられているように思えた。あ、ニールが笑っている、ああ、ニールが喋っているう〜〜!
彼には私が見えていないに違いない、私は透明人間なのかも。ニールは私の前を通り過ぎ、タクシーを待たせているほうに足早に歩いていく。もしかして、これは現実かもしれない。私は叫んで見た。
「ニール!ニール!ニール!」
もし私が透明人間が生霊なら、彼はそのまま行ってしまったことだろう。でも、ニールは振り返った。私のほうに!!私は見えているんだ!
(正直、頭が真っ白で、私はこのときのことをよく覚えていません。録画したビデオテープを見返すように、この場面を何度も何度も見直すことができればどんなにいいだろう!)
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私は、たぶん、よくわからないめちゃくちゃな英語で、彼に話しかけたんだと思う。でも、はたして伝わったかどうか。ただ、いまここにいる私と、人形を作ったマーガレットが重なる必要性については、さほど感じなかった。ぶっちゃケそんなまどろっこしいことどうでもよかったんである。いま、この一瞬、私がニールの息遣いさえわかるくらい、まさにお金に化ける黄金の声が囁きとなって聞こえるくらいそばにいるということだけが重要だったのだから! |