●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.72♪♪
別冊「まりりんの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第72号・2009年1月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:マーガレット(題字:ニール王子)

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
Pet Shop Boysの主な受賞歴▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

いよいよ、イギリス最大の名誉賞、Outstanding Contribution to Music(特別功労賞)をPSBが受け取るまで1ヶ月を切りました。

PSBは意外にも賞にはあまり縁がありません。「ポップス=大衆」は、批評家ウケしないのが現実だったりします。映画だって、大衆的なものより文芸的や社会的な難しい作品の方がアカデミー賞を獲ったりします。でも、「わかりやすい」ってのは、実はすごく偉大なことなんだよ!BPI(イギリス音楽業界)は、今年、このコトに気がついてくれて、大変よろしい。
ちなみにもう一つの音楽の名誉賞、「ロックの殿堂」は、25年以上のキャリアのミュージシャン/グループに授与されます。PSBは今年、デビュー25周年なのです。ロックじゃないけど、こっちも可能性、アリです。
これまでの主な受賞歴を振り返っておきましょう。
ウェインさんのサイトを参考にさせていただきました。

「主要(メジャー)な」賞だと思えることだけを記載している。 ボーイズはさらに新聞やその他で「アーティスト・オブ・ジ・イヤー」や、「シングル・オブ・ジ・イヤー」曲のような多くの「小さな」賞を受賞しているが、それを全て列挙するのは無理なので、省いている。

  • 1987: ブリット・アワード(U.K.) ベスト・シングル (for "West End Girls")

  • 1987: アイヴァー・ノベロ賞(U.K.) ベスト・インターナショナル・ヒット(for "West End Girls")

  • 1988: ブリット・アワード(U.K.) ベスト・グループ

  • 1988: アイヴァー・ノベロ賞(U.K.) - ベスト・インターナショナル・ヒット (for "It's a Sin")

  • 1988: Houston Film Festival (U.S.) - Gold Jury Award (for It Couldn't Happen Here)

  • 1988: Berolina Awards (Germany) グループ・オブ・ジ・イヤー

  • 1991: Music Week (U.K.) ベスト・ビデオ・オブ・ジ・イヤー 1990 (for "Being Boring")

  • 1994: Siggraph Wave Awards (U.S.) ベスト・ミュージック・ビデオ (for "Liberation")

  • 1994: Effects & Animation Festival (U.K.) - ベスト・ミュージック・ビデオ(for "Liberation")

  • 1999: Viva Comet Awards (Germany) - ベスト・インターナショナル・ビデオ  (for "I Don't Know What You Want But I Can't Give It Any More")

  • 2000: RSH Gold Awards (Germany) - ベスト・インターナショナル・バンド

  • 2000: アイヴァー・ノベロ賞(U.K.) 英国音楽特別功労賞

    2003: A-Ward (Germany)
    ポップスのパイオニア: ポップ・ミュージック特別功労賞

  • 2003: World Awards (International) ザ・ワールド・アーツ・アワード

  • 2004: Q Inspiration Award (U.K.) - Q Magazine

  • 2005: 1985-1994 ソング・オブ・ジ・10イヤーズ(U.K.) - "West End Girls" (アイヴァー・ノベロ賞の50周年を記念してBBCラジオ2のリスナー600万人が投票した結果)

  • 2008:カンヌ国際広告賞(France) - Gold Cyber Lion Award for "Other Interactive Digital Media Innovative Ideas" (for the "Integral" video)

  • ブリット・アワード(U.K.) 特別功労賞

*記念すべき授賞式は2月18日、イギリス全土で生中継、日本放送は3月、WOWOWにて放送予定!2009年はPSBイヤーよ!

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲10Thアルバム「Yes」レビュー▲▽▲▽▲▽▲▽▲

Parlophone/EMIは、ペット・ショップ・ボーイズの最新のアルバム「Yes」のリリース日を3月23日に決定した(マ注:日本の発売日は3月18日)。本日、メディアにプレスが発表された。全文は以下の通り。

この年のポップ・コラボレーションにおいて、ペット・ショップ・ボーイズは、彼らのスタジオ・アルバム「YES」をプロデューサーのXENOMANIAと組んでいる。アルバムはPARLOPHONEから3月23日にリリース。

シングル「LOVE ETC」は3月16日にリリースされる。

 

確実な2009年のポップ・コラボレーションとして、ペット・ショップ・ボーイズはヒット・プロデューサーXenomania(Girls Aloud, Sugababes, Gabriella Cilmiなど) と、彼らの新しいスタジオアルバム、3月23日にリリースされる「Yes」のためにチームを組んだ。

ペット・ショップ・ボーイズは、今年の2月18日にブリットアワードでOutstanding Contribution To Music(特別功労)賞を授与されるが、Xenomaniaと共にアルバムの11曲の新しいトラックのうち3曲を共同で書いた。 他のトラックはテナント/ロウによって書かれ、「All Over the world」はチャイコフスキーからの引用が少しある。アルバムはブライアン・ヒギンズ/Xenomaniaによってプロデュースされた。

 

クリス・ロウは、こうコメントする: 「このアルバムはすごいよ。Xenomaniaとの仕事は素晴らしかった!」 ニール・テナントは言う:「ファンタスティックで、広範囲のポップミュージックのレコードだ。」

 

ジョニー・マーはいくつかのトラックでギターを弾き、Owen Pallett (Last Shadow Puppets, Final Fantasy)によるオーケストラのアレンジメントが「Beautiful people」と「Legacy」にある。

アルバムのトラック・リストは以下の通り(*=テナント/ロウ/Xenomania):

Love etc *

All over the world

Beautiful people

Did you see me coming?

Vulnerable

More than a dream *

Building a wall

King of Rome

Pandemonium

The way it used to be *

Legacy

 

シングル「Love etc」は「Yes」のリリースに先行して、3月16日にリリースされる。ペット・ショップ・ボーイズは「この曲は、僕たちが以前やったことがないようなサウンドのポスト・ライフスタイル賛歌」と定義する。

 

ペット・ショップ・ボーイズは現在、2月にブリット・アワードでのスペシャル・パフォーマンスを計画している。 また、彼らはXenomaniaと共に現在のGirls Aloudのシングル「The Loving Kind」を書いた。 両方がケントのXenomaniaのスタジオでレコーディングしていた時に、2つのグループは会った。

★ポップ・ジャスティスによるレビュー全文訳

いま、私たちは、2,3週間「YES」をローテーションすることを受け持った。もちろん、ものすごくそれを聞いた。僕達は君たちに釣り合ったセンスをなくした。君たち読者はレビューの文脈のなかで、役立つものを見つけるに違いない。ごめんよ。とにかく君たちが知っているように、今ごろはもうこのアルバムは「Yesterday When I Was Mad」で、ヒットメーカーのペット・ショップ・ボーイズが、Frank and Texasを影でヒットさせたプロデュース・チームXenomaniaと一緒に仕事をしている。また、全体でプロデュースしている「Yes」同様、Xenomaniaは2〜3曲で作曲クレジットがある。

私たちが既に知っている2つのこと:

1. ペット・ショップ・ボーイズの歴代で、かなり良い。

2. Xenomaniaの歴代で、かなり、かなり良い。

2
つの最高のグループの衝突は本当に、非常に何か酷いものをもたらしたかもしれないという危険があった(だれが20073月の痛ましい“お説教'事件”を忘れることができるか)。しかし「Yes」は、時々Xenomaniaが制作して鳴らすガタガタ音とかベルや笛、火災報知器に雌鶏を落っことしたパーティーのような騒々しい音に、ペット・ショップ・ボーイズが支配されていないのは朗報だ。その代わり、これはすごくペット・ショップ・ボーイズのアルバムのままだ。 言い換えれば、それはニールが歌っている6番目のGirls Aloudのアルバムではない。 それは意見と態度の交換で成功したように思えるある種、満足いくコラボレーションだ。例えば、「King Of Rome」の暖かくて、控え目に扱われたバックビートはまさにPSB的だ。「More Than A Dream(驚きの2番目のコーラス「driving through the night, just you and me(君と僕だけの、夜通しのドライブ))のような歌の音と構造は、Xenomania影響のすばらしい例だが。

BUILDING A WALL において、クリス・ロウが少し歌を歌うことに関しての2:

(歌うのが良くないってことじゃないよ、わかるよね。)

 

1. ミドル8で。 鳥がさえずって奇妙な話し声が入る。そして、ニールがサンドウィッチの中のサンドをたたき、次に、クリスが急に現れて「who do you think you are, Captain Britain?(君は誰なんだ?キャプテン・ブリテン?)」と言う。'Britain' 'Birdseye'に入れ替えたら、残念ながら、それは歌を台無しにしている。

 

2. ニールとクリスが歌をキック・オフして、2番の歌詞でブリッジのように渡す一種のコール・アンド・レスポンス方式がある。

ニール: Protection!(保護!) クリス: Prevention!(妨害!)」 ニール: Detection!(発見!) クリス: Detention!(拘留!) ニール:There's nowhere to defect to any more!(これ以上亡命する場所はない!)」 (う〜ん、政治的。)

ふつう君たちは、みんなが"以前に戻れ"というフレーズを投げかけることを避けたいと思うが、「Yes」は、確かに我々を、ペット・ショップ・ボーイズの多くのファンたち、多くのレコードの買い手が最初に恋に落ちた様な気に戻させる。作詞作曲のクオリティの点に関して、それは「Fundamental」で明白な蘇った推進力に建っている。「Fundamental」のプロダクションは、時々おじさん方向に歌を引きずっているが、「Yes」は活発なプロダクション、近代思想、楽観的な見通しとステップで若々しい春を謳歌する。最初のエレクトロニック・アルバムから、長く失われていたトラックからキック・オフされた「Pandemonium」や「Did You See Me Coming?」のような歌が、「I Wouldn't Normally Do This Kind Of Thing」や「Liberation」のような幸せな関係にある。

THE THREE BEST SONGS ON THIS ALBUM:

アルバムのベストソング、3曲。

1.
'The Way It Used To Be

切なく、ドキドキするバラードで、歌詞はシンプルに「I'm here, you're there - come closer, tonight I'm lonely(僕はここにいる、君はそこ・・・近くに来て、今夜僕はひとりだ)」で始まり、虚な関係性からの離別を取り上げる。構造的だが音的ではなく、やや'生物学'的である。一連の異なった文節が容赦なく通り抜けるが、コーラスがなく、信じられないクライマックスに組まれているが、本当に大胆な方法でこれをやっている。それも、催眠作用があり、雰囲気的で、ダンス向きにもかかわらず、すごくすごく悲しい。


2.
All Over The World
この曲はセカンド・シングルにすべき。実際、ファースト・シングルでもよかった。ミッド・テンポだが、音楽の幸福な祝福と、否応なしに拍手してしまうような愛、チャイコフスキーのサンプルと「this is a song about boys and girls - you hear it playing all over the world(これは少年少女の歌・・・世界中で演奏されているのを聴く)」というコーラスがある。

3.
Pandemonium
Starman」と「Knock On Wood」(マ注:どっちもデヴィッド・ボウイの曲)のキラキラ・ビートがヒント、でも奇妙なことに、同時に上記のいずれでもない。 それは、現れるときはいつも暴力を引き起こすが、それにもかかわらず、十分愛らしいパートナーに関する歌だ。「I thought I was shockproof until I saw what you get up to - when you think about it it's quite an achievement that after all I still love you(僕は、何に起きるかを見るまでショックに耐えられると思っていた・・・君がそれについて考えても、結局、僕がまだ君を愛しているなんて、大変なことだ) 。ライブでこれをやったら、ニールはたぶん、手を天にずっとかざしているんじゃないかな。

もしテンポに関心があるなら、「Yes」は4曲のアップテンポの曲、2つの典型的バラード、5曲のミッド・テンポの曲(実はそのうち2曲はアップテンポに聞こえるが)をフィーチャーしている、と言っておこう。シングル「Love Etc」はちょっと変り種だ(FYIの「Love Etc」のベストの部分は、コーラスの前にニールが、セリフで「OH!」って言うところ。「In My Arms」のカイリーが「OH!」ってやったように)。


THE TWO WORST SONGS ON THIS ALBUM:
アルバムのワーストソング、2曲。

1.
Beautiful People
ハーモニカがある。ちょっと一種の意地悪な熟考された”60年代サウンド探求だ。それは、興奮するシーンの一部でありたいと思うこと。「I wanna live like beautful people, give like beautiful people, with my beautiful people around(僕は美しい人のように生きたい、美しい人々のように与え、美しい人たちを侍らせ)」とかなんとか。これはいいB面になる。それか、i-Tuneのボーナス・トラック・ソングか。なんなら、2009年に彼らに電話しようかと思った。

2.
Legacy
ショー全体にわたり、実際にこんな歌詞を含んでいる。「そのCarphone Warehouseボーイは電話をかけて、彼は君が所有している携帯電話をアップグレードしたがっている」。(???!!) (マ注:Carphone WarehouseUKの携帯電話会社)

このアルバムはバンドに新しいファンを獲得できるだろうか? オールド・ファンを取り戻せるだろうか? Xenomaniaコネクションで、ニールとクリスは14歳の少女のiTunesのプレイリスト入りを果たすだろうか? それは本当にすべてブリッツでのパフォーマンスにかかっている。他の人々が考えるかもしれないことを無視して、どう彼らの耳に聞こえるかに集中してほしい。「Yes」は、ビッグで、幸福で、悲しくて、現代的に聞こえる典型的なポップスのアルバムだ。 私たちはここ3週間、それをヘビロテで聴いている、そして、これが3月にリリースされるとき、君たちも同じようにしたくなると考える。 基本的に、それは「Disco 2」より良いよ。(マ注:「Disco 2」はPSB史上最低アルバムとの評価だが!)

 


前号へ
次号へ

indexへ戻る