リレイションズ

(9/2 加筆・修正)

人間関係をざっとあげてみました。順不同。


 

 

 


シザー・シスターズ
ニューヨークを拠点にした21世紀に甦ったグラム&ゲイバンド(ゲイ3人・ストレート1人、ビッチ1人)。ゴージャスで、たまらなく卑猥。彼らは2001年結成の若いバンドだが、過去のあらゆるゲイミュージック、クラブ、ロックに傾倒する。PSBの『フランボヤント』(’03)のシングル収録のリミックスを1曲担当するほどの急成長っぷり。ちなみに彼らの最新曲『ファルシー/ゴージャス』はヘドウィグことジョン・キャメロン・ミッチェルがPV監督。卑猥すぎてMTVとかじゃ放送できないッス。ゲイってどうしても根っこでつながっちゃうのよね。‘06のニールの誕生日は、ボーカルのジェイクがニールに抱きつく写真が公式HPにアップされていた。‘06発売のニューアルバムには、エルトン・ジョンが参加など、確実に組合内若手宴会部長として活躍中。


スーパーチュンボ(トム・ステファン)
ロンドンの“クラブ”丸出し、トム・ステファンは超人気DJかつリミキサー。『Disco3』(‘03)収録の『セクシー・ノーザナー』リミックス。実はトムとニールは当時恋人同士で、二人は『Tranquilizer』を共同製作(ボーカルはニール)、この曲は’05発売のスーパーチュンボのアルバムに収録されている。


ピーター・マンデルソン
元TVプロデューサー⇒ブレアの右腕⇒現在はEU欧州委員のマンデルソン。(PVには出てきません、念のため。)世界中のマイノリティのために戦う男をブレアが切ったため、PSBの怒りを買うことに・・・(「GQ」誌に、PSBとマンデルソンの対談が掲載された)。もともと労働党でブレアびいきだったニールは、だんだん反ブレアになっていく・・・。ブラジル人青年と結婚するか否かで話題になったこともあった。


トレヴァー・ホーン
元バグルズ(「ラジオスターの悲劇」のヒットで知られる)のメンバーで、80年代から現在まで、プロデューサーとしてセンスと敏腕を振るっている。トレヴァーのプロデュースした曲だけのアルバムもあるほど。古くはフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、イエス、ABC、最近ではベル・アンド・セバスチャン、t.a.t.u.など・・・やっぱりゲイセンス。PSBは「レフト・トゥ・マイ・オウン・デヴァイセズ」以来の付き合い。2006年発表のPSBの新アルバム「Fundamental」も、トレヴァーのプロデュース。

ジョニー・マー
元スミスのギタリスト。基本的にボーカルとキーボード(シンセ)だけのユニットとなれば、どうしても他の楽器は誰かを頼むことになる・・・とはいえ、ギターの音はほとんどクリスのプログラムした音だったり、最近ではニールもギターを弾くようになった。昔からちょくちょく参加はしていたが、2002年アルバム「リリース」では全面参加。マーはノンケのはずだが、スミスのモリッシーといい、ゲイセンスに好かれるのか好きなのか。マーがバーナード・サムナー(ニューオーダー)と作ったバンド、エレクトリックにも、楽曲、ボーカル、演奏でPSBはかなり積極的に参加。

ボビー・O(オーランド)
80年代、ニューヨークディスコミュージックの仕掛け人。ニールがライターの仕事(スティングのインタビュー)でニューヨークに行った際、ボビーにランチをご馳走し直談判、デビューの足がかりを作ったことは有名。ただし彼のレーベルでデビューしたものの、ダンスとアングラでしか話題にならなかったし、トラブルも発生したので、PSBはすぐにパーロフォンに移籍してしまった。それで大ヒットしたのだから、ボビーとの遺恨はないのだろうか・・・。

サー・イアン・マッケラン
英国の俳優。PV「ハート」に出演した。「ロード・オブ・ザ・リング」のガンダルフでおなじみ。「ロード〜」のプレミアにニールを呼んだくらいなので、まだ交流はあるはず。カムアウト・ゲイで初めて爵位を得た俳優でもある。常に美形の若い恋人を従え優雅な生活を送る傍ら、戦うゲイ。なんでも、ホテルに滞在するたびに部屋の引き出しにある聖書の一部を「ゲイを罵倒する文章が許せない」と、塗りつぶす(“検閲”というそうだ)らしい。とにかくカッコイイ。世界中のゲイの憧れ。2006年「英国で最も影響力のあるゲイ」に選ばれた。

サー・エルトン・ジョン
いわずと知れた、英国ポップ界の”長女”(ニールは次女だろう!)。カムアウト&爵位、その2。2005年12月、イギリスの市民パートナー法試行を受けて、長年の彼氏デビット・ファーニッシュと結婚。昔は細くてイケイケロッカー、バイセクシャルで、でっかい子供もいたはず。PSBとは、エイズなどのチャリティーイベントなどでよく一緒にやっている。ニール&エルトンの乙女オヤジ同士の激烈キス写真(まあ、ステージ上ですが)もあった。97年のイギリスのTVで、「ソング・フォー・ガイ」をデュエットしているが、未ソフト化。「Fundamentalism」収録の「In Private」(元はダスティ・スプリングフィールドに提供)でニールとデュエット。

デレク・ジャーマン
映画監督。2作品のPVを撮り、初のツアーでPSBのツアーディレクターに。その際、彼の撮った膨大な映像が使用され、そのフィルムは「プロジェクション」としてセルされている(その後もツアーで使用されている)。94年、エイズで死去。遺作「ブルー」(80分間青一色)は、「トリビアの泉」に登場・・・って、みんな知ってるよ。

ノエル・カワード
20世紀を生きた、忘れられた鬼才。俳優で、歌手で、脚本家で、映画監督、そしてゲイ。ニールは歌声が似ているので、ポップス界のノエル・カワードと称されている。それが縁なのか、ニールはトリビュートアルバム「20センチュリー・ブルース」をプロデュースした。参加アーチストはポール・マッカートニー、エルトン・ジョン、スティング、ブライアン・フェリー、ロビー・ウィリアムスなど、考えられない豪華っぷり。ニールの交友の広さを知らしめる事にもなった。

ボーイ・ジョージ
80年代に登場・一世風靡した「カルチャー・クラブ」ボーカル。自己破滅型ゲイ。ライター時代のニールはカルチャー・クラブを酷評したが、PSBの「ウエスト・エンド・ガールズ」のアウォード受賞プレゼンターは彼だった。その後、ニール・ジョーダンの映画「クライング・ゲーム」サントラはPSBプロデュース。でもPSBの賢い選択は、ズルズルと悪い方向にはまって行く彼を見限ってしまったようだ。
2006年、麻薬所持で逮捕。

ピート・バーンズ
80年代
ユーロ・ビートの旗手として、特に日本で絶大な人気を誇った「デッド・オア・アライブ」のカリスマ。“結婚しているのに、男性メンバーとも同棲している“ことをカミングアウトしていた。最近でもクラブ活動しているが、前よりマッチョ&人工的になっている・・・まるで性転換しちゃったような感じ。2003年にメンバーを変えて「ユー・スピン・ミー・ラウンド」の2003年バージョンを発表。PSBは「ジャック&ジル・パーティー」を書き、ピートが歌っている。2006年、リアリティチャンネルに出演して再び人気者に・・・ただしキワモノの・・・。

ロビー・ウィリアムス
日本ではあまりメジャーじゃないような気もするけど、UKでは絶大な人気を誇る若手シンガー。元、テイクザットのメンバーだが、あの美しい歌声からは想像できないほどやんちゃ君・・・アル中でリハビリしたり、ニコール・キットマンと派手に噂になったり・・・。でも、ジョージ・マイケルをカバーしたり、PSB企画に参加したり、ゲイセンスもあるようだ。以前もPSBと組んだことがあるが、現在も、彼の新曲をPSBが手がけているようだ。インタビューでは「PSBはすばらしい、大好きだ」と、両想いの様子。ロビーのようなちょい悪そうなセクシー男って、絶対PSBが好きなタイプだと思う!2006年、タブロイド誌のゲイ疑惑報道に、名誉毀損で勝訴。でもロビーのゲイ疑惑は一向に消えない。2006年発売アルバムにはPSBプロデュースで「We are t
he Pet Shop Boys」を収録。

エミネム
PSBの好きなタイプと思われるタイプのヤロウその2。説明するまでもなく、極貧世界からやってきた白人ラッパー(自伝的映画「8mail」も、ラップ人口を超えて大ヒット)。PSBは「エミネムは大好き」というのだけど、エミネムのゲイバッシングにはお仕置きをせざるを得なかった・・・。2002年のアルバム収録の「ザ・ナイト・アイ・フェール・イン・ラヴ」では、エミネムをモデルにしたスターがファンの少年と一夜を共にする切ないバラードが収録されている。ゲイバッシングは彼らにとっては常に社会的出来事のひとつのようだ。エミネムからの反撃はナシ。エミネムは去年あたりはマイケル・ジャクソンをおちょくっていたが、最近、休業宣言をした。敵が多すぎるよ。

ジョージ&ギルバート
常にスキャンダラスな作品でアート界を揺るがすアーチスト・ユニット。フランスのピエール・エ・ジルみたいなもの。ゲイ・カップルのアイコンでもあるが、それもパフォーマンスではないかとの見方もある。PSBもポップ界のジョージ&ギルバートといわれることもある。

ブルース・ウェーバー
カルヴァン・クラインの下着広告で知られる写真家。青年、裸、ノスタルジック、が特徴。ゲイかどうかは知らないけど(間違いなくゲイだろうけど)、明らかにゲイセンス。ゲイの撮る男性はもちろん、女性がすごく魅力的。初監督作品の「ビーイング・ボアリング」ほか、PSBのPVを何本か手がけている。2005年、犬への愛(アンタもですか)がテーマの監督映画「トゥルーへの手紙」が公開。

マドンナ
いわずと知れた、世界的ポップクィーン。同時にこれほど”ゲイっぽさ“を全身でアイコンにしている女性も稀有。かねてからマドンナのファンと公言していたニールとクリス、あまりのベタさに共演はなかなか実現せず。2006年になってPSBとの邂逅はむしろ遅いほど。この年マドンナが受賞したブリットアワードのプレゼンターはニールだった。シングル「Sorry」をPSBがリミックス。このバージョンはマドンナのワールドツアーのオープニングに使われているので、「マドンナのコンサートなのに、最初に聞こえてくるのはニールの声」という珍現象に。

イレイジャー
PSBとイレイジャーは、誰が言ったか”犬猿の仲“。当人たちが意識しているかは全く不明だけど、特にファン同士が仲が悪いようだ。理由はわからないけど、”かぶりまくり“のような気が。シンセ音楽、デビュー年、活動時期、ヴォーカルとキーボードの2人デュオ(うちヴォーカルがオープンリー・ゲイ)、など。ただ、イレージャーの方がキャンプ(オネエ)っぽいような気がする。

ジョージ・マイケル
PSBはじめサー・エルトン、サー・イアンなど英国ゲイの組合からツマはじかれている感のあるジョージ。理由は最近の素行の悪さだと思われるが、PSBは「ワム!」時代からお気に召さなかったよう。ジョージがソロになったとき「シリアスリー」で、”マジなシンガーとして取り合って欲しいなんて・・・“とネタにし、まだカミングアウト前、ジョージの女性とのゴシップ記事を元に「Bet, s
he is not your girlfriend」(それ、君の彼女じゃないじゃん)を書いた。彼氏と結婚する、といいつつ、まだ結婚していない。

デビット・ボウイ
ニールとクリスが素人時代にファンだった。1996年、「ハロー、スペースボーイ」でコラボが実現。この曲はボウイ&ブライアン・イーノの楽曲だが、全くPSBスタイルに変えてしまったし、ボウイをかつての”グラムな宇宙人“に回帰させてしまった。ボウイとニールのダブルボーカルで、二人はPVにも出演。

ラムシュタイン
ドイツの猟奇バンド。同性愛者が起こした人肉食事件を歌った「Main tail」をPSBがリミックス。まさかラムシュタインのジャーマンテクノ音とPSBがコラボするとは思わなかったが、それなりの仕上がり。

ピーター・アンドレアス
有名人ではないが、PSBのプライベート・アシスタント。公式には「2人の友人、クリスのルームメイト」としか書かれていないが、’89から、クリスと同棲生活をしていたパートナーだった。93年から闘病、94年4月、31歳でエイズで死去。このことがとりわけクリスにとっては作品に大きな影響を与えている。少なからず英国のマスコミからはスキャンダラスな扱いを受け、クリスもエイズ・キャリアであるという憶測の報道をした新聞を、ニールが訴訟している(もちろん誤報!)。(個人的には、最も美しかった時代のクリスを独り占めしていたという、とってもうらやましい状態。しかも先にいっちゃって、クリスを哀しませている。・・・最高・最悪の果報者。)
B面アルバム「Alternative」(’95)は彼に捧げられている。

その他のスタッフ
PVにも出てくれば、ライブでもほとんど専属じゃないかと思われるのが、黒人女性歌手のシルビア・メイソン=ジェームス。パワフルな女性コーラスは、ほとんど彼女のものといってもいい。ペット・ショップ・ガールといってもいいかも。また、大柄な黒人男性でPVでいろいろなキャラを演じているのが、デントン。彼がPVに出てくるとクリスはいっつも「デントンだ!」とうれしそうに言うんだよね。ライブでもクリスにお茶を入れたり、使い走りしているようだけど、彼もプライベート・アシスタント。各ライブなどでもさまざまなシンガー、ダンサーが登場するが、「サムホエアー」ツアーに出てくる男性黒人ダンサー(&ドラーグ・クィーン)のチャールズは、驚異の肉体でシルビアよりスレンダーで美人!

 


*PSBが曲を提供したりプロデュースしたアーチスト

 ダスティ・スプリングフィールド・・・かつてのスターで、長いことレズ・アイコンだった。半分引退していた彼女を「とどかぬ想い」のデュエットで担ぎだされ復活。ニールが特に大ファンだった。1972年というまだ早い頃、勇気あるカムアウト。その後、PSBはアルバムをプロデュースし本格復帰したが、99年、乳ガンのため60歳で死去。

めっちゃかっこいい30歳の頃。ミレーヌ・ファルメールに似ている!

ライザ・ミネリ・・・いわずと知れた、ゲイテイストミュージカル「キャバレー」で知られる、ミュージカルスター。「ルージング・マイ・マインド」をプロデュース。

エイス・ワンダー・・・アイドル、パッツイ・ケンジットがいたグループ。「モンマルトルの森(アイム・ノット・スケアード)」提供。パッツィの舌足らずな歌い方は、私も結構好きだった・・・すぐ解散しちゃったけど。

シセロ・・・PSBが創設したスパゲッティ・レーベル(現在は活動休止)から一押しとして売り出したシンガー。結構話題になったと思う。デモテープを、路上でピーター・アンドレアスに渡したのがデビューのきっかけという。ノンケ。

カイリー・ミノーグ・・・ちょっとアイドル時代もあったが、ディスコ・クィーン。華麗なる男遍歴(でもレズのアイコンでもある)で、現在はセクシー系にのし上がった。なぜかPSBって彼女のファンらしい。デュエットしたり、プロデュースしたり。妹のノニーもシンガー。2006年、乳がん手術を克服。夫はフランス人俳優のオリビエ・マルティネス。


その他、デビット・ボウイの曲「スペースボーイ」も手がけている。クリスはサッカー選手イアン・ライトのアルバム曲を書いている。また、オアシスやブラー(「ガールズ&ボーイズ」をカバー)とも友好関係にある。その他、数えたらきりがないですが。ほとんどの英国ロック&ポップに影響を与えていないはすはありません。


 


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