<%group_var="atelier"%> Pet Shop Boys 5 Songs

PSBニール的5曲



何を持って“ニール的”とするかは問題だよね。だって、ほとんどの歌詞はニールが書いているんだから、ほとんどニールっぽい。逆にニールっぽくない5曲を選んだほうが楽なくらい…でも、なんとか選んでみました。自伝的だったり、ニールの趣味が前面に出たものを…でも、ニールファンからお叱りを受けそうな気がする…叱らないでね。




♪「In the night」(’86)

戦争批判と、恋愛。これって、まさしくニール的テーマだよね。
第2次世界大戦、ドイツ占領下のパリに実在した反戦の若者たち、「ザズー」のことを歌っている。戦争下でもジャズやファッションや恋愛を優先するザズーたちに、ニールはシンパシーを感じているけど、表向き反戦歌なのに、どうも「ザズーってステキッ」的な、ミーハー的なところが、私たち一般人のシンパシーだったりするのよね。良い意味で、そのキャーキャーがないと、PSBらしくないというか・・・つまらないでしょ。まさに私たちの目線まで「降りて」いるんだよね。80年代イタリアの若者カルチャーを扱った「Paninaro」も同じ要素かも。


Arthur Bakerによるリミックス・バージョン。(YouTube)



 
*歌詞(原文/対訳)、ご本人解説、レビューはこちらのページへ。

 




♪「Jack the lad」(’86)

概してB面は、ニールっぽいものが多いのだけど、このサティから引用された美メロ曲もそのひとつ。ニールの興味のありそうな歴史上の人物が出て来る。アラビアのロレンス、オスカー・ワイルド、そしてソ連のスパイのキム・フィルビー・・・3人とも、秘密がある。ロレンスとワイルドはゲイであることを隠し、フィルビーはスパイであることを英国政府に隠している。ニールはスパイじゃないけど世界を飛び回っているし、少なくともこの曲を作った頃はゲイであることを隠していたので、一種のシンパシーだと思われる。タイトルの若者ジャックは、“ちゃらんぽらんな男性”の意味だけど、クリスはこの単語にグッと来るらしい。

*動かない映像ですが・・・「
Alternative」のジャケット。フェンシングのマスク・・・だよね。(YouTube)



*歌詞(原文/対訳)、ご本人解説、レビューはこちらのページへ。





♪「Left To My Own Devices」(’89)

ニール曰く、少年時代の自伝ソング。同じにこの曲はPSBの代表曲のひとつでもあります。ニールの囁くような低テンション・ラップ+ポップなディスコ・リズム+ゴージャスなオーケストラ、というPSBの王道です。歌詞にあるチェ・ゲバラ(革命家)とドビュッシー(印象派の作曲家)が、まさしくニールから見たPSBの理想の姿であり、さらにそれは実現しています。でも、ニールの頭(夢)のなかでは、世界一男らしいゲバラがドラーグ・クィーンになっているそうで、ああ、そういうトコもPSBらしいのね。去年ニールは運転免許をとったので、この歌詞がまた一つ、現実になりました。

*2004年、トレヴァー・ホーンの活動25周年を祝うライブ
Prince's Trustでの映像。実際、15年前レコードにコーラスを入れたオペラ歌手が参加している。日本で発売されているDVDからの映像なので、MCに日本語字幕入り。
 (YouTube)




*歌詞(原文/対訳)、ご本人解説、レビューはこちらのページへ。





♪「Don Juan」(’89)

クリスには「げー。」とか言われているけど、ニールはロシア周辺の歴史が大好き。よくその方面の本を読んでいるらしく、歌詞のテーマにもよく拾われている。ここでは1930年代の激動のバルカン半島をテーマにしている。ただし、タイトルの“ドン・ファン”は17世紀のスペインのプレイボーイ。なぜこの2つの時代と場所が結びつくのかは不明だけど、ニールは歴史上の性豪(ドン・ファン、カサノヴァ、カリギュラ)などをテーマにすることがたまにある。「うらやましいからじゃないよ。」とはいいつつ、絶対うらやましいんだと思う。いいよ、伝説作っておくんなさいまし、You
re Sex God!

*スライド・ショー。(YouTube)





*歌詞(原文/対訳)、ご本人解説、レビューはこちらのページへ。




♪「This must be the place I wanted year to leave」(’90)

これも自伝的。ニールが厳しいカトリック男子高校に通っていたのは良く知られているけど、この曲が最もその“閉塞感”の時代を反映した曲。同じくカトリックの厳しい
責め苦をテーマにした「Its a sin」の兄弟歌みたいなもの。
メガネをかけてヒョロヒョロだったニールはいじめられっ子だったそうですけど、その反動で「有名になってやる」というハングリー精神が生まれたそう。ちなみに先生からも「ソフト(ナヨナヨしている)」と言われていたそうだけど、今は同級生の誰よりもセクシーでイケてる50代に違いありません!

*この曲は91年のPerformanceツアーの1曲目だった。ニール&クリスは「寄宿学校の生徒」という設定なので、緑の帽子に半パンの萌制服姿!(YouTube)




*歌詞(原文/対訳)、ご本人解説、レビューはこちらのページへ。

 



BACK

マーガレットのブログ