BEHAVIOUR1-7

So hard

sohard


クリス:欺まんについての実話
 (一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



僕は君を騙し
君はミステリアスなメールを受け取る
僕は君がショックを受けないよう苦労したけど
僕に言えるのは、それは難しいようだってこと
なぜだろう、なぜ僕らは努力できないんだ
お互いに傷つけないようにしたり、
お互いに不利な状況を作らないように
努力できないのだろう・・・

君は手紙の入った箱の鍵を掛け
その鍵を隠す
僕は出会い系マガジンで
一歩前進する
なぜだろう、なぜ僕らは努力できないんだ
お互いに傷つけないようにしたり、
お互いに不利な状況を作らないように
努力できないのだろう・・・

誰もが一緒に生きなくてはならない
心の安らぎを得るために
もしも君が浮気をやめるならば、僕もやめる
でも、それはちょっと無理かもしれない
難しい
難しいかも

僕はいつも、君が誠実になってくれるのを切望している
でも、君にそれを望むのは無理だ
健康のためにって、僕らは2人でタバコをやめたはずだけど
あのマッチは誰のもの?
なぜだろう、なぜ僕らは努力できないんだ
お互いに傷つけないようにしたり、
お互いに不利な状況を作らないように
努力できないのだろう・・・
 
僕らには難しい

なぜだろう、なぜ僕らは努力できないんだ
お互いに傷つけないようにしたり、
お互いに不利な状況を作らないように
努力できないのだろう・・・
僕らには難しい
とてもハード
僕らには難しい


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Pet Shop Boys and Harold Faltermeyer


クリス:「So hard」は好きじゃない。このアルバムの汚点だ。

ニール: 僕は歌詞が好きだ。この歌は実話だ。同棲している2人の友人についてなんだ。一人が帰宅して、彼のボーイフレンドが一人でベッドにいるのを見つける。ベッドサイドに灰皿があるんだ。彼はタバコ吸わないのに。

クリス:君がやりそうなことだな。

ニール: で、彼は、ボーイフレンドが交際誌からの手紙の束を持っているのを見つける。

クリス:ドナ・サマー/ジョルジオ・モルダーっぽい。 実際、それにはいい音がある。デヴィッド・モラレスのレッド・ゾーン・リミックスは、僕たちの最高の12インチの1つだ。

ニール: これは、すごくアナログのシンセでやった。最初に、
kissと言うサンプルが入っている。全く違った僕のヴォーカルスタイルだ、耳元で囁くような。

クリス:“So hard”は二重の意味のキャリー・オン・スタイル?

ニール: 僕のほとんどの皮肉のように、意図されなかった。でも、明らかにそう取られるとすぐにわかった。そこにあるという事実がいい。「とても困難な」要素は実際に、彼らが自分たちのことを諦めるのがとても困難であるということ。人々は、永久の関係を持つ彼らの願望と、浮気する欲望の間をすごく理解できると、僕は思う。これは、アルバムが出る前にシングルとしてリリースされた。僕らがそのエレクトロニック・シークエンサーのクオリティを気に入っていたのを覚えている。僕は12インチのバージョンを発表したかった。オールド・ファッションなパトリック・コーレーやボビー“O”的なシークエンサーは、僕らを決して悪い気にはさせないからね。

 (以上、2001年ブックレットより)


 


ニール:これもユーモラスな曲。実在する知人2人の関係に基づいている。ゲイのカップルなんだけど、一方が帰宅して、ベッドのそばでタバコを見つけた。どっちも吸わないのに(笑)。そこで3番の歌詞、「2人ともタバコはやめた それならあれは誰のマッチだい?」実際はマッチだ。タバコじゃなかった。マッチ。全部実話だよ。タイトルの“So hardには、もちろん二重の意味が込められている。詳しい説明は控えるけどね。でも、そういうこと。12インチヴァージョンでは、ポルノ映画の女性の声をサンプリングしたんだ。「すごくカタいわ!」って()。すごくハードだ。

クリス: あのサンプルを見つけるのに何時間もかかったっけ。

 (以上、2003年「POPART」ブックレットより)


 

プロモーションビデオ(extended version)(You Tube)




ライブ・イン・リオ(1994)(You Tube)



伝説のマッチョ全裸ストリップ裸まつり!

ライブ・イン・メキシコ(D.Morales red zone mix / 2007)(You Tube)



モラレス・バージョンはニール担当のオリジナルの歌詞がありません。

1990
年シングルはUKチャート最高4位



ニール:金曜の夜のニューカッスル。危険だ。まるで無法地帯・・・。バーバリー?
クリス:違う。バーバリーじゃない
―ドラマ仕立てか
クリス:共演者は・・・ポール・ガスコインの妹
―彼女?
ニール:そう。
クリス:違うよ、もうひとりのほうだ
ニール:後ろにいるのはデントン
―もうひとりはチョッパー?
ニール:あのボディガード?
クリス:また車。毎回違う車だ
―これも傍観者の立場だね
クリス:ポール・ガスゴインの妹だ
―いい子だね。・・・面白い歌だ
ニール:実話なんだ。デントンは後でも登場する
クリス:海岸にソファは珍しい
ニール:特にここは
―すごくいい。このスーツは?
クリス:ティエリー・ミュグレー
ニール:この場面は違う。次作でも使っている・・・金曜の夜だ。カール・ラガーフェルド風だ
クリス:うん、うん
ニール:音楽ビデオはイメージが大切だ。その点で、これはいい

聞き手−クリス・ヒース
 
 (
以上、2003POPART/DVDコメントより)
PV監督・・・Eric Watson

 

★用語・人物メモ★

ドナ・サマー(948-)・・・70年代からジョルジオ・モルダーのプロデュースで数々のヒットを飛ばしたディスコの女王。ゲイからの人気は絶大。

ジョルジオ・モルダー(1940-)・・・70年代シンセ・ポップを牽引した、ディスコの父と呼ばれるイタリア人音楽プロデューサー。

デヴィッド・モラレス(1961-)・・・ニューヨーク在住のDJ、リミキサー、作曲家。「ニューヨーク・シティ・ボーイ」の共同製作、プロデューサー。マライア・キャリーなども手がけた。

パトリック・コーレー(1950-1982)・・・・ニューヨーク出身、ディスコとハイエナジーの作曲家。サンフランシスコでシルベスター(ゲイ・ミュージシャン)を手がける。比較的初期にAIDSにより32歳で亡くなったが、PSBやニューオーダーなどに影響を与えた。

ボビー“O(1958-)・・・Bobby Orlando。ニューヨークで活動した、80年代ハイエナジーのヒットメイカー。PSBのデビューのとっかかりとなった人物。1984年、PSBの「West end girls(最初のバージョン)を手がけるが、契約のゴタゴタでPSBはすぐにレーベル移籍してしまった。2003年、ボビー“O”が作った「Try it (I
m in live with married man)」をPSBがカバーしている。

ニューカッスル・・・イングランド北部の市。イングランド有数の
酒飲み地域。多分、繁華街に酒場やクラブがいっぱいある。

ポール・ガスコイン(1967-)・・・元イングランド代表のサッカー選手。ニューカッスルの近くのゲーツヘッド出身。最初にニューカッスル・ユナイテッドに所属。酒癖が悪く、酒が原因で解雇されたり、傷害の逮捕歴がある。ちなみにPVに出ている妹の名はアナ・ガスコイン。

デントン・・・デントン・コネル。PSBの元ボディガード&プライベートアシスタントで、2人の20年来の友人。2007105日、クリスの誕生日パーティで訪れていたモスクワで、自動車事故に遭って急逝。享年46歳。ご冥福をお祈りいたします。

バーバリー、ティエリー・ミュグレー、カール・ラガーフェルド・・・おしゃれ番長必須アイテム。

 




この曲はすごく音がクリス的なのに、クリスは歌詞が嫌いだという。”お互いに浮気をしては責め合う(ゲイ)カップル“など、クリスにとっては言語道断らしい。というか、そういう辛酸を舐めているからのような…。クリスにとって家族・友人・恋人は「優しい場所」であって欲しいんだよね。もとが温かい家庭で育ったので、いくら有名になって華やかでチヤホヤされても、多分クリスは暖かい場所に帰ることを選んできたんだと思う。そのあたりにクリスの圧倒的な人の良さがにじみ出ている。



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