Written by Paul Hewson/Dave Evans/Larry
Mullin/Adam Clayton
Produced by Pet Shop Boys and Julian
Mendelshon
ニール:僕らは「Behaviour」からのサード・シングル「How can you expect to be taken seriously?」をリリースした。でも、それが大ヒットしないだろうと思った。ヒットが必要だったので、この曲を両A面のragga-スタイルリミックスとしてリリースした。「Being boringは大ヒットにならなかったから大ヒットが欲しかったんだ。恥ずかしげもなかったね。何年か前から、僕らにはU2の「Where
The Streets Have No Name」を一番よく知っていたハイエナジー・レコード、ボーイズタウン・ギャングの「Can't Take My Eyes Off You」のメロディでやるっているアイデアがあった。ある日、僕らはパッツィ・ケンジットと「I'm not scared」のレコーディングをしていたとき、クリスが入って来て、「君には他の歌がある」と言った。それで、僕らはシークエンサーで聞こえるようにU2のレコードをギターで流した。もともとのアイデアは、この曲をパッツィ・ケンジットがやる予定だった。「I'm not scared」に続く曲として。
ニール:「天国への階段」だ!次に「Like a Rolling stone」をやろうとしたね。それから「Where The Streets Have No Name」をやろうと決めた。The Extended mixはホントにZZトップみたいに聞こえると思う。僕がスマッシュ・ヒッツのアメリカ版のための仕事で渡米したとき、僕は初めてZZトップを聞いた。特に好きな曲は2曲・・・「Sharp Dressed Man」と「Legs」だった。エレクトリック・ギターとドラム・マシンの組み合わせが好きだった。ビリー・アイドルにも同じようにあったね。ちょっと似ていたと思うよ。J.J.ベルにロック・ギターを弾いてもらった。シングル・バージョンが出たとき、ボノは「なぜこんな目に遭わなきゃならないんだ?」と言った。誰が彼を責められる?
(以上、2001年ブックレットより)
ニール:ボノはこう言った。「なぜこんな目に遭わなきゃならないんだ?(=Whathave we done to deserve
this.『届かぬ想い』の原題のもじり)
ニール:この曲をやった1990年当時、U2には神聖不可侵なイメージがあった。ある日、クリスがスタジオにやってきて言ったんだ。「U2の“The streets have
no name”、知っているだろ?こんなやつ。(歌う)“dar,dar,dar, dar,dar,dar,de,de”。全然別の曲に変わるところ、想像できる?」って聞くと、僕は歌ってみせて、「できる」って言った。昔、パッツィ・ケンジットとエイス・ワンダーの“I’m not scared”をやったことがあった。「ロック・クラシックス」っていうEPを作ろうとしていたんだ。パッツィ・ケンジットの歌で僕たちがプロデュースして、威勢のいいエネルギッシュなナンバーを連ねて、“Like a Rolling stone”、“The streets have no name”、“Pretty
vacant”、・・・あとなんだっけ。
★用語・人物メモ★ 「The streets have no name」・・・U2は1980年デビューのアイルランド出身の世界的バンド。ボノ、エッジ、アダム、ラリーの4人組。80年代までは骨太の愛国心ロッカー(それでPSBと仲が悪かった)だったが、現在では軟化し、シンセなんかも使う。ボノは社会活動家としても有名。「The streets have no name」は1987年の大ヒットアルバム「ヨシュア・トゥリー」からのシングルで、かつてTV「ニュース・ステーション」のオープニングテーマだった。ビデオはこちら。
「Can't Take My Eyes Off You」(君の瞳に恋してる)・・・オリジナルは1967年のフランキー・ヴァリ。最も有名なボーイズタウン・ギャング版は1982年。さまざまなミュージシャンによってカバーされている。ボーイズタウン・ギャング版ビデオはこちら。