INTROSPECTIVE1-4

I'm Not Scared


ニール:ぼくたちが初めて他の人のために書いた曲
(一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



あなたの人生はミステリー
私の心は開かれている
あなたの心を読むことができたなら
ちょっとのぞいてみたと思う
私は気にしない
ベイビー、私は怖くない

あなたは何と戦っていたの?
何を立証する必要があるの?
あなたはいつも嘘をつく
それが唯一の真実
私は気にしない
ベイビー、私は怖くない

今夜、通りは俳優でいっぱい
なぜかしら
ああ、犬たちを退けてよ
以前に噛み付いたから

あなたは過去の影について
語ったことがあったかしら?
あなたが償いをしたなら、私は考えたわ
あなたは私たちの背後からそれらを遠ざけていた
私は気にしない
ベイビー、私は怖くない

あなたは何を隠したの?
だれが妥協すると?
私が笑うことができるように、あなたも自由になるために
どこに行けばいいのかしら
私はどこでも行くわ
ベイビー、私は気にしない
私は怖くない
私は気にしない
ベイビー、私は怖くない

今夜、通りは俳優でいっぱい
なぜかしら
ああ、犬たちを退けてよ
以前に噛み付いたから
今夜、私は戦って決心した
それは正しいわ
犬たちがまだ私たちの周りで噛みついている
でも、私はできる、戦える

私があなただったら、もしあなただったとしたら
あなたのやるように私を扱ったりなんかしない
私があなただったら、もしあなただったとしたら
あなたのやるように私を扱ったりなんかしない・・・あなたのようには
私があなただったら、もしあなただったとしたら
あなたのやるように私を扱ったりなんかしない
私があなただったら、もしあなただったとしたら
あなたのやるように私を扱ったりなんかしない・・・あなたのようには

私は怖くない
ベイビー、私は気にしない
私はどこへでも行くわ
ベイビー、私は怖くない
私は怖くない
いいえ、私は怖くない


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Pet Shop Boys and David Jacob
 


ニール:僕たちはもともと1987年に、パッツィ・ケンジットのためにこれを書いた。そして、1988年のはじめに彼女のグループ、エイス・ワンダーのヒットになった。同じ頃、「Heart」がヒットしていた。僕たちは以前よくパーティーでパッツィ・ケンジットに会って、彼女は一緒にレコードを作って欲しいと僕たちに頼んだ。僕たちはこれまで他の誰かをプロデュースしたことが一度もなかった。フィル・ハーディングとイアン・コーンローとはたくさんの仕事をした。オリジナルのデモは「Love comes quickly」と同時期、1985年にカムデン・タウンで書いた。その時は「A Roma」と言っていた。

クリス:僕のしょうもないダジャレの1つさ。

ニール:それはインストゥルメンタルだけだった。僕たちは、ちょっとシャノンのように聞こえると思った。そのときパッツィ・ケンジットは「ビギナーズ」に出て、それから彼女はこのグループのエイス・ワンダーにいたけど、ヒット曲はなかった。彼女は女の子で、操られた誇大広告と見られていた。僕は、彼女を違った見方に変えることができるんじゃないかと思った。彼女を強い女性と認めさせることができれば良いと思った。彼女は非常に意志強固な人で、ちょっと無情とさえ思えた。僕は、彼女がただのセクシーで馬鹿な女と描かれるのがいいと思えなかった。クリスと僕はこのとき、ステファニー王女が作ったレコード「Irresistible」に夢中だった。僕たちはフレンチ・ポップスっぽいものが好きだった。で、パッツィをヨーロッパのポップ・スターにするというアイデアを気に入っていた。僕たちは4行詩でデモをやったけど、彼女のバージョンにはそれらの全部の余地がなかったと思う。まるでそれがフランス語から翻訳されたかのように歌が聞こえて欲しいと思った。だから僕は、「what have you got to say of shadows in your past?」の歌詞を理論的に説明しようと何年も考えた。「tonight the streets are full of actors」の歌詞は、単にポーズをとっている人たちだと思う。「Take these dogs away from me...」は、ジョン・ベッチマンの「Senex」という詩からの引用だが、実際には誤引用だ。これは、年を取ったらセクシーと感じるのがうんざりするということについてうたった詩だ。歌の中では、彼女は彼女に命令する恐ろしいギャングのボーイフレンドをゲットしたというアイデアだ。でも彼女は怖くないから、彼女は彼に立ち向かう。犬は、彼らの周りのフーリガンと犯罪の要素だ。僕がこれを歌う時は、女性の歌の”ある視点からの歌”の一つとして歌う。僕は、女性としてこれを歌っている。

クリス:君は僕たちのバージョンではフランス語を喋っていない。

ニール:歌ってない。でも、 僕たちの映画的なものの1つとして、1968年のパリに設定すると決めた。トラックに関しては、とにかく何かフランス的なものがあったから。スタートのバンドは、1968年のニュース・フィルムから取った。ファシストのスピーチを聞くことができる。それはパリの反革命の大集会から取った。僕は当時その時代の本を読んでいた。それはただ革命
学生と労働者のロマンスだった。僕達はITNからテープを手に入れたけど、僕たちはニュースキャスターを使用できなかった。僕たちは最後の部分に、あのキャムプで優雅な声で彼が、「フランスの労働者は行進する予定である」と言う、この部分を入れたかったから、残念だった。僕たちのバージョンのために、4番目のなくなった歌詞を復活させた。このトラックの後、僕はかなり高い声で歌い始めた。最初の2つのアルバムを聞いたら、僕はそこではこんなに高い声で歌ってない。僕たちはデヴィッド・ジャコブと共同でそれを自分達でプロデュースした。僕たちはパッツィとこの曲ですごいユーロ・ポップ路線をやった。メロディー・ラインがすごく基本的でロマンチックなストリングだったから、映画のサウンドトラックっぽくなったと感じたね。僕たちのバージョンは、よりエレクトロニックに聞こえる。 それは最先端だ。さらに、これがまったく新しい部分が終わりに来るコーダで書いた唯一の歌であると思う。

 (
以上、2001年ブックレットより)


 
 

イメージビデオ(You Tube)




エイス・ワンダーのプロモーション・ビデオ(You Tube)




★用語・人物メモ★

パッツィ・ケンジットPatsy kensit (1968-)・・・英国出身、80年代のアイドル、女優。かなり人気があったが、現在の活躍のほどは不明。ダン・ドノヴァン(ビッグ・オーディオ・ダイナマイト)、ジム・カー(シンプル・マインズ)、リアム・ギャラガー(オアシス)と、ミュージシャンと3度結婚している。

Phil Harding(1957-) Ian Curnow(?-)・・・音楽プロデューサーのチーム。Stock Aitken Watermanのプロダクションに所属していた。

 

シャノンShannnon1958-)・・・アメリカのダンス・ミュージックのシンガー。


「ビギナーズ」(Absolute Beginners)・・・1986年公開、ジュリアン・テンプル監督の映画。デビッド・ボウイが主演、音楽を手がけて話題になった。パッツィはヒロインを演じた。

ステファニー王女Princess Stephanie1965-)・・・モナコの王女。レーニエ公とグレース妃の次女。恋愛遍歴と奔放な行動で知られ、歌手デビューもしている。「Irresistible」のビデオはこちら


1968
年のパリ・・・パリで「5月革命」が起こる。反体制を掲げる学生を中心に、フランス民主化に向けて大きな影響をもたらした歴史的運動。

 

ジョン・ベッチマンJohn Betjeman(1906-1984) ・・・イギリスの桂冠詩人。ロンドンのセント・パンクラス駅にある銅像で有名。「Senex」とはラテン語で「老人」の意味。ニールは1994年、スウェードのブレッド・アンダーソンとの対談で、“ジョンベッチマンが死ぬ前に『なにか後悔していることは?』と訊かれて『もっとセックスをしておけばよかった』って答えたそうなんだ。子供の頃その話を聞いて『そうかあ、絶対に忘れないでおこう』と思ったよ”と言っている。

ITN (Independent Television News)・・・イギリスの報道番組を製作・放送する制作会社。





 邦題「モンマルトルの森」。当時、リアルタイムでこれを聞いて「わ〜、すごくPSBっぽい!」と思った。エイス・ワンダーもパッツィも全然好きじゃなかったけど、このPVはいままでずっとテープに残してある。



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