NIGHTLIFE1-10
「In Denial」
ニール:カイリーは、マッスル・メアリーについて歌うのが好きだった
(一言コメント:1999年)
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原文歌詞はこちらでご確認ください
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父;
否定する、ノーだ
僕の人生は試練だ
僕は否定しない
全てが苦痛に満ちていることは
それは難解な問題だ
僕では解決できない
それは認めるよ
この仕事は辞めたいし
全てから解放されたい
今日を最後に終わりにしたい
娘;
否定するのね
これが最後よ
あなたは認めていないじゃないの
あなたは全てをやめるべきなの
クイーンやホモたち
あと、マッスル・メアリー
セックスだけのボーイフレンド
哀れな運命
ゲイであることを否定する
なぜわからないの?
全て妄想よ
父;
僕はおかしくなりそうだ
君は狂気をどうやって判別する?
娘;
私を見て、孤独なの
父;
僕をごらん、悲しいよ
僕は否定しない
努力したなら
もうすこし
ましになっていただろう
娘;
私が思うに
ドラッグとお酒をやめたら?
禁煙もすれば
もうすこし気分がよくなるわ
父:
もう十分だろう
僕の人生はおかしいんだ、何もかも逆だ
まるでヴァンパイアのように、夜活動して、昼に眠る
ゲイだと知っている娘を持つ父親だ
娘;
それでも私を愛せるの?
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Written by Neil Tennant/Chris Lowe
Produced by Craig Armstrong and Pet Shop
Boys
Duet with Kylie
Minogue
ニール:「In Denial」はカイリー・ミノーグとのデュエットで、僕たちのミュージカルのために書かれた。これは一番珍しい歌だね。それは父親と娘に関する話だ。父親は同性愛者で、彼の娘は何十年間ぶりに初めて彼に会っている。彼らの両方にとって、それは難しいことだ。彼女は彼の生き方に賛成しない。正常な状態に戻る方法を彼に言う。若者の自信で。そして、彼の生き方が逆さであることを知っている・・・また別のナイトライフの種類で、吸血鬼についての別の言及だ。
「僕の人生はおかしいんだ、何もかも逆だ
まるでヴァンパイアのように、夜活動して、昼に眠る
ゲイだと知っている娘を持つ父親だ」
彼がするすべてがちょっと間違っている。しかし、彼は最善をつくしている。 最後の歌詞は2人一緒に「それでも私を愛すことができるの?」と言う。 それで、実際にそれはむしろポジティヴな意見で終わる。
(以上、1999年Literally21より)
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P.G Brunelli(インタビュアー):「In
Denial」には最初からカイリー・ミノーグを起用しようと考えていたのかい?
ニール:女性とのデュエット曲を書くって決めたときから、彼女しかいないと思っていたからね。
P.G:この曲はゲイの父親とその娘の関係についての曲だけど、いま自分たちのバンド名のせいでイロイロ言われているバンドがいるよね(ゲイ・ダッド)。このゲイの父親っているトピックのせいで、一部の人から抗議が起こるかもしれないとは思わない?
ニール:僕たちがどんなことをしたって、みんな“典型的なペット・ショップ・ボーイズ”って言うと思うね。だから、そのことに関してほかの人たちがどんなことを考えようと、僕らには何の心配もないよ。
P.G:みんながある一定のことを君たちに求めていて、君たちもそれに合わせてアルバムを作っているのかな?
ニール:ちょうど「ボヘミアン・ラプソディ」の後のクイーンが、いつもあの曲の系列のアイデアを期待されていたのと同じような感じだね。最近はアルバム全体がひとつの壮大な物語になっているようなアルバムを作るバンドが多いとは思わないけど、多分僕たちもそういうアルバムを作った張本人たちのひとりで、みんなまた僕たちが以前にやった事のあることをまたやるって期待しているんだろうな。それって、こっちとしてはちょっと参るんだけど、僕たちはたいていの場合は期待に答えようとしてやっている訳じゃないからね。
(以上、1999年「In Rock」インタビューより:インタビュアー=P.G.Brunelli)
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*以下はアメリカのファン・マスターWayneさんのサイトの曲説明を訳したものです。
http://www.geowayne.com/psbhtml.htm
彼らがNIGHTLIFEをリリースする時までに、ニールとクリスは長い間、既に彼らの演劇公演のミュージカルの仕事をしていた。「In Denial」は彼らがそのショーのために書いた歌から抜粋された。それはミュージカルの主なキャラクター、中年の同性愛者の男性と彼の2人の娘との対話である。このバージョンでは、ゲスト・シンガーのカイリー・ミノーグが娘の役を歌っている。驚くべきことに、たぶん、筋書きの前後関係を外れて表現されているという事実にもかかわらず、成功している。
まとめると、娘は父親に、彼のゲイであるというライフスタイルの否定的な面について「否定」していると信じさせようとしている。しかし、クラブで夜働き、「クイーンやホモたち、哀れなゲイであることを否定するラフ・トレードなボーイフレンド」を絶えず追求する。結局は、彼らは彼らの違いを通して働きたいという彼らの願望を主張し、各々が,片方がまだ彼/彼女を愛していることを望む。控え目に言っても、パフォーマンスをミュージカルのバージョンと比較することは、とても興味深い。
彼女の2005年の「Showgirl」ツアーは、注意する価値がある・・・彼女のライブDVD「Showgirl
- The Greatest Hits Tour」に記録されている。カイリーはニールがいない声だけの録音だけでステージでこの歌をパフォーマンスした。
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ライブ(TVライブ)(You Tube)
カイリー・ミノーグのみのパフォーマンス・バージョン
★用語・人物メモ★
muscle Marysマッスル・メアリー(ズ)・・・ゲイ・スラングで、筋肉マッチョでキャムプなオネエの意味。
queens and fairies・・・いまやわりとスラングでなくなったけど、queenはどちらかというと女っぽいゲイ、 fairyはホモセクシャルの男性のこと。
rough tradeラフ・トレード・・・ゲイ・スラングで、男性同士が半ばムリヤリ肉体関係を結ぶこと。通常の意味での「rough trade」は、イギリスのインディーズ・レーベル(スミスが在籍していたことで有名)およびノッティング・ヒルにある大きな中古レコード店。
この曲は「Closer to heaven」の劇中歌のひとつです。でもミュージカルより前に発表されたから、設定にはみんな驚いた。
せっかく“若い美女とのデュエット”の機会が与えられても、エロオヤジ系には走らず、“ゲイの父とその娘との邂逅”というコンセプトにしてしまうニールの大胆さに乾杯。どんだけ若い女に興味がないのかっていう話ですが、虚構の世界ならノンケを演じてみるとか、そういうのはあまりないんですね。だからこそPSBの歌の歌詞は(他の歌でも)ニールやクリスの思っていることがそのまま出ているんだろうなあ、と推測できます。
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