ニール:2人一緒にスタジオに入った日、歌のアイデアがあった。クリスは「Suburbia」の音楽を作っていて、僕はこの曲の音楽をほとんど書いた。僕は家にPPGシンセサイザーを持っていて、君はこのコードを弾けるかもしれない。ある古い曲からコード・チェンジを刻み付けただのを覚えている。それはキッズたちがヘヴンというナイトクラブに行くことについての歌。タイトルはナイトクラブで一度、思いついた。一生のうちで、ナイトクラブで誰かに魅せられるという短く儚い興奮を得るという考えだ。クラブ・シーンが変わった1985年に書いたんだけど、ゲイ・クラブとストレート・クラブが混ざったんだ。僕は「Tonight is forever」にあるコントラストが好きだ。何かの古い映画でネルソン・エディとジャネット・マクドナルドが歌っているのを見ているような感じで。僕が好きな歌詞は「I haven't got a job to
pay/but I could stay in bed all day」のところ。君は一日中ベッドの中にいてセックスしていられるというアイデアだ。「考えるな、やれ」ということだけど、僕は自分自身にはないことだと思う。僕がはじめてクリスに会ったとき、クリスを賞賛するもののひとつに、僕よりはるかに快楽主義の人だったということだ。そういうものは好きだ。僕はダンスのレコードが好きだけど、実際には踊れない。歌の最後のほうで、「if we fall in love」ではなく「when we fall in love」なのは、本当に彼らが恋に落ちたらつまらないから。これは全くのファンタジーなんだ。僕らはいつも、クラブから出て来るキッズ達に魅せられていた。
ニール:僕たちはいつも、ストリートに対してややロマンチックな考えを抱いていた。この歌は映画的だと思う。最初のフレンチ・ホーンのラインはエミュレーターで演奏しているけど、すごくジョン・バリーっぽい。オーケストラのチューブラー・ベルのパーカッションがある。本物だ。ある日僕がスタジオに入ると、チューブラー・ベルのプレイヤーがいた。クリスと僕は、スタジオに本物のインストゥルメントの持ち込みに絶対的に反対していた。僕らはそれについては満足じゃなかった。僕らは「チューブラー・ベルのサンプルを入手できなかったのか?」と言った。ミックスの中では音を小さくした理由だ。ほとんど「West End girls」の続きに近かった。 クリス:僕らはそれを「The
Tube」でやったけど、ほとんどダメだった。
ニール:それがこれをシングルにしなかった理由だ。 僕たちは本当にダウナーになった。今までの人生で最悪なテレビ出演だった。「The Euro Tube」だったね。「West End girls」と一緒にショーを開いて、僕は生放送で歌わなくちゃならなかった。「West End girls」はよかった。それから僕らは2時間待たされた。その間に僕は4パイント(マ注・約2リットル)もビールを飲んで、それから「Tonight
is forever」を歌った。みんな、生涯でこんなに最悪な歌は聴いたことがなかっただろうね。誰かがテレビで歌うとき、「ワオ、彼女ったらマジで歌えないんだ。」って言うでしょ。僕の場合「ヒエ〜、あいつマジで歌えない。」状態だった。中間のドラム・ブレイクの間、何をしていいか何も考えられなくて、ただカメラに背を向けただけだった。僕は、クリスを映してくれ、って思ったね。
ヘヴン・・・(「Was it worth this?」から転記)ロンドンのチャリング・クロス駅のそばにあるナイトクラブ/ディスコ。ロンドンでもっとも有名でスタンダードなゲイクラブだが、曜日によってはノンケでも入れる日もある。月曜はドラーグ・クィーン・ナイト、水曜はハウス&アフロ・カリビアン、金曜はバング・ナイト、土曜日はゲイ・オンリー。ニューヨークの伝説的ゲイ・ディスコ、スタジオ54(PSBの「New York city boy」PVにも模したものが出てくる)に似せている。現在はやや名所化しているため、一元さんでも女同士でも安心して行けるけど、ディープさ、エッジさではやや薄いかも。