PLEASE1-1

Two divided by zero



ニール:(20)イコール無限。あれっ違う?
(
一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください


(2
割るゼロ、ゼロ)
(2
割るゼロ、ゼロ、ゼロ)

家に帰るのをやめよう
遅い電車に間に合うから
行きがけで払う
金はじゅうぶん持っている
郵便配達人を呼べば
手紙を届けてくれる
僕は全てを説明した
そのほうがいいと

(
割る、割る)
彼らは噂を聞いたんだと思う
(
割る、割る)
誰かが警告したのかもしれない
(
割る、割る)
すぐに出発したほうがいい
(
割る、割る)
計画は全部中止だ

ニューヨークに行く飛行機に乗ろう
タクシーで街に出る
橋とトンネルを抜けて
まっすぐ街に入る
明日の朝
僕らははるか彼方
その次の日は
別の大陸にいる

(
割る、割る)
家に帰るのをやめよう
(
割る、割る)
今日の仕事は切り上げて
(
割る、割る)
君を一人にはしない
(
割る、割る)
ここから逃げよう

(2割るゼロ、ゼロ)
(2
割るゼロ、ゼロ、ゼロ)
(
ゼロ)
(
割る、割る)
誰かが噂を広めている
(2
割るゼロ、ゼロ)
(
割る、割る)
すぐに出発したほうがいい
(
割る、割る)
ここから逃げよう

なぜ起こってしまった事実に
ためらっているんだ?
諦められるはずだ
日の当たる場所で
郵便屋が電話をかけても
僕らははるか彼方
その次の日は
ニューヨーク行きの飛行機の中

(
割る、割る)
彼らは噂を聞いたんだと思う
(
割る、割る)
誰かが警告したのかもしれない
(
割る、割る)
すぐに出発したほうがいい
(
割る、割る)
計画は全部中止だ

(
割る、割る)
誰かが噂を広めている
(
割る、割る)
誰かが代償を支払わなくては
(
割る、割る)
家には帰らないよ
(
割る、割る)
ここから逃げよう
(
割る、割る)
家には帰らないよ
(
割る、割る)
ここから逃げよう


Written by Neil Tennant/Bobby Orland

Produced by Stephen Hague

 


ニール:1983年、僕がニューヨークでSmash Hitsのアメリカのバージョンで働いていたとき、僕は父にクリスマス・プレゼントとして、数字を声に出して喋る計算機を買ったんだ。クリスと僕はこの計算機の音が好きだった。最悪なクオリティだったけど。ボビー“0“にそれをプレーしたとき、彼もそれもすごく気に入って・・・彼は、「これはまるでアルバムそのものだ」と言った。ボビー“0“は彼がやったバッキングトラックを僕らにくれた。彼は僕らと一緒にできることは何も考えることがなかったけど、僕らにはアイデアがあった。計算機に「2割るゼロ」と言わせて、そこから歌を創るための数学の式を示させることができた。それはクリスが考えたと僕は思う。僕が考えるようなことじゃないからね。

クリス:2割る0は無限、だよね?

ニール:僕らが、それが無限だったかどうかに関するこの議論をしていた時を思い出すよ。とにかく、それはちょっと非現実的な考えだ。

クリス:2は無によって割られる。 それって「21になる時」に似ている。

ニール:確かに。それは2人の人間が何によっても・・・たとえ無でも引き裂かれることができなかったという考えということだ。また、それは、逃げている2人にこの考えを示唆させた。それは僕がティーンエイジャーだった頃を思い出させる。その少女モーリーンと僕は、ロンドンへ逃げるというこの非現実的な考えを時々持っていた。列車がロンドンへ行くのを見るために、僕たちはかつて、夜、時々ニューカッスル・セントラル・ステーションへ行ったもんだ。歌の中では、恐らく家に問題がある。2人は逃げるつもり・・・例えばニューヨークへ。この「郵便集配人が呼ぶ・・・」というのは、僕がティーンエイジャーだった時、歌詞の一部はそこから来ている。みんな常に妊娠することに脅えていたと思う。それらのほとんどは作り話で、ドラマの価値を高めるためだと思う。彼らの1人が妊娠しているという暗示だ。 僕たちは最初にボビー”0”バージョンをレコーディングして、再びスティーブン・ヒューグがアルバムのために歌をレコーディングした。僕らが最初のバージョンを作った後、僕は計算機を父さんにあげて、その後、アルバムのために返してもらった。その後、父に再び返すことはなかったね・・・何があったかわからないけど。ボビー”0”のバージョンはリン・ドラムでプログラミングされて、エミュレーターのサンプルでロードした。ボビー”0”はさらに彼自身と僕でそれぞれ「Two divided by zero」というサンプルをやって、「Please」のためにたくさんの「divided by zero・・・divided by zero・・・」があった。スティーブン・ヒューグはそれに何年も掛けたから、僕はこのトラックがもっともいいサウンドだと思うよ。アレンジはボビー”0”とすごくよく似ていたけど、もっと大きく聞こえる。僕らはまだヒップ・ホップ的な音であるべきで、スムーズになりすぎないようにと思い・・・それはアルバム全体についても、いつも懸念していた。僕は全部のトラックに、興奮、逃走、突進のようなものがあると考える。 同時に、みんな、歌の登場人物が本当にニューヨークで逃走が終わらないのを知っている。 絶対に逃げ道がない。 まさしくモーリーンと僕のように。

 (
以上、2001年ブックレットより)


 

イメージビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)



映画「It couldnt happen here」より


★用語・人物メモ★

・・・




イメージとしては、若い男女の駆け落ちの歌だったんですね。ニール自身は家族とはうまくやっていたようなので、地元や家庭から逃げたい、という気持ちより、“一旗あげたい”気持ちのほうが大きかったように思えます。あまり青春時代のモヤモヤを聞いたことは無かったけど、田舎の秀才はどこでも誰でも、満たされない気持ちで苦労するんだね。



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