RELEASE1-6
「The samurai in autumn」
原文歌詞はこちらでご確認ください
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前よりも単純すぎず
難しすぎない
秋のサムライには
前よりも単純すぎず
難しすぎない
秋のサムライには
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Written by Neil Tennant/Chris Lowe
Produced by Pet Shop Boys
Q.サムライ・イン・オータム
クリス:実際この曲だけがダンスの要素を含んでいるね。とういかかなり、トランス・ミュージックの要素をたくさん取り入れている。それから、多分ニールはあれ以上歌詞を書く気にはなれなかったのかな・・・なぜかわからないけど・・・。
ニール:あれ以上思いつかなかったんだ。
クリス:そっか、何も思いつかなかったんだ。
ニール:それにまた、このアルバムではかなり・・・、歌詞がとても重要なものになっている。このトラックを僕らは書いたんだけど、すごく何かを喚起するような種類の音楽だよね。それに日本風にも聞こえるんだ、それがタイトルを”サムライ・イン・オータム”にした理由のひとつなんだけど。実際に僕らは、日本の楽器のサンプリングを使ったんだよ。KOTO(琴)と言ったかな?良い出来だと思うよ。アルバムの真ん中あたりで、歌詞を一休みする。レコード盤だとしたら、B面にひっくり返したその1曲目っていう感じだね。ある意味、アルバムを再スタートさせるような。また僕の思いついた歌詞は、けっこう意味深だと思うんだ。ちょっと聞き手が考えさせられるような感じでさ。それから題の“サムライ・イン・オータム”、とても美しいフレーズだけど、これは確かミュンヘンでやった僕らのコンサート評から取ったんだ。レコード会社が僕らにレビューを渡したりしてくれるんだけど、僕らはドイツ語を話せないからね、だから彼らがそこから数行を訳して抜き出してくれたんだ。そうしたらその見出しに、僕らがあのカツラとサムライ風の衣装を着た写真と一緒に「秋のサムライ」って書いてあったんだ。とても美しいフレーズだし、これは僕らのキャリアについてもコメントしているんだな、とも思った。僕らのキャリアは今、秋の段階にあるとか、そういうことだと。だからこの歌詞は、ペット・ショップ・ボーイズ自身に対する評論なんだよ。「秋のサムライにとっては/昔ほどラクではなくなったし/思ったほど難しくもない」。
エレクトロ・ミュージックを本当に好きな僕らのファンを安心させるためだね。
クリス:ニールのスタジオでこの曲をプレイしたとき、本当に素晴らしいサウンドに響いたんだよ。その日はとても荒涼としていて風が強かったりして、僕は電話をかけていたんだけど、携帯ね、そしたらこの曲が荒野に響き渡るように流れるのが聞こえたんだ。あの状況にマッチして本当に見事なサウンドだったね。
ニール:切なくていくぶんメロディアスなリフレインがあって、それが荒涼とした中にも暖かさを感じさせるんだ。
Q.名声ゲーム
ニール:若い頃は多分、名前を売りたいと思うものだよね。僕が16歳だった頃は、有名人になりたいと思っていたよ。自分たちが有名になった頃には、もう有名であることには関心がなくなっていた。だって無意味なことだもの。完全に無意味だよ。有名だからといって、得られるものは何もない。前にボブ・ディランについてのある本を読んでいたんだけど、彼は友達に数年前こういったんだ。「有名であることのよい面なんて何も思いつかない。」ってね。パーティーに行ったときのことなんだけど、彼らが会場に着くと、窓越しに人々がおしゃべりしているのが見えた。そして彼は友達にこう言うんだ、「僕が一歩あそこに足を踏み入れれば、様子は一変するぜ」って。彼が言おうとしていたのは、つまり人々の態度が少し妙なものになるということ。つまり・・・うーん、僕らはそれほどの名声はどのみち持っていないけど、僕らは一度としてそれを追及したりは・・・。
クリス:でもさ、たとえは何でもいいんだけど、何かの初日とかに行ったりするだろ、いや、初日っていうんじゃなくて、何か、まあ映画のプレミア試写会とかそういうのに行ったりする。自分の家に戻ってきたときは、僕はいつも妙な感覚に襲われるんだよね。
ニール:汚れたような。
クリス:汚れたような、堕落したような。
ニール:うんうん。
クリス:すっごく嫌な気持ちになるんだよ。上手く言葉で言い表せないんだけど、もっとレベルの高い有名人は一体どんな気分になるのか、想像もつかないね。きっと家に帰ったときは、「私はなんてバカなまねをしてしまっただろうか?」なんて思うに違いないよ。あるいは有名人らしく振舞えたかどうかとか。僕はいつも終わりごろにはすごく嫌な気分になるんだ。
ニール:でも、ウエスト・エンドの初日のイベントや、プレミア試写会や、いろんな授賞式などへの出席をとっても楽しんでいる世代も増えているんだよ。若いポップ・スターが「ハイ、音楽が大好きだし、授賞式に出るのはとっても楽しいですね」とか言っているのを良く耳にするし。授賞式に出席するのにお金を払ったりする人たちもいるんだしさ。
クリス:ああ、賞ってやつが彼らには重要な意味を持つんだろうね。
ニール:賞が意味あるようなものであるかのようにね。取引で決まったりなどしてないかのように。もし実際出席したなら、わからないけど、きっと気がつくと思うよ。僕は知らないけど、人はただ自分の人生を生きていくだけで、名声というのはある種の通貨のようなもの。なぜならあるレベルの名声が、自分の名声を維持し続けていくための保証になる場合もあるからね。そういう人々もいるってこと。でも、結局本当に価値があるのは、何を成し遂げたかであって、・・・名声じゃない。
(以上、2002年ブックレットより)
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イメージビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)
★用語・人物メモ★
ボブ・ディラン(1941-)・・・アメリカのロック歌手。歌詞がとりわけ素晴らしく、詩人としてノーベル文学賞候補になったことがある。2006年にもアルバムを出している。20004年10月に、ディラン自身が筆をとった自伝第1弾『ボブ・ディラン自伝(Chronicles Volume 1)』がある。
PSBはサムライをどういう風にとらえているか、日本人としては知りたいところ。たいていの欧米人の考えるちょっと間違ったサムライ像だったらやだなあ。前のツアーのあの袴姿も、スカートだとかキュロットだとか言っていたような気がする。誰か、サムライは衆道(男色)と切っても切れない関係にあると教えてやって下さい。そしたらもっと興味が沸くかもしれないから。
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