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VERY1-12
「Go West」
(1993年)
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Written by Jacques Morali/Henri Belolo/V
Willis
Additional lyric by Neil Tennant/Additional music by C
Produced by Pet s
Additional produced by Step
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プロモーションビデオ(You Tube)
1993年シングルはU
ライブ(1994年TVライブ)(You Tube)
ロシア兵&マッチョ・タイツ・ヴァージョン
ライブ(2005年ライブ8 inモスクワ)(You Tube)
アコースティック&ロック・ヴァージョン
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*この曲は「マーガレット通信vol.51」の“1曲に固執してみる”でも取り上げています。
★用語・人物メモ★
デレク・ジャーマン(1942-1994)・・・映画監督。庭師。PSBのファースト・ツアーのツアー・ディレクター。エイズで死去。
「T
Hacienda ハシエンダ・・・ファクトリー・レコードが経営していたマンチェスターにあったクラブ。1982年オープン、1997年クローズ。当時の様子は映画「24アワー・パーティ・ピープル」で描かれている。
Village People
ヴィレッジ・ピープル・・・1977年結成のアメリカのグループ。コンセプトはそのものズバリの“ゲイ”で、メンバーは全員ゲイ・アイコンのコスチュームを身にまとってパフォーマンスした。実際ヴォーカルはゲイではなかったが、その他のメンバーはゲイだといわれている。「Go west」は1979年。どちらかといえば“イロモノ・グループ”で一発屋的イメージがあるが、PSBがこの曲を世に放ったことで後年ベスト・アルバムが出るなど、ヴィレッジ・ピープルは再評価されている(正式にはまだ解散していない)。ヴィレッジ・ピープルの元メンバーのカウボーイことランディ・ジョーンズが去年、PSBの曲「New York City Boy」をカバーした。
パッヘルベルJo
マッチョな男性たち・・・言語は“butc
Sout
Ric
Brot
旧ソビエト国歌・・・ビデオはこちら。こっちは「Go west」に本当にそっくり。
Jacques Morali ジャック・モラリー(1941-1991)・・・フランス人だが、ニューヨークでヴィレッジ・ピープルを結成させた仕掛け人。「Go west」も作詞・作曲。1991年に(PSBのカバーを聞くことなく)HIVで死去。
Tales of t
Armistead Maupin アーミステート・モウピン(1944-)・・・アメリカ、サンフランシスコのゲイ・ライター。サンフランシスコのゲイ地区・カストロ通り界隈の代表的なゲイ運動家。
シルヴィア・・・1991年からPSBのバッキング・シンガーをつとめる黒人女性シンガーのシルヴィア・メイソン・ジェームス。PV出演はこの曲だけ。
「A Matter of Life and Death(天国への階段)」・・・1946年のイギリス映画。アメリカでの公開タイトルは「Stairway to Heaven」(レッド・ツェッペリンの名曲「天国への階段」の原題はこちらだが、関連はなし)。
James David Graham Nivenデヴィッド・ニーヴン(1910-1983)・・・イギリス出身のアカデミー賞俳優。『007/カジノロワイヤル』(‘67)ではジェームズ・ボンド役。
Mikhail Sergeevich
Gorbachev ゴルバチョフ(1931-)・・・旧ソビエトの最後の書記長(最高指導者)。ニールのインタビューによると、PSBはロシアに行った際にゴルバチョフに会っていて、転びそうになったニールを抱きとめてくれた(!)と語っていた。
「Go west」は、おそらくPSBを知らない人でも聴いたことのある曲だと思う。主にサッカー関係で…98年のワールドカップ・フランス大会(特に予選)では、日本の応援歌だった。2006年のワールドカップ・ドイツ大会でも会場で流れていた。また、CD化はされていないものの、
まあ、そんなハッピーアゲアゲな側面がありながら、この曲はズシリと重いアンハッピー・ソングだ。アメリカの能天気なほど明るい歌を皮肉っぽくトラジックにカバーするなんて、イギリス人にしか出来ないと思う。ロシアのタイツ男たちが行進するPVによって本当のテーマを摩り替えて、一般人(ホモフォビックな人も含めて)に「ああ、これはロシア/東欧社会の西欧化かぁ」と思わせてしまったのもすごくウマい…まあ、実際にはすごくゲイっぽいPVだと思うけどね…「I love you」…「I know you love me」の掛け合いが男同士だもん(映像だとニールとクリスの掛け合いですね)。
この曲は「Somew
「マーガレット通信」の「1曲に固執する」でも書きましたが、これは当時のエイズによる楽園崩壊の真っ只中にいたクリスの、仲間や友人や恋人に対する愛の深さと切なる訴えと考えていいと思う。隠しトラックの「Postscript」に続きます。