VERY1-5

Dreaming of the Queen


ニール:最近、この曲が予言的だったことに気がついたよ
(
一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください




クイーンの夢を見た
お茶に招待した
君と、女王と、僕、
そしてレディ・ダイ

女王は言った「私は驚いています
愛は長続きしない
努力しても続かない」と
するとレディ・ダイは答えた

「それはもう、この世に本当の恋人たちが
いないからです
この世には生き残っていないから
だからこの世には本当の恋人たちがいないのです
愛は死んだのです
ええ、それは本当のこと
見て、私とあなたに起こったこと」

そして馬車が到着し
僕たちは立ち上がってさよならを言った
ダイアナは涙をぬぐいながら
驚いて見た

僕は全裸で
年老いたクイーンは眉をしかめたけど
人々は笑いながら
サインを求めた

そしてもう、この世に恋人たちはいない
この世には生き残っていない
この世に本当の恋人たちがいない
この世には生き残っていない
愛は死んだのだから
それは本当のこと
僕と君に起こったことを見れば

僕は汗をかいて目覚め
絶望する

この世に本当の恋人たちが生きていない
この世には生き残っていない
愛は死んだのだから
それは本当のこと
僕と君に起こったことを見ればわかる


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Pet shop boys
Additional produced by Stephen Hague

 


ニール:これはこのアルバムで僕のお気に入りのトラックだ。

クリス:メチャメチャいい。 僕はこれのために音楽を書いた。

ニール:始めの部分がすごくいいと思っている・・・それはまさしく非クリス的だ。 それはファンファーレだ。 それが女王についてのアイデアを僕に与えたと思う。

クリス:僕は、その部分を歌われると考えていたけど、ニールはそれを絶対に聞けなかった。 僕は偉大なディーバ・タイプを想像したけど、ニールは、そのようにすることをまるで考えていなかった。

ニール:グループのジュリー・アンドリュースになる。それはクリスの言いがかりだ・・・僕はジュリー・アンドリュースのように聞こえる。アン・ダドリーはこのアレンジメントに多くの仕事をした。彼女には、いろんな面白いことがある・・・僕が馬車について言及したら、ホルンをやめた。ピアノはすごくジム・ウェブ的・・・アン・ダドリーがそれをプレーした。多くがここで先へ進んだ。 全体のボーカルは、全体を通して2オクターブでダブル・トラッキングされて、オート・チューンの前にあるから、すごく時間がかかった。

クリス:そこはすごく非ニール的だ。

ニール:僕は、人々が共有する中で最も一般的な夢の1つは、女王が彼らの家に来るってことだと思った。それは不安な夢でもあり、良い夢でもある。僕はすでに歌詞を作っていて、それはもともと「only lovers left alive」だったけど、これはジョン・サヴェージが僕にくれた、3人のティーンエージャーしかいない世界という60年代の本のタイトルだ。「DJ culture」をやっていたとき、僕たちはこの歌詞を書いた。で、僕はこの歌がエイズに関する歌で、「more lovers left alive」の方がいいと思った。そしてある日、窓拭き人が近くにいて、僕はこの歌に歌詞をタイプで打ち出した。普通、僕は他人を周りにいさせないんだけど、僕が女王の夢のアイデアを考える間、ある理由で彼は窓をクリーニングしていた。それはレディ・ダイのエイズの仕事と彼女の結婚の破綻を理由に理解できた。彼女は「there are no more lovers left alive
もう、この世に恋人たちはいない)」と言っているけど、彼女の友人のひとりがエイズで死んでいるからで、「why love has died愛は死んだのだから)」は、彼女の結婚生活を意味する。それが悲しく、本当なので、女王は泣き始める。それは、愛のない世界に生きているというアイデアだ。2番目と3番目のコーラスでは、歌を歌っている人がその言葉を言っている。みんなが思うより悲しい歌なんだ。 歌のアイデアは、それを歌っている人がエイズに罹っている。 彼は、「汗をかいて目覚めた・・・」と言う。それに関する不安な夢を見たから、多分、彼はエイズにかかったと思っている。

 (
以上、2001年ブックレットより)

 

ライブ(2006年CUBISMライブ)(You Tube)



 

★用語・人物メモ★

Diana, Princess of Wales ダイアナ(1961-1997)・・・いわずと知れた、元英国皇太子妃。彼女のような立場の人は、男性=スキャンダルの元/女性=やっかみの元、となるのか、親しい友人はエルトン・ジョンのようなゲイが多いのか、ゲイには非常にシンパシーを感じていたらしい。ニールは、エイズ・ホスピスでダイアナに会っているという。また、クリスはダイアナを「すごくキャンプ」だと評する。

Julie Andrews
ジュリー・アンドリュース(1935-)・・・「サウンド・オブ・ミュージック」の主演女優。イギリス生まれ。「サウンド・オブ・ミュージック」や「ビクター&ビクトリア」はゲイが大好きな映画で、彼女自身もやっぱりゲイ&レズビアン・アイコンである(もちろん彼女自身はストレートなのだが)。

Jimmy Layne Webb
ジム・ウェブ(1946-)・・・アメリカのソング・ライター。フランク・シナトラ、プレスリー、ボブ・デュランなどに提供。




 この曲はシングルにもなっていないし、とても地味だけど、アルバムの中ですごく重要な曲。この曲の悲壮感が、アルバム全体を氏の匂いのする痛々しい雰囲気にしているのかも。実際、予言的にダイアナ妃はこの後離婚して、亡くなっているし。ニールはエイズ・ホスピスでダイアナに会ったことがあるというころで、このイメージになったようだ。

 ダイアナという人はとてもゲイ・アイコンに成りえた人だと思う…いや、実際になっていたのかも。彼女の孤独な結婚生活はさまざまなメディアで語られてきたけど、彼女の心を許せる友人は、エルトン・ジョンやジョージ・マイケルなどゲイの男性だったようだ(余談だけど、チャールズ皇太子と恋愛関係にあったという男性の元側近の暴露本が存在している…審議のほどは不明だけど)。王室そのものがすでに現実離れしたキャムプな世界なのかも?…クリスもダイアナはすごくキャムプだと言っていた。すごく稀有な存在だったと思う…なくなって本当に残念だ。

 実はこの曲がすごくいいと思ったのは、200607年のFundamentalツアーでパフォーマンスされたのを見てから。バックにダイアナの葬儀の映像が流れ、ステージ上はみんな喪服のようだった。なぜいまこの曲をやるのかな、なんて考えたりもしたけど、10周忌だったからかな。



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