YES 2-1

This Used to Be the Future


原文歌詞はこちらでご確認ください



これが未来だった時代を思い出せる
それから振り返ってみる
ひどいものは全部取り壊してしまおうよ
もう一度、再スタートしようよ
ユートピアへ思いを馳せることができる
大胆な使命の声明と引き締めたベルト
身近な目印の破壊
交わした約束と扱われた取引

これは昔、未来だった
それから振り返ってみる
ひどいものは全部取り壊してしまおうよ
もう一度、再スタートしようよ

でも、その未来を期待した
サイエンスフィクションが現実になった
今は全てを楽しみにしなければならない
それは一種の自殺条約だ

僕たちが直面している問題を生じさせたのが
大切な古い未来だったのかな?
僕たちが、宇宙と呼んでいた時代の放射性落下物に
どうやって対処したらいいんだ?

遊びの計画を立てたことを思い出せる
恐怖からの平和と自由で生きている
科学は、新しい世界にすると約束した
宗教と偏見は消え去ると
これが未来だった時代を思い出せる
それから振り返ってみる
現在は宗教と原子力が
脅かすために結合した、おお、神よ! アーメン

これは昔、未来だった
それから振り返ってみる
現在は宗教と原子力が
脅かすために結合した、おお、神よ! アーメン

僕たちが直面している問題を生じさせたのが
大切な古い未来だったのかな?
僕たちが、宇宙と呼んでいた時代の放射性落下物に
どうやって対処したらいいんだ?

これは昔、未来だった
それから振り返ってみる
ひどいものは全部取り壊してしまおうよ
もう一度、再スタートしようよ
アーメン


Written by Neil Tennant/Chris Lowe

Additional Vocal by Philip Oakey


Produced by Xenomania



*この曲には現在のところ本人たちの公式コメントがありません。見つかり次第アップします(もしご存知でしたら教えて下さい)。

*以下はアメリカのファン・マスターWayne博士のサイトの曲説明を訳したものです。

http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

ベビーブームに生まれた人たちの「未来」がどうなったかについて、本当に失望したとボーイズが考えることは容易だった。1960年代の成長期、我々は確実に2000年までに火星にコロニーを作り、車が空を飛ぶことを想像した事を、私は明瞭に覚えている。戦後世代は、将来の世界が無限の可能性の1つであったと思う。実際にユートピアでなくても、過去よりももっと良くなっているだろう。大衆文化はそのように言った。それは確実な約束だった。

しかしながら、その約束は、実質的にはまだ守られていないか、単に破られた。私たちは、若い頃の未来に生きる。しかしそれは、ほとんど私たちが予想したことではなかった。「This Used to Be the Future」で、ニールとクリスは、未来が判明した方法で、彼らの驚きを述べている。それらはがっかりさせられた未来なので、ニールは、「このひどい世界を全部取りこわして、もう一度始めよう。」と歌う。それにもかかわらず、極端に理解できる感情は、ちょっと過激だ。

このトラックはいくつかの点で注目に値する。まず、それは順番にオファーされたリード・ボーカルだ。ニール、クリス(もちろん歌っている!)、そしてゲスト・ボーカルのThe Human LeaguePhilip OakeyYesのように、この曲はXenomaniaのプロデュースだ。とてもエレクトリックで、”未来的な”サウンド、あるいは、少なくとも我々の若い頃の”未来的な”ものだ。この曲は非常にうまくフィットしていて、Yesの実験的なトラックのようだ。実際、ニールとクリスは、それが元々Yesのスタンダード・エディションのトラック・リストの一部になったと発表していて、12番目の歌であると認めている。しかし、どうやら彼らは「標準のYes」が長過ぎると思ったので、そこの曲をボーナス・ディスクに移すと決めた。(まあ、ファン達がスペシャル・リミテッド・エディションを買う後押しになっただろう。)

歌詞に戻って、我らが3人の歌手たちは、私たちが住んでいる世界に対する別の世界を、交代で1つづつ歌う。時々、全く選択的で、素朴に思えることに遭遇するが、彼らはそれに満足ではない。どれも、すべて不適当だと考慮する。彼らが期待して成長した将来は、結局は子ども達に期待されたことではないかもしれない。トラックのオープニング・ノートが、オリジナルのスタートレックのオープニング・テーマとの間に、文体上のおおまかな類似点を持つことは恐らく偶然ではない。それは、ベビーブームに生まれた人の青春時代の楽観的なサイエンス・フィクションのアイコン的未来像だ。そう、歌がそれを表現するように、彼らは「サイエンス・フィクションが事実を作った」世界を楽しみにしていた。(これはもちろんサイエンス・フィクションが一度も楽観的であったことがないという事実を見落としている。"H.G.ウェルズ、万歳!”)

私たちの大部分は、「いま楽しみにしなければならないすべては、一種の心中の約束だ。」のような歌詞に共感させられるように、事件は十分にある。OK、それも過激だろう。 時々みんなが、要点を理解させるために自分のケースを誇張しなくてはならない。しかし、一方でそれは本当に不自然だろうか?結局、イランの核開発の意図のありそうな参照では、ボーイズは、「宗教と原子力は結び付く」と指摘する。多くが同意する状況は、まさしく本当に迫りくる脅威だ。

歌に二度出てくるブリッジは、最も激しく、洞察に満ちた見解であると私は考えている。「私たちが直面している問題を生じさせたのは、親しんだ古い未来だったのだろうか?」私たちの現代の反理想郷はすなわち、私たちの古いユートピアの夢の生成物だろうか?もっと良い未来に向かった私たちの進歩的ドライブは、実際に個人的には、はるかに悪い道を開いたのだろうか?ニールが提起したこの疑問はまさしく事実だ。突然のスロー・テンポで、とても思い悩むような感じでそれを歌う。本当に、ボーイズが同じくらい強く疑うのを示している。

ついでに言うと私は、OakeyのバンドであるThe Human Leagueが、初期のバージョンで「The Future」というタイトルを使っているのは、全くの偶然の一致であるかどうかと思う。偶然でなければ、この曲の「This Used to Be the Future」というタイトルは駄洒落ではないだろうか。


 

 

 

ビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)




★用語・人物メモ★

Philip Oakey(1955-)・・・ヒューマン・リーグの注心メンバーとして、80年代前半に大ブレーク。当時はグラムを意識したルックスのニュー・ロマンチック路線だった。ヒューマン・リーグは一度解散したものの、現在は再結成している。




 80年代半ばから後半、ヒューマン・リーグとPSBは明らかにライバル関係(本人たちの実際の仲はともかく)だったと思う。ただ、PSBがヒューマン・リーグを評したことをほとんど聞いたことがなかったし、彼らから影響を受けているのでは、と言う意見を肯定しなかった。21世紀になり、PSBはトップ・ランナーのままで活動し、ヒューマン・リーグは解散してまた再結成(ただし、“なつかしい80年代のバンドとして”以上のものではなさそうだ)したことを思うと、いったいどんな経緯で、フィル・オーキーがこの曲に参加したのかを是非とも聞いてみたい。80年代は、私もヒューマン・リーグのファンだったのです。



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