YES 2-2

Gin and Jag


原文歌詞はこちらでご確認ください



夕日の中で睨みを効かすな
若者が若さを無駄にすると言ってくれ
夕日の中で睨みを効かすな
若者が若さを無駄にすると言ってくれ

もう一杯、ジンをくれ、あとは愛も
トニックは手加減してくれ
今夜、僕は愉快な気分だ
超音速になるだろうね

退屈は空白を嘆き悲しむ
拍手喝采したい気分
宿の部屋は今夜、ガラガラだ
でも僕は君が退屈しないと信じてる

これがかなり良い眺めであることを認めなきゃ
或る者は途方もない大金を払うだろう
ねえ、そのデカンターに注意して
どれほどの価値があるかを知ってるかい?

僕は大金を儲けてすぐに出て来た
決してサービスの見返りとして
ゴングを入手したんじゃない
どこでみんな間違ったんだろう?

僕たちがインターネットでチャットした時
僕は友人以上の関係を探していた
若かった頃には、僕はかなり目を引いたんだよ
その頃の僕を見ればよかったのにね

若く、独身で、自由でイージー
最重要なのは、ハンサムであること
「できるなら強奪しろ」それが僕からのアドバイス
時間を馬鹿みたいに浪費するな

知る限り未婚で子供ナシ
クズはいらない
権力が間違っていたことは認めるよ
でも君は、苦い終わり方はしたくはないだろう

そう、僕にはちょっと黄金時代があった
忘れられない時代
でも年寄りの時代遅れとみなさないでくれ
まだ終わってない

僕の趣味が皆の趣味とは違うってわかっている
僕はちょっとJJ
君が今夜やってみたくないなら
荷物をまとめた方がいい

僕たちがインターネットでチャットした時
僕は友人以上の関係を探していた
若かった頃には、僕はかなり目を引いたんだよ
その頃の僕を見ればよかったのにね

夕日の中で睨みを効かすな
若者が若さを無駄にすると言ってくれ
夕日の中で睨みを効かすな
若者が若さを無駄にすると言ってくれ


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Xenomania

 


*この曲には現在のところ本人たちの公式コメントがありません。見つかり次第アップします(もしご存知でしたら教えて下さい)。

*以下はアメリカのファン・マスターWayne博士のサイトの曲説明を訳したものです。

http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

20091月上旬に完成した別のトラック。彼らの公式のウェブサイトでは、ニールが簡潔にそれについて控えめに説明した。"かなり暗い”と。2006年のBrewers Modern Phrase & Fable Dictionary版によると、1960年代までさかのぼるタイトルの語句は、「ジンと車のジャガー、上側の中産階級のおいしい役得、あるいはそれらのライフスタイルの2つのカプセル化」と言及されるイギリスのスラングである。

彼らの最も厳しく、最も不吉に聞こえるアレンジメントの1つである。それはひずんだ調子外れのコードで独創的なチェレスタ(打楽器) が、かすかな音で覆われている。そして、おそらくナレーターのキャラクターの二元性を反映している。ボーイズは、”ちょっとgin and jagすぎる”と認める裕福な中年のキャラクターのあからさまな肖像を描く。インターネットを通して、彼はだれかと関係を持つ。ニールによると、それは女性だ。歌詞は彼が新聞で読んだ小説に基づいている。“gin and jag”な男は、”私が知っているのは子供がいない事”という歌詞に裏打ちされるように、ヘテロ・セクシャルであると示唆される。彼はいま、完璧な”凄い眺め”の、一流の宿にこの未来の恋人を招待した。愛人が彼にお酒を混ぜると("go easy on the tonic")、彼女は、”ねえ君、そのデキャンタに気をつけてくれ。どの位の価値があるか知っているかい?”と警告される。

ニールの歌詞での人格は、ここでは古典的な「あてにならないナレーター」である。すなわち、私たちは必ず、彼が言うことを額面通りにすべてを取ることができない。彼は明確に裕福だが、本当に彼が外でやっていたのと同じくらいすばらしい成功者だろうか?単に「ゴミが欲しくなかった」から、彼は結婚しなかったのだろうか?(別の面白い歌詞。不快で、シニカル。) 彼は本当に彼の最重要が”かなり目を引く事”だったのか? 本当に、彼は”年取った時代遅れの人”ではないだろうか? おそらく最もわかりやすいな歌詞は、彼が”でも君は苦い終わり方はしたくはないだろう”と警告する時だ。しかし、それは正確に彼が歌を通してどう見えるかということだ。会社で非常に厳しい男性は孤独だ。しかし、彼はプライドと自尊心の両方を明らかにする。彼の真っ直ぐな欲は言うまでもなく。彼が未来の恋人に”今夜やってみたくないなら、荷物をまとめた方がいい”と言う。いや、彼はあまり善人ではない。

本当に、これが非常につまらないキャラクターのポートレートであるから、この歌は悲劇と後悔の様子で充満している。ボーイズは私たちをこの卑劣な男に同情させる。実際、圧倒的なムードは物凄い浪費についての1曲であるように思える。”若さは若者に浪費される”とジョージ・バーナード・ショーの有名な台詞を引用することによって、ニールは皮肉を早くから引き起こす。そして”夕日を見つめない”(毎コーラスで始まる)というナレーターの冒頭の文言は、彼のパートナー(どうやら窓の外を眺めている)にとっての、文字通りの警告である。そして彼が老いと死に、絶望的に抵抗しようとするように、自分への比喩的な警告をする。

要するに、「Gin and Jag」はナレーターが自分自身(”私は、私の趣味が皆とは違うことを知っている”)について言うように、皆に好かれない顕著なトラックだ。しかし、この曲はテナントとロウの作詞作曲のパワーが、驚くべき幅があることを、最近の歌のどの曲よりも良く示している。彼らが遠慮なく”B面のステイタス”にこのような歌を降格するべきである事は、同時発売のアルバムYes(アップな”ポップ”アルバムであることをキープする)の主題を保持する彼らの決断だけでない。

 

 

ビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)




★用語・人物メモ★

Gin and Jag・・・アッパー・ミドル・クラスのこと。高級車のジャガーを運転し、ジントニックをひっかけるような種類の人たち。 JJとも略す。

ジョージ・バーナード・ショーGeorge Bernard Shaw(1856-1950)…アイルランド生まれの劇作家。「マイ・フェア・レディ」の原作「ピグマリオン」が特に有名。




 ウェインさんの解説にもあるように、これは中年と若い女のラブ・アバンチュール。まあ、私には中年男と若い男にしか思えなかったのだけど、それはただ単に普通だったらキモとなる“相手の女性の、女性ならではの若さや美しさ”などの描写が曲中にないからかもしれない。

 オヤジ→若者を誘惑の図は、ちょっと「Young offender」に似ている。まあ、ニールもクリスも自分たちを中年とか思ってもないだろうけど、「もし自分たちが中年だったら」と想定して描いた
ちょっとイヤ〜なブルジョワ中年なんじゃ?



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