YES 1-

All over the world


原文歌詞はこちらでご確認ください




それは何か
今夜、君の目に見えるもの
魔法みたいに
見えているものすべてを変えていく
僕は聴こえる
毎日僕の周りにある
君たちが演奏する音楽の中に

これは
少年少女にまつわる歌
君にも聴こえる
世界中で演奏されているのが

ヴェルヴェットみたいな夜空が
今夜、僕たちの目を覆う
そして、落ちて行く
太陽が昇り、ギラギラと姿を現す
僕たちはそれを感じる
僕たちは毎日
鳴り響く音楽に囲まれている

これは
少年少女にまつわる歌
君にも聴こえる
世界中で演奏されているのが

世界のいたるところで
世界のいたるところで

それは、誠実で主観的
浅薄で、真実
簡単で、予測的
ドキドキして、新鮮
「君が欲しい」って言うのは

これは
少年少女にまつわる歌
君にも聴こえる
世界中で演奏されているのが


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Xenomania



ニール: これは、アルバム全体で最後に書かれたトラックだ。それは「Im not crying Im laughing」という歌として始まった。同じイントロだった。”oh-way-oh-oh-way-oh”は、全部あった。で、違うチューンと歌詞だった。それはこういう風に始まる。

Im not crying Im laughing (泣いてないよ、笑っているんだ)

/ I know it sometimes sounds the same(時々おなじように聞こえる)

/ Im not crying Im laughing (泣いてないよ、笑っているんだ)

/ I think happiness is to blame...(幸福に非があると思う…)

クリス:歌詞の音楽は同じだ。でもメロディーが違った。そこになかったものは、コーラスだ。それはさらに、全部スウィング・ビートだった。僕たちがやろうとしていたことは、メキシコで聴いたレコードからこのリズムをやることだった。

ニール: Im not crying Im laughing”があんな風に妙に聞こえる理由がそれだ。

クリス: それはすごく複雑で、どうやっても全然ヨーロッパ的じゃないから、そのリズムを使ってレコードを作り続けたいと思う。それはメキシコのモントレーのバーの至る所で違うバンドにプレーされた。だれも踊れないだろうね。プロモーターは、どうやってこのレコードで踊るかを僕に教えるためにダンスフロアに僕を誘った。全くできなかったけど。それは驚くべきリズムだった。

ニール: とにかく、Xenomaniaはこの別の歌にかなり満足していた。実際、後の「All over the world」は終わっていて、僕たちはある日、ブライアンに会うために呼び出された時、彼はそこに座って、「Im not crying I m laughing」をハミングしていた。でも、僕たちが8月の1ヶ月間のオフの後、クリスと僕は2人ともホリデーから帰ってきて何曲かの歌のミックスをしていて、突然起こった。僕たちは「I m not crying I m laughing」をゴミだと結論を出した。で、僕たちは、Xenomaniaのティムとスタジオに入って、すべての歌詞とヴォーカルを取っ払ってしまった。Xenomaniaのやり方に影響されたんだね。

クリス: 僕は、”チャイコフスキーの「くるみ割り人形」のコード進行で続けよう!”と思った。それは本当に進行した。つまり、それは本当に素晴らしいコード・チェンジだったんだ。実際には、それが正確なコード・チェンジではないと思う。そうだったかもしれないという僕の記憶だ。そして、歌は完全に異なった方向に行った。でも、詞のコードはそのままでね。

ニール: それは本当に良いセッションだった。すべてが、約23時間のあいだで起こったことだ。

クリス: それは本っ当、本当〜にすばらしかった。僕たちは、「マイ・ゴッド、これはグッドだ。」と思った。これについて、ブライアンの有名な引用文は何だったっけ?

ニール: ”アルバムを10%良くしたところだ。” 僕は既にノートに歌詞が書いてあった。

this is a song about boys and girls (これは少年と少女の歌)

/you hear it playing all over the world(世界中で演奏されているのが聴こえるだろう)

僕には、魅力的でちょっと陳腐に聞こえた。

クリス: 僕はこの曲にピアノで、歌詞にメロディーを演奏した。ニールはShakatakのように聞こえたと言った。”でも、君が歌えば、そういう風には聞こえないよ。”と、僕は言った。

ニール: Shakatakみたいに聞こえる”なんて、それより悪い批評はほとんど言ったことがないよ。

クリス: そうだね。で、君はその後、かなり急いでそれを歌わなければならなかった。

ニール: それが突然驚くほど素晴らしい歌だ。そして、僕はボウイ的な詞のメロディーを思いついた。

Theres something... that look in your eyes tonight...

僕は突然、デヴィッド・ボウイにチャネリングしていた。デヴィッド・ボウイだから、デヴィッド・ボウイはヘンだけど、彼の最も成功したアルバムの1つからのようなボウイじゃない。それは「Loving The Alien」のような時代のボウイだ。クリスとティムは、長い間リズム・トラックにかかりきりで時間を費やした。

クリス: ティムは、本当にリズムを強化して、4-on-the-floor(注:バスドラムの4つ打ち)にした。

ニール: それはラブソングについての歌だ。ラブソングがどう普遍的であるかに関しての歌。 みんな、どこに行こうともラブソングを聞くだろう。それを称賛している。格言ではなく、彼らが言っていることだ。

クリス: 歌詞は終わり頃で変わった。 ”I love you”だったんだけど。

ニール: ポップ・ソングは愛より性欲に関するものだと思うから、僕はそれを変えた。だから“I love you”より”I want you”だ。でもその部分が2ヵ所あったなら、2回目は「I love you」と歌っただろうね。


(
以上、Literally 3420097月より)




ロウ「このトラックはかなり昔に溯る。僕らがメキシコのモントレーにいたときに聞いた、すごく奇妙なリズムのダンス・ミュージックだ。それを再生させようとしたけど、再生できなかった。僕は、それができるのはメキシコじゃなければならないと思う。僕はチャイコフスキーからブラス・リフを起こした。チャイコフスキーは、かなり良く聞こえた。確実な方向からそれを取って、それからその後を書いた。僕たち、本当は実際にこれは好きでなくて、アルバムから外す予定だった。でも、僕たちは、辛抱して、チャイコフスキーのコード進行を続けると決めた。で、それは完全に形を変えた。ニールが詞のメロディーを入れて、これはアルバムのお気に入りの歌の1つになった。でも、この歌は確かに、かなりの旅を続けたね。」

(
以上、Big Issue in the Northより)




「世の中で、どのようにラブ・ソングが聴かれているかを歌っていて、ラブ・ソングをテーマにしている。“I want you”とか“I love you”とう表現が、いかにエキサイティングで新しくて古くて恐ろしくて簡単かということを歌っている。ラブ・ソングというのは、そういった言葉を使っているからね。世界中のどこでも、ラブ・ソングは流れてくる。」(ニール)
アイロニーを込めた歌詞に加えて、サウンドがユニーク。ファンクやユーロ、ハウスなど様々な要素が凝縮されているが、特にチャイコフスキーの「くるみ割り人形」のメロディが効果的だ。
「もともとはメキシコのモンンテレイで聴いた妙なダンス・ミュージックのようにする予定だった。すごく変わったリズムでね。残念ながらそのレコードを1枚も持っていなくて、記憶だけを頼りにやっていたら、90年代中ごろのスイング・ビートのようになって、初めにやろうとしたこととはかけ離れてしまった。それから、チャイコフスキーを入れてみたら、すべてのコードと調和しないけど、サウンドとしてはいい内容になった、その後、ゼノマニアに持って行って一緒にバックトラックを作った。完全に気に入らなかったらボツもありかと思ったけど、チャイコフスキーのコード変化を使って作り続けたら、ニールがその上から別のメロディを歌って出来上がった。アルバム中最高の曲の一つだ。」(クリス)

 (以上、2009年「YES」ライナーより)

 

 

ビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)




★用語・人物メモ★

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 なぜかクレジットされていないけど、チャイコフスキーの代表作「くるみ割り人形」英語: The Nutcracker, ロシア語: Щелкунчикがかなりわかり易く使われています。



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