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ミレーヌ・ファルメールは、フランスのヴァリエテ（フレンチ・ポップス）シンガーで,デビュー以来18年近く,第一線で活躍しています。フランスの音楽業界は洋楽（英･米）中心で,ヴァリエテの業界は狭く,ゴールドディスクシンガーと言うのはまれともいえますが,ミレーヌはその数少ないゴールドディスクシンガーです.でも,彼女が好きな理由は「有名だから」ではありません.彼女はフランスでは誰もが知るメジャーでありながら、デビュー当時から一貫して生,死,暴力,歪んだ性,オカルティックな宗教観など、かなり陰の世界を書き歌い続けています.

私がミレーヌと出会ったのは,もう12年も前,ちょうど彼女が2枚目のアルバム「ainsi　soit　je...」でゴールドディスクを獲得し,そのアルバムが日本でも発売されたころです.J-WAVEが彼女をバックアップして,プロモーション来日もしていました.そこで衝撃を受けた訳です.

ちょうど私が人形をはじめて一年くらいですが,彼女との出会いがなければ,人形を続けていなかったというくらい,イマジネーションの嵐でした.はじめて見たミレーヌのビデオクリップ「sans　contrfacon」で,彼女はまさに人形だったのです.もう,ぞっこんです.

それからずっとファンをやっています.日本ではあまり知られていないので,こっそり,ひっそり.フランスに行ったときにはゴッソリ買い込みます.フランスでの彼女のファンは,いかついおにいちゃんとかオヤジが多いのね！当時,フランス語を勉強していたので,彼女の詩は,全て私の教材でした.

詩と音楽

ミレーヌ・ファルメールは、90％以上の詩を書いていて,最近では彼女自身が作曲している.囁くような声と,聞きやすいメロにだまされやすいが,言っている事は限りなく暗い！！いい意味で陰湿！最近,ロックであっけらかんとしてきましたが.

ルックス

人形！生きてない！女の子のような,男の子にも見える年齢不祥.年齢を重ねるごとにだんだんストレートなエロねえさまになりつつあります.その時々で超有名なデザイナーがついているので,ますますフィギュアっぽいです。

映像

ミレーヌ・ファルメールの恐るべきイマジネーションは,その映像を見ないと語りきれません.放送されることを目的としない型破りな映像展開は,TVや雑誌でほとんど露出されないゆえ,彼女の中身を知る唯一の手がかりとも言える.その映像を作り続けていたのが,彼女のパートナーのローラン・ブートナー。ストーリー性の強い映像が主.ちなみに,ほとんどのビデオの中で誰か死にます.

ローラン・ブートナー

ローラン・ブートナーは、ミレーヌがデビュー当時から今日まで,ずっと彼女の影である.私が思うに,ユーリーズ・ミクスのアンとデイブのような1つのユニットのようなもの（某紹介ではゲ-ンズブールとバーキンに例えられていた）.ほとんどの曲を書いて、プロデュースを手がける.また,映像は9０年頃まで手がけている.

ライブ

ミレーヌがファンと接する唯一の場所で,毎回ものすごく大掛かり.外タレがやるような規模のホールを使うのは,ヴァリエテでは姐さんくらいなのでは？とにかくファンは熱狂的(ゆえに、かつてファンが起こした殺人事件なんてのもあった).歌って踊るが,ますます非人間的にすら感じてしまう！

「ミレーヌ･ファルメール辞典」も販売されています.他に発売されているそうそうたるメンツを見ると、やはりこのひとはフランスでは超有名なんだわ、とあらためて思います.

詩（パロール）

多くを語らない詩人は,その詩の中で語ります.ミレーヌのアルバムは日本でも出ているのでプロの対訳は付いています…でも,私は言語には素人ですが,ファンの深さでは,対訳者の方に負けません.中でも,私の好きな詩を選んでみました.教材代わりに対訳をしました.

しみじみします.

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映像

見ないとわからないのですが,ちょっとだけ紹介させてください.ミレーヌ姐さんの真髄ですので,絶対見たくなります.彼女のビデオクリップは,全てDVDで見ることが出来ます(日本のDVDデッキでは再生できませんが,パソコンのほとんどのメディアプレイヤーで再生可能です.フランスの大手メディアショップFNACで購入できます.ちなみにビデオクリップ２本,ライブビデオ２本あります).

ブートナー作品

ブートナー以後

（リュック･ベッソン、アベル･フェラーラなど）