3日目:2007年5月22日(火)
今日は11年前の私自身を振り返る1日にしたいと思う。
以前住んでいたアパルトマンの前に行ってみる。4区のパリ市庁舎の近く、ヴィラージュ・サン・ポールというアンティーク街にある。もちろん今そこに入ることは出来ないけど、外から見ることはできる。サン・タントワーヌ通りとサン・ポール通りの角のパン屋(名前を知らない)で、ほぼ毎日お昼のバゲットのサンドウィッチを買って、すぐ向かいのバス停から96番のバスに乗る。
このバスはなかなかの名所周りをするバス。下町→マレ→シテ島(ノートルダム寺院)→オデオン→サン・シュルピス寺院→レンヌ→モンパルナス、と通る(ちなみに、パリの道路は7〜8割が1方通行なので、行きと帰りは同じところを通らないことが多い。車窓で場所を覚えようと思っても、なかなかそうはいかないのだ)。
終点ちょっと手前で降りて、語学学校アリアンス・フランセーズへ。ここはあらゆる人種、年代がフランス語を習っているので、案内緒や食堂に誰がいても違和感がない。ここの学食はすごくマズい(というか、普通の家庭の食事と思ってよい)ので、パリが美食の街だと思っている人はぜひ試して欲しい。なんか懐かしい。
よく学校からは歩いて帰ったので、ここから徒歩であちこちを寄り道しながら帰る。徒歩5分程度、メトロのセーブル・バビロンまで行くと左岸デパート、ボン・マルシェがある。地元密着型なので、結構好き。ここの食品館には、近くの有名なパン屋ポワラーヌのパンが売っているので迷わず買う。このパン、直径30ある田舎パンだけど、日本の日本橋高島屋が週に一度輸入している。たしか6,000円だった。もちろん、ここで買えば1/4サイズで500円程度。ここではバレンシア米も買って自炊していた。
ここから東側がサンジェルマン・デ・プレ。おしゃれ番長なら絶対に来る場所でしょう。11年前、マルグリット・デュラスのお葬式がサンジェルマン・デ・プレ教会であったので、学校帰りに見に行ったっけ。ここからセーヌ川方向に歩くとお菓子で有名なカフェ「ラデュレ」、小さな雑貨屋、アンティーク屋があり、オスカー・ワイルドの終焉の地、豪華なホテル、ロテル(L’hotel)がある。去年、PSBの2人がこのホテルの「ワイルドの間」に泊まったんだよね。それって思いっきり“ゲイの憧れ”よねぇ。
ここから東に行くと、サン・ミシェル広場に出る。ここからさらに東は学生街(ソルボンヌ大学とかがある)で、安いギリシャレストランやうまいチャイニーズの店がある。
この広場の近くに名画座「スタジオ・ギャランド」がある。会ったことないけど、ここのオーナーとは気が合うはず。それほどラインナップが私好みで、よく来ていた。週末「ロッキー・ホラー・ショー」もここで上映。
サン・ミシェル広場からセーヌ川を渡り、シテ島へ。ここはノートルダム寺院があり、いつも観光客でいっぱい。私はさらに東のサン・ルイ島のほうが好き。手作り雑貨屋、フォワグラ専門店、ジャム屋など、こだわりの店がある。ただしここは高級住宅街なので、それなりにお高い。有名なアイスクリーム屋、ベルティヨンのテイクアウトなら気軽。オススメはピスタッシェ(ピスタチオ)。
ここからマリー橋を渡れば、もうヴィラージュ・サン・ポール、アパルトマンに戻ってきた。学校から寄り道しながら帰って約2時間。
今夜はルーカス・ウェインライトのコンサートへ。場所はモンマルトル(ロシュシュアール大通り)のトリアノン劇場。このあたりは歌舞伎町みたいな歓楽街で、夜はあまり治安がよくない。劇場は大通りにあるから、さっと行ってさっと帰ればいいけど、女一人でウロウロはできません。
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