Margaretの部屋/2013年6月
ParisLondon2013Electric


マーガレットのブログ日記




ELECTRIC セットリスト(20136)

act1

Axis
One more chance/Face like that
Opportunities
Memory of the future
Fugitive/Integral

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act2

(Sample of "The Rite of Spring")
I wouldn't normally do this kind of thing
Suburbia
I'm not scared
Invisible
The last to die/Somewhere


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act3

Leaving
Thursday
Love etc
I get excited/Rent
Miracles
It's a sin


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act4

Domino dancing
Go West
Always on my mind


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encore

West end girls
Vocal


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Act1
:ステージには薄いスクリーンがかかっていて、「Axis(インスト)ではじまる。映像は、あのオレンジのとんがり帽がパカッと開き、彼らがあたかも天から降臨するようにやってくる映像。音楽が進むと、ナマのニール&クリスが登場。薄いスクリーンにはまださまざまな映像が流されているので、彼らの姿はクリアには見えないが、ニール、クリスとも黒いストローをつけたような、たわしのような衣装(前の公演までにかぶっていた黒いとんがり帽子はつけておらず)。そのまま「One more chance」と「Face like that」のマッシュアップに突入。終盤スクリーンがバサッと降りて、ニールとクリスの姿がようやく我々の前に!観客大興奮!曲は「Opportunities」に、大合唱。その後、ややダークトーンな「Memory of the future」、これまでライブでやったことのなかった「Fugitive」と「Integral」の意味深なマッシュ。頭っから観客はスタンディング。

Act2
:ここで初めてダンサー登場。男女2人(Merry Holden & Tom Herron)で、牛のかぶりもの。曲はバレエの「The Rite of Spring(春の祭典)」から。とてつもないキレとカッコ良さ。そして曲調はまったく違う(とはいえ「The Rite of Spring(春の祭典)」が歌詞に出てくることでおなじみの)I wouldn't normally do this kind of thing」に。ニールとクリス再登場、彼らも金属でできた牛のかぶりもの姿で、全員顔は全く見えず。ニールはそのまま歌う。ミノタウルスたちのダンスも急にかわいらしくなる。間違いなく前半のヤマ場。ステージにサポートスタッフ登場、上半身裸(女子ダンサーは白タンクトップ)の彼らにジャケットを着せ、ニールとクリスも牛のかぶりものオフ。クリスは黒いキャップ・オン。牛の次は犬の鳴き声、「Suburbia」。ノリノリ!少し転調して、なつかしの「I'm not scared」。パリだから?(どこでもやっているが)さらにスローになり、「Invisible」に。スクリーンでは例のティーザー・ビデオ。観客は静かに聴き入る。そして新アルバムの曲「The last to die(ブルース・スプリングスティーンのカバー)と、クリスの愛する「Somewhere」のマッシュ。いずれも禁じられた激しい恋の歌、素晴らしい。そして、彼らはいったんステージからはける。

Act
3:ミラーボールの妖精、登場。ニールはミラーボールっぽいハットとシルバーのジャケット、クリスは顔が丸ごとミラーボール(見えているんだろうな、弾いているもんな)。登場の派手さとは裏腹に、やや穏やかに「Leaving」で始まる。次は新曲「Thursday」。ラッパーのExampleとのコラボ。パリでは彼はスクリーンでの登場だったけど、ロンドンではなんと本人ご登場、ニールとデュエット。ダンサーたちは頭がオレンジのポンポン状態。ポップでもダンスでのラップでも、PSBの曲はやっぱり切ない。続いてサポートスタッフ登場、「Love etc.」でニールとクリスはベッドに見立てた箱型のセットにくくりつけられ、シーツの胴体の部分にプロジェクターで、踊る裸のお兄ちゃんの映像と合成されてる。単純だけど面白い。ちなみに今回のライブを通して、クリスが定位置のシンセ・セットから離れるのはこの曲の時だけ。曲が終わるとベッドの拘束から解放され、再び定位置に。ちょっと何のイントロなのか気がつかないくらい変わっていた「I get excited」、そして「Rent」ではダンサー2人はシルバーの全身衣装に身を包み、セクシーなカラミのダンス。つづく「Miracles」は荘厳な雰囲気、そのまま「It's a sin」になだれ込む。この頃には興奮はMAX状態。

Act4
:急に明るくなり、明るいオレンジの衣装でニール&クリスが登場。曲は「Domino dancing」。ニール、観客にコーラス部分を歌うようにあおる。みんな大合唱。そして盛り上がった頃、「Go West」に突入。会場の熱気もすごい(ツアーの最初の頃はこの曲は外されていたのだけど、やっぱ盛り上がるためには必至なのか、無事にオーダーに入った)。最後の曲は「Always on my mind」。盛り上がったまま。もちろんみんな泣きながら歌う。ウギャー、行かないでー!終わらないでー!そして最後の…ドーン!(紙吹雪大砲)前回のパンデモ・ツアーは銀の紙吹雪だったけど、今回はオレンジの紙吹雪。会場はオレンジ一色に染まる。

Encore
:すさまじい観客からのコールも早々に(もっとじらすかと思った)、衣装はそのままでニール&クリス、5たびの登場。ダンサーたちはようやく素顔(メガネは掛けているど)にスーツ、長ーい脚(竹馬のようなのを服の下につけて踊っている・・・すごいなー)。曲は鉄板「West end girls」。ああ何百回聞いても素晴らしい。ラストは新曲「vocal」。どうやらこの曲が新アルバムElectricからのファースト・シングルになる模様。わりとしっとりした曲で、ファースト・シングルっぽくないけど、そういうことをしたいがために移籍したんだろうな、などと思っているうちにあっという間に夢の時間は終わってしまった。

全体を通して、今回もとても見ごたえがあった。元々PSBはシアトリカルで完成されたステージをやることはわかっているけど、今回も完成度が高かった。前回のパンデモニウム・ツアーと同じエス・デブリンが演出だったので、やや似た印象を受ける場面はあったものの、前のツアーを見倒している私でも、息をもつかせない驚きと新鮮さと美しさがあった。今回、バックシンガーはおらず、ダンサー2人だけだったけど、この二人のスキルがとても素晴らしく、全く違うジャンルのダンサーが何組かいるのではないかと錯覚するくらいオールマイティーにこなしていた(それにしてもそんなに活躍をした彼らの顔を、ほぼ最後まで見せてくれない演出家のSっぷりは徹底している…。前回パンデモですら、ラスト1/3は顔が見えたのに)。

年々ナチュラル化はせず、むしろ(あくまでステージ上では)異形ビジュアル化していくニールとクリスは、まるで年増になればなるほどケバくなるお姐のような迫力があるのだけど、それすらもう頼もしく、どこまで行くか見届けるのがいっそう楽しくなってきた。そう、今回、彼らは人間ですらなくなっている。宇宙人か、でなければ、神だ。彼らは進化をやめない。やめる気などさらさらない。年齢も性別も超越した神だか仏に限りなく近づいている彼らから目を離してはいけない。解散?絶対ナイ!すでにもう印税だけで食っていけるような山のてっぺんにいる彼らが、イヤイヤこんなことを世界中でやろうとしているとは思えない。この人間離れしたステージを、世界中に見せつける気だよ。異形オカマだろうが、偏屈ゲイだろうが、そんなことはどうでもいい、これはもう人類が新しい世界の一部を垣間見るチャンスなんだと思う。ツアーはまだまだ始まったばかり、見逃さないで欲しい。Youtubeで見れるだの、いずれDVDで出るだろうとかグダグダ言ってはいけない、あの空間に身を置かなければ、あの高揚感は体験できないのがライブだよ。このままライブを見ないで死んだら、成仏できないくらいのとんでもないシロモノだよ!




2013年6月11日()

 開演が遅れたので、終了は午後11時。この日はグダグダだったので、近所でちょっと休んでホテルに帰る。徒歩5分ほど、近くて良かった。
 

 

 


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