Margaretの部屋/2016年7月 |
The Pop Kids In the night/Burn/Love is a bourgeois construct New York City boy Se a vida é Twenty-something Love comes quickly Love etc/The dictator decides/Inside
a dream Winner (HappySad version) Home and dry (ambient version)/The Enigma Vocal/The Sodom and Gomorrah Show/It's a sin Left to my own devices Go West Domino dancing Always on my mind/The Pop Kids (Offer Nissim
drama version) 2曲終わったところでニールのMC(短め)。そして「The Pop
Kids」、この曲はアルバム「Super」のキモのようなシングル曲で(とはいえちょっとElectricの「Vocal」の兄弟曲っぽい)、ここで序盤からの盛り上がりを持ってきている。 PSBが一貫して持っている“泣きながら踊るための切ないポップ”の正当な継承曲。ファンも待っていた曲。 え?「In the night」ですかこのイントロ?と、けっこうビックリした。TV「クロス・ショウ」のオープニングにも使われたキャッチーなリフだけど、歌の部分は正直下がる。何でこの曲入れたんだろ?この曲は1968年のパリ5月革命を思い出すけど。後ろでセット転換あり。3人のパーカッション&キーボード。ニールとクリスはミラーボールを取る(クリスの素の頭が見れるよ)。続く「Burn」のジャンジャンという鍵盤叩く感じが共通しているのかな。アルバムで聴くよりちょっとメロディアスかも。およそ30年の時差があるけど、「Love is a bourgeois construct
」もフレンチっぽいよね(ダフトパンク揶揄?)。前回Electricでもやったけど、ちょっと印象が違う。前回はなんとなく能天気に聞こえたけど、ちょっとシリアスに聞こえた。 パリの次は「New York City boy 」。世界を旅するのかな。あ、ダンサー出てきた。いかにもNYCにいそうなラッパー風。あれ、このダンサーは最初からはいなかった人だよね。今回はダンサーやサポート・ミュージシャン(&コーラス)の全貌がつかみにくい。何人いるのやら(ワールド・ツアーになると大所帯は大変)。 次はラテンの「Se a vida é」。幸福感が漂う、絶望した男の曲。サンバっぽくもあり、リオ・オリンピックへのオマージュ?ってこともないか(4年前のロンドン・オリンピックの開会式・閉会式を思い出す)。冷静に聴くとアレンジが凝っていて、Sheboonがレコーディングしたサンバドラムがフィーチャーされている。 続いてもラテン(レゲトン)使った新曲「Twenty-something 」この曲は、PVがPSBらしくないってファンに評判良くなかったんだけど、単純にダンスフロアでかかる曲としては上がる曲。 がらりと変わって「Love comes quickly 」。ちょっと流れが変わった。イントロ長め(この曲に限らず、今回はイントロやインターバルが長くアレンジされているものが多かった)。この曲は本来ファルセット使うけど、2009年にPandemoniumツアーの前半期間で久々に演奏された時はもう、ファルセット使っていなかった。今回もそのバージョン。ファルセットの部分がとても美しい曲だけど、30年経っていまはちょっと難しいだろうな。ニールの挑戦かなぁ。でもやはり美しい曲。愛への考察は今でも変わっていないのかな。 「Love etc.」も、やや意外な選曲。前回のElectricツアーでもやったけど、あの時のセットのファニーさの踏襲はなく、普通の演出。んん?曲は嫌いじゃないけど、今回は必要だったのかな?そして、素早くニールの着替えがあって、ロシア人のような出で立ち、Cubismの時の「Numb」みたい。あ、独裁者か、チェウシェスク?クリスはファントム?で「The
dictator decides」。Superのなかでもかなりダークな曲調。さらにSuperから「Inside a dream 」。プロジェクションがニールのドアップでちょっとドキドキ。ここは静かなパート。ニール&クリスは真夏でも絶対に衣装は着込むよね、リゾートっぽいスタイルはないよね、露出ないよね、ケチだね。 「Winner (Happy Sad version) 」!?これもオリンピック・メモリーかなぁ?流れ的に、ちょっと唐突かな?この曲ってすごく強くて印象的で特別感があって、しかも何かを成し遂げた人への賛辞というちょっと特別な感じの曲だから、何に対しての感情が動いたのか、ご本人に訊いてみたい部分の一つ。 「Home and dry」めっちゃ好きだよ!しかもニールがキーボードを披露してくれる演出付きね!でもambient versionは、ライブではちょっとゴージャス感に欠けるかなぁ…一人で部屋で泣きながら聴くバージョンだからなぁ…。「The Enigma 」はアラン・チューリングの舞台「A Man From The Future」の時に使った曲だけど、ほぼクリスの独奏。どうしても入れたかったんだよね?プロジェクションも数学っぽくて、チューリングへの愛はすごく感じた。ここまでの中盤、しっとり部分がやや長かったような気がする。 名曲「Vocal」がかかり、ダンス・フロア再開。やっぱすごい。「The Sodom and Gomorrah Show」はいいよね。PSBのステージはすべて“S&Gショウ”なんだよね、背徳に満ちていて。今回は「Cubism」の時みたいなゲイゲイしい演出ないけど(全体を通して)。そういえば観客も不思議とストレートっぽく見えた…いつも前のほうゲイ男子ばかりだけど、今回は少な目に思えたけど、気がしただけかしら。舞台監督エス・デブリンはややエモーショナルだけど、結局は正統派だよね。妖しさがちょっとだけ欲しい。デレク・ジャーマンのツゥーマッチな 80‘s懐かしい。そしてデレクを思い出したところで、最高にゴージャスな鉄板「It's
a sin」!ああ、この曲なかったら、80年代ファン続けてなかったかもってくらい 、この曲のもつパワーとキャムプさにはホント頭が下がる。もちろんデレク・ジャーマンがセットで出てくる(そして同じ色彩の「カラヴァッジオ」も)。見えない王冠被った(たまに本当に見えてる)ニールにひれ伏し、永遠の忠誠を誓う時がやってきた!!!!ので、この曲は必須だなぁ…。もう飽きている人もいるかもしれないけど、私にとっては完全に神に謁見する儀式。 「Left to my own devices 」も大好き!この曲って、80年代彼らの皇帝時代の終わりの境目の曲、しかもPVが微妙だったせいで、これをリアルタイムで知っている人はけっこうずっとファンやっている人ってイメージあるんだけど、違う?少なくともこの曲収録の「Introspective」はアメリカのファン離れを誘発したアルバムなので(理由は長いリミックスばかりだったから、とか、PVがゲイゲイしかったからとかが、アメリカの保守層メディアから嫌われたらしい)、この辺りを乗り越えたファンは辛抱強いかなって。欲を言うと、この曲をオーケストラでやってほしかったな(トレヴァー・ホーンの25周年記念コンサートの時みたいに)。ここで一応、ライブは終了。ニールとクリスはGood-byeと言って手を振ってステージを去る。 お約束アンコール1曲目「Go
West 」も「It's a sin」と双璧をなす鉄板なのだけど…あえてこれを削る暴挙・英断はいつやってくるんだろうという思いに、そろそろ駆られている。この曲は、たぶん本人たちより、ファンのためにやっている感じがするので、確かに少なくともこの曲が発表されて以来ライブでやらなかったことってあったっけってくらいほぼ100%やってると思うので、もうおさめてもいいと思う。葬ってもいいと思う。本当になくなったらギャン泣きするだろうけど、それでも見送りたい。カバー曲はもういい、と言いたいのも本音。同じ理由で「Always on my mind」も(泣)。 「Domino dancing 」はすでに合唱曲だから、当然アンコールや終盤になる。これはほぼ唯一、ステージと観客席をつなぐ曲。ニール、ほとんど歌ってない、オーディエンがほとんど合唱する。ニールの“ホレホレ”という煽りで、開場が完全に一体になる。ホントはもう2,3曲こういうのあってもいいと思うけど、こういうのって狙ってできるものでもなく、やはり自然発生が条件。ちょっと情けない内容の歌詞なのに、PSBが歌うと切なくて踊れるよね、不思議だ。 「Always on my mind」も私的にはリストラ対象。ホント本音を言うと、割と初期からこのカバーはあまり賛成できなかった(プレスリーとウィリー・ネルソンのしっとりしたバージョンが良いので)。PSBにしてはすごく単純な感じ(実際にはそうでないにしても)もする。Introspectiveのバージョンみたいに手が込んでいるのならいいんだけどね、ライブではけっこう単純記号化して来ている。「The Pop Kids」再び。ニールはもう歌ってないけど、最後までクリスの方が残っているのってちょっと珍しいかも。終わり方の印象も、「Vocal」で余韻を残したElectricっぽいな |
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