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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.44♪♪
別冊「まりりんのの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第44号・2006年11月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:マーガレット(題字:ニール王子)

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地獄のファンサイト★☆★☆★☆★☆★☆★☆

世の中にはファンサイトがいっぱいあります。日本に限らず海外まで入れれば、それこそ星のようにたくさんあります。でも、私はあんまりそれらを見ません。まあ、イチイチ見るのがめんどくさいというか、情報は公式HPが正しいし、だいたい軌道を逸したファンは好きじゃないですもん。近親憎悪に近いものがある?その中でも私が見ているのは公式HPからもリンクしていて、情報や管理がちゃんとしていて、ビジターが感情的でないサイトです。ちょこちょこっと紹介します(無許可ですが)。

PET SHOP BOYS.CO.JP(公式HP/UK)
http://www.petshopboys.co.uk/browser.aspx

 何はなくとも公式HP。ファンにとってはここだけでも十分なのだが、あまり更新されないときもあって悲しい(どうやらニール&クリスも運営に関わっているようで、彼らが休暇だとあまり更新されない)。最新ニュース、ニール&クリスからの直メッセージ他、最近のプライベートっぽい写真もあり。ほぼ全ての曲&PVが鑑賞できる。ただ、今年5月にリニューアルされてからちょっと使いづらくなった。ちなみに画像などはコピーできないようになっている(ケチ!)。
 7月にオープンしたサイト内ショップ(
http://www.petshopboys.biz/petshop/)が、ず〜〜〜と見られないでいたが、見られる方法を教えていただきました。ここは、一般的なブラウザ、Internet Exploreでは見れないそうなんです。ブラウザをFire Foxで見ると開けることができます。どうぞお試しあれ。っつーか、みんな本当にそれ知ってたのかな。サイト内には書いてなかったぞ。ショップでは一通りのグッズのほか、ファンクラブも入会できます。

PET SHOP BOYS SONG-BY-SONG COMMENTARY (アメリカ)
http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

 おなじみ“べあ〜さん”こと、作家で博士のウェインさんのウェブサイト。全曲レビューや、その他めちゃくちゃ細かいデータが正確かつ詳細に調べあげられている。使っているシンセの種類とか、どうやって調べるのか。ともあれ”データ”部門はここを見るのが一番手っ取り早い。公式HPの「今日は何の日」はこのHPから引用されており、ニール&クリスからもコメントをもらったと言う、おそらく一番信頼できる非公式サイトの一つであろう。トップページでは毎週違った「問題提起&投票」もやっており、書き込みで参加もできる。
 ちなみにニール&クリスとほぼ同年代のべあ〜さん(同棲25周年の彼氏・ジョージさんとラブ&ピースな生活を送っている)は、ゲイの視点から音楽を見た本も出版しており、レビューにはしばしば”ゲイの視点”が入る。それでなくとも曲の解釈はなかなか楽しい。
 べあ〜さんは最近発売されたドキュメンタリーDVD「LIFE IN POP」にも、ファン兼研究家として出演しておられます。

PET SHOP BOYS ONLINE(ドイツ/英語)
http://www.petshopboys-online.com/

 こちらはデータよりも、いわゆるファンが集まるサイト。書き込み、チャット、写真投稿(よく勝手に拝借しています)がメイン。チャットを見ると、「ニール・テナントとクリス・ロウのハンドルネームは、本人以外は使用禁止」と書かれているので、もしかしたら本人も来るのかも(前、ニールが「チャットに行ったけど誰もいなかった・・・」と言っていたのは、ここのことだろう)。ちなみにマーガレットもたまに行きます。英語でたじたじだけど、英語の早打ち勉強になるよ・・・相手にとっては厄介だけど。
 書き込みのベースがすごい。それだけ多くの人が見ているサイトです。公式ファンクラブについて、日本で訊くところがなかったので、ここに書き込みをしたのをきっかけに、ちょっとだけネットワークが広がりました。ついに人形製作のことをカミングアウトしちゃった。でも、外人さんはテンションがわからないので、どうお付き合いしていいのかちょっと困っています。
 管理人はドイツ人音楽関係者のクリス・ダール君(ゲイの20代後半)。

PET SHOP BOYS FORUM(スペイン/英語)
http://www.tennant-lowe.com/viewtopic.php?t=3458 (マーガレットのドール紹介のスレ)

ほとんど常連さんによる書き込みのサイト。PET SHOP BOYS ONLINEの常連でもあり、ここの管理人のスペイン人妄想家アネゴ、リディア・テナント(もちろん”テナント”はニールファンだから!)はじめ、女子の参加が多い、とても居心地の悪いサイト(ゴメン)。ど〜でもいい事、とりとめのない事、とにかくニール&クリスが素敵、カッコイイ、キスしたい、と、女子の妄想と不毛な叫びが響き渡る地獄のようなサイトである。いわば女子校のエグさ。ムッとしたくないファンの方は見ないでください。
本来なら絶対無視のサイトだけど、マーガレットはリディアと友達になっちゃったんだよ。リディアが私の作ったPSBドールを絶賛してくれて(もちろん許可したんだけど)、いろいろなところで紹介しまくってくれた。ウウ・・・どっちかというとあまり知られたくなかった。ジェラシーのバッシングが怖いじゃん。

The Introspective Pet Shop Boys FAQ(英語)
http://www.xs4all.nl/~ramdyne/psb/faq/

PSBのQ&A。「Who are PSB?」から始まるPSB超入門サイト。質問内容がなかなか面白い。公式HPからもリンクしているワリには、ちょっと噂っぽいもの(クリスがPさんと同棲していた話とか)も多い。2003年で更新がストップしている。

 ファンサイトは枚挙にいとまがありません。マーガレットのように、ただ言うだけの非参加型ファンサイトも死ぬほどありますしね。それにしては日本の熱狂的ファンサイトはあまり見たことがありません(前にいいサイトがあったんですが、閉じてしまいました・・・私が他を探さないだけなのかもしれませんが)。やはり、日本のファンはちょっと冷静、といっておきましょう。

 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽シリーズ:1曲に固執してみる▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

「1曲を徹底的に研究してみる」第2弾。今日は、クリスにとって多分思い出深い、ゴージャスで悲しい名曲Jealousy』(1991)です。

ニール:「僕たちが書いた、ごく初期の曲。もしかして一番最初の曲かもしれない。はるか昔、1982年とか、そのころに書いた。僕たちが出会って間もなく、クリスがブラックプールに家のピアノでこの曲を弾いたんだ。この時期、自分はチャイコフスキーとチャネリングしていたとか言い張っていたよね?」
クリス:「ああ、まあ、どうでもいいじゃない、忘れよう(笑)」
ニール:「そして、彼はブラックプールから戻って来て「曲を作ったんだ」と言いながらカセットをくれた。そこに全曲が入っていた。それに僕が詩をつけたんだ。(中略)クリスにデモを渡された時、一番気に入ったのはその劇的な部分だった。」(「POPART」(’04)ライナー解説より抜粋)

 2人が言うように、この曲はまだ2人が編集者&学生の素人時代に書かれたので、思い出深いのは間違いなさそう。クリスがチャイ子(ロシアの偉大な作曲家・隠れゲイ)にシンパシー感じていたのには笑えるけど、小さいころから家にピアノがあるお坊ちゃまなのが伺える。また、彼らのライブ「パフォーマンス」のリハーサル・インタビューでこの曲のテーマを聞かれたニールはズバリ「ジェラシー。」と、そのまま答えている。ちなみにそのインタビューは、“ニールが、話すクリスをじっと見つめている“ということで話題になった。

ニール:「(前略)僕が一番初めにクリスに会ったとき、“クリス”という僕の他の友達はとてもヤキモチ焼きで、この歌はインスパイアされた。僕と友達は一度、クリス・ロウについて議論したことがある。「君(ニール)は彼(クリス・ロウ)のことを見つめすぎているよね?」と。もう一人のクリスは僕のオフィシャルな親友だったが、それは彼の生活の一部じゃなかった。僕はその話を引用した。それは報われない愛について。“見知らぬものが通りを徘徊する”は、夜のキングス・ロードについてのこと。」(「Behaviour+Further listening 1990-1991」(’01)ブックレット解説より/マーガレット訳)

 この“もう一人のクリス”というのが、ニールのヒストリーによく出てくる“クリストファー”と同一人物かは不明だけど、もしそうなら、なんだか“友人”というより“恋人”みたいな言い草。“クリストファー”は、ニールの学生時代からの地元の“友人”で、HIVで90年ごろに亡くなっている。「It couldn’t happen here」(‘87)は彼の病が発覚したときの衝撃を、「Your funny uncle」(’90)では彼の葬儀、「Being boring」(’91)は彼の死を乗り越えて生きていくことを決意する3部作なのだ。

 ともかく、この曲にはニール、クリス、それぞれにプライベートな思い出があるようだ。この曲をシングルにするとき、わざわざオーケストラを呼んでその演奏を取り入れた(オリジナルはシンセでオーケストラ音をいれたようだが)。「大げさなところが気に入っている」と、クリスも言っているが、プロモーション・ビデオでも(これまでのPVの後にも先にも唯一)、クリスがキーボードでなくグランドピアノの演奏を披露している。グランドピアノを弾くなんて、めっちゃ意外でオトコマエなことですよね?一応彼らは“シンセを使ったポップソング・デュオ”だったんですから。また、PVには、当時ラブラブだった(多分)クリスの永遠の恋人Pさんと、彼らのプライベート・ボディガードのディントンも出演しているわけですから、どんなにか思い入れのあるPVに違いありません。

 なのに、今年の5月、マーメイド・シアターで録音されたBBCラジオ・コンサート(10月23日にCD「Concrete」としてリリース)で、この曲はなんとゲストのロビー・ウィリアムズが歌っちゃっています。あちゃー。大事な曲なのに。PSBのロビーのかわいがりっぷりがわかる。
 しかも同じ10月23日にリリースされるロビーの新しいアルバム「Rude box」には、PSBがプロデュースした曲が2曲入っています。1曲はロビーとPSBの共同製作「She’s Madonna」,もう一曲は「We are the Pet Shop Boys」!ああ、彼らはロビーをPSBとして認めてしまうようです。
 古い思い出は胸に、新しい恋を求めていくのはとてもいいことです。でも、ロビーはやめて。また辛い恋になるから、お願い。


ジェラシー

夜更けに、見知らぬ人たちが、家に連れ帰ってくれる相手を探して通りをさまよっている
僕は一人寝で、3時の時報を聞く
でも誰だって、僕にコンタクトを取れるのに・・・
真夜中、夜明けまで、エンドレスな考えや疑問が僕を眠らせない
もう、遅すぎた

どこに行っていたんだ、誰と会っていたんだ、するといったのに、電話もくれない
嘘つきだね
コントクトを絶やさないように努力している?やればできるのに
僕は君の立場で考えようと努力しているけど、嫉妬のあまり、何も見えない
時間がこんなに残酷なんて知らなかった
君と出会わなければよかった、でなければ、君がいないことに耐えられたらよかったのに
真夜中、夜明けまで、エンドレスな考えや疑問が僕を眠らせない
もう、遅すぎた
君に出会うまではこんなこと知らなかった

(マーガレット訳)


★★★★★★今月の写真★★★★★★★★★★



<歯の矯正をする前なのです。>


 今でこそ、セクシーすぎてごめんなさい、なニールにも、モテない時期はあったのか。いや、あったはず。左の写真は1981年(27歳)「スマッシュ・ヒッツ」の編集者時代です。う〜ん・・・モテナイだろう、これは。映画で言えば主人公の「同僚B」レベル、役名なし。でもこの年クリスと出会い、イモ虫が遅咲きの蝶になり、壁に貼ったエルヴィスのカバーで全英1位を制覇、「スマッシュ・ヒッツ」の表紙になろうとは、みんな夢にも思っていなかったんじゃなかろうか。クリスの存在がニールをイイ男に変えたとか?いや〜〜ん!やらしー!
「デビューするから会社辞めます」という申し出は、みんなに笑われたという。ニールには、こういう悔しさをバネにするタイプよね!その「スマッシュ・ヒッツ」も今年で廃刊になっちゃいました。

★★★★★★★★★★★★★★コメンタリーby Literally★★★★★★★★★★★★★★

PSB公式ファンクラブ会報「Literally」30号、アルバム「Fundamental」のニール&クリスのコメントを訳していなかったので、訳しております。

 I made my excuses and left

クリス:僕らはサイモン・マクバニーの「A Minute Too Late」で会ったことがある・・・僕はそれが「The History Boys」のオープニング・ナイトだと思っていたけど、僕は間違っていた・・・それで、僕はアワードの後、歩いて家に帰ろうとした。小雨が降っていたけど、歌いながら出発したんだ。「僕はまた一人ぼっちだ、僕はまた、一人ぼっちだ・・・。」なぜかはわからなかったけど。それがずっと頭の中でグルグルしていた。それで、僕は、自分の電話に録音機能があることを思い出して、歌を吹き込んだ。僕はストランドから離れていた。それから、次の日僕らはコンピューターに取り入れて、いろいろアレンジをした。その時、僕はそれがちょっと面白い、2つの歌の間奏曲になると思った。
ニール:僕らはアルバムがこんなリンクがあることを考えていた・・・これらをラップ・レコードの中のスキット(寸劇)という・・・だよね。
クリス:でも、それからニールはいくつかもう歌詞があると言った・・・これは2度目だよね、一度目は「You c
hoose」だった・・・。ニールは書き上げた詩を僕に披露して、それから僕は曲を書いた。
ニール:僕はその詩はロンドンのスタジオで書き終えたと思う。それらは、ジョン・レノンの最初の奥さんのシンシアが書いた最初の自伝を読んでインスパイアされた感じだ。ギリシャから帰ってきた彼女が、サリー州にある彼らの家に入ろうとしてリビングルームのドアを開けると、ヨーコとレノンがソファに座っていたというんだ。彼女は言った。「あなたは夕食でカムアウトしたいの?」ジョンは彼女を見て言った。「いや。」それで、彼女は家を出て行き、彼女の結婚は破綻した。僕が彼女の最近の自伝で解説を読んだとき、歌が彼女にどれくらい正確か再び語っていて、全く感動したよ・・・それを呼んだのは、アルバムが完成した後だったからね。でも、僕はいつもその話が、とても悲しく思えると覚えていた。この歌は全体的にシンシア・レノンの歌じゃないけど、それから得たし、歌の終わりに、それはオリジナルのメロディーへ戻り、女性がふり返って、彼女の生活の終焉は新しい生活の始まり、と思ったところでアップコードになる。ペット・ショップ・ボーイズのテーマの永遠のテーマだ。誰か強い女性が、僕らのアルバムを闊歩するんだ。


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