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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.59♪♪
別冊「まりりんの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第59号・2007年12月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:マーガレット(題字:ニール王子)

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2007年PSBとマーガレットの総まとめ■◇■◇■◇■◇■◇■◇


 今年も残すところあと少し。来年といっても数日後だったりするので、わざわざ区切る必要もないかと思うけど、一応カレンダー通りに世の中を過ごさなきゃいけない社会人ゆえ、大晦日だとかお正月だとかにくくりを入れてみたりもします。

PSBの2007年

世界ツアー、後半・・・2006年から続くFUNDAMENTALツアーも、延べ100箇所以上!ヨーロッパ、北米、中米、南米オセアニア、日本を含むアジア・・・と、これまでにない規模で世界ツアーをしました。時には毎日違う国に移動するというタイトなスケジュールも。

ライブDVD「Cubism」・・・ヨーロッパ5月14日発売、日本6月20日発売、アメリカ7月24日発売。Fundamentalツアー2006年11月にメキシコシティーで収録した映像のDVD。本人たちのコメンタリー入り。北米〜南米では2部構成で、その前と後のヨーロッパ・ツアーではセットリストが違っています。

リミックスお仕事集「DISCO4」発売・・・10月8日発売。DISCOシリーズも第4弾。前3作はPSBの楽曲を誰かがリミックスしたもの
だったけど、4は“別アーチストの楽曲をPSBがリミックスしたもの”と、立場が逆転。PSBってホントたくさん仕事しているね。

デントン・コネル逝去・・・前のボディガードで、クリスの親友だったデントンが10月5日、モスクワで交通事故死。前日はクリスの誕生日で、モスクワのクラブ経営者(同乗していて同じく事故死)に招かれた先の悲劇だった。後日、アーセナル・スタジアムでお別れ会が行われた。

サイン会・・・5月8日、ライブで滞在先のベルリンで、急遽サイン会を開催。こういうサプライズはうらやましい。日本でもやってくれよ。

「INTEGRAL」・・・当初、この曲は「DISCO4」からシングル・カットされるはずだったが、デモ版のみ製作されるに留まった。PVは製作され、公式HPでPV出演者200名が募集された。

ロビー・ウィリアムズ・・・共同制作のシングル「Shes Madonna」が発売。PVにPSBは関わっていないものの、ドラーグクィーンとドラーグしたロビーが出演。

ザ・キラーズ・・・「Read my mind」のリミックス(バッキング・ボーカルをニールとクリスが入れている)をして、シングルに収録。後に「DISCO4」にも収録。AfterElton.comが選ぶ今年のベスト・リミックスに選ばれる。

ルーファス・ウエインライト・・・5枚目のアルバム「Release t
he stars」の製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)をニールが担当。このアルバムはルーファスにとってキャリア最高の売り上げを記録。ルーファスはAfterElton.comが選ぶマン・オブ・ザ・イヤー受賞。

マーガレットの2007年

まあ、ワタシの場合はめっちゃ小さい個人的な事ばかりですが、今年も死んでない、犯罪者になっていない、家族も何事もなく生きている・・・など、ほぼ現状維持出来たから、まあ、いいほうだと思います。

PSBのライブ(パリ&ロンドン旅行)・・・今年はこれに尽きるでしょう。だいたい、うつ病以来、一人でどこかに行くことが出来なかったワタシが、一人でヨーロッパに旅行に行くこと自体、ものすごい進歩だもの。一人旅行は久々で恐かったもん・・・行くまでは。でも、行ったらすごく楽しかった。そりゃ、旅行は何人かいたほうが楽しいかもしれないけど、今回は一人の楽しさを満喫した。
パリでもロンドンでもライブは規制が緩めだし、ステージ前に行くことも、出待ちも自由(パリでは時間的な理由から合わせてもらえなかったけど)。特にロンドンのファンたちはライブを本当に楽しんでいる。イギリス人にとってPSBは国内アーチストだから、日本のような“次はいつ来るかわからない的”必死さがない。ファンも余
で、きさくに話しかけてきてくれる。パリではワタシの呼びかけにクリスが手を振ってくれたし、ロンドンではニールがメッセージを読んで頷いてくれた(目も合った)。それだけで今年を乗り切った。
とにかくパリもロンドンも最前列のめちゃ近いところで見る事ができ、これ以上いい場所で見れるライブは今後もそうそうないと思う。

サマソニ・ライブ・・・実は、来日公演は“ものすごく緊張して気が張りまくる”ので、不安やら心配やらでものすごく疲れる。いっそのこと来なけりゃいいのに!と、マリッジ・ブルーのような感覚に陥った。よかったことは、ブログに来てくれるお客さんに実際に会えたこと。ハグもできたし。悪かったことは、凹むほど酷いファンに出会ってしまったこと。あと、自分の無力さを知ったことね。あたりまえだけど、ワタシがPSBとは何のコネも持たない、ただのファンの一人に過ぎない現実を思い知らされること。

3匹目の
ねこ家族、ショコラ・ショーン・フランシス・ノワール・・・中年世帯(ワタシ、タマ6歳、グリ5歳)でまさか3匹目を飼うとは思っていなかったけど、これもご縁。しばらく忘れていたけど、子猫ってホントかわいくて面白いなあ。タマとグリはいまだに不満。

ルーファス・ウエインライトのライブ・・・パリでアメリカのミュージシャンを見る、と言った一見矛盾した構造だけど、ルーファスとパリはすごく合う。小さめの会場で、彼のサービス精神たっぷりのステージを見れてよかった。ますますファンに。2008年は1月に来日。東京公演に行きます。

ジャスティン・ティンバーレイクのライブ・・・パリのベルシーという、日本で言ったら東京ドームのような大会場で大スターを見たけど、恐るべき冷静さで、感動はなかったな〜。やっぱ豆粒サイズだから。

フラメンコを始める・・・20年来やりたかったフラメンコ。引きこもりにピリオドを打ちたくて、ようやく行動に移せました。ほっとくと平気で1週間くらい家から出ないし、人間関係があまりにも狭いので、もうちょっと広げたかったしね(他の生徒さんはみんな主婦だから素敵な男性に会えた、とかそういうことはないけど)。

プチ整形・・・どうでもいいけど。でも、意外と楽しい経験だった。

ブログ・・・1日も休まずほぼ皆勤。ロンドン・パリ旅行のとき、時差で投稿できていない日もあるけど。

仕事はイマイチ・・・今年も仕事はボチボチでした。作品は作ってないわ、通販の仕事は辞めたいのに辞められないわ、海外との取引先は相変わらずコミが上手くいかないわ、展覧会をやらなかったから大きな収入もないし、広報活動をしていないから新しい生徒もあまり増えなかった。でも、これはみんな自分の情熱不足のせいなので、こんなもんかと諦めています。まあ、教室が楽しく稼動しているからいいです。


★★★★★★★★★★★★★コメンタリーby PSB CatalogD★★★★★★★★★★★★★★

06年発売されたアートワーク本「PSBカタログ」掲載の「Pet Shop Boys in conversation with Chris Heath, April 2006」を訳してみました。まだ終わらないのか、その5。

ビデオでやったことで解決するのが難しかったことはある?

ニール「ビデオに出るときは、誰も何をやるかって言ってくれないよ。“オーケイ・・・アクション! ”と言うだけ。でもエリックは何もして欲しくなかったんだ。エリックは、僕がカメラの中で右を見て、眉を上げるだけで良かったようだ。」

クリス「僕らが思うひとつのことは、動きが本当に多くなければ、カメラはすごく近くに来る。テレビでは、たくさん動くとか、ダンサーがたくさんいれば、ワイド・ショットになって、同じような印象にならない。実は少ない方がトクになる。」

ニール「トム・ワトキンスはいつも、ちょっとがっかりしていた気がする。」

彼は何を思ったの?君たちがやらなかったって事?

ニール「僕は、みんなそう思ったと思う。僕らはスティーブ・ライトに“トップ・オブ・ザ・ポップス”で普通じゃないデュオだかすごくヘンなデュオだと最初に紹介された。それからカメラは僕らにパンした。みんな「ああ、彼がそう言うのが分かる」と思う。僕は最初に“トップ・オブ・ザ・ポップス”に出た自分たちを見たことを覚えている。僕は何かの理由でEMIにいて、なんだかぞっとした。エリックは近くにいて、彼がそれほど感動していなかったのが明らかだと思った。僕ですらあの時は、「オー・マイ・ゴッド、君がテレビに出ているよ」とう自意識があった。あの時“トップ・オブ・ザ・ポップス”はすごくたくさんの人が見ていた。それはある意味でばく然とした驚きだ。」

クリス「変な気分だ。人目にさらされるのって。時々、汚されるような気分になる。考えがみんな“どうすりゃいいんだ”と、悪いほうに行く。」
ニール「それから、誰でも決まり文句が展開される。WORD誌で最近、僕らを「ポップス界で最も気むずかしい男たち」だと指摘したアンドリュー・ハリソンのようにね。まあ、僕らはそうなって本当に幸せだよ。」

クリス「僕らはいまだに気難しいさ、マジで。」

ニール「それから彼はさらに指摘した。僕がATTITUDE誌で“カミングアウト”したとき、気難しさがゲイになったと。僕は気難しいのが好きだと思う、本当に。でも、ゲイはもっとパワフルな決まり文句だ。」

ここ数年間、視覚的なファッションはどこに収まった?

ニール「そう、スティーヴン・リナードのコートでファッション人生は始まった。それはファッションとして着用されず、コスチュームとして着用される。ペット・ショップ・ボーイズのコスチューム対ファッションの一種の討論だ。多分、僕はコスチュームと表現し、クリスはファッションと表現する。でも、いい緊張だよ。僕たちがペット・ショップ・ボーイズのイメージを作成することは僕たちの違いを示すことだ。」

クリス「さらに僕は、ファッションに起こるおもしろいものが何かあれば、それは関係があると思う。ファッションや音楽のようなものは、波がある。ファッションは時に素晴らしく、時にそうじゃない。素晴らしいときは、インスピレーションがあって、わくわくする。でももしファッションが好きじゃなかったら、外に出かけてみるべきだと、僕は思うよ。」

ジャケット・デザインに最初からあなたたちは関わっている?

ニール「トム・ワトキンスのマシーヴ・マネージメントは、XLデザインと同じ会社だった。僕たちはそこによく行ったものだったけど、「僕らがデザイナーです、どうも。」というのが彼らの見解だった。最初の「Opportunities」のジャケット片面を書き下ろしは、すごくXLっぽい。僕らは絶対に意味のないデザインはイヤだったんだ。それは僕たちがビデオ中の無意味な象徴主義が好きでないのと同じさ。」


最初にマーク・ファロウと会ったときを覚えている?

ニール「オフィスに入ったことを覚えている。それで、そこに皮肉なコメントを僕らにする人懐っこい北部人がいた。僕も皮肉なコメントを返したよ。それから彼は「West End girls」のリミックス・カヴァーをやった。僕らはこれが代表作だと思うね。それがあってからすぐ僕らはマーク・ファロウを好きになった。彼が僕らに“PLEASE”のジャケットを見せたとき、素晴らしいって思った。」

クリス「そのとき、僕がすごくたくさんのレコード・ジャケットを見ていた。サインする白紙のスペースが多いのがよかった。」

ニール「もしその後発売した別のレコードと比較したなら、1986年の初めなのに、それはまさに未来の僕のように見えるだろう。そこにはいつも、象徴的なイメージの僕らを望んでいるものがある。本当は人目にさらされたくなかった人間にとって、僕らはすごく奇妙だ。出した全てのレコードに、僕らは自分自身の写真を持っていることに凄くこだわった。「Love comes quickly」のジャケットのクリスで覚えていることがある。僕たちは、その時点でやりたかったことを正確に達成したと思ったー何も与えずに、視覚的なトレードマークであることを。それは完全に完璧だと思ったと記憶している。もし今見てもそう感じると思う。それから「Suburbia」をやったときは、幻想的だと思った。単純性があって、写真の美と強さがあった。「Actually」では、マークは背景を消して、白を入れて、“Pet s
hop boys, actually”の文字を入れた。まるでクラシックのアルバム・ジャケットみたいに見える。僕らはさらに確信した。数年後、エリックは「Aladdin sane」(アラジン・セイン)のデヴィッド・ボウイのメイクアップ・アーチスト、有名なピエール・ラロッシュに広告の仕事で会った。それで、僕らは彼と一緒に仕事する計画に興奮したんだ。ピエール・ラロッシュは僕に、シャツのボタンの上2つを外すように言ったんだ。エリックは今までそんな指示をしたことがなかった。」

それらの写真で君たちがスリルを感じているのを僕は覚えているよ

ニール「それにはゾクゾクした。僕らがそこでゴージャスに見えると思った事実が良かった。どうやったらゴージャスに見えるか考えた。僕はいつもA〜
haのモートン・ハーケットが、自分は魅力的じゃないと思うけどどうやったらごまかせるか知っている、と言っていたのを思い出す。実際は、もちろん彼はハンサムな男だけど、僕は“ああ、君の言う意味がわかるよ・・・僕らも学んだ”と思う。それらの写真は、メイクアップや色の深さがとても帝国的だ。それらは僕たちがその2年前からやり続けていたことから、美意識の完全な全くの変化だった。」

その時までに、君たちは「コスチューム・ドラマ」ビデオを作り始めた。ビデオでPet S
hop Boysになることにうんざりした?

ニール「僕らはやらなきゃならなかったと思う。叙事的なレコード「It
s a sin」はそれを示唆した。さらに僕は何年も、僕が火あぶりになるべきだというアイデアがあった。僕はジャンヌ・ダルクのフィルムが好きだったからね。デレク・ジャーマンは、それは非実用的だと思っていた。」

クリス「恥ずかしくないかい?終わりにしたい。多分、僕らは次のツアーで可能だろう。」

ニール「僕は続けると思う。」

クリス「ワオ、君はやるつもりなんだ。」

ニール「とても面白い。子供時代の潜在意識から出てくるのが全てだ。僕はいつもジョークを言っていた。真剣でもあるんだけど・・・少年時代、僕はローマ法王になりたかった。MCMLXXXIXツアーのウェンブリー・アリーナのスタンディングで僕が法王の衣装を着たのは突発的じゃない。」

続く



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