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margaret
♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.8♪♪
別冊「まりりんの日記」/ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
88号・20106月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:マーガレット(題字:ニール王子)

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YESオーディオ・コメンタリー(後編)▲▽▲▽▲▽▲▽

1OthアルバムYESのニール&クリスによるオーディオ・コメンタリー(i-tuneの予約特典トラック)続きです。在英のTaeさんの生きている英語でのナマ訳です。Taeさんありがとうございました。

『Building a Wall』

 

に:この曲はデモから随分変わったね。

 

く:うん。。そうね、元は4つ打ちで。。すごく作るのに時間がかかったよね。これってゼノマニアんとこ行って変えたんだった。 生のドラムとかベースとか入れてね。。ゼノマニアと一緒にやってよかったことの一つは、すごいいいミュージシャンがいることで。。ね、ちょっと誰か呼ぶとすっごいベースプレーヤーがいきなり現れたりするんだよ^^ 最初俺たち、この曲ってどうかなぁ?って思ってたんだよね。 でも最後にはすごくよくなった^^

 

に:ニューウェーヴっぽいかな。 出だしの歌詞は僕が道を歩いてる時に思いついた詩だったんだ。。 なんか、壁を作るってこと考えてて。。大きくて立派な壁ね。。実際ダーラムにある僕の家の壁を建て直したし。。なんだろ。。それと、ベルリンに行った時のベルリンの壁のこととか。。 それとか、僕はニューカッスルの出身だけど、あそこにもローマ時代の壁があるし。。 ・・・で、ここは最後に作ったとこ、歌詞が先に出来て、曲は後から付けたからね。 すごく冷戦について驚嘆してたんだ。 僕が子供の頃、冷戦の果てにはニューカッスルは爆撃地になるだろうって、そういう風な世の中の雰囲気がすっごくあったんだよね。 テレビで『The Man from U.N.C.L.E.』とかスパイものとかよく観てて。。   ・・・あ、ここ好き。。(´∀`)

 

く:『ビースティ・ボーイズ的瞬間』。。だよね(・ω・)b

 

に:あはは^^ ・・・このコードチェンジいいよね^^

 

く:うん^^

 

に:ただチューナー動かしただけだったんじゃないかな。 僕、クリスがレコードにいれた♪da da dah...のとこ勝ち取らなきゃならなかったんだよねw 『あの僕のヤツ、どこっ!?』ってww  ・・・真ん中のとこはちょっと変わってるね。 語ってる感じ。。これは学校での僕。ラテン語やってるとこ。よく学校から例の壁まで出かけたよ。。

 

く:うん、ここんとこ好き^^ これ自分で書いたの? それとも誰かが書いた詩?

 

に:ううん( ̄ー ̄)オリジナルの詩。 僕が書いたの。

 

く:オリジナル? あっそー(・ω・) ちょっと誰かのパクってきたわけじゃないのねw

 

に:ちがうよ(`ヘ´)

 

く:あ、そ( ̄ー ̄)  ・・・これは俺だね。言えって命令されたんだw

 

に:だってさー 他んとこがすっごいふわふわロマンティックじゃない? ちょっと雰囲気しぼませる必要があるんじゃないかと思ってさ( ̄ー ̄)

 

く:俺にぴったりの仕事だなww

 

に:ぷっ。。。あっはははは!(≧∇≦)

 

く:うーん^^ これ、みんなで一緒に歌うのにいいよね。

 

に:ここんとこの一節は。。。小説から来てる。。マージェリー・アリンガムの『More Work for the Undertaker』( ̄ー ̄)

 

く:w ふふふww

 

に:♪あいむびるでぃーんぐあうぉぉーる♪・・・終わりに向かってアドリブね。 ここにはジョニーも入ってるよ^^ でもゼノマニアのジェイソンもギター弾いてるんだよね^^ だんだんクセになっていくような曲じゃないかな。。ちょっと稀な曲だと思う。。

 

 

『King of Rome』

 

く:お〜、一気にムーディーになったよw

 

に:なったね、すごく^^ アルバムも後半に入ったし。 これがビニール盤だったらサイド2はサイド1とはかなり違うね。 サイド1にはこう、気持ちが高揚するような曲ばっかりで。。まぁ全部じゃないけど、大部分はね。 サイド2はもうちょっと変わってて実験的な曲が入ってて。 これは『King of Rome』っていう曲だけど、この『King of Rome』のアイデアはフランス皇帝・ナポレオン・ボナパルトの息子から来てる。彼は生まれたとき『ローマ王』って呼ばれたんだ。ナポレオンはイタリア王だったからね。それで生まれて4〜5年くらいして、父親が失脚して追放されてしまった。母親はイタリアかどこかに行っちゃって、彼はフランスから連れ出されてオーストリア人として育てられたんだよね。・・・でも、フランスの中には彼のことを『ナポレオン2世』だと考えている人もいたわけで。・・・結構孤独な人生だったんだよね。結核だか肺炎だか何だかでかなり若くして死んじゃって、二度と父親に会うこともなかった。 僕は歌のアイデア考えながらその話を読んでて、っていうのは、それって何だか裕福さの中での孤独の象徴じゃない^^ ・・・で、この歌の中に出てくる男は世界を旅してるんだ。。結婚生活だか何だかが破綻しちゃってね。。。それで、その恋人だか妻だか夫だかが連絡してくれたらなぁって思ってる。。 ノエル・カワードはよく破れた恋の悲しみから逃れるために旅してた。それなんだよね。。

 

く:そんなことしてもだめだよね(´・ω・`)

 

に:しばらくの間はいいと思うよ。でもずっとはね。。。

 

く:逃れられんでしょ(`・ω・´)

 

に: ・・・いいコード・チェンジだなぁ。。

 

く:ごーじゃす!こんな技やるの俺たちだけだよ( ̄ー ̄)

 

に:ね〜♪( ̄ー ̄)

 

く:俺たちコレで評価もらえないかなー ま、もらえんねw

 

に:ここんとこ大好き。。♪ah hah〜 僕のガーリィ・ボイス^^ いいラインだよねー ブライアン・ヒギンズはこの歌のこと『Baby, Come back to me』って呼んでた。

 

く:それか『I Couldn’t be More Tragic』、もうひとつのタイトルの方ね。 ここんとこは生の金管楽器とサンプルの金管楽器が混ざってる。 そんで、後のほうになって。。

 

に:ここ、すっごいイイとこ(´∀`)。。。

 

く: ・・・オーケストラになるんだ。。

 

に:だね^^

 

く:だからすっごく混沌と。。最近じゃ何が何を演ってるとかわかんないよね。生ドラムみたいに聞こえるものがプログラミングされたヤツだったり、生ドラムが電子的な音で演奏されてたり。。だから聞こえたとおりのってのはもうないね。

 

に:ここんとこの歌詞は、彼が中東のどっかのお金持ちの国に着いて、って感じ。 ドバイあたりかな。 だから砂漠の月が人工のラグーンに浮かんでる。。

 

く:うぉう^^(moonとlagoonが)ちゃんと韻踏んでんじゃんw

 

に:だって『moon』と韻踏めるコトバって他にあんまりないでしょw

 

く:あっはははは(≧∇≦)

 

に:みんなわかってると思うけど( ̄ー ̄)

 

く:www  吐息のようなヴォーカルやねー( ̄ー ̄) 

 

に:そ。吐息みたいなヴォーカルは僕のトレードマークだもん^^ そういえばゼノマニアのティムは僕の『吐息ヴォーカル』の真似がうまいんだよ。

 

く:マジw?

 

に:『Love Comes Quickly』でさ、『はぁ〜っ、はぁ〜っ、はぁ〜っ、はぁ〜っ!』ってヤツw 僕のヴォーカルは真似しやすいんだねw  ・・・ちょっとここは大仰?・・・だよねぇ? ここはちょこっとだけダフネ・デュ・モリエの小説『レベッカ』の影響があるな。 だから、最初のヴァースの最初の詞が『Away from Manderley』でしょ。 この曲の最後のところで、実は僕、『レベッカ』の冒頭の一文を読み上げたんだよね。 えっと・・・『昨夜、私はまたマンダレイの夢を見た。門には鍵がかけられており、立ち入ることが禁じられていた』みたいな感じの。 まぁ結局それはやりすぎだろうってボツったんだけど。 ・・・後ろでトランペット鳴ってる。。。 ここのコードチェンジはリヒャルト・シュトラウスの『メタモルフォーゼン』からもらったんだ。すごくいいコードチェンジ。。 ・・・『ラスト・ポスト』だね、ここは。。。

 

く:『ラスト・ポストオフィス』・・・なんちゃってw

 

に:(;^ω^)

 

 

『Pandemonium』

 

く:生き返ったw

 

に:そーだね^^

 

く:俺、この曲はなんかすごく酒入ってる感じに聞こえるんだよなぁ。

 

に:ボビー・Oのルーツに戻ったんだよ。

 

く:ううん、ちがうって(`ヘ´)  シャッフルじゃないもん。シャッフルはやんなかったもん。

 

に:そういえばそーだね^^うん。

 

く:俺はこれ、『Knock on Wood』みたいに聞こえるっていつも思ってた。

 

に:エイミー・スチュアートのw

 

く:ww そう、エイミー・スチュアート!wwww

 

に:言いたいことはわかるなぁ(´∀`) シックスティーズ、すごい'60sな♪Oooh♪だけどw

 

く:うん^^

 

に:これは、もちろん前にも言ったようにカイリー・ミノーグのために書いたんだよね。 『Pandemonium』っていう曲なんだけど。これはカイリー・ミノーグみたいな女性が歌ってることを考えながら書いてた^^ 『Pandemonium』ってタイトルが頭にあってね。スパイス・ガールズでもかなり良かったかも。 えっと、当時、2年前、ちょうどケイト・モスがピート・ドハティと付き合ってた頃で、ケイト・モスの視点からピート・ドハティを見てみたんだよね。

 

く:・・・で、それをカイリーが歌う、とw あっははは!(≧∇≦)

 

に:カイリーが、ケイト・モスの役を演じるのっっ(`ω´*)

 

く:わかった、わかったよww  ・・・あ、ジョニーが戻ってきたよ♪

 

に:ジョニーが戻ってきた♪

 

く:ジョニーがまたハーモニカ吹いてるよ♪

 

に:ジョニーはこの曲の感じを変えたんだよね^^ ジョニーいわく。。。

 

く:ジョニーにはこの曲がグラム・ロックのレコードみたく聞こえたってw

 

に:ね。

 

く:だから、彼がスタジオから帰った後に、エレクトロっぽく戻したんだよwww あははは(≧∇≦)

 

に:そうwww でもまだちょっとグラム・ロックっぽく聞こえるけどね(*`艸´)

 

く:うんw 元気になれる曲だよね。ハッピーなポップソングだな(´∀`) ・・・また愛じゃん。

 

に:みんなー さらに愛ですよw

 

く:俺たちってば、ただ愛を感じてるのさ( ̄ー ̄)  ♪boom boom♪ww ユーフォニアムの音。・・・なんで俺ユーフォニアム入れたんだっけw

 

に:いいところじゃん^^

 

く:パーティっぽい雰囲気あるよね。

 

に:クリスマスっぽいよね^^

 

く:そーね^^

 

に: ・・・エイミー・スチュアートに戻ったね。 ブライアン・ヒギンズはこの曲、ちょっと変わっててイイねって言ってたっけw

 

く:ふっふっふ( ̄ー ̄)

 

に:僕たち、ここでまたゼノマニアのみんなに♪Woooo♪ってやってもらったんだ^^♪なういっつぱんでもーにーあむ♪ セイント・エティエンヌのボブ・スタンリーも入ってるんだ(^_-) ・・・あ、ダスティになってきたw!

 

く:またまたダスティ的瞬間w

 

に:すっごくいいハーモニカだなぁ(´∀`)

 

 

The Way Used to Be

 

く:えっと、これがゼノマニアの3つのバッキング・トラックからの最後の曲。最初に聞いたときすっかり気に入っちゃったんだ^^ すごく胸にくるトラックで、南仏のコルニシュをドライブしながら聴いてた。。

 

に:この歌は『The Way Used to Be』っていうんだけど、・・・2人の人間が会うんだよね。。ながぁい恋愛か。。ひょっとしたら結婚してたかした2人が年月を経て再会するんだ^^ 恋愛のお話を映画みたいにした感じ。。ここのとこは現在ね、で、ヴァースが始まると恋愛のはじまりの頃に戻るんだ。初めて恋に落ちたときに。。 ここんとこすき。。(´∀`)

 

く:ww

 

に:とってもフレンチ。。

 

く:また愛の歌だよ( ̄ー ̄)

 

に:すごくいいギター入ってるよね。

 

く:ここんとこの歌詞好きだな^^ 『We're fearless when we're young』。。。

 

に:またローマが出てきたw

 

く:うん^^

 

に:ミランダと僕、一緒に歌詞書いたんだよね。

 

く:ここんとこズキーンとくるなぁ。

 

に:ねっ。 ここんとこはオリジナルのバッキング・トラックにはなかったんだ。僕が書いたんだよ^^ このエレクトロニックな音だいすき♪ 今はこの2人マンチェスターに住んでるの、僕の映画の中ではw もともとはマンチェスターって言ってたんだよね。 んで、ニューヨークに移るんだけど。。。それが致命的な失敗。。 僕たち、この曲をデュエットでやることを考えてたんだ。・・・ティナ・ターナーと(・ω・) ここんとこをティナ・ターナーが歌ってるとこを想像してみて^^ ゼノマニアのカーラが一緒に歌ってるんだけど。 ここ、だいすきだなぁ(´∀`) ピアノによるほんっとにすごいシンセ。。。

 

く:うん、ほんとこの曲って全然飽きることがないっていうか。 もし俺が今これ聴いてるとしたら、またアタマに戻してもう一度聴いちゃうなww

 

に:きみの妹に初めてこの曲を聞かせたとき彼女がやったみたいにね(^_-)

 

く:うんw

 

に:去年、僕のバースデーに僕んちに集まって食事かなんかしたんだよね。そのとき、僕たちこの曲何度も何度もかけ続けたんだっけww

 

く:ついついもっと欲しくなっちゃうんだってばw! うわっ(〃ノωノ)

 

に:『Northern pain』・・・いいなぁ(´∀`) で、彼らはニューヨークに行って、1人は結局ロサンゼルスに行っちゃうんだよね。で、カルヴァー・シティ・ブルース、と。 それで今、また2人が出会ったんだ。

 

く:Facebookで?( ̄ー ̄)

 

に:ちがうよー 直接なの( ̄^ ̄)

 

く:オトモダチなの?w

 

に:部屋のこっち側と反対側にいて、お互いを見てるの。 モトサヤになるのかなぁ^^?

 

く:そりゃ、俺たちにはわからんね( ̄ー ̄)

 

に:わかりませんねー( ̄ー ̄)

 

く: ・・・♪ping♪

 

に:ww (*^.^*)

 

 

『Legacy』

 

に:これ、すごくムーディーな始まりだね。 『Legacy』^^ 僕、もちろんアルバムはこの曲でスタートしたかったんだw(*`艸´) ・・・あのブラスの♪ta ta tat♪ってとこ、『Nothing Has been Proved』を思い出すなぁ。

 

く:曲全体の感じがそうじゃないかな、ねぇ?

 

に:コードがすっごくムーディーなんだよね。 クリスが書いたこのちょっと変わってるメロディー、だいすき^^ ・・・これは歌うのがちょっと大変な音だね。 この曲は、権力の座から去ろうとしていて、もうそのことがどうにも耐えられないっていうブレアとかブッシュみたいな政治的なリーダーについて。 ヴォーカルは曲を通して『Being Boring』みたいに2オクターブになってる。本来のオクターブに高いオクターブをダブらせてる。。 オーエン・パレットがオーケストラの編曲をやったんだよね^^

 

く:いいとこがくるよ♪ 『raising an army』ってとこ。

 

に:僕たちのこのレコードでのお気に入り^^

 

く:きたきた 最高の瞬間だよね(´∀`)

 

に:もうね、別に歌の意味なんかは実はどうでもよかったりするんだ。 ただ、言葉の響きとか曲とかコードとか、オーケストレーションがすきなんだよ。・・・すごくいいストリングスのラインだね。。。いいね、ブラスも。 ・・・ブライアンがここにちょっと間を入れたんだ。 ほんとはヴァースがずっと続いてたんだけど、ちょっと休みが必要だっていうんで。 海が出てくるとこで颯爽とした木管楽器が入ってくる。。。って金管だったよ(^_^;)  イギリス軍の艦隊が見えるようでしょ。  ・・・それで、ここへきてちょっと感じが変わるんだ^^ 僕が。。。ワルツを歌うの。。フランス語でw 理由はどうでもいいんだけどww いいでしょ^^ ここんとこはしばらくブレヒト/ヴァイル風^^ すごくいいティンパニだね。サンプルだけど。 ここの、カーフォン・ウェアハウスの男の子がケータイ売ろうとしてるっていう後ろでめちゃくちゃ大仰で壮大な音が鳴ってるってコントラストがいいな^^ ここでポイントなのは、スカパ・フローだの兵を挙げるだの何だのやった後に普通の生活に戻って、いきなり誰かが『ケータイをアップグレードしませんか?』なんて言ってるとこなんだよねw ・・・『僕、もう、ぜんっぜん未練とかないから。。』( ̄^ ̄)  ・・・すごく盛り上がってくるとこ。。まさにショービズって感じ。 これでおしまいだね♪

 

く:(ブレア風に)『以上です。 終了。』  さ、帰ろー♪  ・・・ああ、それにしても なんという遺産( ̄ー ̄)

 

に:ww (*^.^*)


<完>


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