Messege of Bebe
50号へ 人形情報紙
ベベ通信51
vol.51 '02/11月 BYまりりん石原
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「ベベ通信」は、もともと通信販売商品に同封する為に発行している人形情報のフリーペーパーです.
これは、そこから抜粋したホームページバージョンです.
かせヘアからウィッグを作る
相変わらずご質問の多い、ウィッグ関係です。これは,創作人形だけでなく,いわゆる「ドール」のカスタムをする方が多いせいでしょうか.
今回は,かせヘアから簡単なウィッグを作ってみます。

かせヘアの種類と特徴まとめ
ウィッグの種類と特徴まとめ
材質 長所 短所
絹すが 他の材質はどうしてもウェーブの癖があるが、
直毛が可能.染色もしやすい.
 
レーヨン 手軽に利用できる. 「りかちゃん」のような印象.
大きい人形には不向き.
ウェーブモヘア 毛が細く、人形の毛としては最適 水に馴染みにくいので,染色やパーマが難しい.
やや高価である.
カネカロン(化繊) サラサラでまっすぐ,コシもあり,人毛に近い 小さい人形には不向き
人毛みの毛 人毛なので、染色やパーマなどが簡単に出来る やや高価.小さい人形には不向き.
*カネカロン化繊と人毛みの毛は、12月限定取り扱い品です.(みの毛とは,バラバラにならないよう上端が縫ってあります、ウェーブモヘアと同タイプのものです。また、カネカロン・人毛みの毛とも人間用のものです.)
羽二重を作る

* 先ず,人形の頭にぴったりする羽二重(基布・ベース)を,布で作ります.
[1]:人形のヘッドのみを割り箸などに刺し,,汚れない様にラップで包み、動かないように首元をセロテープで止めます.
ヘッドに首のついていないタイプも同様ですが,首穴が動かないようにキッチンペーパーなどを穴に詰めて、割り箸を固定してください.
これをタワラ,または瓶などに刺します.
[2]:貼る髪に近い色か、肌色に近い色で、目の詰まった布(生成りのシーチングなど)を、バイアスで1〜1.5cmくらいに切ります.
バイアステープを使っても良いです.

[3]:先ず,テープを、はちまきを巻くように頭にぐるっと1周させて,巻きおわりは1cmくらい重ねてカットし、木工用ボンドで止めます.

*テープの端が生え際になりますので,正面のおでこは,生え際より深い位置にならないよう,やや浅めにしてください.
[4]:次に,図のようにテープをおでこ側→後頭部と渡して、適当な位置でカットし,木工用ボンドで張ります.
[5]:さらに直角,ななめと、ボンドをつけながら4本張ります.
小さい頭なら,これでほぼ隙間が埋まってしまうと思いますが,隙間がある場合は,さらに4本張るか,三角形に切った布で間を埋めます.
[6]:全体にそのままボンドを薄く塗り、頭の形に密着させます。
そして完全に乾くまで待ちます。
木工用ボンドは乾くと硬くなるので,乾けば頭の形そのままでスポッと抜けて,そのままの形を保つと思います.
パーツを作る・かせヘアを貼る

* かせヘアの扱い方は,「キットの作り方」に掲載してあるやり方とほぼ同じです。
* かせヘアからウィッグ(直接頭に張ってしまう場合も同じです)を作る場合、かせのままではバラバラになって扱いにくいため、覚えておくと便利なパーツの作り方を紹介します。(写真はカネカロンのかせですが、どのかせでもやり方はほぼ同じです)

[1]:みの(髪束)・・・かせヘアをある程度の薄さ・横幅に広げ、ボンドで上端を張り固めたものです。
頭頂以外は、全てこの「みの」を張ります。人形の大きさにより、幅は調節します。
上端はボンドで張り固めるので、サイズに合わせて細く裂くことも出来ます。
1−a.

かせを適当な量を取り、平らな木の板などに均一な厚さになるように広げます。
上端5mm〜8mmくらいにボンドをつけます。
表面だけでなく中まで浸透するように、竹べらなどで抑えながら塗ります
1−b.

ボンドをこてかアイロンで熱して、固めます。
絹すが糸以外は低温で熱してください。
特にカネカロン化繊は、とても熱に弱く、溶けやすいです。
1−c.

以上のようにして製作したみのを、ウィッグの羽二重に貼っていきます。
間があかないように、みのとみのの間は少し重ねて貼ります。
目安としては、頭囲20〜30cmくらいの人形なら、上下2段貼ります。
1−d.

特にカネカロンの場合はなじみにくいため、念のため貼ったあとのみのの上端に、羽二重と同じ布テープを貼ります。
[2]:つむじ・・・かせをまとめて、上端を糸で縛ったものです。みのを貼ったあと、ウィッグの羽二重の頭頂(または頭に直接穴を開ける)つむじに差し込み、360度にひろげます。
注:人毛、カネカロンは髪質がつむじ方式に向いていません。Bの「分け目」方式をお勧めします。

[3]:分け目・・・頭頂に使います。また、カネカロンや人毛は髪質に張りがあるため、つむじでは頭から浮いてしまう場合があるので、分け目にした方が良いです。
3−a.

長さの倍のかせを用意します。
そのかせを2等分し、薄い紙(トレンシングペーパーなど)にそれぞれはさみ、ずれないように重ねて、紙をはさんだまま真ん中をミシンで縫います。
3−b.

縫ったあと、紙を開きながら、かせヘアも縫い目を開くように、互い違いに180度開きます。
開いた折り目はアイロンで押さえます。
3−c.

みのを貼った1-dのうえに、開いた分け目を貼ります。
頭頂の髪は櫛(やわらか目の歯ブラシがちょうどいいです)前後に少し持ってきて、自然になるよう、整えます。
3−d.

完全に乾いたら、髪を切り、整えてできあがり。}ラップごと頭からはずし、ラップを取り除きます。
再度、頭にかぶせます。ウィッグが落ちるのが心配でしたら、マジックテープで固定すると、付け替えが出来ます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆今月のギャラリー☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「都子」

65cm
都子
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