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♪♪妄想乙女マーガレット通信★vol.05♪♪
ペットさん(ペット・ショップ・ボーイズ)偏愛フリーペーパー
第5号・2005年9月発行★発行人:まりりん石原、執筆乙女:クリスティーナ・マーガレット・ロウ
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こんにちは、マーガレットよ。なんだかほとんど週刊って感じだけど、書けるときに書きためたものを編集しているから、テンションが高いのは許してね。今日も、思いを馳せるのはニール先生と妄想マイ・ラヴァー、クリスのことばかりなんだもん。
★★★★今日の乙女訳リリック★★★★
『セ・ア・ヴダ・エ』(`96)
ペットさんハッピーソングを代表する一曲。「クロゼットから出ておいて」という歌詞があるけど、本来「カミングアウト」というのは、「カム・アウト・フロム・ア・クロゼット」というのが全文。私的には、クリスにクロゼットから出てきて、ラクになってもらいたい・・・あ、これはじゃあ、ニール→クリスへのメッセージ?ちなみにクリスはこの曲をPSB版「リビン・ラ・ヴィダ・ロカ」(リッキー・マーチンのヒット曲・・・あ、こいつもクローゼットに入ったままじゃん)と呼んでいるらしい。
外へおいでよ、新しい一日を見よう
心の中のトラブルなんてどっかへいっちゃうよ
ここにいた方がましだって思っているかもしれないけど
でも、歩き出してみれば、簡単だってわかると思うよ
人生なんて、そんなもの、アイ・ラブ・ユー
外へおいで、朝日を浴びよう
セ・ア・ヴィダ・エ、愛している
人生なんてそんなに複雑なものじゃない、まだ若いんだから
おいで、エサ・ヴィダ・エ
人生ってそんなもの、人生って
僕たちは違う目で世界を見ているはずなのに
パラダイスの同じ思いを抱いている
星に愛のサインを探さなくても、
見てごらん、君の周りにいくらでも転がっている
人生なんて、そんなもの、アイ・ラブ・ユー
外へおいで、朝日を浴びよう
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セ・ア・ヴィダ・エ、愛している
人生なんてそんなに複雑なものじゃない、まだ若いんだから
おいで、エサ・ヴィダ・エ
人生ってそんなもの、人生って
ゴスの世界に一人座っていたいのはなぜ?
部屋に取り付いている愛の亡霊に囲まれている
どこかに広く開く違うドアがあるはず
気味悪い人形なんか捨てて、クロゼットから出ておいで
そしたら、新しい明日が見えるはずさ
心の中のトラブルなんてどっかへいっちゃうよ
ここにいた方がましだって思っているかもしれないけど
でも、歩き出してみれば、簡単だってわかると思うよ
人生なんて、そんなもの、アイ・ラブ・ユー
外へおいで、朝日を浴びよう
セ・ア・ヴィダ・エ、愛している
人生なんてそんなに複雑なものじゃない、まだ若いんだから
おいで、エサ・ヴィダ・エ
人生ってそんなもの、人生って
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★★★★今日のピックアップPV★★★★
PSBの魅力って、PV(プロモーションビデオ)の力もあると思うの。マージが本格的にはまったのもPVからだったのよね。常に最新の技術とよく出来たサプライズな内容で、リリースされたシングルPV(DVD『POPART』’04、40曲、約3時間・二人のコメント入り)全部見ても、全く飽きることもないわ。そのなかから、特にマージのお気に入りを紹介します。
『SO HARD』(’90)監督:エリック・ワトソン
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みなさんは、マージの本職が人形作家って知ってるわね?まあ、正確にはマージの別人格だけど、マージはニールとクリスをモデルにした人形を作り続けているの。最も気に入っている人形が、この『SO HARD』に出演時のクリスをモデルにしているのよ。当時、彼は公私ともとっても幸せで安定していたと思うの。すごく顔つきが優しいもん。個人的には、この時代が最も美しいと思うからモデルにしたの。PVではニールとクリスは脇役で、浮気する2
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組の男女カップルの傍観者として登場するの。そのお姿は、現実のものでありながら天使的な存在にも思え、とっても神々しいわ。歌うニール、横にいるだけのクリス、絵的にもすばらしいコラボでしょう。もちろん歌も出色の出来。歌詞は、ニールのお友達のゲイカップルの実話を元に書かれていて・・・お互いに自分の非を棚に上げて相手の不貞を責める、とっても“欺瞞”な内容だけど、相手に諦めを感じるとともに、まだ愛している気持ちが、ハード/メロウと、めまぐるしく入れ替わる音からも伝わってくるの。音へのこだわりようはただものじゃないし・・・。ペットさんたちって曲作りは完全に共同作業だから、完全に詩と曲の融合を納得の上で作品を世に送り出しているのね。
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★★★★今日のピックアップ関係者★★★★
今日のピックアップ人物は、ダスティ・スプリングフィールド。
1939年生まれ。本名:マリー・イゾベル・キャサリン・ベルナデッド。『とどかぬ想い』(‘88)でコラボレーション・デュエットし、2人が敬愛するスターであるのは有名な話。クリス&ニールそれぞれがお気に入りの曲をセレクトしたCD『バック・トゥ・マイン』でも、2人が共にピックアップしたのが、唯一、ダスティである。
兄と組んだバンド「スプリングフィールド」で、60年代のイギリスを代表する女性ロックスターで、長いことレズ・アイコンだった。半分引退していた彼女を「とどかぬ想い」のデュエットで担ぎだし、復活。その後、アルバムもプロデュースし本格復帰した。1972年というまだ早い頃、勇気あるカムアウト・・・それもリスペクトの理由のひとつかもしれない。99年、乳ガンのため60歳で死去。その後のライブ(ナイトライフツアー’00)で、ニールは『とどかぬ想い』を、スクリーンで亡き彼女とデュエット。本当に愛おしそうに投げキッスを送っていた。
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★★★他人の批評★★★★
マーガレットの全肯定だけじゃなくて、たまには他人の批評を聞いてみるなんて、どう?今回は音楽サイト「Barks」に掲載されているもの。辛口だけど、結局好きなんじゃん?
Pet Shop
Boysが好きだなんて、認めるのは体裁が悪い。むき出しの野心も、あからさまな浪費も罪も、全部まとめて過剰に機械処理されたビートに載せ、何気に語って聴かせる彼らのやり方は、''80年代の醜さの集大成とみなされているのだから。
しかし、だったら説明してもらおうか。どうしてこの星に住む誰も彼もが、彼らの歌詞を歌えるのか。それはつまり、魂を持たないはずのシンセサイザーデュオが、ポップスの世界の潜在意識にこっそり潜り込みおおせていたということではないか。
Pet Shop
Boysの曲はひとつしか知らない(大抵それは、世界的にヒットした“West End Girls”なのだが)と言い張る人でも、“Opportunities”や“It''s
A Sin”、“What Have I Done To Deserve This?”あたりがラジオから流れてくると、知らず知らずのうちに一緒になって、楽しげに鼻歌を歌っていたりする。この覚えやすさこそ、2人の曲作りの技の冴えと個性を示す何よりの証拠ではないか。
かつてSmash
HitsやStar Hitsといった雑誌の編集者をしていたNeil Tennantが、''81年、ロンドンのシンセサイザーショップでChris
Loweと出会い、その3年後、1stシングルの“West End Girls”を発表した。洒落た都会的な語り口が魅力の、切れ味シャープなこの曲が、やがて国際的な大ヒットとなるのは、その18ヶ月後、Sephen
Hagueがリミックスを施してからのことだった。それから''80年代が終るまで、彼らはオイルをしっかり注したロボットよろしく、ヒット製造機として稼動を続けた。“分別ある人間が作るヨーロッパ産廃棄物”などと呼ばれながら、彼らはその不可思議なポップ感覚で、冷淡かつ無味乾燥なコンピュータ製のリズムに乗せて、聴いたらすぐに口ずさめるようなシングル曲をいくつも産み落とした。
Tennantの端的で辛口なウイットや、ホモセクシャル(というか性別不詳というか)な含みを持たせた表現力と、Loweの手になる異常に耳障りの良いシンセサイザー音が相まって、非の打ち所のない''80年代サウンドを作り上げていたのだ。教育が行き届き過ぎたTennantの、上品で取り澄ました歌いっぷりは、物理学の教授か、はたまたテレビのコメンテーターかという、病的なイメージでばかり語られがちだった。
Elvis PresleyやWillie Nelsonが情熱的に歌い上げた名曲“You Are Always
On My Mind”や、U2の“Where The Streets Have No Name”を、皮肉たっぷりの、不感症アンドロイドの賛歌に変えてしまうのだから、聴いている方だって、結局これはジョークなのではないか、''80年代の電子音楽を痛烈に茶化しているだけなのではないか、と疑いたくもなる。
とは言うものの、彼らの楽曲は数あるダンスヒットの中でも群を抜いて素晴らしく、シンセサイザー音がどんなに味気なかろうと、ヴォーカルがどんなに無表情だろうと、歌詞がどんなにまやかしだろうと、“Suburbia”や“Left
To My Own Devices”といった高揚感溢れるシンセポップは、各地でクラブに通い詰める熱狂的ダンスファンに、生きていて良かったという感覚を与えてきたのだ。
Pet Shop Boysのレコードを1枚だけ手に入れるなら、やはりベスト盤の『Discography
- The Complete Singles Collection』だろうが、彼らのレコードがどれもそうであるように、初期の『Please』『Actually』といった作品もまた、充実した知的ユーロディスコを提供してくれる。リミックス盤の『Disco』と『Disco 2』は、最初から充分に踊れる素材(英国でテレビ放送されていた同名のコメディドラマに捧げた、どこか戸惑いがちな“Absolutely
Fabulous”は例外として)の、輪をかけて挑発的なヴァージョンを聴かせる。『Bilingual』では、フランメンコ等々、ラテンの様式に手を染めたものの、いつもの冷血サウンドから、そうかけ離れたことはしていない。
''90年代に入り、“エレクトロニカ”がもてはやされている昨今、Pet Shop
Boysが再び最先端に返り咲く日も近いと思われる。その時は誰もが、「本当は昔から彼らが好きだった」と公言できるようになるだろう。
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★★★今日のインタビュー★★★★
第2回目は、2000年のツアー『ナイトライフ』のインタビューから。比較的最近のもの。10年位前の基本的なインタビューとそんなに変っていないけど。
Q@:好きな飲み物、食べ物
ニール:赤ワイン、ジャマイカ産のブルーマウンテン、水。玄米と野菜。
クリス:エヴィアン、ジントニック、ラガービール。フィッシュフィンガー。
(ニール先生の好みはフランス風ね。クリスはガッツリ・パブ派かな。オヤジっぽくて安心したわ/マ)
QA:好きな言葉
ニール:UMBILICAL(“へその緒”、転じて“命綱”)
クリス:PLEASE (“よろしく”)
(ニール先生の言葉って、普通のイギリス人でも難しいと思う・・・。/マ)
QB:グッと来るもの
ニール:新しい靴の匂い、美しい瞳、ソフトで優しい雰囲気。
クリス:美しいもの、有り余る若いエネルギー、あと、先ず手を見るほどの手フェチ!
(う〜ん、マーガレットが持っているものや出来ることが少ないわ。手のお手入れを始めようかしら・・・。/マ)
QC:嫌悪感を抱くもの
ニール:プラスチックの収縮包装、ホテルの臭い部屋、耳たぶを触られること。
クリス:欺瞞で愚かなもの、ドロボウ、タバコ
(みんな、気をつけないとダメよ!/マ)
QD:どんなときに泣いてしまうか
ニール:感傷的な音楽。無垢で無邪気なものが傷つけられたとき。でも、特に最近では、涙を流すことは誠意の表れというわけではなくなってきているようだね。
クリス:「サウンド・オブ・ミュージック」の主題歌でこみあげてくる。あと、自分がかわいそうで、時々泣く。自分で編集した『悲しい曲全集』のテープを流して、アロマオイルを垂らしたバスタブに浸って、思う存分泣く。すごくすっきりして最高。
(マーガレットはガ〜リ〜なクリスとまったく同じよ〜〜。つながっている〜!/マ)
★★★★今月のお写真★★★★
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シングル『とどかぬ思い』(’88)のPVのついでに撮影したと思われる(で、PV集のジャケにも使用されている)、二人がめちゃめちゃ男前なショット。ブリクストンの劇場で撮影したんですって。PVではクリスが10代の頃入っていたスタンダードバンド時代を思わせるトロンボーン弾きの役を演じているわ。いつもカジュアル系のオトコがたま〜に正装すると、なんともスペシャルで、ぐっと来るわよね。でも、こんなキメキメなのに、クリスはこの髪型と衣装が大嫌いなんですって。ニール先生が「いいよ!」ってフォローしているんですけどっ。
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