その他への突っ込み



 

 


ベストアルバム「POPART」収録以外のおもしろい曲、ライブなどにつっこみいれてみました。
シングルカットされないものには、ヘンな曲がいっぱいあります。
ほとんどニールの乙女遺伝子が炸裂した結果です。
誇大妄想邦題は、私が勝手につけてみました。悪気はありません。




 


Sexy Northerner」(誇大妄想邦題:「艶歌・東北のひと」)
 
“セクシーな北部出身者、サッカーとオカマだけが全てじゃない“・・・。
これ、彼ら自身のことなんでしょうかね!?

The truck-driver and his mate(誇大妄想邦題:「トラック野郎ども」)
 トラックドライバーと彼のパートナーが、ニューカッスルに石炭を運びに行った仕事終わりのトラックの中で、月明かりのもと愛を語り合う(いや、もっといっちゃっているか)、ガチでファンタジーな1曲。ニューカッスルはニールの青春を過ごした地。こんなコアな曲ですが、ライブでさらっと歌ったりしています。

I want a lover(誇大妄想邦題:「あなたが欲しい」)
 ”恋人が欲しい、今夜”・・・とひたすら訴え続ける、なんともダイレクトな内容ですが、クリスが書いたんでしょうかね・・・こういう下半身系は、乙女系のニールは書きそうにないからね。同じようなエロ系の内容としては、「Why don’t we live together?」(一緒に住みたい)「Love life」(愛の生活)という曲もあります。

In private(誇大妄想邦題:「日陰の女」)
「Try it (I’m in love wit
h a married man)」(誇大妄想邦題:「ノンケの男」)*多分ニールの作詞じゃありません
 “奥さんのところに戻るんでしょう?・・・””既婚者を愛してしまった・・・””奥さんとベッドにいるとき、僕を思い出す?”などという、どちらも不倫がもつれた1曲のようです。いつも実体験か身の回りの人の経験から題材をとっているニールですが、本人は独身男性としか恋愛しないと言っています。信じましょう。

I want a dog
 人だけでは足らず、犬への愛を綴った1曲。2人は犬好きで、ニールはケビンというオス犬を飼っている。猫はアレルギーなので嫌いというが、何故か二匹飼っている・・・こういう場合、だいたい同棲相手が持ち込んだケースが多いんだよね。”チワワが欲しいなあ””猫じゃココロの隙間を埋められない”だそうですが、そんなことありませんよ。
 クリスがいろんな犬種のラップで参加しています。とんでもなく他愛のない曲に思えますが、「犬」=男、「猫」=女、という意味合いでよろしいんでしょうか。

The night I fell in love(誇大妄想邦題:「お持ち帰りの夜」)
 ライブ後、あこがれのミュージシャンに運良く”お持ち帰り“された少年の話。うわあ、体験談?と思いきや、これはPSB方式、エミネムへの仕返しソング。猛烈なゲイバッシングをしたエミネムが、本当はゲイだったら(で、その相手が実在のストーカー少年”スタン”だったら)おもしかろう、という作為的な一曲。しかも、”彼(エミネム)はステキ”って言われちゃうと、何もいえないでしょう。しかし、せっかく一夜を過ごしたのに、遅刻しちゃうからって早々に帰り支度する少年・・・なんかリアルです。

King’s Cross
 ニールがロンドンに上京してはじめて降り立ったのがキングスクロス駅(上野駅みたいなものか)なので、思い入れのある場所。が、発表後すぐにこの駅で火災があり、死傷者が出たので、”不吉な曲”とされてしまった。”殺人鬼がそこでうろついている”という歌詞が悪い?そして’05・7月にも、この駅はテロの標的になってしまいました。

Dreaming of the Queen
 これも予言めいた曲.”Lady D”=ダイアナ元妃についての孤独な歌。彼らがダイアナ元妃と交流があったかどうかは不明だが、お友達エルトン・ジョンがダイアナ元妃とあれだけ親交があったのだから、葬儀くらいは出たかもしれない(未確認ですみません)。私が勝手に格付けただけですが、英国ゲイ能界ではエルトンが長女、ニールが次女ですから・・・。

Bet she’s not your girlfriend
 基本的に彼らの詩はゲイの視点、ですが、これはまだニールが童貞・16歳の頃に書いた詩です。彼は、かつて女性と付き合ったこともある、と言っていますので、女性へのラブソングがあってもおかしくない。でも、非常に微妙です。“アタシはあんたにはもったいない”と彼女に言われ、“彼女は君のガールフレンドなんかじゃない”と周りに指摘され、さんざん・・・。自分を未経験=”virgin”といったり、まあ、なんともあいまい。インタビューでは、彼の初体験は17歳、どっちかは不明です(カトリックの厳しい男子校時代ですね・・・)。

It always comes as a surprise
 邦題は「幸せにビックリ」という、なんともファビュラスでうまいので、取り上げてみました。“君が僕を好きだったなんて・・・!きゃー!うれしー!”というハッピーな内容です。

 

 


●ワールドコンサートツアー’92「パフォーマンス」(コメント再録のDVD)’04発売●

 伝説のロックミュージカル形式のライブ「パフォーマンス」。観客とコミニュケーションを取らず、計算・完成された舞台で曲を見せる形式を取った、彼ららしい舞台。確かにファンには物足りないという批評もあったが・・・。舞台監督にオペラを手がける演出家を起用、2人の他に、3人のコーラス・ヴォーカリスト、2人のヒップホップダンサー+8人のバレエダンサーという布陣。台詞こそないが、彼らより他のシンガーやダンサーたちが中心となる場面も多い。

 内容は、ニールとクリスの足跡をモデルにしたような、ポップスターの一生。窮屈なカトリックの寄宿舎から始まり、彼らはそこを飛び出し、海をわたり、世界を旅行し、病院に収容され、いろいろな経験をしてスターになる。金の亡者たちによってたかられ、食い物にされ、名声につぶされ、酒に溺れ、そして死。さらに天国へ。シビアな内容だが、色彩はポップ、場面ごとに衣装が代わり、ロッキー・ホラー・ショーのようなホラーちっくな場面もあれば、みんなで踊りまくるようなシーンもあり、まったく飽きさせない。

やはり、私から言わせてもらえば、クリスが「We feel all better in t
he darkness(明かりを消して)」(サブタイ:セックスアピールの秘密)で歌う場面。この場面はおそらく乱交っぽいシーンなのだが、それまで来ていたスーツを脱ぎ始め(なぜが下だけトランクスいっちょ・・・それをまた尻ビューで撮られ・・・)、大喝采を浴びつつ、あやしい光の中でレイヴ感たっぷりにラップ(内容は“したい、やりたい”ばっかりのエロ系)しながら踊るという・・・。ただし、コメント収録ではこの場面は案の定トイレに逃げてしまい、ただ「やだよ〜、終わった?」というだけ。その後もしばらくは自慢のおみ足をさらしたまま、進んでいきます。ニールはこのとき舞台におらず、助けを求めるような表情のクリスを袖から眺めていただけだそうですが。

 また、このDVDには幕間も少し収録されていて、衣装の上を脱いだ自分を撮ったことに気がついたクリスが、“きゃっ”というような表情でカメラにジャケをかけるという、すごい珍しくガ〜リ〜な姿も納められています。また、「アイム・ノット・スケアード」(なつかしのパッツィ・ケンジットに提供した曲)中、クリスが双眼鏡で観客席を眺めているだけのシーンがありますが、コメントで「観客の中で気に入ったら楽屋に・・・」とぶッちゃけています・・・ダメですよ、ファンに手を出しては。

 なお、「約束の地〜君の瞳に恋してる」について、実際に映像を見ながらコメンタリーで2人が「“君の瞳に恋してる”の方が、版権の関係で切られて編集されている・・・君の見ているDVDにちゃんと入っているといいけど」と言ってる(日本語版ライナーでもそのように書かれている)が、音声を切り替えて選択すればちゃんと入っています、ご心配なく。

 





●ライブツアー’89(ビデオのみ)’90発売●

 デレク・ジャーマンが舞台演出をしたライブ。ただ、このビデオ(日本発売版)を編集したのは、いったい誰!?たった30分しかないうえに、クリスが全然映っていない(たしかに今回はほとんどキーボードにつきっきりだが)。そしてクリスファン唯一のお楽しみともいえる「パニナロ」が収録されていない!踊ったのに!前出「パフォーマンス」収録のインタビューで、彼は「あれはすごく評判になったから、もうやらない」(天邪鬼)と言っているので、もう見られないんだろうなあ。かなしー(イギリス版ビデオかDVDにはいっていないかなあ)。ちなみに本人いわく「若くてハンサムな時代ならともかく、今は・・・。」とのこと。いえ、今でも十分です。

●「プロジェクション」(日本未発売)’90発売●

 そのツアーに使われた、デレク・ジャーマンがつくった映像集。一応、曲のプロモーションビデオのようになっている。ただし、2人は一部を除き、出て来ない。ジャーマンの映像って、良くも悪くも80年代。濃いゲイテイスト。中でも「哀しみの天使」は、同じジャーマンが“表”PVを撮っているので、こちらは“ウラ”PV。「カラバッジオ」に通じた罪的な映像なので、これはこっそり楽しみましょう。「キングスクロス」には、PV「レント」のときに撮ったと思われる、クリスがキングスクロス駅を歩き回る映像がある。また、「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」のみ、新たに撮ったと思われるニール&クリスの短いショットがある。なんと2人が見つめ合うという映像がある。めったに目を合わせない2人なので、これはとても珍しい。




●ライブツアー’99〜‘00「モンタージュ・ナイトライフ」(DVD)’01発売●

 本格的ライブビデオ・・・というのも、実際のライブ映像に、膨大な量の映像処理(CGやPVなどの合成)がされているので、手間・暇のかかっている映像だなあ。ライブ自体はニールが中心になっていつものシンガーたちとクールに歌うことが中心。ただし、オープニング、彼らは例の変身した姿(パンクヅラ&海苔眉毛、スカートのような袴)で未来的人工物のように現れ、後半はそれを脱ぎ捨てて自然体で歌う。途中、ニールのアコースティックギターだけで演奏&歌が披露されるが、「
ユー・オンリー・テル・ミーユー・ラブ・ミー・ホエンユー・アー・ドランク」はぴったりだとしても、クラブのイメージそのまんまの「ワズ・イット・ワーズ・イット」がアコースティックとは、ありえない演出だなあ(彼ららしいか)。あと、観客が意外にヤロウばっか。欧米は乙女系ソングに感情移入できる男が多いんでしょうか。
この中で「ヴァンパイア」という曲を披露しているが、ヴァンパイアは、欧米ゴスッ子にとってのバイブルであり、特殊な感情を駆り立てるキーワードである。“ニューオーリンズ”という地名が出ているので、アン・ライスの「夜明けのバンパイア」シリーズを想定しているのは明らか。怪しい光の中でニール・ヴァンパイアに誘われると、ゾクゾク。
「クローサー・オブ・ヘヴン」は、かつて彼らがプロデュースしたミュージカルのタイトル・ソングでもある(出演はしていないが、楽曲は提供)。ゲイとバイセクシャルとセクシーな女性の愛憎劇ということです。
また、この年に急逝したダスティ・スプリングフィールドとは、ビデオ映像でコラボ。まだ若くて美しい時代の彼女がまぶしいです。ニールは本当のこの人のファンなんですね。
ヒット曲をほとんど網羅してゴージャスなステージだけど、ただ、クリスは最初から最後まで脇でキーボードを演奏しているのみ・・・一言も発せず。ファンには物足りない・・・なんかやって。

 


●セレクトCD「バック・トウ・マイン」(2枚組みCD)’05発売●

 

 ”ミュージシャンがセレクトした”シリーズCDの第10弾で、まるで本人から編集されてプレゼントされたような気分になる。ニールセレクション17曲は、メロウで落ち着いた「深夜に一人で・・・または、大切な日人と聞いて欲しい」(本人談)セレクト。ああ、もうニールらしいったらない。クラシックからフランス・ヴァリエテまで・・・ほんとに素敵だわ、この人(ただ、私が一人で深夜に聞くと、確実に泣きます)。クリスマスソングも入っているので、カップルにぴったりですね・・・。
クリスセレクトの10曲は、やっぱりクリスらしく、ザッツ、クラブ!打ち込みの強い音をセレクト。やっぱりこういう音が好きなんだな。テーマは「愛・友情・セックス・宗教・希望・絶望」(本人談、「パニナロ」の歌詞に出てくる、ほとんどそのまま!)で、後半はやや落ち着く。意外だったのはクィーンの「ショウ・マスト・ゴー・オン」が入っていること。いや、私もクィーン大好きですが、このゴージャス感は、“本当はベタ好きだけど、ベタは音に出さない”クリスっぽくないと思っていたので。この曲は映画「ムーランルージュ」でも使われていたが、「何があっても舞台は続けなければならない」というプロ根性と、クィーンのラストアルバム(この曲を作ったとき、すでにフレディ・マーキュリーは死の病に冒されていた)収録なので、あいまって最も泣ける曲なんである。「ムーランルージュ」といえば、わっかりやすいオカマのホットなショータイムみたいでしたが、意外にもベタ好きなんですね。彼らはPVでも、「ムーランルージュ」の映像監督をつかっています。
2人のCDに共通しているセレクトは、ただ一人、故ダスティ・スプリングフィールドである。無名時代の彼らも、彼女に憧れていたに違いないが、こうしてコラボもできて、プロデュースもして・・・それだけでも幸せだったんじゃないかと思います。


 

 


●ライブツアービデオ「ディスカバリー ライブ・イン・リオ」’94●

 

 ようやく入手、古いビデオ。94年の年末に、ブラジルのリオで開催したライブツアーのビデオ。相変わらず大掛かり・・・でも・・・。モシモシ、アンタたち、はっちゃけすぎじゃないですか!いくら南米だからって、ここまでやっていいの?と突っ込みたくなるエロエロ演出。バックスクリーンでPVを流すのは、過去のライブでもやっておりますが、ダンサーたちが、男も女もエロすぎです。っつーか、出し過ぎ。なのに、2人はヘンなボブのカツラ着用で、相変わらず肌露出ゼロのクールさ。
 「ソー・ハード」では、全裸の男性ストリッパー(ダンサーでなく、あえてこう呼ぶ)が、スケスケの布を持って股間を隠しつつストリップダンス・・・って、100%観客から見えています・・・。ビデオはうまく編集してあったけど。やっぱり、この「ソー・ハード」って曲は、前のライブといい、ゲイエロ激情をそそる曲なんでしょうかね。内容やタイトルのダブルミーニンングといい・・・。
 ようやく出た!クリスの「パニナロ」ダンス!2人の黒人半裸ダンサーが一緒にクネクネ踊っているやつ。例のラップはここで初披露でしょうか、クリスの彼氏が死んでまだ半年だもんな。PVにも同じダンサーが出ているので、多分これが「パニナロ’95」の元になったんでしょう。バックスクリーンは、多分、前のデレク・ジャーマン演出のツアーで使われていたのと同じものと思われます(子のツアーのビデオはものすごくはしょっているので、「パニナロ」は未収録・・・くそっ)。
 「ウエスト・エンド・ガールズ」ではおねえさん2人のストリップ&半裸男性ダンサーとのカラミ(ダンスじゃない、明らかなカラミ)を繰り広げますが、つぎの曲の「キャン・
ユー・フォーギヴ・ハー?」では、男X男、女X女のカラミとゆー、よい子は見ちゃダメ!な、超過激なパフォーマンスが繰り広げられます。え、え〜、こんなのいいの、と思うような激しいカラミ!乙女(ニール)が女豹たちに絡まれてる〜!オスたちに襲われてる〜〜!!アホかー!
 「悲しみの天使」は、前回同様、ニールが悪魔的司祭に扮していますが(リオは熱心なクリスチャンが多いんだよね・・・よく思い切ったな)、それにさらに「恋はサバイバル」(←この曲もゲイ好み・・・ちなみに某ゲイサイトの”フェイバリットミュージック”では「ダンシングクィーン」に続く2位。PSB最高位は「ゴー・ウエスト」で、6位、PSBもカバーした「君の瞳に恋してる」オリジナルは4位・・・もう、おなかいっぱいのオカマクラブのショー・センス!)をミックス。それまで尼さんの格好だった女性シンガーが、突然服を脱ぎ捨て、セクシーな衣装で歌いまくり・・・いいのか。

本人たちはしれ〜っとしつつ、100%ゲイ・フェイバリットをカムアウトしたライブといえましょう。観客も超熱狂。まあ、’94年は実際、ニールはカミングアウト、クリスは同棲恋人の死を報じられていますので、すでにバレバレには違いありませんが。
実のことを言えば私はゴージャスなゲイバーのショーみたいなのは苦手なほう。さらっと、しれっと、ノンケのようにしていてくれた方が好きですよ。

 

 

 


●ライブ「グラストンベリー」’00●

 

 これは正確にはセルビデオではなくイギリスの音楽TVか何かで収録したものが流れ着いたもの。
こらーっ!だれだ!編集したヤツ!
リストには14曲あるが、10曲しか入ってないじゃん。しかも、入っていないのは「パニナロ’95」はじめ、好きな曲ばっかり。
ひど〜〜いい。クリス・ファンがまた泣かされた。暴動起こすぞ。だ〜か〜ら〜、クリスがセンターで歌うのは「パニナロ」くらいなもんでしょ。切られたのをクリスが知ったら悲しいでしょう!まあ、今回はイケメン・マッチョ・ダンサーがいなかったから、寂しいかもしれないけど。もしかしてTVに映せないくらいエロかったとか!?
まさか、CM中にやっちゃったんじゃないよね、生じゃないもんな、編集してあったもんな。

同じようなもので、フジロック(‘02)のステージの模様の映像もビデオ化されているらしいけど、何しろ野外ライブは肝心な音が悪いからな〜〜〜(ライブでは、どうしてもクリスは脇役・・・)。購入は考えます。

 




●「POPART」以前のPV集●

 

 PV集(ビデオかLD)は、折々発売されている。おまけ映像などが含まれるので、どうしても持っていないとならない。

@「テレビジョン」・・・「オポチュニティーズ」から「パニナロが全て」まで。曲間に、彼らが世界各地のTVに出演した映像がちょこっとふくまれている。しょっぱなはなんと「夜のヒットスタジオ」。古館イチローの呼び込みで、彼らがあの階段をおりてくる。リアルタイムで見たよ、これ!他の映像でも、意外にクリスが楽しそう!

A「哀しみの天使」・・・アルバム「アクチュアリー」(邦題が「哀しみの天使」だった)からのシングルカット、「ハート」から「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」まで。冒頭に、イギリスで放送された「アクチュアリー」のTVスポットが入っている。静止画像と思いきや、クリスが顔をもぞもぞ動かし、ニールがあくびをして。ジャケットの映像になる。

B「ビデオグラフィー」・・・「オポチュニティ」から「ワズ・イット・ワース・イット」(日本の特典トラック)まで。当時のオールタイム・ベスト。同タイトルのベストCDもあり。実はこの集大成をもって解散などという不穏な噂もあった。

C「ヴァリアス」・・・アルバム「ヴェリー」からのシングルカットPV。「キャン・
ユー・フォーギヴ・ハー」から「イエスタディ・ホェン・アイ・ワズ・マッド」と、「POPART」になぜか未収録の「アブソリュテリィ・ファビュラス」と「ゴー・ウエスト(パート2)」収録。「アブソリュテリィ・ファビュラス」は、イギリスのTVドラマで、多分出演者のズーズーしそうなおばさんたちが、2人のステージに乱入。邪魔しまくります。PSBとおばさんって、水と油!






●超問題作「夢色の幻想」(‘88)●

 

 絶頂期のPSB主演映画という触れ込みだったが、映画的には★半分(ぴあ式満点★5つ中)。監督の昨夜見た夢を映画にしちゃったようなわけわからんストーリーで、PBSファンでないと全部見るのが辛いかも・・・。いや、2人はさほど出ていないので、ファンでも辛いかも。原題は曲のタイトルでもある「It could’nt happen here」(なんてこった!)で、こっちの方が当てはまるタイトル。
いくら彼らのヒット曲を使っているからといっても、ミュージカルでもないし(まあ、ニールは口パクしていますが)、映画としての体裁もない。ダイジェスト版ともいえる「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」で十分!

冒頭、海岸にタキシード&蝶タイ姿で、チャリンコで現れるニール。最後までその理由は明かされない。次に、疲れきった表情(演技じゃなくて、多分、素)でどっかから家出してくるクリス。いったいどこで出会ったのか、いつの間にか2人は一緒にどこかに出発する。いったいどこへ。その間に現れる唐突で訳のわからない脇役のみなさんが演技、演技、演技。クリスがまた素で大爆笑している。一応、ニールは演技しているみたい・・・。結局2人がどこにたどり着いたのかもわからないが。1シーン1シーンに意味も見出せないし、つながりもない、笑えるわけでもない。(だいたい、2人は一言もお互いに言葉を交わしません。ただ、ダラッとつるんでいるだけ!)
どうにも2人の魅力を生かしきれてないよね。2人(せめてどちらかだけでも)の過去の背景でもいいから書いてよ!唯一、盲目の牧師が連れていた子供たちが“テナント&ロウ”ってとこは何かを予感させたのに、続いていないし。ニールが、フられて自殺しに来た海岸でクリスに出会って自殺を思いとどまり音楽に目覚めるとか、まんま、ベタなアイドルサクセスストーリーとか。・・・そんな他愛のないのでいいから。
なら、同じPV監督の「ハート」を映画化すればずっと話が広がってよかったろうに・・・。

でも、こんな駄作でも、“動いている2人を見れる”という理由だけでファンなら必見という、なんとも悲しい事実です。



 


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