BILINGUAL*2-8


The calm before the storm


ニール: 僕らが昔借りていたカントリーハウスでの、ある午後のこと
 (一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



居間の蝶
頭上で突然のくしゃみ
トンボはスイミング・プールをかすめて飛び
犬は餌のために吠えている

もうすぐだよ
僕たちにニュースが届くまで
僕はすぐに行くから
僕は青二才
いつも迷っていた
僕たちにこのニュースが届くまで

雉が飛び立ち、兎が逃げる
雨の中、車が出発する
フライト・パス747
ロッキー・レーンの急カーブを回って

もうすぐだよ
僕たちにニュースが届くまで
僕は間違っているなら
僕が残される人であることに賭ける
涙と脅迫電話
誰に一番義理がある
僕たちにニュースが届くまで

ベイビー、ベイビー、僕が間違っていたと
君に伝えただろうか

 

Written by Neil Tennant/Chris Lowe

Produced by Pet Shop Boys


ニール:これは元々「The news」というタイトルだったけど、これはバカなタイトルだと思った。ある日、僕はスタジオにいて、このトラックをまさに終えたとき、実際に全部演奏するまで、順番に並べないと決めた。プログラミングのクレジットがないのはこういうわけだ。

クリス:音がちょっと乱雑じゃないかと思う。

ニール:この歌は好きだよ。さほど長い時間はかかっていないから。ロッキー・レーンの日曜の午後の、全く正確な記述だ。トンボがプールをかすめ飛んで、サンドラが吠える犬のえさを作り、飛行機が頭上を飛んでいく。いつも君が車に乗ると、兎がアチコチで走っていた。僕たちはニュースを待っていた。むしろ平凡だけど、僕らは、僕らのアルバムがチャートの何位に入るかと言うことに乗り気でなかった。僕は2つの違うやり方でコーラスを歌った。僕はこのアルバムが投げ売られるのを想像した。本当にそれについて思った。

クリス:スマッシュ・ヒッツに戻れよ。

ニール:ロッキー・レーンは、家のネーミングと同じで、ロッキーの将来を象徴している。「全て終わったんだ、君」。

クリス:「君は今太っているけど、40で終わりだ」。最初のころのアンディ・パンディみたいに聞こえる。僕はルービー・ルーが出てくるのを待っている。

ニール:僕にはエンヤみたいに聞こえる。とても牧歌的って意味だ。

クリス:僕はこれにちょっとでも関係があったとは思えない。ここに居さえしなかったから。

ニール:困ったことに、僕が本当に思い出すことができないものは最後の歌詞が意味するものなんだ。「僕が間違っていたと/君に伝えただろうか」。何の意味かわからない。仮定すれば、いろんな意味があるよ。

 (以上、2001年ブックレットより)

 

 

イメージ(アンオフィシャル)ビデオ(You Tube)


 


★用語・人物メモ★


サンドラ・・・ミュージカル「Closer to heaven」を作るために、ニール&クリスと脚本家のジョナサン・ハーヴェイが南イングランドのサリー州に借りていた一軒家スタジオのお手伝いさん(多分、おばさん)。「Closer to heaven」の中のハーヴェイの日記にちょっと出てくる。ゲイ3人で映画を見たり脚本や音楽について話し合ったり、サンドラが彼らをお母さんみたいに世話を焼いたり、修学旅行みたいで楽しそうだった。

スマッシュ・ヒッツ・・・イギリスの“明星”や“平凡”のような、ポップ・ミュージック誌。2007年休刊。ニールがライター&エディターとして働いていたのは1980年前後。知り合ったばかりのクリスもお昼休みに編集部に来ていたらしい。休刊にともなってそのヒストリー・ブックが出版されたが、多分ニールが在籍していたことも歴史の一部として記されているはず(未確認)

アンディ・パンディ・・・1950年代から続くイギリスBBCの子供番組。ルービー・ルーは恐らくそのキャラクターだと思われる。

エンヤ(1961-)・・・アイルランドの女性シンガー。ケルト音楽を基にした独特の癒し系の声が日本でも人気。エフェクトが多くかけられているので、ライブでは再現不可能とされている。


ニールでも自分の作った歌詞の意味を忘れることがあるのか。B面曲はけっこうクリスは手伝っていないことが多いんですね。ほとんどニールの作品って事・・・なのにちゃんとクレジットされているのがクリスのすごいところ。



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