BILINGUAL*2-11


Disco potential


ニール: フルハム・ロードを軽く散歩している気分で
 (一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



赤いホットパンツの脚
彼女が欲しいのはディスコ・ポテンシャルだと、ベイビーは言う
パパは遠くの海岸の株を売る
温度が跳ね上がったビーチに戻っておいで

ディスコ、ディスコ、ディスコが欲しい
ディスコ・ポテンシャルが欲しい

 

Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Pet Shop Boys


ニール:ある夜、僕らはクリス・エヴァンスとガッザとクリスの妹のヴィクトリアと一緒に、街に出かけた。その日は「リチャード&ジュディー」に出演するために出発して、それが続いた。すごく長い夜で、最後には僕らはジャスティン・フリッシュマンの家に行った。彼女はまだデーモン・アルバラーンと一緒に外出していて、そこの地下には男がいた・・ウィーザーのうちのひとりだったかも・・・。僕らは階下に行って、ジャム・セッションをやった。とにかくその次の日、誰かが僕たちがやったジャムした歌を「Disco Potential」と呼んでいたことを覚えていた。僕は全然覚えていなかったけど、すごくいいタイトルだと思った。そんなに時間を置かずに、僕らは「Somewhere」のB面をやるためにスタジオにいた。僕はジャムした内容を覚えていなかったけど、タイトルを使った。音楽は、クリスがケミカル・ブラザーズになった。

クリス:ケミカル・ブラザーズよりプロディジーっぽい。「ファイアスターター」に近い。

ニール:さらに、この中にはその時は外にいたU2の「Discotheque」へのある種の言及がある。それは実際にディスコするボノのような音だと思う。歌詞はタマラ・ベックウィズについてだ。僕とクリスはテレビでタマラ・ベックウィズについてのドキュメンタリーを見たことがある。フルハム・ロードを“ビーチ”と呼ぶのが僕は好きだ。「ビーチに行くの」と彼女たちは使う。そこにはトレンディな店がみんなあるから。

クリス:ユーモアのセンスがあるって事だ。

ニール:「パパは遠くのビーチの株を売る」は、タマラ・ベックウィズの父親がやったことだ。「Disco Potential」の歌詞の意味は、まだ完全に仕上がってない。

 (
以上、2001年ブックレットより)

 



★用語・人物メモ★

クリス・エヴァンス(1966-)・・・イギリスのBBCラジオとテレビの司会者。彼のインタビュアー番組でPSBにインタビューしている。ニールと熱烈なキス(舞台に上がって挨拶のキス)写真があるが。多分ノンケ。

ガッザGazza・・・ミュージシャンと思われるが詳細不明。

ヴィクトリア・・・クリスのすぐ下の、唯一の妹。クリスの仕事場に頻繁に付いてきているので、アシスタント的な仕事をしているのかも。クリスと一緒にいるブルネットの女性は、90%の確率でビッキーである。犬を飼っている(未確認だが「Release」のフォトセッションで、ニールの飼い犬ケヴィンの横にいる犬だと思われる)。お兄ちゃんに悪い虫がつかないか見張っている。既婚かどうかは不明。

リチャード&ジュディー・・・イギリスの民放チャンネル4の番組。リチャードとジュディーは夫婦。

ジャスティン・フリッシュマン(1969-)・・・元スウェードの女性メンバー。結成当時、ボーカルのブレッド・アンダーソンの恋人だったが、その後別れてデーモン・アルバラーンと付き合っている。エラスティカ結成・解散後、現在は建築家。

デーモン・アルバラーン(1968-)・・・ブラーのギタリスト。ブラーの活動休止後、現在はソロやGozzilaなどで活躍。先日、タブロイド誌でPSBと仲が悪いことが伝えられたが、ニールは「ちょっと前に一緒に飲んだから、確執なんてない」と言っていた。多分デマ。

ウィーザーWeezer・・・アメリカのオルタナ・ロックバンド。

ケミカル・ブラザーズ・・
・トム・ローランズ&エド・シモンズ、2人組の、デジタル・ロック、テクノ・ユニット。2007年、フジロックで来日。

ファイアスターターFirestarter・・・プロディジーの曲。ビデオはこちら。

プロディジー・・・イギリスの3人(一時4人)組のテクノ・バンド。1990年結成。現在はバンドでの目立った活動をしていない。

タマラ・ベックウィズ(1970-)・・・アメリカの不動産王の娘で、TVに出ている。ちょっとしたパリス・ヒルトンみたいなものか。

U2
・・・アイルランドの国民的バンド。80年代はUSPSBは仲が悪く、ニールいわく、「安っぽい」(1990年頃の発言)。「Where the streets have no name」と「I can
t take my eyes off you」のミックスで関係は最悪になったといわれたが、クリスは「コンサートでボノに抱きしめられた」というし、U2もこのリミックスバージョンをライブで演奏したらしく、一応は和解しているらしい。「Discotheque」のビデオはこちら。

フルハム・ロード・・・ロンドンの西、ケンジントンとチェルシーにはさまれたおしゃれなショッピングストリート。キングス・ロードの1本北を東西に走っている。アンティークショップも多い。


テレビがあんまり好きでないニールも、テレビの人とのお付き合いはあるようです。でも、こんな風に人のスタジオに行って楽器を弾いたり歌ったりするんですね。なんかすごい…その様子を撮ってたらお宝映像よね。

タマラ・ベックウィズについてはほとんど知らないんだけど、金持ちの娘だっていうだけでTVやパーティに出没するお騒がせ系パーティセレブの一人だと思う。「Shameless」や「Flamboyant」でも、ニールはこういった華やかで注目を集めるバカセレブを苦々しく思う一方、何の努力もしないで注目されることに、実はちょっと憧れているんじゃないかと思うフシがある。もしかしたら1日くらい、パリス・ヒルトンと入れ替わってみたいとか思っていたりして…。



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