FUNDAMENTAL2-1

Miracles

miracles


原文歌詞はこちらでご確認ください



君を見れば
雲は消えていく
君の近くには
雨は降らない
君の近くでは
奇跡が起こる
草はよりいっそう緑を濃くし
川は澄み渡り流れる
君といれば
いつでもどこでも
日の光が差し込み
そして突然

空は晴れ渡る
君のまわりでは
君はいつも
青い空
明るい一日を与えてくれる

雷も、君の前では轟かない
薔薇は君のために咲き誇る
君のいるところで
奇跡は起きる
夕暮れは長く深く
ジャスミンは薫り高く
野良犬だっておとなしくなる
鳥たちは歌い
稲妻も身を潜める
君は突然もたらしてくれる

君がいるだけで
空は晴れ渡る
君はいつも
青い空をもたらしてくれる
明るい一日を
与えてくれる
鳥たちがより高く舞い
日の光が差し
まっさらな一日

君といれば
いつでもどこでも
日の光が差し込み
そして突然

空は晴れ渡り
君はいつも、青い空
明るい一日を与えてくれる
鳥たちがより高く舞い
日の光が差し
(
奇跡が起きる)
鳥たちは
空高く舞い
(
奇跡が起きる)
日の光が差し
まっさらな一日
(
奇跡が起きる)
日の光が差し
まっさらな一日


Written by Adam F/Neil Tennant/Chris Lowe/Dan Fresh Stein


Produced by Adam F and Dan Fresh Stein

 


ニール: ドラムン・ベースとヒップホップのプロデューサーで、LL. Cool Jなんかを手がけたアダムFとの共作。彼が2,3年前に出したアルバム「Chaos」が好きだったんだ。彼の音楽には、非常に映像的なクオリティがある。この曲はほとんど彼が書いたんだ。歌詞はとっても詩的だ。恋をするといかに世界が変わって見えるかってことを歌っている。「奇跡は起こるんだ/君がいれば/夕日はより深く永く/ジャスミンはよりかぐわしく」ソネット(四行詩)みたいだろ。中世の詩人、ジョン・ダンなんかを彷彿とさせる。

 (以上、2003年「PopArt」ライナーより)

 

 


*以下はアメリカのファン・マスターWayneさんのサイトの曲説明を訳したものです。
http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

 この歌には、ニールとクリスの長年のコラボレーター”ドラム&バス”プロデューサーAdam FAdam Fenton) Dan Fresh (Dan Stein, aka "DJ Fresh")が、ポピュラーミュージックを幹にいわゆる"pathetic fallacy(感傷的虚構)" で、もっとも乱暴なヴァリエーションで書き上げた一曲である。("pathetic fallacy(感傷的虚構)"は、人間の気持ち、そして/または、動機の属性を人間でないものに使う文学用語で、特に幸せな太陽怒った海などの自然の非生活属性を指す)
 ナレーターは、「あなたに会うとき、雲はゆっくり流れ」て、「雨はあなたの近くに降らない」で、他のそのような「奇跡」が彼が非常に好きなものが存在するときに起こるかを説明する。 もちろん、そのような奇跡的な出来事は彼の面前で本当に起こらない。彼らは単に恋人の目の中でぼうっとなっているように見えるだけだ。それは実際には"limerence"(愛の初期段階の中で感じる、すさまじい活気の感覚)の定義だ。外界は実際には何も変わらないが、むしろナレーターの内部の知覚以外の世界は彼の最愛の人と共有している。愛のパワーはそのようなものだ。ニールが「It's a new day.」と歌うように。

 「Miracles」はPSBの中でももっとも愛すべき歌だ。ニールとクリスは音楽の最も大きな部分をアダムFの功績にしたが、それは豪華なオーケストラ編成でゆっくり、そっと始まる。Art of Noiseの達人Anne Dudleyのように。 正直なところ、それはマドンナの「Frozen」と強い構造的な類似がある。(ニールはどんな直接の影響も鋭く否定したが、私は、何かによって影響を及ぼされる事は、しばしば人の意識している考えか意志にほとんど無関係であると言い足すだろう。) メロディーはそのような激しいラブソングから予想されるだろうものと同じくらい美しい。短調の和音の波が憂うつの普及している風采をそれに与えるが、まるでナレーターが少なくとも潜在意識下で彼の現在の世界観の非現実的な本質を意識しているかのように。 limerenceと現実の間の暗黙の綱引きが、パワーの多くをこの歌に与える。 (シングル: イギリス#10、イギリスのダンス#1)


 


プロモーションビデオ(YouTube)



PV監督・・・Howard Greenhalgh

ライブ(2003年)(YouTube)




★用語・人物メモ★

 
アダムF(1972-)・・・アダム・フェントン。リヴァプール生まれ。デビッド・ボウイなどともコラボがある。ドラムン・ベース(高速で複雑なリズムと低いベース音を特徴とした音楽のミュージシャン。

ダン・フレッシュ・スタン・・・ステージ・ネームは「Fresh」。イギリスのドラムン・ベースの音楽家。アダムFの「Chaos」を手がけた。

LL. Cool
(1968-)・・・アメリカの黒人ラッパー。映画にも出演。本名ジェームズ・トッド・スミス。

ジョン・ダン(1572-1631)・・・イギリスの詩人。恋愛詩、宗教詩、ソネットを得意とした。

limerence・・・心理学用語。愛の初期段階の中で感じる、すさまじい活気の感覚のこと。ロマンチックな愛の本質への科学的な調査への試み。




恥ずかしいほど、ダイレクトに愛しい君を褒め称えています。アダムFがだいたいつくった、ということですが、ものすごいロマンチストですね、ヒップホップなんかをプロデュースする人にしては。で、そのロマンチックをニール&クリスは大好きで…。イントロが美しいです。



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