NIGHTLIFE1-3

I Don't Know What You Want But I Can't Give It Anymore

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(1999)


クリス:これは多分「I dont know what you want but if I did know I probably wouldnt be able to give it any more」にすべきなんだろうな。真ん中あたりの論理的な言葉が欠けているらしい。
(
一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



欲しいものは手に入れられた?
それがなんなのかわかっているの?気にかけている?
彼は僕よりいいのかい?
君の部屋にいたの?それとも彼のところに?誰かいたのか?
間違っていたと思う?
悪かったと気がついたのか?
長すぎたのか?
僕の気持ちなんてどうだっていいのか?
だって、君は僕の心を傷つけている

どうして欲しいのか僕にはわからない、でも僕はもう何もしてあげられない
何を求めているのか僕にはわからない、でも僕はもう何もあげられない
君は僕の心を傷つけている

暗号解読か
それともただの暇つぶし?それだけのこと?
それならなぜ、君はまた
犯罪現場に戻ったりしたんだ?彼が呼んだのか?
これ以上、僕を責めるつもりなんだね
言い訳を聞かされるんだね
僕たちの行き着く場所は
いつも僕が間違っているって結論なんだ
だって、君は僕の心を傷つけている

どうして欲しいのか僕にはわからない、でも僕はもう何もしてあげられない
何を求めているのか僕にはわからない、でも僕はもう何もあげられない
君は僕の心を傷つけている
どうして欲しいのか僕にはわからない、でも僕はもう何もしてあげられない
何を求めているのか僕にはわからない、でも僕はもう何もあげられない
君は僕の心を傷つけている

君の望みが理解できない
君の望みが理解できない


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by David Morales and Pet Shop Boys

 


ニール:数年前の僕のメモ帳に、「I don't know what you want, but I can't give it any more」と、このフレーズがあった。一種のパラドックスさ。それはラブ・アフェアの終わりについてだ。本当にコミュニケートができない2人の人間についてなんだ。タイトルで言わんとしていることは、僕は君の望むものをあげることができないということ。歌詞は、だれか不誠実な人と、厄介ごと全てのことだ。 それは僕自身の経験から来ている。元々はちょっと違っていて、「if anyone can, the Action Man can(誰でもできるなら、アクション・マンでもできる)」という歌詞が続く。でも僕たちはそれを取り去った。 

 (
以上、1999Literally21より)


 


*以下はアメリカのファン・マスターWayneさんのサイトの曲説明を訳したものです。
http://www.geowayne.com/psbhtml.htm

 NIGHTLIFEからの最初のシングル(少なくともイギリスではアメリカでは「New York City Boy」に続く2番目のシングルだった)は、ボーイズの伝統とは異なり、非常に長い歌のタイトルだ。そして、それは彼らの特権であるスタイルのダンスビートと壮大なオーケストラの派手なパフォーマンスをブレンドした、若干暗い歌詞のテキストブック・スタディだ。(彼らはラブ・アフェアの崩壊の物語と言う。そこには新しいテリトリーはない。) コーラスは、ほとんど、自慢する以外の何でもない・・・それはA-B-A-Bのコード構造でタイトルが4回繰り返されるだけ。そこで、歌詞とメロディーが同じままで、インストゥルメンタルのハーモニーが変わる。単に歌つまり、メロディー、コード構造と歌詞だけとしてとられる。それは、テナント-ロウ・カタログの調光ライトの1つだ。それでも、賞賛せざるを得ないのは、そのように悲劇的で、壮大な雄大さでパフォーマンスされるからだ。アメリカ一つのバージョンは、Club 69ことPeter Rauhoferによって、劇的にリミックスされた。

リミックスについて言えば、2,3のリリースされなかったDavid Morales リミックスは、「If anyone can, the Action Man can」という有名な削られた歌詞(4回リピート)を短いブリッジで含んでいた。これは、60年代後半〜70年代前半の人気漫画のキャラクター/アクション・フィギュアへの言及だ。(ニールはかつてマーヴェル・コミックスで働いていた。Action Manは、彼のコレクションかもしれない。)この歌詞は非常に初期のバージョンから残っていた。そして、それは当初Aquaの悪名高い1997年のヒット「Barbie Girl」に対する答えとして書かれた。しかし、最初は彼の考えだったが、クリスは明らかにそれを嫌った。それで、ニールは新しい「I don't know what you want
」の歌詞を書き起こしたとき、彼らはAction Manのコンセプトを断念した。

(シングル:イギリス15位、アメリカ66位、アメリカ・ダンス2位)
 

 

 


ニール:恋の終わりの歌。2人の人間が心を通わせられなくなることを歌った、苦い歌だ。でもとてもキャッチーな曲でもある。なぜかスペインで人気があるんだよね。演劇的な作品、誰かを尋問するような。シングル・リリースには驚くほどビターな曲だ。こんな曲を出せたのが80年代なんだよね、ザ・スミスがやったように。でも90年代の人々はもっと陽気なものを求めている。この曲は、例えて言うならスパイス・ガールズに対抗して出した。そういう趣旨の作品。

クリス:それは誰もが感じ取るだろうけど、もしそれだけだったら、ポップ・ソングとしては成功しなかっただろ?聴く人がそれぞれに意味合いを見出さなきゃ。

ニール:人は誰しもポジティヴな面だけじゃなくネガティヴな面も受け入れる。対人関係は時に壊れてしまうことがある。一緒に仕事しているある人が、僕に言ったんだ。彼にとって、この今日はとてつもなく大きな意味を持っているんだそうだ。この曲が出たとき、まさに同じ状況だったんだって。関係が破綻して、彼はその女性を信じられなくなってしまった。愛の終焉。彼にとって、それはとても大きな出来事だった。そんなふうに、ネガティヴな曲にも大きな意味があって、ポジティヴな曲と同様、人生のサウンドトラックになり得るんだよ。

 (
以上、2003年「POPART」ブックレットより)


 

プロモーションビデオ(You Tube)
1993年シングルはUKチャート最高15




ライブ(2000年グラストンベリーライブ)(You Tube)




 


―始まった。
ニール:眉毛が見えてくるぞ。
クリス:「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だ。
―変身した。
ニール: このアルバム向けにね。
―クリスがメガネと帽子なしに登場するのは初めてだ。
ニール:そうなの?
―横になるシーンが・・・ 。
クリス:いいね。
ニール:(注射)う〜〜っ。
―このビデオのテーマは
再生
ニール: その通り。監督はペドロ・ロマーニで、2本撮った。彼の撮ったロビー・ウィリアムズのビデオが良かった。変身中だ。映画を参考にしている。34本の映画をね。「時計仕掛けのオレンジ」
―「2001年宇宙の旅」「リディキュール」
ニール:「リディキュール」
クリス:「リディキュール」ね。
ニール:「THX」も。
クリス:ボディ・ダブルだ。
―「THX」とは・・・。
ニール: ルーカスの初作品さ。
―「2002年宇宙の旅」からの引用だ。
ニール: 「リディキュール」からも。代役だよ。
クリス:よく代役を使うんだ。可能な限りね。
―スカートだと言われる。
ニール:スカートじゃなくて・・・キュロットだよ。根元だけ黒いかつらだったね。かつらや眉もいろいろ試したよ。
クリス:マヌケに見える。
ニール:あははは。僕のスカートのほうが短い。
クリス:場面転換だ。
―犬は元気?
ニール: 何だって?
―君の犬は元気?
ニール:言うことを聞かないよ。あんな風に強く引っ張らなきゃならない。この撮影の前に犬を飼って、扱いに慣れたんだ。ミニ・ミーが加わった。

聞き手―クリス・ヒース

 (
以上、2003POPART/DVDコメントより) PV監督・・・Pedro Romhanyl

 

 

★用語・人物メモ★

Action Man・・・1966年発売のイギリス版GIジョーみたいなミリタリー人形。彼らを使った19932006放送のイギリスのテレビ・シリーズもある。

Club 69ことPeter Rauhofer・・・オーストラリア出身のDJ、リミキサー。別名がSize Queenだったり、得意分野がど真ん中のオネハ(オネエハウス)系だったりと、明らかにゲイ・ピープルだと思いますが詳細不明。マドンナ、ブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラなど、大物アーチストのリミックスを手がけている。2000年にグラミー賞(ベスト・リミキサー)を得ている。PSBとは2003年「Break 4 loveで“The Pet Shop Boys + Peter Rauhofer = The Collaboration”として再度組んでいる。

マーヴェル・コミックス・・・ニューヨークのコミック出版社。スパイダーマン、Xメン、デアデビル、ファンタスティック・フォーなどヒット作は多数。ニールはイギリス支社で米語を英語に綴り間違いを直す仕事をしていた。なお、後にスマッシュ・ヒッツに転職後、ニールがマーク・ボランのインタビューを取り付けたのは、ボランがコミック好きだったかららしい。

Aqua・・・デンマークの4人組ポップス・グループ。2001年解散。「Barbie Girlは最大のヒット(歌詞がすごくバカでエロい)。日本ではCMで使われていた「Cartoon Heroesのほうが有名。

Pedro Romhanyl
・・・映像監督。ロビー・ウィリアムズのビデオは調べたけど不明。

A Clockwork Orange(時計仕掛けのオレンジ)」・・・1971年公開、スタンリー・キューブリック監督作品。暴力と社会風刺を描いた傑作。

2001: A Space Odyssey2001年宇宙の旅)」・・・1968年公開、アーサー・C・クラーク原作、スタンリー・キューブリック監督作品。この後全てのSFに影響を与えたと言っても過言ではない傑作SF映画。

Ridiculeリディキュール)」・・・1995年公開。フランスのパトリス・ルコント監督作品。フランス革命直前のベルサイユ宮殿の貴族を描いた風刺映画。


THX1138・・・1971年公開、ジョージ・ルーカスの第1作。大学時代の短編を元に製作された。近未来SF

ニールの犬・・・レイクランド・テリアのケヴィン。けっこうスタジオなんかにも連れて行っている。






 別のインタビューで、この曲のタイトルはニールがそのまま恋人との喧嘩中に言った言葉だと明言していた。深刻な喧嘩の最中なのに、頭の中では「あ、これ使える、メモしなきゃ」と思ってしまうソングライター魂が悲しい。
 とにかくこの曲はすごく面白いPVが印象的。いつもまったく異なった外見のニールとクリスを、何ゆえそっくりなコスプレにしようとしたのか・・・詳しくは分からないけど、イヤイヤながらもやっている(やらされている)ところがすごくラヴリー。



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