PLEASE1-

Love comes quickly

love


クリス:もっと早く来るようにならないのかね?
(
一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください


遅かれ早かれ
誰にでも突然訪れるもの・・・
誰にでも

石のように重く孤独なまま
生きて行くつもり?
愛するときも働くときも
ひとりで生きて行くつもり?
そうさって、君は言うけれど
それが本当とは思えない
だって、君は気がつかないけど
すぐそこで君を待っているんだ

君がどんなでも
愛は突然やってくる
そして君は逃げられない
愛はすぐに訪れる
君がどんなでも
すぐに恋に落ちるんだ

ぜいたくな暮らしをしたいのなら
そうすればいい
禁断の快楽を味わえばいい
そうしたければどうしたって
世界の果てまで飛んでいくことができる
でも、そこでいったい何が得られるんだ
だって、君は気がつかないけど
すぐそこで君は出くわすんだ

君がどんなでも
愛は突然やってくる
そして君は逃げられない
愛はすぐに訪れる
君がどんなでも
すぐに恋に落ちるんだ

笑い飛ばすかもしれないけど
僕は経験で言っているんだ
ロマンチックに見えて
防ぎようがない
愛はいつでも君を追いつめてくる

遅かれ早かれ
誰にでも突然訪れるもの・・・
誰にでも

世界の果てまで逃げても
そこでいったい何が得られるんだ

愛は突然やってくる
君がどんなでも
そして君は逃げられない
愛はすぐに訪れる
君がどんなでも
すぐに恋に落ちるんだよ


Written by Neil Tennant/Chris Lowe/Stephen Hauge


Produced by Stephen Hague

 


ニール:これはカムデンのスタジオで、「Im not scared」を書き始めた日の同じ夜に書いた。両方ともすごくムーディだ。その晩、僕たちは美しいイタリアン・ディスコのムードだったんだ。 1984年か1985年の初め、レイ・ロバーツのスタジオでの仕事の終わりごろ、まさしくそれは今まで僕らがやってきたものより円熟した音だった。僕はいくつかのコードを演奏し、クリスはコードを面白くしたバス・ノートを演奏した。僕はすぐに“ooo-ooo-ooo”というコーラスを思いついて、適当な言葉でメロディーに合わせて歌った。僕らは本当に、本当に、この歌が好きなんだ。僕はヒット・シングルを書いたと思った。そのあとすぐ、僕らはEMIA&Rヘッドのデイヴ・アンブローズと会うことになった。それから僕らはEMIのオフィスからフルハム・ロードのパブに運転しなくてはならなかったんだけど、彼はそこで、南米でデュラン・デュランの切手を出すという男に会うというんだ。僕は「僕らがやった新しい曲を聴いてくれないと。すごくいいですから。」と言った。彼に実際、何かを聞かせるのは、すごく難しかった。僕は車の中でそれを諦めたのを覚えている。とにかく、僕たちがフルハムのパブに着く時までに彼は、僕たちにサインするつもりであると告げたけど、彼は本当にそれがどんなに素晴らしい曲であるかどうか聞いてからそうしたとは思えないから、僕はちょっとイライラしたね。そのテープには「Beautiful beast」という曲も入っていて、これはまるでキャンプでナンセンスで、「君は僕を罠にかける、君は美しい野獣♪」という歌詞で僕らはいつも笑っていた。すごくつまらない旋律だったけど、デイヴ・アンブローズは好きだったね。それで、僕は一番素晴らしくクールだと思える「Love comes quickly」を彼に聞かせようとしていた。彼は何も言わなかったけど。多分、僕らは「Beautiful beast」にサインをもらったんだと思う。でも、スティーブン・ヒューグはこの歌がいいと思っていたので、僕らはこの曲を「Please」のためにレコーディングした。彼はプロダクションで偶然のことをやったんだ。

クリス:このトラックでシーケンサーを使った、そして、シーケンサーは16分の1までバス・ラインを移動させた。結果、彼が処理したようなビートの演奏になった。

ニール:これと「Two divided by zero」は、アルバムで僕たちがやりたかったこと、すごくエレクトロニックなトラックにしたかった。ミドル・レンジのシークエンサー・パートが全て一緒に抱え込んで、すごく素晴らしくなる。僕らは左右に動き回る手拍子が好きだ。前から大好きなシャロン・レッドのレコード「Never Gonna Give You Up」みたいで。

クリス:しかもハイ・ストリングだ。

ニール:これはハイ・ストリング・ラインの初登場だ。僕たちがそれ以来作ったほとんどのあらゆるレコードに現れる。 スティーブン・ヒューグは、僕たちはミドルビットであるべき、と言った。彼は正しい。それで、「ばかばかしく思えるのは承知の上で」と、彼は最初の2コードを書いた。

クリス:すごく良かったけど。

ニール:それが、作詞作曲のクレジットが“テナント・/ロウ/ヒューグ”である理由だ。 また、僕たちは、サックス・ソロが必要だと思った。いつも人々を分類する必要性も・・・。

クリス: 80年代だ。

ニール:・・・僕たちはRoxy Musicからアンディ・マッケイをサックス・プレーヤーとして連れてこようと思った。それで、アンディ・マッケイは奥さんと一緒にやってきた。彼の奥さんはホントのロック・ワイフですばらしかったね。僕らは彼女とのおしゃべりにほとんどの時間を費やした。アンディ・マッケイは何時間か演奏して、僕らはそれをフェード・アウトさせてよく使ったものだ。すごくいい部分だね。僕らはスティーブン・ヒューグと一緒に手がけた12インチ(dance mix)が欲しかった。もっとイタリアン・ディスコっぽいやつ。それ以上のものが欲しかった。アセテート盤に録音して、クリスと僕はよく行っていたチャリング・クロス・ロードにあるクラブ“Jungle”に出かけて行って、DJにそれをかけさせた。すごく、すごくエキサイティングだった。ダンスフロアは人でいっぱいだったよ。スティーブン・ヒューグは「it may seem romantic/and that's no defence/ love will always get to you
ロマンチックに見えて/防ぎようがない/愛はいつでも君を追いつめてくる)」の歌詞で困っていたのを覚えている。歌は全部、誰かと突然恋に落ちて、抗えないことについてだ。僕はこれを豪華でロマンチックに書いたが、僕の人生についてじゃない。今思えば、これは恋に落ちた僕の友人のことだと思う。トラウマ的に関係が始まって、いつも性急で、そして大泣き。驚きについて歌っている。誰かと恋に落ちたら、それは完全に破壊的だ。安楽な生活をしていて、突然、すべてが逆転する。 君のすべてのプライオリティが変化する。 でも歌には、それが起こった後、これまで本当に生きて来なかったと突然わかると書かれている。

 (
以上、2001年ブックレットより)


 


クリス:実は今でもこの曲は傑作だと思っている。ギターのパワフルなコード展開が秀逸だ。

ニール:僕たちが書いた最初の美しい曲。初めて本当に美しいと思えた曲だ。EMIと契約を結ぶにあたって、A&Rのヘッドだったデイヴ・アンブローズのオーディションを受けた時のことを思い出すよ。彼は車の中で僕たちのデモを聞いていた。フルハム・ロードのパブに行く途中だったんだ。南米のどこかの国で、デュラン・デュランの切手を出そうとしている男に会うために。運転中のデイヴに向かって僕は言った。「黙ってこれを聞いてくれよ、すごくいいんだから。」僕はボリュームを上げ、彼は「そうだね、なかなかいい。」とか何か言って、また南米のデュラン・デュラン切手野郎の話を続けるんだ。今思えば、あれは何かの例え話だったのかもしれないけど・・・まあとにかく、この曲はいつでも僕たちのお気に入りだ。クリスも僕も、この曲をシングルに推していたんだよ。スティーブン・ヒューグがプロデュース面でとてもいい仕事をしてくれた。今でも素晴らしいサウンドだと思うよ。僕らは常に・・・。

クリス:でも、大してヒットしなかった。

ニール:けど、僕は「ビーイング・ボアリング」も好きだよ、あれも大してヒットしなかったけど。

クリス:本人たちにとってベストな作品が、常にビッグ・ヒットとは限らないってことだね。
 
 (以上、2003年「POPART」ブックレットより)


 

プロモーションビデオ(You Tube)




TVライブ(1986年)(You Tube)




1986
年シングルはUKチャート最高19



―アートだね
ニール:そうさ
―これの意図は?
クリス:・・・わからないな
ニール:パフォーマンス・アートかな。純真な人々を表現している。よく覚えていない
―セクシーだ
クリス:そうだね
ニール:クリスが乗っているのは、空中ブランコで使うネットだ
クリス:高い所だったが、当時は恐くなかった。この語、ニールの閉所恐怖症に合わせようと思って、高所恐怖症になったんだ。次は閉所恐怖症だ。
ニール:うふふふふ
―本当に眠っている
クリス:寝顔の初公開だったよ
ニール:アメリカのTVショー的なこの照明は気に入っている
クリス:髪型がよくなっているよ
ニール:ヘアメイクにお金をかけたからね
クリス:んふふふ
ニール:これはクチパクで収録したんだ。撮影中、誰かが僕に手を振った。マネージャーのトムだと思う。興奮気味に僕を呼び、“ニール、ニール、ニール!この曲がアメリカのヒットチャートを上昇中だ”。僕は平然と“そうか”。彼は必死になってアメリカのラジオや宣伝の重要性を説いたよ。このビデオを収録中の出来事さ。興奮したね
クリス:今聞いてもいい曲だ
―ビデオ作りは楽しかった?
クリス:楽しんでいる奴はいないよ。時間がかかるからね
ニール:これはそうでもなかった。2人を別々に短時間で撮って、編集しただけだからね
クリス:早朝からの撮影だったが・・・朝食を食えたし、悪くはなかったな
―悩ましい目だ

聞き手―クリス・ヒース

 (
以上、2003POPART/DVDコメントより) PV監督・・・Erick Watson

 

★用語・人物メモ★


デュラン・デュラン・・・1978年結成の男性ポップ/ ニューロマンチック・グループ。80年代が最盛期だが、現在もオリジナルメンバーが再結成をしている。個人的には、低迷時代にしかもちょっとしかいなかったウォーレン・ククルロの過剰っぷり(ゲイなんじゃないかと思わせるキャンプさ)に興味があります。今何しているのかな。

A&R
・・・アーチスト・アンド・レパートリーの略。レコード会社において、
アーティストの発掘・契約・育成とそのアーティストに合った楽曲の発掘・契約・制作を担当する。

Sharon Reddシャロン・レッド(1945-1992)・・・アメリカのハウス・ミュージック・シンガー。

Roxy Music・・・1971年、イギリスで結成。メンバー・チェンジは多いが、ブライアン・フェリー、ブライアン・イーノ、アンディ・マッケイ、フィル・マンザネラなどが主要メンバー。

アセテート盤・・・製品盤の前やプロモーション用に使用する安く高性能なアナログ・レコード盤。

チャリング・クロス・ロードにあるクラブ、“Jungle”・・・検索するがヒットなし。21 Earlham Streetに同名店あり。




 恋愛の危険さを歌った歌だよね。甘いだけじゃなくて、危険な香りがするのよね。でも恋は誰でもするもの、その度合いはいろいろだけど。ストーカーや刃傷事件にまで発展する場合もあり得るしね。いつも地味な人ほどそうなる可能性が高いみたい。恐いわア。でもやっぱりこういう歌詞を“ベタでなんだか恥ずかしいわ”って思うのは、時代のせい?

 曲は本当に綺麗です。PVのニールはすごく男前だし(ちょっとスパンダー・バレエのメンバーか紳士服の広告みたいけど)、バク睡するクリスはめちゃめちゃかわいい&セクシー。女性が出てくるので一般受けするノンケっぽいし。



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