VERY2-8

Decadence


クリス:映画のために作った曲だけど、映画は駄作だった
(
一言コメント:1999)

 

 


原文歌詞はこちらでご確認ください



君は何にも気にしないんだね
それで、君は愛を気にかけないんだ
僕に戻って欲しいなら
君は変わるべきだ
刹那の金について話すのはやめた方がいい
愛のことを考えるんだ
僕に戻って欲しいなら
君は変わるべきだ

良い方に変わるほうがいいよ
それはドルやセント以上お金がかかるけど
僕から教わればいい
この堕落を
終わらせなくては
このデカダンスを

君は他人を気にかけない
それで、君は痛みがわからない
僕に戻って欲しいなら
君は変わるべきだ

良い方に変わるほうがいいよ
常識を使うことをしなければ
僕から教わればいい
この堕落を
終わらせなくては

堕落は致命的だ
それは終わりの始まりだ
正当防衛の
褒められないよ
この堕落を

君は現実を気にかけない
君はよそよそし過ぎて、妙だ
僕に戻って欲しいなら
良い方向に変わった方がいい
それはかなり強烈かもしれない
気まぐれを止めるんだ
君はこの世紀末の偽りを
やめなければならない

堕落は致命的だ
それは終わりの始まりだ
だから
褒められないよ
この堕落を


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Pet shop boys
 


ニール:僕の意見では、ひょっとしたら僕たちの一番良いB面かもね。僕は、バーナード・サムナーが僕に言ったのを覚えている。「このトラックはB面にするには良すぎるよ」って。そうだよね。僕たちがスティーブン・バーコフの自身の芝居の、ジョーン・コリンズを主役にした「Decadence」という映画ためにテーマ・ソングを書くよう頼まれたから、これが生まれた。スティーブン・バーコフとジョーン・コリンズのアイデアが気に入ったから僕たちはこれを書いた。映画に関しては何とも言えない。僕の歌詞は実際にいた以前の友人についてなんだ。彼は誰にもおかまいなしで、お金には貪欲だった。デカダンスはよく、何かローマ帝国のようなものの終わりを予示する。それで、この歌は時代の終わりとの誰かの個人的なふるまいを例えている。この場合、友情はぼろぼろに崩れる。 誰かとの関係を持つことができない。彼らは本当のことを言うことができないから、彼らのふるまいは全く利己的だ。僕が作詞した時、クリスは「うわ、ダメ!反デカダンスの歌じゃん。全然いいと思えない」と言った。

クリス:僕の全てはデカダンスだ。それは良いでしょ?

ニール:それには、僕の最ももったいぶった歌詞の1つがある。「stop this caprice/you've got to cease/ this fin-de-si
ècle pretence気まぐれを止めるんだ/君はこの世紀末の偽りを/やめなければならない)」ってところ。19世紀の終わりの世紀末は退廃的な期間と見なされている。どんな時代の終わりもちょっとデカダンスな期間さ。音楽的に、歌はアレサ・フランクリン「I Say A Little Prayer」の最初からのサンプルをベースにしている。それが全ての出発点だった。

クリス:僕は、有名な音楽からサンプリングして、その周りに組み立てるのが好きだ。でも、いつもサンプルのままで置きたいと思うのに、ニールはいつもそれを取り出したがる。

ニール:君はインスピレーションとして何かを使うだけだ。結局、僕たちがそれから取ったものは全てリズムだ。 コードはそれに基づいていない。でもそれがなければ、僕たちはそのリズムでは作曲していなかった。僕たちは本当にこのトラックを入れた。僕たちはJohnny Marrtoに来てもらって、ギターを演奏するように頼んだ。彼はまさしくジョニー的だった。彼が端から端までスウィングすると想像できるだろう。で、僕たちはリチャード・ニールズに小さいオーケストラのためのストリング・アレンジメントをやってもらった。僕たちは、それが艶っぽく聞こえて欲しいと思った。 僕はいつもグランド・コーニシュでロールス・ロイスのオープンカーを運転するのを考える。これはそういう風に演奏されるべき音楽だ。これには、素晴らしいイントロがある。僕は最近、ビリー・ホリデーのアルバム「Lady in Satin」を聴いていて、全てのシングル曲がこういう風に始まることに気がついた。これを書いた後に、映画のラフカットを見たけど、僕たちはそれが気に入らなかった。そして、僕たちはこの曲のためには、B面に載せる他に何もしなかった。さらに僕たちは、コントラストを示すより、A面のような音でB面をやる段階にいた。「Shameless」が「Go West」のB面のように、これは「Liberation」のB面だ。

 (
以上、2001年ブックレットより)

 

イメージビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)



 

★用語・人物メモ★

バーナード・サムナー Bernard Sumner(1956-)・・・ニューオーダーのボーカル。PSBとはバーニーがジョニー・マーと組んだエレクトロニックで何曲かコラボしている。

スティーブン・バーコフ Stephen Berkoff(1937-)・・・ロンドン生まれの俳優、映画監督。Decadence」は1994年の映画化。元になった芝居は1981年初演。映像はこちら。

ジョーン・コリンズ Joan Collins(1933-)・・・ロンドン生まれの女優。ソープオペラ「ダイナスティ」でスターに。

アレサ・フランクリンAretha Franklin(1942-)・・・アメリカのソウル歌手。「I Say A Little Prayer(邦題「小さな願い」)1967年のディオンヌ・ワーウィックがオリジナル。アレサ・フランクリン1968年にカバー。ビデオはこちら。

ビリー・ホリデー Billie Holiday (1915-1959)・・・アメリカの偉大なジャズ歌手。代表曲は「奇妙な果実」。「Lady in Satin」は1958年の代表的アルバム。




 ポップやダンスとは対極のすごくロマンチックな雰囲気のある曲。アルバム「Behaviour」にはいっていてもおかしくない。“デカダンス”って言葉はすごくニールっぽい。



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