YES 1-

Beautiful People

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ドイツ限定

                            
原文歌詞はこちらでご確認ください



都市生活は僕をダメな男にする
街はすべてが狂っている
今すぐ逃げなきゃ
違う方法で僕は人生を過ごす
完璧な自分を夢見るのは
ただの幻想だろうか?

僕は
美しい人々のように生きたい
美しい人々のようにやってみたい
美しい人々のように行動したい

最新の雑誌を買って
夢を叶えたいと思う
完璧な家庭と完璧な子供たち
落ち目の人生は嫌だ
それはただの幻想だろうか
それともこれが現実なのか?

僕は
美しい人々のように生きたい
美しい人々のようにやってみたい
美しい人々の行動したい

今、僕は自分を理解できる
周りを気にすることなく
太陽は輝き、とことん浪費する
緑色で健康的な新世界
それはただの幻想だろうか
それともこれが現実なのか?

僕は
美しい人々のように生きたい
美しい人々のようにやってみたい
美しい人々の行動したい


Written by Neil Tennant/Chris Lowe


Produced by Xenomania




ニール: Closer to heaven」を僕らと書いたジョナサン・ハーヴェイが「Beautiful People」というテレビのコメディ・シリーズを書いていたので、「Beautiful People」は生まれた。ちょうど僕たちが、デモをやり終えていたとき、彼はメールを僕たちに送って、僕はメールを受け取った。僕たちが、そのためにテーマ曲を書いてくれるかどうか尋ねて来たから、僕たちは「Beautiful People」という歌を書いた。 それから僕は、詞を作ったと、彼にメールを返信した。彼は、本当にアッパーで、ハイ・エナジーでディスコぽいものが欲しかったと言った。僕たちが書いたものはそんな感じじゃない、と言った。僕たちはちょっと悲しくてちょっとメランコリーに聞こえるものを書いたんだ。僕はOasisの「Royle Family」のテーマ曲を例にあげた。とにかく、彼らはそれを欲しがらなかった。僕たちもブライアン・ヒギンズもこの曲が気に入っていた。最初に彼に僕たちが書いた曲をプレーしたときからね。僕たちは本当にこの歌を気に入っていた。

クリス: 完全に出来上がっていた。

ニール: 僕はいつも、もう少しフォークっぽくなるように、僕たちのデモを考えている。

 

クリス: 僕にはフォークっぽくは聞こえなかった。 最初の目的はR&Bだった。かなりソウルフルなコードだ。的確なアレンジメントが既にそこにあった。

ニール: 僕はそれを再度歌ったかどうかすら確信できない。とにかく、フォークとソウルはMamas and Papasで出会った。現在でさえ、バッキング・ボーカルは、Mamas and Papasに似せるべきだった。僕たちがこの歌を書いたとき、僕は部分的にとても気に入っていた。残念ながらデモで僕がやったギター・ソロは、ボツになってしまった。僕たちがXenomaniaとこの曲に取り組んだとき、クリスは、本当にこれに夢中だったけど、僕はそんなに執着してなかった。シンパシーのようなものを失ってしまったようだ。それから僕たちは、素晴らしいオーエン・パレットのオーケストラ編成を得て、ジョニー・マーもプレーした。で、突然、すべてに意味を成した。僕は、ドラムが以前は大き過ぎると思った。今や、それは完璧だ。おかしなことに、歌詞は全く異なる相関関係であること以外は「Love etc.」と同じメッセージだ。

Love etc.」は金や名声では幸福にはなれないだろうということを言っている。「Beautiful people」は、リッチで、有名であることを願っている誰かだ。僕はそれを歌っている一人の女性を想像する。彼女がロンドンの雨の中、バス停のそばに立っていると想像する。実際、ホテル・リッツの近くのグリーン・パークにバス停がある。そこには後ろに新聞や雑誌のスタンドがある。そして、彼女は雑誌売場を見る。雨は強く降っていて、彼女は忌々しいバスを待っている。交通渋滞している。彼女は買い物袋を抱える。そして彼女はHello!マガジンやHeatマガジン(注:どちらもセレブのゴシップ誌)を見て、「美しい人々のように暮らしたいと思う」と考える。それはジョナサンのシリーズの主題を理解できている。 それは僕たちが時々「Decadance」のようにやる同じプロダクト・ランジ(製品較差)から来ている。それに関しては同じ種類のものに感じる。すべてを考えながら、彼女はバスに乗り、家に帰って夕食を作るだろう。

(以上、Literally 3420097月より)




テナント「僕たちの友人、劇作家のジョナサン・ハーヴェイが、"Beautiful People"という新しいテレビ・コメディ・シリーズをやっていると言った。僕たちに、そのための曲を書いてくれないかということだった。それで、僕たちはそのタイトルで曲を書き始めた。それはすごく速くまとまった。シリーズの脚本をざっと見て、いかにして世界がグラビア写真誌にもたらされるかというアイデアが浮かんだ。僕たちはこれをジョニー・マーにプレーしてもらった。彼は素晴らしい。本当に速攻で歌を聞き覚えた。彼が車のトランクからハーモニカを持ってきたので、アルバム全体に渡って、何か所か、ファンタスティックなハーモニカがある。」

(
以上、Big Issue in the Northより)




60
年代ポップスから60年代のジェームズ・ボンド映画の音楽にリンクする曲で、メロディ・ラインが非常に美しい人間賛歌だ。「Behaviour(90)以来常連になっているギタリスト、ジョニー・マー(ザ・スミス)の参加も嬉しい。元々PSBがミュージカル「Closer to heaven(2001年ロンドン初演)で組んだ劇作家ジョナサン・ハーヴェイが音楽を担当したコメディ番組「Beautiful People」のテーマ曲用に書き始めた曲だという。
「ジョナサンから番組のテーマ曲を書いてみないかとEメールを貰った時、ちょうど1曲書き終わったところだったから、じゃあ次は” Beautiful People”という曲を書こうということになって、書いたんだ。僕らはとても気に入っていたんだけど、番組側はディスコ調の曲を求めていて、結局使われなかった。曲を書く前に打ち合わせたわけではなかったし、構わないと言ったよ。でも、ブライアンは聴いた瞬間に気に入ってくれたし、ゼノマニアの2人のミュージシャンが60年代のビートを付け加えてくれた。その結果、60年代のママス&パパスを彷彿とさせる曲になったんだ。さらにオーウェン・パレットのオーケストラ・アレンジを入れた。彼はラスト・シャドウ・パペッツのアルバムのアレンジを担当しているのだけど、素晴らしい内容だった。今回オーウェンはこの曲と、”Legacy”をアレンジしてくれた。こういったレトロな曲は、僕らには珍しい。ゼノマニアがこういった方向性を持っていたんだ。確かに60年代の映画音楽のようだね。」(ニール)

 (以上、2009年「YES」ライナーより)

 

 

ビデオ(アンオフィシャル)(You Tube)




★用語・人物メモ★

Beautiful people・・・2008年にBBCで放送されたドラマ。ゲイの少年が主人公で、「美しい人々のように生きたい」という歌詞はまさに主人公の台詞。脚本は「Closer to heaven」で組んだジョナサン・ハーベイ、エグゼクティブ・プロデューサーに「Absolutely Fabulous」のJon Plowman。本来このドラマのメイン・ソングになるはずだったが、結果的にボツに。でも、ゲイが好きそうな曲がたくさん劇中で使われていて、サントラにはPSBの「Somewhere」も含まれている。ゲイのコメディ・ドラマが国営放送で流せるあたりは、さすがイギリス。

Mamas and Papas1960年に活躍したアメリカの4人組のフォーク・グループ。代表曲は「夢のカリフォルニア」。中心メンバーはフィリップス夫妻。娘のビジョー・フィリップスは女優。

オーエン・パレットMichael James Owen Pallett(1979-)…カナダの作曲家、ヴァイオリニスト、ポップ・ミュージシャン。2005年、人気ゲーム「ファイナル・ファンタジー」のアルバムで世の中に広く知られるように。2008年のThe Last Shadow PuppetsのアレンジメントでPSBの目に留まる。2009年にはほかに、MIKAのセカンド・アルバム「The Boy Who Knew Too Much」にアレンジ&ヴァイオリンで参加。

The Last Shadow Puppets…アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーと、ラスカルズのマイルズ・ ケインによって2007年に結成されたバンド。アルバムは全英ナンバー1に。




 内容は強い生活向上への意志を感じられるが、それに反して曲調はちょっとだけ不安な精神状態。そのパラドックスはいつものPSB。ここでもジョニー・マーの功績は大きい。
 
 あまりワタシの好みの曲じゃないけど、ドイツのレコード会社からの要請でドイツでシングル化されたところを見る限り、ドイツでは好まれるタイプの曲なのかも。



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