YES

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2009. March.18 (JP)/March.23 (UK)

 

英国が世界に誇る、無敵エレポップ・デュオ、ペット・ショップ・ボーイズの新作が遂に完成!06年の前作 「Fundamental」 がPSB独特のギラギラするような「あざとさ/ド派手なシアター性」を目いっぱい打ち出したアルバムだったとするなら、今回の最新作「Yes」はその「対」に位置するようなアルバム。カイリー・ミノーグ、ガールズ・アラウドetc.を手掛けた「現UK随一の敏腕ポップ・プロデューサー」=ゼノマニアを導入しつつも、全体のサウンド感はむしろ「控え目でアート志向、内省的なPSB」の側面を目いっぱい打ち出したような作風に。あえて比較するなら、90年の「Behaviour」や、99年の「Nightlife」に近い感触かも。
 更には、本作にも02年の「Release」でコラボしたジョニー・マーのギターがかなりフィーチャーされていて、PSB独特の「華やかなサウンド感の中にも、どこか哀愁漂う歌メロ」が各所でリリカルなトーンをアクセント付けている。歌詞面でも「物欲よりも愛(あの「Rent」の世界とは真逆!)」を繰り出す先行シングル「Love etc.」をはじめ、各所に「さりげない自信と肯定」が見え隠れする熟成作。あの「West End girls」で大ブレイクして以来、今年でちょうど25周年。ブリット・アワードでも功労賞を受賞することが決まった。

●前作から約3年ぶりになる今回の新作「Yes」は、あなた方PSBと、ゼノマニアとの共同プロデュースで制作されたんですよね。これまでスティーヴン・ヘイグ(ニューオーダー。PIL etc.)やトレヴァー・ホーン(ポール・マッカートニー、ティナ・ターナー、グレイス・ジョーンズ etc.)、シェップ・ペティボーン(マドンナ、ジョージ・マイケル etc.)など、数多くの名プロデューサーたちと仕事をしてきたあなた方ですが、今回はなぜゼノマニアを起用しようと思ったんですか?

(ニール・テナント)「僕らの場合は、常にそれぞれの作品用に書いた新曲群の傾向によってプロデューサー選びをする主義なんだけど。今回の新作に関してはPSB本来のポップ性、強力なメロディに焦点を合わせた作品にしたかったからだよ。前作の「Fundamental」がすごく意味深で、構築性を意識した作風だったからね。今回はもっとポップ特有のイノセンス、ピュアなエナジーを引き出したアルバムにしたかったんだ。それにここ数年僕らが書きためてた新曲群も、どちらかというとポップよりのそれが多かったし。そういう最近の自分たちの傾向を考えた時、ブライアン(・ヒギンズ。プロダクション・チーム=ゼノマニアの主要人物)だったわけ。彼は現UKポップ界においては、文句なしに最高の腕を持つプロデューサーだからね」

●ゼノマニアと言えば、彼らとは今回、作曲面でも共作しているんですよね?

N
「そう、「Love etc.」「More than a dream」「The way it used to be」の3曲をね。こんな風に赤の他人と作曲面でまで共作をするのは久しぶりなんだけど、こういう馴れないことをたまにするっていうのも、ここ数年の自分たちのパターンを打ち破るきっかけになったと思う。おかげで僕らの創作メンタリティ自体もすごくリフレッシュされたし。」

●さらに、今回のレコーディングには、あのジョニー・マーもかなり大々的に関わっているそうで。彼も作曲面に関わったんですか?というのも、彼がギターを弾いている「Beautiful People」とか、歌メロまで「スミスっぽいな」っと感じたからなんですが。」

(クリス・ロウ)(隣のニールに)でもあの曲の歌メロを書いたのはお前だよな?」

N「そう、あのメロディは100%僕だよ。今回ジョニーにはギターだけをお願いすることにしたんだ。だから今作でジョニーのギターが入っているのは君がさっき挙げた「Beautiful People」と、「Did you see me coming?」、それと「Building a wall」・・・の3曲だっけ。」

C
「いや、もう1曲、「Pandemonium」もそう。だから今回は全部で4曲だな。ジョニーと本格的なコラボをするのは、02年の「Release」以来なんだけど、僕がジョニーを好きなのは、彼のギター・スタイルがロックだけに限定されていないからなんだ。ポップ的なギター・プレイをしてもさるげなくてセンスがいいし、ファンキーなギターを弾かせてもかっこいい。」

N「うん。それにリズム・ギタリストとしても、すごく正確なプレイヤーでもあるしね。その辺のセッション・ミュージシャンみたいに、ちょっと変わったパートや凝ったパートになると適当にごまかして弾いたり、みたいないい加減なところがないし。なんて言うか、軽快でスウィング感があるんだよな、ジョニーのギターって。その辺も通常のロック・ギタリストとは決定的に違う点だね。という意味でも、ジョニーは僕らにとって、すごく信頼できるコラボレーターなんだ。」

●解りました。で、今回ジョニー・マーを再び導入する気になったのは、やはりアルバムに「アコースティックなタッチ」を加えたかったからなのですか?

C「いや…僕個人としてはとくにそれを意識したつもりはないんだけど。でも今作には音数の少ないバラッド系もいくつかあるから。あの辺のトラックからそういう印象を受けたのかも。」

N「とはいっても、今作のサウンドの基盤はあくまでエレクトロニック、なんだけどね。僕らの音楽って実は生楽器も結構使われていたりするんだけど、表向きにはそれがあまり目立たない構成になっている場合が多い。こういう面も実はPSBサウンドの特徴のひとつなんだ。で、そういう一見純エレクトロニックなサウンド感の中に、ジョニーの生ギターやハーモニカを強調した曲がいくつかあるっていうのも、アルバムのアクセント付けになっているんじゃないか?と思ったんだよ。でも最近の某英誌のレヴューを読んでみたら、最初から最後まで「ジョニー・マーのギター」のネタで終わっているんだよなぁ(苦笑)。何かまるでぼくら2人はこのアルバムの制作にすら関わっていない、みたいなトーンでさ。」

C「へえぇ(笑)。でも、ジョニー・マーのアルバムって書かれなかっただけ、まだましなんじゃないの?」

N「(苦笑しながら)にしても、よくあんなレヴューを、あの雑誌の編集長は平気で掲載したもんだよ。あのアルバムをまともに聴きもしないで書いた、っていうのが丸見えだもんね。あの記事。僕だったら「即、書き直せ」って突っ返してたレベルの評論だな。」

●さすが元編集長、私も気をつけます…。

N「()大丈夫、大丈夫。君へのあてつけじゃないから。」

●で、前作「Fundamental」がサウンド面でも歌詞面でも、PSB特有の「あざとさ/華やかさ/シアター性」を目いっぱい打ち出したアルバムだったとするなら、今回はむしろ「アート性/控え目/内省的なPSBの側面」を打ち出してきたアルバムかな、という気もしたんですが。いかがでしょう?

N「内省的なPSBの側面か…確かに前作「Fundamental」にはいわゆる内省的なバラッドは少なかったような…改めて考えてみたら前作の中で内省的な曲なんて一曲も思い当たらない()。やばいな、こりゃ。だから多分、君の読みは当たっているかも、今回の「Building a wall」や「King of Roma」みたいな自分の内面を曝け出すような告白バラッドは、確かに前作にはなかったようなタイプの曲かもしれない。」

C「「Vulnerable」も確実に独白調だよな?」

N
「だな。(あわてて付け加える)でも必ずしも僕の個人的な告白ではないんだけどさ。」

C「そんなにムキになって否定するとかえって疑われるぜ。」

()。一方、今作には「All over the world」や「Did you see me coming?」、「Pandemonium」みたいなドラマティックなエピック・ディスコ腸もあったり、各トラックの曲調も「明/暗」「静/動」のバランスが非常によく取れた作品、聴けば聴くほど視界が広がっていくようなアルバムなんですが。今作を作る際、あなた方が頭に描いていたコンセプトみたいなものはあったんでしょうか?

N「いや、今回のアルバムはそういうある特定のテーマに沿って創った作品じゃないんだ。そういうトータライズされた構築性は、前回のアルバムの方がより明快に出ていた訳だけど。今回はさっきも言ったように、ポップのイノセンスを強調した作風にしたかったから、トラックによって曲調も歌詞もランダムだと思うし。あえて言うなら、最近の僕らが気に入っているあらゆるスタイルのエレ・ポップを、今のPSB流感覚で形にしてみた、って感じかな。」

●じゃあ例えば、今作を作る上でインスピレーション源になった音源作品/映像作品はありますか?今作においては、あのアーケイド・ファイアとの仕事で有名なストリングス・アレンジャー、オーウェン・パレットも参加しているようですが。

N
「でもオーウェンの場合は、アーケイド・ファイアっていうより、最近のラスト・シャドウ・パペッツやルーファス・ウェインライトとかの作品に与えている効果が面白いなと思ったから、声をかけてみたんだよね。」

●なるほど、あなた方自身としてはむしろそういった若手勢の方へ目を配っている、と。で、あなた方はこれまでにもデレク・ジャーマンやエス・デブリン(シアター・デザイナー)、さらにはデヴィッド・オールデンやデヴィッド・フィールディング(イングリッシュ・ナショナル・オペラ)といった、純アート系の人たちとも頻繁にコラボ活動をして来ましたよね。PSBはそうした面でも「今のポップ界で数少ない例」だと思うんですが。あなた方自身は、自分たちが創る音楽をどう捉えているのでしょうか?あくまでコマーシャルなポップの範疇で語るべきものと割り切って考えていますか?それとも「もっと高尚なアート」の視点から語るべきものと考えていますか?

N「僕ら自身としても、自分たちの音楽が究極的には商品として価値を問われるものであることを否定するつもりはないよ。シアターやオペラ界、その他の視覚アート界の人々とよくコラボするのも、そもそも僕ら自身がこういった分野のアートが好きだからであって。一部の通にだけ分かってもらえるようなアートを創ろうと思ってやっているわけじゃない。数年前の「戦艦ポチョムキン」(同名映画とのコラボ企画)とかも、そういう僕らの側面があからさまに出たケースだったわけで。ああいう表現だけが自分たちの本質だとは思ってないよ。ただ、ああいう要素を持つ作品がもっと売れてくれる様な土壌が今のシーンにあったらいいな、っていう気持ちはあるけどさ。だから自分たちが創る音楽はあくまで大衆アートだけど、その3分間ポップの中にもっと重要な意味、通常のお気楽ポップとは違うシリアスな切り口があるようなものにしたい、ってのが僕らの創造哲学みたいなものかな。」

●解りました。では今作の話に戻りまして、歌詞についてなんですが、リード・シングル「Love etc.」の歌詞を初めて読んだ時、そのあまりにポジティヴな「愛の肯定性」に目を剥いてしまったんですけど。あなたにいったい何が起きたんですか?

N「え?でも僕は昔から愛に対しては常にポジティヴなアティチュードで書いてきたつもりだよ。」

C「白々しいなぁ、おい。」

(笑)と言いますか、こうした「一般論としての恋愛観」に付き纏いがちな綺麗ごと/偽善を容赦なく抉り出してみせた「Rent」の歌詞とはまさに真逆な世界だな、と感慨に耽ってしまったんですが。もしかしたら、この歌詞の一語一語が痛烈な皮肉だったりしません?内心ではこういう綺麗ごとを無邪気に信じるナイーヴな人間をバカにしてたり、とか。

N「(苦笑)別にそこまでの毒を含んだ歌じゃないんだけどね、これは。でもこの歌詞が僕のパーソナルな恋愛観や世界観とは決定的に違う言葉ばかりで占められていることだけは確かだよ。っていうのも、これは元々カイリー・ミノーグに歌ってもらおうと思って書き始めた歌だったからなんだ。結果的にはこんないいポップ・ソングを他人に渡すのはもったいない、ってことで今回のアルバムに収録することにしたんだけど。」

●なるほどね、これでやっと謎が解けました。更にPSB特有の「毒」といえば、前作には「I
m with stupid」(ブッシュ元米大統領と、あまり「賢くない相手」にゴマをするブレア元英首相との関係性を皮肉った歌)という、あなた方特有の猛毒を含んだ「社会風刺ソング」もあったわけですが、今作にもそういう歌はあります?

N「いや、今回はそういう歌は避けるようにしたんだ。今作は何と言っても
ポップのイノセンスがキーだからさ。そういう子供っぽい反抗精神はなるべく出さないように心掛けた、っていうか。僕らもそろそろどんな人々の愚行であろうと、笑って傍観できるくらいの心の余裕を持つ大人にならなきゃ、と思ったんだよ。」

()で、大人になったと言えば、あなた方は今年のブリット・アワードでなんと「功労賞」を受賞することが決定したんですよね。この知らせを受けた時、正直どんな気分でしたか?素直にうれしかった?それとも内心居心地の悪さみたいなものがありましたか?例えばポール・マッカートニーとか、去年受賞するまでは何度もオファーがあったのに「まだそんな賞を貰うような歳じゃない。僕はまだバリバリの現役なんだから」と断り続けてきたわけですが。

C「いやでも僕は素直にうれしかったよ。もともと素直な人間だからさ。」

N
「僕も実は正直言ってうれしかった、ってのが本音かな。過去25年近く僕らがやってきたこと、特に長年コンスタントに優れたポップ・ソングを書き続けた点については、どうも過小評価されがちな気もしていたし。自分たちが精魂こめて創ってきた作品群を他人に認めてもらう、ってのは決して悪い気分じゃないよ。それに今、君も言っていたようにあのポール・マッカートニー卿も、ついに去年は観念して受け取ったわけだしね。もう怖いものなしだよ(笑)」

(
以上、Rockin
on20094号より)

 



 

エレクトロ・ダンス・ポップ・レコードと30年間のスターダムを祝って、ペット・ショップ・ボーイズは彼らの新しいスタジオアルバム「YES」の裏話を明らかにする。Big Issue in the Northとの対話で、ロンドンのデュオはトラック・ガイドの提供と同様に、彼らの10番目のレコードに勢ぞろいしたさまざまなコラボレーションについて議論する。

ニール・テナントとクリス・ロウは、恐らく音楽界で成功した、最もありそうもない二人のポップ・スターだ。 テナントの頭の切れるビジネスマン・スタイル、ロウのボーイッシュで不機嫌な表情で、彼らはお互いに共通する多くのものはないように見えたし、熱心なファンベースで接続するパワーを持っているようには決して見えなかった。 最初にロンドンの店で会ってからほぼ30年、ダンス・ミュージックの愛の上で結託したが、彼らは、気違いじみてキャッチーなダンス・ポップを作り続けている。

彼らのアーチ・デリバリーとユーモアの乾いたセンスは彼らのプロモーション・ビデオで明白だ。しばしばそこでは、コスチュームの部分で仕事を切り開いた。 アルバム・タイトルも同様に、いつも遊び心があって、1ワードである(Please, Actually, Behaviourなど)。彼らの10番目のスタジオアルバム、Yesは、故意に、その傾向を維持している。

 

「それは、"Have you got Pet Shop Boys Please?(PSBのプリーズを買ってもらえますか)"のように、僕たちのジョーク的なタイトルの1つだ。それはすごく哀れだけど、もしレコード・ショップに行ってこれを買えば、”Yes, Pet Shop Boys(はい、PSBです)”って言える。」と、テナントは笑う。

「レコードは全体的に見て、完全にではないけど、かなりの‘up’トーンがあると僕は思う。かなり多くがそのように思える。 ポップ・ワードのように聞こえる。そして、それはオノ・ヨーコの言葉に由来すると思う。彼女の展示会、ジョン・レノンが脚立に上がり、そこで拡大鏡を手に持って、壁に貼られた紙の断片を読む…それには"Yes"と書いてある。僕はそれにはちょっと感動した。」

「僕たちの生まれながらの本能は実際に‘No’と言うためのものだったに違いない。」と、ロウは無表情に言う。

アルバムは巨大なヒット生産工場のXenomaniaと一緒に書かれた。XenomaniaGirls AloudSugababesのような純粋なポップ・アウトフィットと関連している。しかし、彼らが外部の影響で彼らのゲームをよみがえらせる気があったことは、関連して現代ポップと接触しているままでいたいというデュオの願望への暴露的な肯定である。

「ニールは本当にGirls Aloudのシングル Biologyが気に入っていたので、ニールはGirls Aloudを通してXenomaniaのプロダクションを紹介した。僕は、それらを聞いて考えた。"ワオ、すごくいいポップ・プロダクションで、とても新鮮なサウンドだ"と。僕らはすでに新しいアルバムで彼らと一緒に仕事することを考えていた。でも、New Orderが最初にちょっとアプローチしていて、僕たちは彼らをコピーするように思えないと思った。そういうわけで、彼らが僕たちとより多くのポップな歌を書いたこのアルバムが出来た。」

仕事のスタイルは、テナントとロウが慣れていたオーガニックで詳細な方法とは完全に異なっていた。 しかし、Xenomaniaの主な作詞作曲家、ブライアン・ヒギンズとミランダ・クーパーと一緒に仕事して、新しい3曲がプロセスから出て来た。

 

「彼らが書くか、または彼らと仕事しているなら、多くの異なったメロディーとアイデアを音の同じ部分の上で書いて、次に異なった音に移動して、奇跡的にちょっと取り組むこともあり、おもしろいことが起こる。それがどのように出来上がる予定であるかを完全に理解している訳ではなかった。」と、ロウは言う。全体の不思議な工程に困惑させられたままだ。

テナントは続ける。「僕たちは、1つの音楽か、いくつかのコード・チェンジがある1つのメロディーがある傾向があるから、それはかなり変わった仕事の仕方だ。ミランダとブライアンには、一つではなくいくつかあるんだろうな。次に、彼らが異なった部分や異なった歌に取り組んだかどうかわかるんだろう。したがって、それははるかに流動的な作曲方法だ。」

全体的に見て、Yesのリリースは、バンドにとってBritsでの功労賞の受賞という最高のタイミングで出すことが出来なかった。

「それは、過去に何度か、僕たちの名前がBritsの功労賞に上がったことがあるんだ。僕はうれしく思った。」彼の反応について説明しようとする前に、テナントは、どっちつかずのトーンで言う。

「多くのアーティストのように、僕たちには、それらに関してはちょっと気まぐれなものがあると思うから、授賞式の考えとはおかしな関係にある。」

功労賞はとてもロック的な賞であると考えられているから、受賞はすごくいいことだと僕は思った。ポップスにとって、明らかな変革だ。2009年は僕たちが最初のレコード「West End Girls」の最初のバージョンをリリースしてから25周年だから、ちょうどいい。それは大きなことだと思う。僕たちには12分のTVの生放送の時間を与えられた。最近では、バンドがそれだけのTVライブの時間を与えられるのは、すごく珍しい事だ。」

テナントは、彼らのキャリアの後押しに関して、ソフトに話し、楽観的に思えるが、ロウは、常に率直に話す。

「君が受賞するなら、それは良い事だ。もっとも、僕は本当は彼らに賛成しない。 それはちょっと学校での受賞付与みたいだ。僕は本当にそれも賛成できない。」 彼は肩をすくめて言う。「でも、いいことだよ。」


(以上、Big Issue in the North 20094号より)

 



EMIオフシャルサイトの特集はこちら


 「YES」は10 枚目のスタジオアルバム(相変わらず日本のEMIでは“9枚目”になっているけど)2009年3月に日本先行で発売された。「YES」と、リミックス付限定版「Yes, Pet Shop Boys etc.」の2種。日本盤は世界で最も早い発売だった。
 個人的な感想では、今回のアルバムはすごく懐かしい気がした。でも、聴いたことがない。それができるのって凄いことだと思う。ファンを含め、聴く人を裏切らないPSB節は健在なのに、今まで聞いたことのない新しさがある。改めて、キング・オブ・ポップことニールとクリスの才能のキャパの大きさを思い知ることになった。
 この懐かしさは、私が日本人だからかも、と思うことがある。このアルバムの持つ懐かしさが何であるかを探ると、“昭和の良き時代の歌謡曲“に行きつくのではないかと思う。もとろんイギリス人である彼らがそれを計算して創ったとは思わないけど、なぜか”ノスタルジー“というものは、育った環境や国が違っても、同じような信号で感じられるもののようだ。

 どうでもいいけど、この「Rockin
on」のインタビューはちょっとつまらない。というか、クリスが喋ってくれないインタビューは、質問が退屈だから(または機嫌が悪い)からなのだけど、ようやく喋った言葉だって、ニールに喋っている部分も多いし。だからこのインタビューは失敗。ただ単にこのインタビュアーが女性だからとかの理由だったらびっくりするけど。どんだけ女嫌いなのよーーーーって感じだけど、クリスの場合、それがあり得るかもしれないんだよね。もう50才なんだから、子供っぽいこと言わないで、仕事なんだから。でも、次は男性インタビュアーを用意すること、Rockinon

 

 


マーガレットの勝手に評価(5段評価)

アゲアゲ度★★★★
皮肉度★★
政治・社会度★★★
乙女/ゲイ度★★
マーガレットのお気に入り度★★★★

Dr.マーガレットの処方箋

用法:勃たない時に勃たせます
効能:才能の再確認と自信回復

服用に適した時期:土曜の夜から日曜の昼
使用量:ヘビロテ可
副作用:年甲斐もなく若作りに

 

 


各曲の詳細&レビューは、タイトルをクリックしてください

Disc1

 

Love etc.09シングル

「All over the world09EPシングル

Beautiful People
09シングル(ドイツ限定)

「Did you see me coming?
09シングル

「Vulnerable


「More Than a Dream

「Building a Wall

「King of Rome

「Pandemonium

「The Way It Used to Be

「Legacy

Love Etc. (Pet Shop Boys Sex Mix)
日本限定ボーナストラック


Disc2(仮想)


*以下は2008-に発表された曲。
アルバム未収録でリリースされたシングル、B(カップリング、ボーナス・トラック)Remixなど。


「This Used to Be the Future
Yes, Pet Shop Boys etc.」収録

「Gin and Jag
Love etc.B

「We're all criminals now
Love etc.」デジタルシングルボーナストラック

「After the eventDid you see me coming?B

「The former enfant terrible
Did you see me coming?Maxシングルボーナストラック

「Up and down
Did you see me coming?Maxシングルボーナストラック

「”Brits” Medleyデジタル・プレ・オーダーのボーナストラック/Did you see me coming?」シングルボーナストラック

「My girl2008年ライブ・カバー

It doesn't often snow at Christmas09EPシングル
「Together10年ベスト盤「Ultimate」収録
「Glad all overTogether」カップリング
「I cried for usTogether」カップリング



詳細データリンク(オリジナル)



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